JPS6332640Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は餃子やシユーマイ等中華食品の具、
或いはコロツケの素材やポテトサラダ等、弱い粘
着性を有する物品の所定量を計量し、一塊りに固
めて次の工程へ移送する装置の改良に関するもの
である。

〔従来の技術、その問題点〕

従来、このような機能を有する装置は出願人に
よつて市販されており、また、特願昭58−75603
号として特許出願されている。

これらの装置は野菜や肉を刻んで造つた餃子の
具やシユーマイの材料をホツパに収容し、これを
ホツパの押出口下端部に配置したスライド板の受
け孔へ押し込むと共に、これを予め準備した餃子
やシユーマイの皮の上へ押出し部材によつて押し
出すことにより、ホツパ内に収容した大量の材料
中から餃子やシユーマイの一単位の量だけを取り
出して、次の工程へ供給する装置を含んでいる。

然しながら、このような装置では、一個の餃子
の具やシユーマイのために必要な材料を計量する
のに、スライド板に形成した受け孔へ一時に充填
される量を用いているから、これを調整するには
受け孔の容積、すなわち、スライド板の板厚や受
け孔の内径を変更する必要があり、その調節を容
易に行うことは出来なかつた。

〔考案の目的、考案の構成〕

この考案は上記不具合を解決して、餃子の具等
の単位量を簡単に調節できる装置を備えた粘着物
の移送装置を得ることを目的とするもので、枠体
２に粘着性の被移送物を収容するホツパ３と、ホ
ツパの下側に配置されホツパの押出口３ａに連続
する受け孔６を有するスライド板４、およびホツ
パ３の側方位置で受け孔６内へ進退可能な押出し
部材７とを備えると共に、スライド板４の一側に
面して容積調整部材９を設け、受け孔６がホツパ
の押出口３ａの位置に存するとき容積調整部材９
の一端を受け孔６内へ突出させ、若干の進退調節
可能に枠体２へ固着した点に特徴がある。

〔作用〕

移送されるべき粘着物はホツパ３から受け孔６
に充填されて、次工程へ移送されるべき量が受け
孔６の内容量によつて決定される。受け孔６の内
容量はその内径およびスライド板４の板厚によつ
て定まるが、スライド板４が充填されるべき位置
にあるとき、受け孔６内へ容積調整部材９が突出
するので、これを進退することによつて受け孔６
の内容量、換言すればそこに充填される被移送物
の量が軽減出来る。

〔実施例〕

以下、図示の実施例によつてこの考案を説明す
ると、図中、１は餃子製造機械の一部であり、箱
形の枠体２の上部に被移送物である餃子の具Ｇを
収容するホツパ３、および、餃子の具Ｇをホツパ
３から隣接する押出し位置Ｎへ移送する短冊状の
スライド板４が設けられている。５は押出しピス
トンで餃子の具Ｇをホツパ３の押出口３ａからス
ライド板４に設けた受け孔６へ押し込む機能を持
つている。７は受け孔６に詰まつた餃子の具Ｇを
下方へ押し出すための押出し部材である。これら
スライド板４、ピストン５および押出し部材７は
各別のリンク機構Ｌ４，Ｌ５，Ｌ７を介してカム
軸８により機械的に作動される。

これを更に詳しく説明すると、ホツパ３は受け
皿３ｂと枠体２に形成した縦孔３ｃとで構成さ
れ、前記押出口３ａは縦孔３ｃの下端に開口して
いる。縦孔３ｃにはその側壁にピストン５が出没
可能に嵌合されていて、ピストン５がリンクＬ５
によつて縦孔３ｃの外へ退去したとき受け皿３ｂ
から餃子の具Ｇが縦孔３ｃ内へ重力で落下し、次
いでピストン５が縦孔３ｃ内へ進出したとき、そ
の圧力によつて餃子の具Ｇの一部が押出口３ａか
らスライド板４に設けた受け孔６へ押込まれる。

スライド板４は受け孔６へ餃子の具Ｇが充填さ
れると、リンクＬ４によつて右方へ前進し、前進
端で一旦停止する。このとき、餃子の具Ｇは粘着
力により依然として受け孔６に残るので、リンク
Ｌ７によつて押出し部材７が下方へ突出される
と、餃子の具Ｇが下方へ押し出され、餃子の一個
分をなす量のひと塊が下方に準備された図示して
ない餃子の皮の上に落下する。

９は一端を受け孔６内へ突出させた容積調整部
材であり、受け孔６内へ充填される餃子の具Ｇの
量を微調整する。すなわち、容積調整部材９は板
状をなし、枠体２の上面に設けた長孔２ａ内にボ
ルト１０で締着されており、このボルト１０を弛
緩させることによつて受け孔６内へ突入している
先端部の突入量を調節出来る。

次に、この実施例の作動を説明すると、まず、
多量の材料がホツパ３へ供給される。このとき、
スライド板４は第４図で示すように、左端位置へ
復帰しているので、材料は前述したように、ピス
トン５の作用によつてホツパ３の押出口３ａから
スライド板４に設けた受け孔６へ押し込まれる。
次いで、スライド板４はリンクＬ４によつて第５
図中で右方へ移動し、前進端で一旦停止する。こ
のとき、餃子の具Ｇは粘着力により依然として受
け孔６に残るが、第６図で示すように、リンクＬ
７によつて押出し部材７が下方へ突出すると、餃
子一個分の具Ｇが下方へ押し出される。斯くて、
餃子の具Ｇは受け孔６の容積相当の量に計量さ
れ、一個の塊りとなつて次工程へ供給される。

こゝで餃子一個分の具Ｇの量は受け孔６の容積
によつて定まるが、この容積を調節するにはボル
ト１０を弛緩させることによつて受け孔６内へ突
入している容積調整部材９の先端部の突入量を調
節すにことによつて行う。すなわち、突出量を増
せば餃子の具Ｇの量が減じ、突出量を減じれば具
Ｇの量は増加する。

第８図は前記容積調整部材９に関する他の実施
例であり、被移送物たる餃子の具Ｇとして流動性
の高い場合に適する。すなわち、この実施例にお
いて、容積調整部材９はスライド板４に設けた下
向き突部４ｅに遊嵌したボルト１５に螺合し、ば
ね１６により常時、突出方向へ付勢され、その進
出端は下方の突部１７に螺合したストツパボルト
１８によつて規制されている。よつて、ボルト１
５を回動させることによつて容積調整部材９が受
け孔６内へ突入する長さを調節出来る。また、こ
の容積調整部材９は少なくとも受け孔６が押出口
３ａとの連通が絶たれる位置まで、スライド板４
と前進を共にし、被移送物たる餃子の具Ｇの計量
を正確に維持する。

〔考案の効果〕

この考案は以上のように、受け孔６がホツパの
押出口３ａの位置に存するとき受け孔６内へ突出
する容積調整部材９を進退可能に設けたものであ
る。移送されるべき粘着物はホツパ３から受け孔
６に充填されて、次工程へ移送されるべき量が決
定されるから、その量は受け孔６の内容量によつ
て決定される。受け孔６の内容量はその内径およ
びスライド板４の板厚によつて定まるが、スライ
ド板４が充填されるべき位置にあるとき、容積調
整部材９が受け孔６内へ突出するので、容積調整
部材９を進退することによつて受け孔６の内容
量、換言すればそこに充填される被移送物の量が
増減出来、次工程へ移送される餃子の具等Ｇの単
位量を簡単に調節できる効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の実施例を示すもので、第１図
は装置の断面図、第２図はその−断面図、第
３図はその−断面図、第４図、第５図および
第６図は作動状態を示す要部の断面図、第７図は
矢視図、第８図は他の実施例を示す第１図相当
の断面図である。 ２……箱形の枠体、４……スライド板、Ｇ……
餃子の具、６……受け孔、７……押出し部材、９
……容積調整部材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 枠体２に粘着性の被移送物を収容するホツパ３
   と、ホツパの下側に配置されホツパの押出口３ａ
   に連続する受け孔６を有するスライド板４、およ
   びホツパ３の側方位置で受け孔６内へ進退可能な
   押出し部材７とを備えると共に、スライド板４の
   一側に面して容積調整部材９を設け、受け孔６が
   ホツパの押出口３ａの位置に存するとき容積調整
   部材９の一端を受け孔６内へ突出させ、若干の進
   退調節可能に枠体２へ固着してなる粘着物の計量
   移送装置。