JPS63315136A - 排ガス中の水銀および窒素酸化物の同時除去方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明は、都市ごみや産業廃棄物などの焼却に伴って
発生する排ガス中の水銀を効果的に除去し、かつ排ガス
中の窒素酸化物の除去を同時に行なう方法に関する。

従来技術およびその問題点 都市ごみや産業廃棄物の焼却排ガス中の水銀は、水に対
して可溶性の水銀と不溶性の水銀とに大別される。この
うち可溶性水銀は、排ガス中の酸性成分を吸収除去する
目的で従来から実施されている、アルカリ性洗浄液を用
いた湿式洗煙法によってほぼ全部除去される。しかし水
銀蒸気のような不溶性水銀は、−］二記湿式洗煙法では
除去されない。そのため排ガス中の水銀全体の除去率に
はおのずと限界があった。

また、排ガス中の窒素酸化物は、アルカリ性洗浄液を用
いた湿式洗煙法てはほとんと除去てきないため、無触媒
脱硝法、触媒脱硝法、排ガス循環法などによって除去な
いし低減してきた。

しかしこのような方法では脱硝設備を別個に設けなけれ
ばならず、処理コストの高騰をまねいた。

この発明は、上記の如き実情に鑑み、排ガス中の水銀形
態に左右されることなく、がっ廃液処理に苦慮すること
なく、しかも何ら特別の処理薬剤を使用することなく、
排ガス中の水銀蒸気などの不溶性水銀を効果的に除去す
ることができるとともに、脱硝設備を設けずに窒素酸化
物をも効果的に除去することができる方法を提供するこ
とを目的とする。

問題点の解決手段 この発明による排ガス中の水銀および窒素酸化物の同時
除去方法は、排ガス中の湿式洗浄処理によって排ガスを
洗浄液に吸収させて除去するに当り、排ガス中の塩化水
素ガスを吸収した塩化アルカリ含有液を電解して次亜塩
素酸塩を生成せしめ、得られた次亜塩素酸塩含有液を洗
浄液として用いることを特徴とする。

この発明の好ましい実施形態においては、次亜塩素酸塩
含有液中の有効塩素塩濃度は１〜］０００　ｐｐｍに保
持され、この液はｐＨ３〜８で用いられる。また塩化ア
ルカリを含む洗浄廃液を用いる場合は、これを重金属塩
を除去した後、同廃液を電解に付す。

塩化水素吸収液に添加するアルカリ剤としては、水酸化
ナトリウム、水酸化カルシウムなどが一般的であるが、
アルカリ剤はこれらに限定されるものではない。

この発明の代表的な実装置としては、電解によって得ら
れた次亜塩素酸塩含有液を洗浄液として用いて、一段で
排ガスの湿式洗浄処理を行なうことによって排ガス中の
水溶性水銀と不溶性水銀を同時に吸収除去する装置と、
または排ガスの湿式洗浄を前後二段で行ない、前段で水
溶性水銀を除去した後、後段で、電解によって得られた
次亜塩素酸塩含有液を洗浄液として用いて不溶性水銀を
吸収除去する装置とがある。

−づ　　　− また窒素酸化物は、次亜塩素酸塩によって水に吸収され
やすい形態に酸化され、洗浄処理によって洗浄液に吸収
除去される。

水銀蒸気および窒素酸化物と次亜塩素酸塩との反応はそ
れぞれつぎのように推定される。

Ｈｇ＋Ｃ１０−十Ｈ２Ｏ −Ｈｇ２”十〇／−＋２０Ｈ− ＮＯ＋Ｃ／　Ｏ−→Ｎ０２＋ＣＩ− 発明の効果 この発明による排ガス中の水銀および窒素酸化物の同時
除去方法では、洗浄液として次亜塩素酸塩含有液を用い
るので、従来除去困難であった水銀蒸気のような不溶性
水銀を効果的に除去することができるとともに、排ガス
中の窒素酸化物をも除去することができる。したがって
この発明の方法によれば、可溶性水銀と不溶性水銀の全
水銀を除去することができ、環境への水銀汚染を確実に
防止することができるとともに、別個に脱硝設備を設け
なくても、窒素酸化物を効率的に除去することができる
。

また、この発明の方法では、排ガス中の塩化水素ガスを
吸収した塩化アルカリ含有液を電解して次亜塩素酸塩を
生成せしめ、これを含む液を洗浄液として用いるので、
外部から次亜塩素酸塩を供給する必要が全くなく、排ガ
ス処理のランニングコストを大幅に節減することができ
る。

さらに、運転の起動時には、別途用意した食塩水を電解
して次亜塩素酸塩を生成せしめることにより、終始安定
した条件において運転を行なうことができる。

実　　施　　例 つぎに、種々のタイプの洗煙塔において、塩化アルカリ
含有液の電解によって生成せしめた次亜塩素酸塩を用い
て排ガス中の全水銀および窒素酸化物の同時吸収除去を
行なった。

実施例１ 第１図において、排ガスの湿式洗煙処理用のアルカリ性
洗浄液（温度６０〜７０℃）を、排ガスが上向きに流通
する洗煙塔（ＩＩ）内に分散させて、ポンプ（１２）で
循環させる。洗浄液は排ガス中の塩化水素ガスを吸収し
て、生成した塩化ナトリウムを含んでいる。

循環する洗浄液の一部を電解装置（１３）へ導き、ここ
で洗浄液中の塩化ナトリウムを電解して次亜塩素酸ナト
リウムを生成せしめ、この化合物の含有液を再び循環洗
浄液に合流させる。こうして排ガス（排ガス量：約５０
ＯＮｍ３／ｈ。

排ガス温度：約２００°０１人目ＨＣ１：　５００〜７
００ｐｐＩ１１．入口ＳＯｘ：４０〜５０　ｐｐｍ　）
を洗浄処理する。洗浄液のｐＨを４．８〜５．２の範囲
内のいくつかの値に設定し、各ｐＨ値ごとに処理を繰返
し、処理１時間後の対象物質の濃度を測定する。その結
果、表１に示す水銀除去率および窒素酸化物除去率が得
られた。同表から明らかなように、吸収液は水溶性水銀
と不溶性水銀よりなる全水銀を吸収し、同時に窒素酸化
物をも吸収する。

（以下余白） 表１ ８一 実施例２ 第２図において、洗煙塔（２１）は上下２室（２１ａ）
　（２１ｂ）に区分されている。上下画室（２Ｌａ）　
（２１ｂ）においてアルカリ性洗浄液を分散させて、各
洗浄液をそれぞれポンプ（２２）　（２４）で循環させ
る。

上部室（２１ａ）を循環する洗浄液の一部を電解装置（
２３）へ導き、ここで洗浄液中の塩化ナトリウムを電解
して次亜塩素酸ナトリウムを生成せしめ、この化合物の
含有液を再び循環洗浄液に合流させる。

こうして実施例１の排ガスと同じ排ガスを洗浄処理して
、下部室（２１ｂ）でアルカリ性洗浄液に可溶性水銀を
吸収させ、上部室（２１ａ）で次亜塩素酸ナトリウム含
有洗浄液に不溶性水銀を吸収させて、全水銀を除去し、
同時に窒素酸化物をも除去する。この実施例では表２に
示す水銀除去率および窒素酸化物除去率が得られた。

（以下余白） ［ ト 実施例３ 第３図において、洗煙塔（１１）から排出される洗浄廃
液の一部を廃液処理設備（１４）に導いて、ここで電解
の障害になる重金属塩を除去しておく。ついで重金属を
除いた廃液を電解装置（１８）へ導く。その他の点につ
いては第１図に示す実施例１と同じである。

実施例４ 第４図において、下部室（２１ｂ）から排出される洗浄
廃液の一部を廃液処理設備（１４）に導いて、ここで電
解の障害になる重金属塩を除去しておく。ついで重金属
を除いた廃液を電解装置（２３）へ導き、電解によって
得られた次亜塩素酸ナトリウム含を液を上部室（２Ｌａ
）の循環洗浄液に合流させる。その他の点については第
２図に示す実施例２と同じである。

実施例５ 第５図において、運転の軌道時には、別途用意した食塩
水を電解装置（１３）へ導いて、次亜塩素酸ナトリウム
を生成せしめる。その他の点に　１１　一 ついては第１図に示す実施例１と同じである。

実施例６ 第６図において、運転の軌道時には、別途用意した食塩
水を電解装置（２３）へ導いて、次亜塩素酸ナトリウム
を生成せしめる。その他の点については第２図に示す実
施例２と同じである。

【図面の簡単な説明】

第１図から第６図はそれぞれこの発明の実施例１〜６を
示すフローシートである。 （１１）　（２１）・・・洗煙塔、（１３）（２３）・
・・電解装置、（１４）・・・廃液処理設備。 以　　」二 特許出願人　　井　　上　　善　　　介２区 一部「

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. （１）排ガスの湿式洗浄処理によって排ガス中の水銀お
   よび窒素酸化物を洗浄液に吸収させて除去するに当り、
   排ガス中の塩化水素ガスを吸収した塩化アルカリ含有液
   を電解して次亜塩素酸塩を生成せしめ、得られた次亜塩
   素酸塩含有液を洗浄液として用いることを特徴とする、
   排ガス中の水銀および窒素酸化物の同時除去方法。
2. （２）次亜塩素酸塩含有液中の有効塩素濃度を１〜１０
   ００ｐｐｍに保持し、これをｐＨ３〜８で用いる、特許
   請求の範囲第１項記載の方法。
3. （３）塩化アルカリを含む洗浄廃液を処理して重金属塩
   を除去した後、同廃液を電解に付す、特許請求の範囲第
   １または２項記載の方法。
4. （４）運転の起動時に、別途用意された食塩水を電解す
   る、特許請求の範囲第１〜３項のうちいずれか１項記載
   の方法。