JPS6332001B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は電気検測車によつて検測された各種
のデータを自動記録する電気検測車用データ監視
装置に関するものである。電気検測車は鉄道車両
特に電気車が走行する架線の状態を検測するため
走行しながら架線に関連した各種のデータを検測
し、この検測結果を電気検測車用データ監視装置
により自動記録する。

一般的な用途に用いられる自動記録装置には各
種の型のものが製造販売されているが、電気検測
車用データ監視装置に対しては次に説明するよう
な特殊の条件が要求されるので、従来知られてい
る自動記録装置を電気検測車用データ監視装置と
して用いることはできない。

すなわち電気検測車の走行速度は広範囲に変化
するが、検測したデータは走行距離に比例する寸
法の座標上に記録することが要求される。しかし
従来の自動記録装置の横軸は時間に比例して変化
するよう駆動されているので上記の要求を満足す
ることができない。また電気検測車においては、
多チヤンネルのデータを記録し、これら多チヤン
ネルのデータの相関関係を観測することが便利な
ように記録紙上の記録位置を設定する必要がある
が、従来の自動記録装置ではこのような記録位置
の設定が困難である。更に電気検測車では各種の
記録と軌道上の位置との対照を容易にするため駅
名、電柱番号、要注記号、処理状況等をそれらに
対応する記録位置に印字（この明細書では、文
字・数字・記号のプリントを含めて印字という）
することが必要であるが、従来の自動記録装置で
はこのような印字を自動的に行なうことは困難で
ある。

この発明は電気検測車用データ監視装置に要求
される上述の条件をすべて満足させる自動記録装
置を提供することを目的とするもので、以下図面
についてこの発明の実施例を説明する。第１図は
この発明の一実施例の自動記録装置の一部を示す
平面略図である。図において１は記録紙で、１１
ａ，１１ｂは紙送り装置の一部を示し、記録紙１
は紙送り装置によつて矢印１２で示す方向に紙送
りされる。２１，２２，２３，…２ｎはそれぞれ
第１，第２，第３…第ｎチヤンネルの記録ペン駆
動装置、３１，３２，３３，…３ｎはそれぞれの
チヤンネルの記録ペンである。

矢印１２の方向をかりにｘ軸方向とし、これに
直角な方向をｙ軸方向とする。４はドツトマトリ
ツクスによつて文字・数字・記号を印字するドツ
トプリンタである。各チヤンネルの記録ペン駆動
装置２１，２２，２３，…２ｎはそれぞれ対応す
る記録ペン３１，３２，３３，…３ｎを記録しよ
うとするアナログ量に比例した距離だけｙ軸方向
に駆動し、当該アナログ量を記録紙１上に自動記
録する。

第２図はこの発明の一実施例を示すブロツク結
線図で、５は検測車の車輪を表わし５１は車輪５
に結合されたパルス発生器である。パルス発生器
５１の発生するパルスの周波数は車輪５の回転速
度に比例し、ひいては電気検測車の速変に比例す
る。５２，５３はそれぞれ分周器で、その分周比
を互に等しい値に設計する場合は１個の分周器で
よい。６は分周器５２の出力パルスによつて駆動
され紙送り装置を回転させるパルスモータであ
り、したがつて紙送り速度は電気検測車の速度に
比例し検測したデータは軌道上の距離に比例する
寸法のｘ軸上に記録される。

次に第１図から明らかなようにドツトプリンタ
４の位置は記録ペン３１，３２，３３，…３ｎよ
りｘ方向に離れた位置に配置することが装置全体
の設計上から必要であるが、ドツトプリンタ４に
よつて印字すべき信号入力はその信号の発生対象
（たとえば電柱）と電気検測車におけるこの信号
の受信装置との関係位置に従つて入力されるの
で、記録ペン３１，３２，３３…３ｎへそれぞれ
のアナログ量が入力される時点とほぼ一致してい
る。したがつてドツトプリンタ４によつて印字す
べき信号入力をその入力時点において直ちに印字
すると、印字場所と、それに対応するデータの記
録場所とはｘ軸上の位置が異なり記録紙上での両
者の対照が著しく困難になる。この発明では印字
すべき信号入力を適当な時間だけ遅らしてドツト
プリンタ４に加え印字とこれに対応するデータ記
録とのｘ軸上の位置を整合して両者の対照を容易
にしている。

第２図７０は印字すべき信号入力の入力線で、
この信号入力はコード化された信号として入力さ
れる。７１は遅延回路で、信号の入力時点から分
周器５３の出力パルスの所定本数分だけ遅延して
出力する。このような遅延回路７１は従来公知の
技術により容易に設計できるが、第２図に示す例
では、たとえば所定段数のシフトレジスタを用い
クロツクパルスとして分周器５３の出力パルスを
用いることによつて構成している。コード化され
た信号として入力された信号入力は遅延回路７１
で遅延された後、信号選択回路７２を介してドツ
トプリンタを動作させる。ドツトプリンタ４には
例えばｙ軸方向に一列に複数個のドツト（印字ヘ
ツド頭部）が配列されており、信号選択回路７２
によつて各ドツトに「１」または「０」の論理の
電圧が入力される。信号選択回路７２はコード化
されて入力される信号を文字や記号のドツトパタ
ーンに変換して一列ごとのドツトパターンをドツ
トプリンタ４に入力する。

ドツトプリンタ４の動作の制御は信号選択回路
７２の動作をも含め普通は電子計算機によつて行
なわれるが、ドツトプリンタ４そのものは従来よ
く知られているので、その一般的な説明を省略す
る。ドツトプリンタ４の印字ヘツドはドツトを印
字する単位ヘツドがｙ軸方向に配列されており、
その内のどのドツトを動作させるかが入力信号に
より制御されその制御によつて印字される文字の
形が定まる。すなわち、分周器５３からのパルス
出力ごとに、論理「１」の電圧が加えられている
ドツトからは黒点が印字され、論理「０」の信号
が加えられているドツトからは印字が行われな
い。一列のドツトによる印字が終わる間にパルス
モータ６による紙送りが行われ、分周器５３の次
の出力パルスによつてｘ軸上の次の位置に次のド
ツトが印字される。なお、入力線７０上に出現す
る信号の時間間隔は検測車の速度に逆比例し、遅
延回路７１とドツトプリンタ４による信号処理時
間も検測車の速度に逆比例するので、入力信号に
対して信号処理が渋滞することはない。

この発明では各列間の印字の時間間隔（この明
細書ではドツトプリンタの歩度という）は分周器
５３の出力パルスによつて制御される。すなわち
この発明の装置では紙送りの速度、遅延回路７１
における遅延時間、ドツトプリンタ４の歩度はす
べてパルス発生器５１の出力パルスに同期して制
御されるので、走行上の距離が一定縮尺で記録紙
１ｘ軸上の距離として記録され、ドツトプリンタ
４による印字がアナログ量の記録と対照するのに
最も適当な位置に印字される。

以上のように、この発明によれば電気検測車用
データ監視装置として最も好適な自動記録装置を
得ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の一実施例の自動記録装置の
一部を示す平面略図、第２図はこの発明の一実施
例を示すブロツク結線図である。 １……記録紙、３１，３２，３３…３ｎ……各
記録ペン、４……ドツトプリンタ、５……電気検
測車の車輪、５２，５３……分周器、６……パル
スモータ、７１……遅延回路。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 軌道上を走行する電気検測車に搭載される電
   気検測車用データ監視装置において、上記電気検
   測車の速度に比例した周波数のパルスを入力し
   て、この入力パルスに比例した速度で記録紙送り
   を行なう紙送り装置と、複数種類のアナログ量を
   検測し、それぞれのアナログ量の検測値に比例し
   て、当該アナログ量に対応する記録ペンを紙送り
   と直角な方向に駆動して、記録紙上にアナログ的
   記録を行なう自動記録装置と、上記周波数のパル
   スを入力して入力周波数の整数分の一の周波数の
   パルスを出力する分周器と、記録紙上にドツトプ
   リタにより印字すべき信号入力を上記分周器の出
   力パルスの所定本数分遅延する遅延回路と、この
   遅延回路の出力に従つて上記ドツトプリンタの各
   ドツトに加えるべき信号論理を選択する信号選択
   回路と、上記分周器の出力パルスごとに上記ドツ
   トプリンタを制御しドツトプリンタの各ドツトに
   加えられている信号論理に従つて上記記録紙上へ
   の記録を行なう手段とを備えたことを特徴とする
   電気検測車用データ監視装置。