JPS6332662Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本願は笛吹きケトルの注湯口用蓋体の開閉装置
に関する。

考案の目的 ケトルの水が沸騰したことを知らせる笛吹きケ
トルは古くから知られている。そして音声を発せ
しめる手段としては気流式と称して中空円盤の中
心部に貫通孔を設けて蒸気が貫通孔を通過するこ
とで音を出すか、リード式と称して蒸気の通過に
より板片を振動せしめて音を出す方法が知られて
いるが、何れにしてもケトル注湯口の出口を蓋体
で塞ぐ必要がある。そこで第５図の如く注湯口５
の外周に設けたブラケツトを軸として蓋体を開閉
するため、蓋体の外周に取付けた取手８′を介し
てブラケツト１５に軸支せしめ、指先で取手８′
を動かして開閉する手段が行われているが、先ず
蓋７を開としてから、ケトルの把手を握つて湯を
注ぎ、再び蓋を閉としている。又本願の如く、把
手支持金具４を貫通した長い取手を蓋体に連結す
ることによりケトル把手１を握つた状態で、前記
の長い取手８′の先端折曲部を人差指にて引いて
蓋を開として注湯する方式も現存しているが、開
閉を人差指にて其の都度行わねばならなかつた。

本願はケトルが沸騰したら、ケトルの把手を握
ると同時に前記長尺取手に相当する作動棒９を指
にて引くと同時に蓋体を一定角度に開とするもの
で、其の後は蓋体は開の状態を保ち、注湯の最後
に手指にて作動棒を操作することで蓋体を閉とす
るもので、蓋体の開閉を使い勝手良好とし、且つ
閉鎖時の密閉をも確実とする装置を提供するもの
である。

考案の構成 図面を参照しながら実施例につき以下其の詳細
を説明する。第１図に於て１は把手で常法により
硬質合成樹脂よりなり、図で左側の先端及び後端
は、ケトル本体２の上面及び外周面にリベツト３
等にて固定された把手支持金具４の上端に固定さ
れている。そして注湯口５側の支持金具４には後
述する作動棒９が貫通して出入するための長孔６
が第３図に示す如く開口している。なお実施例の
支持金具４はステンレス板よりなる帯状片であ
る。

７は蓋体で常法による笛吹き蓋体で其の中心に
は小孔が貫通し、ケトル沸騰時蒸気が噴出する。

蓋体の外周面で支持金具４と対向する面には、
蓋体７を開閉するためのアルミニウム製の腕木８
が、スポツトウエルド等の手段にて蓋体側面に固
着している。腕木８の先端部には、把手支持金具
４の長孔６を貫通した作動棒９が回動自在に軸支
１１されている。

なお作動棒９の腕木８との連結部は角棒１０で
前記Ｕ字状を呈する腕木８に挟持軸支１１されて
いる。そして作動棒９の丸棒部９′が角棒１０に
螺着している。又丸棒部９′の先端には、リング
１２が固着している。リング１２は作動棒９を、
蓋体操作時に引き易いために設けたものである。
更に支持金具４と角棒１０間には座板１３を介し
て圧縮コイルバネ１４が装着されている。

注湯口５の外周面で支持金具４と対向してる面
には小形のブラケツト１５がスポツトウエルド等
の手段にて取付けられ其のほぼ上端部にて、前記
蓋体の腕木８の基部寄りの下端部を軸支１６して
いる。

そして第１図の如く蓋体７が閉鎖時に於て、腕
木８の先端部軸支点１１とブラケツト１５の軸支
点１６を結ぶ線に対して、作動棒９は約120度の
鈍角θにて連結している。

第２図イ，ロはＵ字状ブラケツト１５がスポツ
トウエルドにて注湯口５の外周面に固着されてる
状態を示す拡大図である。又前記腕木８もブラケ
ツトと同様に蓋体に固着している。

次に作動について第１図及び第４図を参照しな
がら説明する。ケトルの笛吹きにて水の沸騰を知
り把手１を握り、作動棒９の後端に設けたリング
１２をバネ力に抗して人差指にて引くと軸支点１
６、同じく軸支点１１は作動棒９と同一直線上１
７に変位するに至る此の時心持ち人差指に力を入
れるだけで、バネ力１４にて腕木８は前記一直線
１７上（思案点）を超えて第１図矢印で示す位置
に自動的に変位して停止することによりケトル蓋
体７は点線にて示すとおり開となる。そして注湯
が完了したときは、前記と逆動作を行えば蓋体は
閉となる。

効 果 本考案によれば、ケトルを握つた位置に於ける
指動作にてワンタツチにて蓋体は開となり、其の
後はバネ力にて開を保持するので、指は自由に開
放され、注湯操作が終了すれば、同じくワンタツ
チで蓋体は閉となり使い勝手が極めて良好であ
る。更に沸騰時にはバネ力にて蓋体は押圧されて
いるので蒸気の洩れも無く笛吹き音量は極めて大
である。又蓋体７の開閉は支点１６との寸法が小
なる故横振れすることなく機密性が良い。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の要部を示す正面図である。第
２図イはブラケツトの正面図、同ロ図はイ図に於
けるロ〜ロ視断面図である。第３図は支持金具の
部分側面図である。第４図イは蓋体閉を示し、第
４図ロは蓋体開を示す部分正面図である。第５図
は従来例の正面図である。 １……把手、２……ケトル本体、４……支持金
具、５……注湯口、７……蓋体、８……腕木、９
……作動棒、１１……軸支点、１４……コイルバ
ネ、１５……ブラケツト、１６……軸支点、θ…
…鈍角。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 蓋体内側の外周面には、蓋体に対して腕木を
   固着し腕木の先端に於て、把手支持金具を貫通
   し、圧縮バネにて蓋体を閉に付勢する作動棒を
   回動自在に軸支し、 他方注湯口の外周面に取付けた小形のブラケ
   ツトに前記腕木の基部寄りを軸支せしめ、 且つ蓋体の閉鎖時に於て、前記腕木先端軸支
   点１１と前記ブラケツトの軸支点１６を結ぶ線
   に対して、作動棒は鈍角θにて連結してなる笛
   吹き蓋体の開閉装置。 (2) 鈍角θが約120度で、蓋体を閉に付勢する手
   段が作動棒の支持金具と腕木間にコイルバネが
   装着してなる実用新案登録請求の範囲第(1)項記
   載の笛吹き蓋体の開閉装置。