JPS6331073Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は衣服に付着されるワツペンに関し、更
に詳しくは簡単に文字、図形などを立体的に構成
することが可能なワツペンに関するものである。

従来、シートの表面にインキにより文字や図形
が印刷され、その裏面にはホツトメルト型の接着
剤がコートされ、アイロンで加熱することにより
衣服に付着されるワツペンが知られているが、し
かしこの種のワツペンは文字や図形が平面的なも
のであるため目立ちにくく、そしてやゝ興趣に欠
ける点があつた。また、文字や図形に立体観を与
えるには、厚いフエルト地などで文字や図形を構
成し、これをシート上に接着することでも可能で
あるが、しかしこれでは複雑な図形には適さず、
またフエルト地が剥離しやすく、更にインキ印刷
のような鮮明さを得るのが困難であるなどの問題
点があつた。

そこで本考案は複雑な文字や図形でも鮮明に表
示され、かつこれらを浮き上らせて看者に立体観
を与えてよく目立つワツペンを提供することを目
的とし、この目的は、織布や不織布などのシート
の表面に加熱されると発泡して体積膨張して固化
する発泡体が添加されたインキにて文字や図形な
どが表示され、シートの裏面にはホツトメルト型
の接着剤がコートされたワツペンにより達成され
る。

以下に図面により本考案の実施例を具体的に説
明する。

シート１は織布や不織布など通常のワツペンに
使用される材質からなり、その形状も適宜決定さ
れる。このシート１の裏面にはエチレン酢酸ビニ
ル共重合体などのホツトメルト型の接着剤がコー
トされて接着剤皮膜２が形成されている。そして
シート１の表面には、加熱されると発泡して体積
膨張し、冷却するにつれて固化する発泡体が添加
されたインキにて文字３が表示されている。この
インキは着色剤と溶剤などからなる通常のインキ
であり、発泡体も要は加熱されると体積膨張して
冷却するにつれて固化するものであればいずれで
もよく、特に限定されるものではない。そして文
字３は印刷されてもよく、または各自が好みに応
じて自由に記述表示してもよい。いずれにしても
インキが使用されるから複雑な文字や図形でも鮮
明に表示することが可能である。

次にこのワツペンを衣服４に付着し、そして文
字３を浮き上らせるには、従来の方法と同じく図
示略のアイロンで加熱して押圧するものでよい。
この加熱により接着剤皮膜２が溶融して衣服４に
接着されると同時に文字３に含まれた発泡体も加
熱され発泡を開始し、アイロンを取り去ると残熱
により発泡を続けて膨張した状態で固化する。も
し膨張が十分でないときは加熱器で表面を更に加
熱してもよい。

このように、本考案は加熱により膨張して固化
する発泡体を添加したインキにより文字や図形を
表示するようにしたので、複雑な文字や図形でも
鮮明に表示可能であり、そしてこれらが膨張して
浮き上るため看者に立体感を与えてより鮮明にな
るとともに興趣も増すことができる。更に膨張さ
せるための特別の操作を必要とせず、従来のホツ
トメルト型接着剤がコートされたワツペンを衣服
に付着させる操作のみで膨張させることができる
利点を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例の斜視図、第２図は同
じく断面図である。 １……シート、２……接着剤皮膜、３……文
字、４……衣服。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 織布や不織布などのシートの表面に加熱される
   と体積膨張して固化する発泡体が添加されたイン
   キにて文字や図形などが表示され、該シートの裏
   面にはホツトメルト型の接着剤がコートされたこ
   とを特徴とするワツペン。