JPS6333487Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は植込みボルト型のターミナル端子に電
線を装着した後に圧着端子を含めたターミナル端
子を覆うための端子カバーに関する。

電気接点を有するスイツチや半導体スイツチを
使用する機器では電源線を通して流れ出る雑音を
防ぐためにノイズフイルタが使われている。この
種のノイズフイルタは一般にチヨークコイルとコ
ンデンサを組み合わせ、これを第１図に示すよう
に金属ケース１に収納し、外部回路接続用ターミ
ナル端子を設けている。

従来この種の端子は、金属ケース１にあけた孔
に絶縁ブツシユ２を入れ、ブツシユの中央を貫通
するボルト３に内部に収納されているフイルタの
導線を接続し、外部にナツト４をはめて植込みボ
ルト型にボルト３を固定して第２図に示すように
電線５の端部に取り付けた圧着端子６をボルト３
にはめてナツト７で締め付けている。しかしこれ
らの端子は裸のままで絶縁されていないので誤つ
て端子に触れて感電する危険がある。

本考案は高圧用ターミナル端子の感電事故を防
止することを目的とする。

本考案の一実施例を第３図ａ，ｂ，ｃ及び第４
図に示す。第２図に示す圧着端子６の舌部６１の
取付穴を設けた円板状部分の外径より若干大きい
内径をもつ絶縁材よりなる有底筒状体８０を、開
口端から軸方向に寸法ｌ（第２図及び第３図ｃ参
照）の側壁を狭幅に切り欠き、この切り欠きの基
部に周方向にスリツトを設けて切欠き端部８１を
筒状体８０の接線方向に、切欠き端部８１間の間
隙が圧着端子６の舌部６１の芯線圧着部６２との
連結板部の幅より僅かに大きいように広げると共
に切欠き端部８１の基部側の一部分を外方へ且つ
互いに平行に引き延ばし、この引き延ばし部８２
の開口端側の側縁を内側に且つほぼ直角に折り曲
げて係止片８３を形成してなる有底筒状体８０
と、圧着端子６の芯線圧着部６２の外径より若干
大きい内径（且つ筒状体８０の外径より小さい外
径）を持つ筒状体の側壁の同じ側を一方の端部か
らは広幅に切り欠いた半円筒部９１と他端から狭
幅に切り欠いた抱持部９２とを備えた筒状抱持体
９０とからなり、有底筒状体８０と筒状抱持体９
０とを軸線が互いに直交し、且つ切欠き部が互い
に対向するように有底筒状体８０の側壁に筒状抱
持体９０の半円筒部９１の端部を組み付け一体的
形成しており、係止片８３と抱持部９２の切欠き
端部分とに可撓性をもたせている。

本考案はこのような構成であるから、電線５に
取り付けた圧着端子６をターミナル端子に固定し
た後、第２図に鎖線で示すように、有底筒状体８
０でボルト３、ナツト４，７を覆い、圧着端子６
の芯線圧着部６２を抱持部９２で覆うように端子
カバーを被せると、筒状体８０の開口端面が絶縁
ブツシユ２に当接し、係止片８３が圧着端子６の
舌部６１の側縁と係合し、抱持部９２が芯線圧着
部６２を抱持することによつてターミナル端子に
端子カバーを取り付けることができる。ターミナ
ル端子は絶縁体で覆われるので感電や短絡事故を
防止することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は外部回路接続用ターミナル端子を備え
た機器の一例であるノイズフイルタの平面図、第
２図は本考案によるターミナル端子カバーをター
ミナル端子へ取り付けた状態を示す側面図、第３
図ａ，ｂ，ｃはそれぞれ本考案のターミナル端子
カバーの正面図、側面図、底面図、第４図は同じ
く斜視図である。 図中、１：金属ケース、２：絶縁ブツシユ、
３：ボルト、４，７：ナツト、５：電線、６：圧
着端子、６１：舌部、６２：芯線圧着部、８０：
有底筒状体、８３：係止片、９０：筒状抱持体、
９１：半円筒部、９２：抱持部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 絶縁材よりなり有底筒状体の開口端近傍の側壁
   を狭幅に切り欠き、さらに外側に接線方向にひろ
   げると共に両切欠き端部の一部を外方に且つ互い
   に平行に延長せしめ、該延長部の開口端側を内側
   に且つほぼ直角に折り曲げて係止爪を形成してな
   る有底筒状体と、絶縁材よりなり上記有底筒状体
   の外径より小さい外径をもち、筒状体の側壁の同
   じ側を両端からそれぞれ半円筒及び狭幅に切り欠
   いてなる筒状抱持体とを軸線が互いに直交し、且
   つ切欠き部が互いに対向するようにして上記有底
   筒状体の側壁に上記筒状抱持体の半円筒側の端部
   を一体的に組み付けてなるターミナル端子カバ
   ー。