JPS63317696A

JPS63317696A - 加工性、耐食性に優れた複合めっき鋼板

Info

Publication number: JPS63317696A
Application number: JP3700888A
Authority: JP
Inventors: Takashi Haneda; 羽田　隆司; Yasuhiko Mitsuyoshi; 三吉　康彦; Kazumi Nishimura; 一実西村; Akira Takahashi; 彰高橋
Original assignee: Nippon Steel Corp
Current assignee: Nippon Steel Corp
Priority date: 1987-02-19
Filing date: 1988-02-19
Publication date: 1988-12-26

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】（産業上の利用分野）本発明はＺｎ系複合めっき鋼板に関し、更に詳しくは優
れた耐食性を有し、種々の用途例えば自動軍用鋼板とし
て適用できる分散めっき鋼板に関するものである。

（従来の技術）自動車用、家電用に使用される鋼板は耐食性を有する必
要があり、防錆処理としてＺｎ、　Ｚｎ合金めっきを施
して来た６例えば特開昭５７−１６４９９号公報、特開
昭５８−７７５９１号公報、特開昭５８−１５７９８９
号公報などがあり、冷延鋼板に比較して耐食性が優れて
いる。しかし耐食性に対する要求は年々強まっており、
特に自動車用鋼板の場合、より耐食性に優れためっき鋼
板が必要となり、それに対応してＺｎあるいはＺｎ合金
中に非金属微粒子を分散させたいわゆる分散めっきが開
発された。このめっきについては例えば特公昭６０・−
３８４８０号公報、特開昭６０−１４１８９８号公報、
特開昭６１−１４３５９７号公報、特開昭６１−０６４
８９９号公報等があり、高耐食性表面処理鋼板として知
られている。

（発明が解決しようとする課題）上記のような表面処理鋼板を自動車用外板として用いる
場合、絞り加工等のプレス成形を行うのが普通であるが
、その際めっき表面にある微粒子の脱離やめっき層の割
れ、剥離が生じ易く、問題となっていた。

その上自動車メーカーの耐食性に対する要求は年々強ま
っており、分散めっき鋼板の耐食性を一層向上させるこ
と、及び加工性を向上させることは緊急の課題であった
。

（課題を解決するための手段）本発明は、Ｓｉ、＾ｌ、Ｆｅ＋Ｔｉ、Ｍｏ、Ｃｕ＋Ｚｎ
、Ｎｉ＋Ｃｏ＋Ｃａ＋Ｃｅ　ｓＣｒ、Ｓｂの１種以上の
酸化物、炭化物、窒化物、硼化物、燐化物、硫化物の微
粒子を単独あるいは複合で０．０１重量％以上含有する
ＺｎもしくはＺｎ合金めっき層を下層とし、クロメート
皮膜を中間層とし、且つ有機質高分子物質からなる塗膜
を上層とすることを特徴とする加工性、耐食性に優れた
複合めっき鋼板である。下層のＺｎ合金めっき層が１重
量％以上のＣｒを含有するＺｎ合金分散めっき層であれ
ば、特に加工部の塗装耐食性に優れる。

本発明者らは上記実情に鑑み、種々研究を重ねた結果、
各種分１１に粒子を０．０１重量％以上含有するＺｎ又
はＺｎ合金分散めっき層を下層とし、クロメート皮膜を
中間層とし、有機質高分子物質からなる塗膜を上層とす
れば、クロメート皮膜の防食作用、分１１にめっき層表
面とクロメート層の強力な接着効果及び有機質高分子皮
膜の接着及び潤滑効果により、耐食性は相乗的に向上し
、加工性も良好となることを見い出し、本発明をなした
ものである。

（作　用）以下、本発明の詳細な説明する。

先ず、下層中のＳｉ、八Ｊ、Ｆｅ、Ｔｉ＋Ｍｏ、Ｃｕ＋
Ｚｎ＋Ｎｉ＋Ｇｏ。

Ｃａｒ　Ｃａｒ　Ｃｒ、　Ｓｂの酸化物、炭化物、窒化
物、硼化物、燐化物、硫化物は、ＺｎあるいはＺｎ合金
めっき層の腐食反応を抑制し、耐食性を向上させる。本
発明者らの実験結果によれば、その最少必要量は０．０
１ｗｔ％であり、含有量が増大するに従いその効果も大
きくなる。上限については特に定めないが、Ｚｎの犠牲
防食効果を考えるならば８０ｗｔ％以下が望ましい。

分散粒子としては前記金属の酸化物、炭化物、窒化物、
硼化物、燐化物、硫化物であればいずれでも良く、例え
ば５ｔＯｔ＋八１１０３．ＣｕＯ＋ＴＸＯｚ＊ＣｒＸＯ
３＋Ｆｅ　ｚＯｚ　＋　Ｆｅ５Ｏａ　＋　ＣＯＯＩＮ　
１０＋　ＣａＯ、Ｃｅ０ｚ　＋　Ａ　Ｉ　Ｎ＊　Ｓ　ｉ
　ｓＮａ　＋　ＴＩ　Ｎ＋ＳｉＣ＋Ｆｅ１Ｃ＋ＣａＣ１
＋Ｃｒ：＋Ｃ１＋ＣｕＰやこれらの水和化合物が挙げら
れる。

これらの分散材は粒径が最大でも５μ程度の粒子状で、
めっき層中では分１１にシていても良く、膜状に存在し
ていても良い。また両者の中間状態や混合状態でも良い
、製造法によっては粒子や膜の表面に水酸基やＦｅ、Ｎ
ｌ、Ｃｏ、Ｃｕなどの金属が吸着あの様なものでも良い
が、工業的にめっき不可能な合金もあるため例を示せば
、Ｚｎ、　Ｚｎ−Ｆｅ、　Ｚｎ−Ｎｉ　ｒＺｎ−Ｃｏ、
　Ｚｎ−Ｍｎ、　Ｚｎ−Ｃｕ、　Ｚｎ−５ｎ＋　Ｚｎ−
Ｃｒ、　Ｚｎ　−Ｆｅ−Ｃｏ、　Ｚｎ−Ｎｉ　−Ｃｏ、
　Ｚｎ−Ｆｅ−Ｘｌ、　Ｚｎ−Ｐｅ−ＣＡｎ−Ｎｉ　−
Ｃｒ、　Ｚｎ−Ｃｕ−Ｃｒ、　Ｚｎ−Ｃｏ−Ｃｒ、　Ｚ
ｎ−５ｎ−Ｃｒ。

Ｚｎ−Ｍｎ−Ｃｒ＋　Ｚｎ−Ｆｅ−Ｎｉ　−Ｃｒ、　Ｚ
ｎ−Ｆｅ−Ｃｏ−Ｃｒ。

Ｚｎ　−Ｎｉ　−Ｃｏ−Ｃｒが挙げられる。

合金組成は、Ｚｎの犠牲防食効果を考えるならばめっき
層全体の１０重量％以上のＺｎが必要である。

また、合金層の中にＣｒ金属を１重量％以上含有すると
加工変形部の耐食性が著しく向上する。

めっき目付量は少なくともＩｇ／ｒｒｆは必要で、多い
程耐食性は向上するが、プレス加工、溶接加工を施すこ
とを考慮すると１００ｇ／ｎｆ以下が望ましい。

中間層を構成するクロメート皮膜は、Ｃｒの３価及び６
価の混合酸化物から成り、その付着量は、下地分散めっ
き層の微粒子含有量が少なく、粒径も小さいときには少
量で効果があり、微粒子の含有量あるいは粒径の増大に
つれてクロメート量も増す必要がある。おおよそ、０．
１から３０Ｏｎ＋ｇの範囲であれば良い。

上層を構成する有機質高分子物質は、クロメート皮膜の
表面を覆い、プレス加工時のめっき層の延び、縮み変形
、金型との摩擦による割れ、剥離を抑制する。従ってク
ロメート層との密着性が良く、表面に均一な厚さの弾性
皮膜を形成する物質であればいずれでも良く、例えばエ
ポキシ樹脂、フッ素樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエチ
レン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリエステル樹脂、塩化
ビニル樹脂が挙げられる。

塗膜厚さは中間層のクロメート皮膜の量により変化させ
る必要があるが、種々実験の結果、中間層のＣｒ量が少
ないときには厚（し、Ｃｒ量が多いとときには薄くても
良く、その範囲はおよそ０．１〜１０μｍであれば良い
。

本発明は１以上述べて来た様に、耐食性、接着性、潤滑
性といったそれぞれ異なる特性を有する物質を複合させ
ることにより耐食性と加工性の良好なめっき鋼板を得て
いるが、本発明の最大の特色は、３相を成す物質の単な
る組合せによる相加的な性能の向上ではなく、分散めっ
き相とクロメート相と有機塗膜との組合せで初めて得ら
れる相乗的な耐食性、加工性の向上にある。

耐食性の向上効果を第１図に示す。図中、従来材は分散
めっき単層材をさす。縦軸の最大浸食深さは、腐食促進
試験６週経過後の下地鋼板の浸食量であり、値が小さい
程耐食性が良好であることを示す。図より、分散めっき
層の微粒子含有量が増大する程耐食性は向上するが、本
発明鋼板は従来材に比べて微粒子の効果が大きく、クロ
メート層、有機皮膜との組合せによる相乗作用を示して
いる。

その作用原理については不明であるが、分散めっき層表
面に存在する微粒子の表面酸化物や水和物とクロメート
層の間で水素結合やオキソ結合を形成して強固に密着し
、分散めっきの保護膜となり、加工性を向上させると同
時に、クロメート皮膜の持つ防食作用により耐食性も相
乗的に向上するものと考えられる。

更に、下層であるめっき層中にＣｒ金属を１重量％以上
含有すると、クロメート皮膜との密着性がより強固にな
ると同時に、加工変形時のクロメート層の損傷を下層め
っき層中のクロムが修復し、耐食性を維持させるものと
考えられる。

下地鋼板としては、その種類を選ばないが、例えば普通
鋼、Ａｌキルド鋼、高張力鋼、低腐食速度鋼が挙げられ
る。ここで低腐食速度鋼とは種々考えられるが、低Ｃ２
高Ｃｕ、　Ｐ添加を特色とする綱板を云う。

下地鋼板とめっき金属層との間にプレめっきとしてＺｎ
、　Ｎｉ、　Ｃｏ、　Ｓｎ、　Ｃｕのいずれか一種から
なるめっき層を０．１ｇ／ｒｒｆ以上施すと、本発明鋼
板の低温密着性は増大する。

またクロメート皮膜中には無機粉体、例えば５ｉ０２．
ＴｉＯ□、Ａｌ□０３が混入していても良く、これらの
粉体の混入により耐食性、上層の塗膜との密着性が増大
する。

一方、上層の有機塗膜中に無機粉体例えばＳｉｎ。

Ａｌ２Ｏ３，ＴｉＯ□、リン片状ガラス、ＡＩ粉、フレ
ークが混入していても良く、これらの混入により、塗膜
の耐食性は増大する。同様にＭｏＳ、、　ＢＮ等の潤滑
材を混入すると加工性は一層向上する。またＺｎ粉末を
混入すれば塗膜の皮膜抵抗は小さくなり、塗膜が厚い場
合でも溶接性の低下が生じない。

本発明において複合めっきは鋼板表面の両面に存在する
のが普通であるが、用途によっては片面にのみ存在する
方が良い場合もあり、その場合、残りの面は未処理、Ｚ
ｎ、　Ｚｎ合金めっき、２Ｎ合金めっき、分散めっきの
５通りを使い分けられる。

本発明の下層は、各種蒸着法を組み合わせた方法、蘂る
いは無電解めっき法によっても製造可能であるが、通常
は電解法で製造される。

例えば硫酸亜鉛、及び合金化する金属の硫酸塩（硫酸鉄
、硫酸ニッケル、硫酸コバルト等）を含む水溶液中に微
粒子を分散、懸濁させ、ｐｔをアノード、鋼板をカソー
ドにして１〜２００Ａ／ｄＩｍ”の電流密度で陰極電解
して下層である分散めっき層を得る。硫酸塩の変わりに
塩化物を用いても良く、必要に応じ各種の界面活性剤、
ｐＨ緩衝剤を加えても良い。

次いで中間層は電解法でも塗布法でも良いが、電解法の
場合にはＣｒｙ、水溶液中でｐｔをアノード、めっき鋼
板をカソードにして陰極電解すれば良く。

塗布法ではロールコータ−で塗布後乾燥させる。

最後に上層はロールコータ−法、スプレー法、はけ塗り
法といずれの方法で皮膜を形成させても良く、水性、油
性塗料のいずれでも良い。

例えば水溶性エマルジョンタイプのエポキシ樹脂をロー
ルコータ−で塗布する方法が挙げられる。

以上詳述したごとく、本発明は各種微粒子を含有する分
散めっき層を下層とし、クロメート層を中間層とし、有
機塗膜を上層とすることによって得られた、耐食性、加
工性の極めて優れた防錆鋼板であり、プレス加工等によ
って耐食性が損われることがない。

以下、実施例をもとに本発明の効果を更に具体的に説明
する。

（実施例）硫酸亜鉛や各種金属の硫酸塩を含む水溶液中に各種分散
粒子を分散又は懸濁させ、鋼板をカソードとして各種条
件下で陰極電解することにより下層を得、その上にＣｒ
ｙ、水溶液中で下層と同様に陰極電解し、クロメート層
を得てその上に各種水性エマルジッン塗料、溶剤系塗料
をロールコータ−等で塗布して上層を施した。

得られた複合めっき鋼板の加工性については円筒成形絞
り加工後の加工部のテープテストによる剥離量でパウダ
リング性を求め、その値が加工性の良好な電気亜鉛めっ
き鋼板に近いか否かで判定した。

耐食性につい°ては、カチオンＥＤ塗装（２０μｍ）を
施し、また一部の材料については円筒成形加工後、同様
の塗装を施し、塩水噴霧と常温乾燥を組み合せた試験に
よって塗装耐食性を評価した。その結果を第１表、第２
表に示す。

表中陥、１〜５６及び６７〜１１１は本発明鋼板でＮｏ
、５７〜６６は比較材である。

比較材において、Ｎα５７．６１の０．０１重量％未満
の粒子含有量の分散めっき複合材では加工性は良いもの
、の、複合化による耐食性の向上効果はない。

Ｎα５８．６２の分散めっき複合材では加工性、耐食性
のいずれも劣る。

Ｎｏ、５９．６３の複合材では加工性、耐食性は良いも
のの耐食性の向上効果はない。

Ｎｔ１６０．６４の複合材では加工性に劣る。

ｋ６５．６６の複合材では加工性に劣る。

一方、本発明鋼板であるＮα１〜５６ではいずれも加工
性、耐食性に優れており、複合化の効果は著しい。

さらに、本発明鋼板であるＮ１１６７〜１１１の中で、
下層中に１重量％以上のＣｒを含有するものは円筒成形
加工後の耐食性も優れており、複合化の効果及び下地め
っき層中のＣｒ金属の効果は著しい。

（発明の効果）以上詳述したごとく、本発明は３層めっき鋼板であって
、下層の微粒子含有量を規定することにより、それぞれ
異なる特性を持つ各層が相乗的に作用して優れた加工性
、耐食性を具現したもの、及び更に下層中にＣｒを添加
して加工損傷部の耐食性をも良好にしたものであって、
その工業的価値は誠に大きい。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明鋼板と従来材の微粒子量による耐食性向
上効果を示す図である。代理人　弁理士　　秋　沢　政　先竿１頁の続き ■Ｉｎｔ、Ｃ１，’　　　　　　　識別記号　　庁内整
理番号Ｎ−８７２２−４に

Claims

【特許請求の範囲】

（１）Ｓｉ、Ａｌ、Ｆｅ、Ｔｉ、Ｍｏ、Ｃｕ、Ｚｎ、Ｎ
ｉ、Ｃｏ、Ｃａ、Ｃｅ、Ｃｒ、Ｓｂの１種以上の酸化物
、炭化物、窒化物、硼化物、燐化物、硫化物の微粒子を
単独あるいは複合で０．０１重量％以上含有するＺｎも
しくはＺｎ合金めっき層を下層とし、クロメート皮膜を
中間層とし、且つ有機質高分子物質からなる塗膜を上層
とすることを特徴とする加工性、耐食性に優れた複合め
っき鋼板。
（２）下層のＺｎ合金めっき層が１重量％以上のＣｒを
含有するＺｎ合金分散めっき層であることを特徴とする
請求項１記載の加工性、耐食性に優れた複合めっき鋼板
。