JPS6330924Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は壁埋込形フアンコンベクターに関する
ものである。

従来例の構成とその問題点 従来、温水を通水して暖房を行なうフアンコン
ベクターで、壁埋込形は、第１図に示すように、
隣室側壁１と、室内側壁２とで構成される壁３の
間に、補強桟４を設け、更に、隣室側壁１に面し
て、フアンコンベクター枠体５を取付固定する為
の取付板６を設け、フロントパネル７を取はずし
た状態において、ネジ８によつて、前記フアンコ
ンベクター枠体５を、前記取付板６に固定するも
のであつた。ところがこうした従来の方法では、
例えば、室内側壁２の厚みが薄い建築、或いは、
壁３の奥行が深くとれない場所では、取付板６の
厚さによりフアンコンベクター本体５の、奥行の
入る寸法が少なくなり、フアンコンベクター枠体
５を、壁３内に埋込むことが殆んど出来ず、又、
室内側壁２の面と、フロントパネル７との隙間が
不均一となつて、美観を損うなど、その外装処理
方法にも配慮しなければならないなどの欠点を有
していた。

考案の目的 本考案は上記従来の欠点を解消するもので、室
内側壁（使用する側の壁）の厚みにバラツキがあ
る壁においても、容易に固定するようにすること
を目的とする。

考案の構成 本考案は隣室と取付ける室の壁間に設けられた
補強桟に、フアンコンベクター本体を固定する固
定用ボルトを設けたスリーブを設け、前記フアン
コンベクター本体側には、前記固定用ボルトが挿
入される穴と、前記スリーブの固定片を避ける為
の段部とを設けたものである。

実施例の説明 本考案による一実施例を第２図、第３図にもと
づいて説明する。１０は隣室側壁、１１は暖房を
行なう側の室内側壁、１２はこれら隣室側壁１
０、室内側壁１１で構成される壁、１３は前記壁
１０，１１の間に、補強用及びフアンコンベクタ
ー取付用として設けられた補強桟、１４は前記補
強桟１３に面して、奥側に設けられた固定片１５
と、固定用ボルト１６を設けたスリーブ、１７は
このスリーブ１４を補強桟１３に固定する為の固
定ネジ、１８はフアンコンベクター本体で、この
フアンコンベクター本体１８には、室内側壁１１
に面するフランジ部１９と、奥側に、固定用ボル
ト１６が貫通する穴２０と、段部２１と、背面部
２２とが設けられている。２３はフアンコンベク
ター固定用ナツト、２４は被覆板、２５はフロン
トパネル、２６はケーシング、２７は斜流形のフ
アンである。第３図は壁埋込形フアンコンベクタ
ー２８の取付構成概要図で、フロントパネル２５
側に上方吸込口２９、下方吸出口３０、温水に通
水する熱交換器３１と設けられ、壁１２内に埋込
固定されている。

上記構成において、室内側壁１１をフアンコン
ベクター２８の面積に合わせてくり抜き、補強桟
１３を取り付け、更にスリーブ１４を当てがつ
て、固定ネジ１７によつて補強桟１３と、スリー
ブ１４を固定する。次に、フロントパネル２５を
取りはずした状態において、フアンコンベクター
本体１８を奥側に挿入し、更に、穴２０に固定用
ボルト１６を挿入する。この時フランジ部１９
を、室内側壁１１面に当る位置まで挿入し、固定
用ナツト２３を締め付けて行くことにより、フア
ンコンベクター本体１８が固定されるのである。
又、室内側壁１１の厚みＡが薄い建築使用の場合
は、フアンコンベクター本体１８は、より奥側に
入ることになり、フランジ部１９は、薄い室内側
壁１１の面に当ることになり、従つて、スリーブ
の固定片１５と、穴２０の間隙Ｂが、小さくな
り、且、隣室側壁１０の内側と、背面部２２との
間隙Ｃも小さくなる状態で固定されるのである。

考案の効果 このように本考案は、室内側壁と、隣室側壁と
の間に補強桟を設け、この補強桟に、固定用ボル
トを設けた固定片を有するスリーブを設け、一方
フアンコンベクター本体側に、室内側壁に当接す
るフランジ部と、前記固定用ボルトが貫通する穴
と、段部を設けた背面部とを設け、前記スリーブ
の固定片と、フアンコンベクター本体側の穴位置
の間隙Ｂと、隣室側壁と背面部との間隙Ｃとを設
けて、室内側壁（くり抜く側の壁）の厚みに対応
するようにしたものであるから、フアンコンベク
ターを使用する側の壁厚のバラツキがあつても、
その使用する壁の面より、僅かに出るだけで取付
固定が容易に行なえ、しかも、美観的に取付けが
可能となり、壁面と、フアンコンベクター前面と
の隙間も生じず、外装処理も、美観に仕上げるこ
とが出来るなどの実用的効果を発揮するものであ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来例の壁埋込形フアンコンベクター
の取付構成部分の断面図、第２図は本考案の一実
施例による壁埋込形フアンコンベクターの取付構
成部分の断面図、第３図は同側断面構成図であ
る。 １０……隣室側壁、１１……室内側壁、１３…
…補強桟、１４……スリーブ、１５……固定片、
１６……固定用ボルト、１８……フアンコンベク
ター本体、１９……フランジ部、２０……穴、２
１……段部、２２……背面部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 室内側と隣室側壁とで形成される壁中に設けた
   補強桟と、この補強桟に固定され、固定用ボルト
   を設けた固定片を有するスリーブと、前記壁中に
   配設するフアンコンベクター本体とを備え、フア
   ンコンベクター本体は室内側壁面に当接するフラ
   ンジ部、前記固定用ボルトが挿入する穴、固定片
   をさける段部を設けて構成された背面部を有する
   壁埋込形フアンコンベクター。