JPS6333306Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔発明の目的〕 （産業上の利用分野） 本考案は、天井などに設けられてダウンライト
およびスポツトライトとして用いることができる
照明器具に関する。

（従来の技術） 従来、たとえば、実公昭50−6229号公報、実開
昭57−103616号公報などに示されるように、本体
に対して灯体を上下動自在としてダウンライト、
スポツトライト兼用とした照明器具は種々のもの
が知られているが、従来のものは、灯体の上下動
機構を保持する強度を得るため、本体は下面を開
口した有底筒状に形成しているものが多い。

（考案が解決しようとする問題点） 上記のように、本体を下面を開口した有底筒状
に形成すると、本体内に灯体の上下動機構を組込
むのに手数が掛かり、コスト高となる。

また、本体は天井内などに配設されるため、下
方からは通常見えないので、本体は強度を有しつ
つ簡略化して安価にすることが望まれる。

本考案は、上述のような点を改良し、十分な強
度を有しつつ構成を簡略化して安価にできるよう
にすることを目的とするものである。

〔考案の構成〕

（問題点を解決するための手段） 本考案の照明器具は、被取付体の開口部内に配
設され上辺部およびこの上辺部の両側下部に連ら
なる両側辺部を有する枠体と、この枠体の両側辺
部の内側に沿つて上下方向に設けられかつ枠体に
上下端を固着された両側のガイド軸と、上記枠体
内において上記各ガイド軸に上下動自在に設けら
れた天板と、この天板に設けられ上記各ガイド軸
に上下動自在に嵌合されてガイド軸を挾着するス
ライダーと、上記天板の下部に取付けられた灯体
とを備えたものである。

（作用） 本考案では、ダウンライトとして使用する場合
は、灯体を枠体内に押し上げた状態とする。

また、スポツトライトとして使用する場合は、
灯体を引き下げて枠体の下方に露出させる。

この際、灯体は天板の両側のスライダーによつ
てガイド軸に沿つて上下動し、かつ、停止位置に
おいてスライダーによりガイド軸を挾着してその
位置に保持される。

また、枠体の両側辺部の内側に沿つて枠体に上
下端を固着した上下方向のガイド軸を設けている
ことにより、枠体の両側辺部はガイド軸で補強さ
れ、灯体を枠体内に配置してダウンライトとして
使用する場合には、枠体の両側辺部とガイド軸と
の２重構成とともに、枠体の上辺部と天板との２
重構成となり、全体的な２重構成で強度を得るこ
とができ、さらに、灯体を枠体外に引き出してス
ポツトライトとして使用する場合は、上記と同様
に枠体の両側辺部とガイド軸との２重構成ととも
に、枠体の上辺部、両側辺部および下部にある天
板がほぼ箱形状となつて枠体の強度を保持してい
る。

（実施例） 以下、本考案の一実施例を図面を参照して説明
する。

１は下向きほぼコ字形の枠体で、この枠体１
は、金属天板によつて水平状の上辺部２とこの上
辺部２の両側下部に連らなる垂直状の両側辺部３
が一体に折曲形成されているとともに、上辺部２
と両側辺部３の両縁部に沿つて縁片４，５が内方
に向つて折曲形成され、かつ、両側辺部３の下端
の鍔部６が外方に向つて折曲形成されている。

上記枠体１の両側辺部３の中間内側部にねじ７
でほぼＬ字形の支枠８が固着され、この両側の支
枠８と上記上辺部２との間に両側辺部３の内側に
沿つて上下方向にガイド軸９が平行に配設され、
この両側のガイド軸９は枠体１に上下端が固着さ
れている。すなわち、この両側のガイド軸９は、
金属管によつて形成され、下端外周に係止鍔部１
０が形成されているとともに、上端外周にねじ部
１１が形成されている。そして、ガイド軸９は支
枠８と枠体１の上辺部２を貫通して、下端の係止
鍔部１０を支枠８の下面に係合固定するととも
に、上端のねじ部１１に上辺部２の上下面におい
てナツト１２が螺合されて固定されている。

１３は円形状の天板で、この天板１３の両側部
に上記両側のガイド軸９に対応する通孔１４が形
成され、この通孔１４の上部に合成樹脂などから
なる円筒状のスライダー１５が固着され、このス
ライダー１５の一側または両側軸方向にほぼＶ字
形の切欠溝１６が形成されている。そして、天板
１３の両側の通孔１４およびスライダー１５が両
側のガイド軸９に上下動自在に嵌合されて、天板
１３はスライダー１５のガイド軸９に対する弾性
的な締付力で挾着されて移動位置に保持されるよ
うになつている。

上記天板１３の中央下部に回転台１７を介して
ほぼＬ字状のアーム１８の上端部が水平方向回動
自在に取付けられ、このアーム１８の下端部に締
付けねじ１９を介して灯体２０が上下方向回動可
能に取付けられている。この灯体２０は、下面を
開口した本体２１内に、図示しないが、反射板お
よびランプソケツトが設けられ、このランプソケ
ツトにランプが装着されている。また、上記枠体
１の上辺部２上に電源線を接続する端子台２２が
設けられ、この端子台２２と上記灯体２０との間
に天板１３および回転台１７を貫通したコード２
３が接続されている。

２４は上記枠体１の下部に取付けられる飾り枠
で、この飾り枠２４は、円環状の下面部２５の内
側上部に上記灯体２０の周囲を覆う円筒部２６が
一体に形成され、この円筒部２６の中間外周部に
環状の係合凹部２７が形成されている。また、上
記枠体１の両側辺部３の内側に、中間部を内側方
に彎曲突出した止めスプリング２９が設けられ、
この両側の止めスプリング２９に上記飾り枠２４
が係合凹部２７により弾力的に着脱自在に係着さ
れている。

上記枠体１の両側辺部３の下部外側に係止具３
０が上下動および回動自在に設けられ、この係止
具３０は両側辺部３の内側に設けた操作部３１で
操作されるようになつている。

３２は被取付体としての天井で、この天井３２
に上記枠体１が配設される開口部３３が形成され
ている。

そうして、枠体１を天井３２の開口部３３内に
挿入し、両側下端の鍔部６を天井３２の下面に当
接するとともに、両側の係止具３０を操作部３１
によつて天井３２の厚さに合わせて高さ調節し、
両側の係止具３０を天井３２の上面に係合して枠
体１を固定する。ついで、飾り枠２４の円筒部２
６を枠体１内に挿入し、係合凹部２７に止めスプ
リング２９を係合して飾り枠２４を固定し、その
下面部２５で天井３２の開口部３３の周縁下部を
覆う。

このようにして、ダウンライトとして使用する
場合は、第１図に示すように、灯体２０を枠体１
内に押し上げた状態とする。

また、スポツトライトとして使用する場合は、
第２図に示すように、灯体２０を引き下げて枠体
１の下方に露出させ、回転台１７を中心にアーム
１８を水平方向に回動して水平方向の向きを調節
し、さらに、締付けねじ１９をゆるめて灯体２０
を上下方向に回動し、上下方向の向きを調節す
る。

この際、灯体２０は天板１３の両側のスライダ
ー１５によつてガイド軸９に沿つて上下動し、か
つ、停止位置においてスライダー１５の弾性によ
りガイド軸９を挾着してその位置に保持される。

また、枠体１の両側辺部３の内側に沿つて枠体
１に上下端を固着した上下方向のガイド軸９を設
けていることにより、枠体１の両側辺部３はガイ
ド軸９で補強され、灯体２０を枠体１内に配置し
てダウンライトとして使用する場合には、枠体１
の両側辺部３とガイド軸９との２重構成ととも
に、枠体１の上辺部３と天板１３との２重構成と
なり、全体的な２重構成で強度を得ることがで
き、さらに、灯体２０を枠体１外に引き出してス
ポツトライトとして使用する場合は、上記と同様
に枠体１の両側辺部３とガイド軸９との２重構成
とともに、枠体１の上辺部２、両側辺部３および
下部にある天板１３がほぼ箱形状となつて枠体１
の強度を保持している。

〔考案の効果〕

本考案によれば、被取付体の開口部内に配設さ
れる枠体は上辺部と両側辺部からなつていて両面
側が開放されているため、灯体の上下動機構を構
成するガイド軸およびスライダーを有する天板な
どの組込みが容易にでき、枠体の構成も簡単で安
価にできる。

また、枠体の両側辺部の内側に沿つて枠体に上
下端を固着した上下方向のガイド軸を設けている
ことにより、枠体の両側辺部はガイド軸で補強さ
れ、灯体を枠体内に配置してダウンライトとして
使用する場合には、枠体の両側辺部とガイド軸と
の２重構成とともに、枠体の上辺部と天板との２
重構成となり、全体的な２重構成で強度を得るこ
とができ、さらに、灯体を枠体外に引き出してス
ポツトライトとして使用する場合は、上記と同様
に枠体の両側辺部とガイド軸との２重構成ととも
に、枠体の上辺部、両側辺部および下部にある天
板がほぼ箱形状をなつて枠体の強度を保持し、灯
体の向きの調節時などに枠体に力が加わつても枠
体が変形するようなことを防止することができる
ととに、枠体の変形がないことから両側のガイド
軸の平行度を安定して維持し、天板の上下動をス
ムーズに行なうことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図および第２図は本考案の照明器具の一実
施例を示す一部を切り欠いた側面図、第３図はそ
の一部の斜射図である。 １…枠体、２…上辺部、３…両側辺部、９…ガ
イド軸、１３…天板、１５…スライダー、２０…
灯体、３２…被取付体としての天井、３３…開口
部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 被取付体の開口部内に配設され上辺部およびこ
   の上辺部の両側下部に連らなる両側辺部を有する
   枠体と、 この枠体の両側辺部の内側に沿つて上下方向に
   設けられかつ枠体に上下端を固着された両側のガ
   イド軸と、 上記枠体内において上記各ガイド軸に上下動自
   在に設けられた天板と、 この天板に設けられ上記各ガイド軸に上下動自
   在に嵌合されてガイド軸を挾着するスライダー
   と、 上記天板の下部に取付けられた灯体と、 を備えたことを特徴とする照明器具。