JPS6332019Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、車輛のトランクルームに隣接せしめ
て設置する車輛用灯具に関するものである。

〔従来の技術〕

第２図はトランクルームに隣接して設けられた
従来形灯具の１例を示す断面図で、１は車体の外
装板、２はトランクルームの壁を構成しているト
ランクパネルである。

この従来例の灯具は、光源バルブ３を設置した
ランプハウジング４と、該ランプハウジング４の
前面開口部を覆つて装着されたインナレンズ５お
よびアウタレンズ６を有し、外装板１に設けられ
た開口部１ａに対しシール７を介して貫通、固定
されている。

この種の車輛用灯具においては、所定の配光特
性を有することの他、(a)トランクルームの内容積
を広くするため灯具の全体形状がなるべく薄形で
あること、及び、(b)トランクルームの壁面を過熱
せしめないこと、並びに(c)光源バルブの交換など
の整備性が良いこと、を必要とする。

上記(a)項に述べたように薄形とする為には、本
従来例の如く光源バルブ３を横置形とし、かつ直
射系のレンズを設けると有効であることが知られ
ている。

また、前記(b)項の、トランクルーム壁を過熱さ
せないため、この従来例においてはランプハウジ
ング４とトランクパネル２との間に適宜の間隔ｄ
を設けている。

更に、前記(c)項の整備性を良くするため、この
従来例においてはランプハウジング４の背面に開
口４ａを設けると共に、バツクカバー４ｂを着脱
自在に嵌着し、かつ、トランクパネル２が上記の
バツクカバー４ｂに対向している部分に開口２ａ
を設けると共に、バツクパネル２ｂを着脱自在に
嵌着してある。

〔考案が解決しようとする課題〕

しかし、上記従来例の車輛用灯具においては、
(i)ランプハウジング４とトランクパネル２との間
に寸法ｄの間隔を設けるため、トランクルームの
内法が寸法ｄだけ圧縮される。この寸法ｄを小さ
くするとバツクパネル２ｂが昇温して火傷の原因
となる虞れが有ること、および、(ii)光源バルブ３
の点検、交換のためにバツクカバー４ｂを開こう
とすると、それに先立つてバツクパネル２ｂを取
り外さねばならないといつた不具合が有る。

本考案は、上記の如き従来技術の問題点を改善
し、トランクルームに隣接せしめて設置した場合
のトランクルームの内法寸法を大きく取ることが
でき、光源バルブの点検、交換が容易で、しかも
トランクルーム内壁の昇温によつて火傷を負わせ
る虞れの無い車輛用灯具を提供しようとするもの
である。

〔課題を解決するための手段〕

上記の目的を達成するため、本考案の車輛用灯
具は、バルブ横置形の直射系の車輛用灯具におい
て、背面がトランクルーム壁に設けた開口部と緩
やかに嵌合するランプハウジングを構成し、か
つ、該ランプハウジングの背面に開口を設けると
共にその開口にバツクカバーを着脱自在に嵌着
し、前記ランプハウジングをその背面がトランク
ルームの開口部の周囲の壁面に対してほゞ同一面
となるように配設すると共に、バツクカバーを含
むランプハウジングの背面に断熱材を取り付けた
ことを特徴とする。

〔作用〕

ランプハウジングをその背面がトランクルーム
の開口部の周囲の壁面に対してほゞ同一面となる
ように配設したので、ランプハウジングの背面が
トランクルームの壁面の一部として機能し、これ
によりトランクルームの内法寸法を大きくするこ
とができ、しかも、ランプハウジングの背面に取
り付けた断熱材によりランプハウジングが昇温し
ても火傷を負わせる虞れを無くすことができる。
また、バルブの点検や交換は、ランプハウジング
のバツクカバーの着脱のみで行うことができる。

〔実施例〕

次に、本考案の一実施例を第１図について説明
する。第１図において、第２図と同一の図面参照
番号を付した部材は前記従来例におけると同様、
乃至は類似の構成部材である。

本実施例におけるトランクパネル２′は前記従
来例（第１図）におけるトランクパネル２に対応
する構成部材であるが、従来例に比して、ほゞ寸
法ｄだけ外装板１に接近せしめて設置してあり、
このためトランクルームの内容積が大きくなつて
いる。本例のトランクパネル２′は開口２a′を設
けてあるが、これを覆つて嵌着すべきバツクパネ
ルは設けない。

本例のトランクパネル２′は、その内面に裏貼
り２ｃを貼着してある。本考案を実施する際、上
記の裏貼り２ｃは必ずしも設けなくてもよいが、
該裏貼りを設けるとトランクルーム内が美麗で、
しかも緩衝効果が有るので好都合である。

本考案においては、ランプハウジング４′の背
面を前記の開口２a′に対して緩やかに嵌合する形
状、寸法に構成し、かつ、車体に装着した状態に
おいて、該ランプハウジング４′の背面に設けた
バツクカバー４b′がトランクパネル２′の開口部
周辺に対してほゞ同一面に揃うように構成する。
これにより、従来例（第２図）に比し、寸法ｄに
相当する寸法だけトランクルームの内法寸法を大
きくすることができる。

更に、前記バツクカバー４b′の外側面にシート
状の断熱材（例えばフエルト材、布、など）８を
貼着する。上記の断熱材８は前記の裏貼り２ｃと
色調を合わせて選定することが望ましい。断熱材
８の貼着により、バツクカバー４b′が光源バルブ
３によつて昇温しても火傷を負う虞れが無くな
る。

本例においては前記のバツクカバー４b′を耐熱
性のプラスチツク（230゜ポリブチルテレフタレー
ト）で構成してあるので、従来例に比して光源バ
ルブ３に対する間隔寸法Ｄを小さくすることがで
き、車輛用灯具本体部分の厚さ寸法を縮小し得
る。このため、従来例のバツクカバー４ｂ（第２
図）には膨出部４_b-1が設けられていたのに比し、
本例のバツクカバー４b′は平板状に構成してあ
る。これにより、トランクルーム内容積は更に広
くなる。

〔考案の効果〕

以上詳述したように、本考案の車輛用灯具は、
これをトランクルームに隣接せしめて設置した
際、トランクルームの内法寸法を大きく取ること
ができ、しかもトランクルーム内に手などを差し
入れても火傷を負う虞れが無く、その上、ランプ
ハウジングのバツクカバーがトランクルーム内に
露出しているので光源バルブの点検、交換が容易
で整備性が良いという優れた実用効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の車輛用灯具の１実施例の断面
図、第２図は従来例の車輛用灯具の１例の断面図
である。 １……外装板、２……トランクパネル、２ｂ…
…バツクパネル、２ｃ……裏貼り、３……光源バ
ルブ、４，４′……ランプハウジング、４ａ，４
b′……開口、４ｂ，４b′……バツクカバー、８…
…断熱材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 車輛のトランクルームに隣接せしめて用いられ
   るバルブ横置形の直射系の車輛用灯具において、
   背面がトランクルーム壁に設けた開口部と緩やか
   に嵌合するランプハウジングを構成し、かつ、該
   ランプハウジングの背面に開口を設けると共にそ
   の開口にバツクカバーを着脱自在に嵌着し、前記
   ランプハウジングをその背面がトランクルームの
   開口部の周囲の壁面に対してほゞ同一面となるよ
   うに配設すると共に、バツクカバーを含むランプ
   ハウジングの背面に断熱材を取り付けたことを特
   徴とする車輛用灯具。