JPH11343750A - ユニットルームのパネル接続構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】壁パネル等の側壁形成部材の背面に作業スペー
スがなくても、天井パネルを側壁形成部材に接続するこ
とができるとともに、結合金具を天井パネルに容易に取
り付けることができるユニットルームのパネル接続構造
を提供することを目的としている。 【解決手段】天井パネルの端縁に設けられた両端で開放
している折曲部に、嵌合溝を備え結合金具を折曲部の開
放端からスライド嵌合させ、天井パネルの所定位置に結
合金具を取り付け、天井パネルを結合金具の嵌合溝を壁
パネルの上端から延出する嵌合片に嵌合させて、天井パ
ネルと壁パネルとを接続するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、ユニットルームの
パネル接続構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】天井パネルや壁パネル等を接続して構築
されるユニットルームが、従来から浴室，シャワー室，
トイレ等に使用されている。従来、この種のユニットル
ームの場合、天井パネルと、壁パネル等の側壁形成部材
との接続は、実公平３−１９５７０号公報に開示されて
いるように、バネクリップを用いて行われている。

【０００３】しかし、このバネクリップを用いた接続構
造の場合、壁パネルや天井パネルの裏側の施工スペース
が狭いと非常に作業が困難であると言う問題がある。そ
こで、既に、本出願の出願人によって、図５および図６
に示すようなパネル接続構造が実施されている。

【０００４】すなわち、この接続構造は、図５および図
６に示すように、まず、嵌合溝１０１を備えた結合金具
１００を、嵌合溝１０１の開口部１０２を床面側に向け
て、天井パネル２００の端縁に沿って設けられた断面コ
字形をした装着部２０１にビス２０２を介して装着して
おく。つぎに、壁パネル３００を防水パン等の床部材上
に設置して側壁を構築したのち、結合金具１００が装着
された天井パネル２００を、嵌合溝１０１が、壁パネル
３００の補強フレーム３０１の上端面に突設された嵌合
片３０２の上方に臨むように配置する。そして、天井パ
ネル２００を下方に押し下げ、嵌合溝１０１に嵌合片３
０２を嵌合させて天井パネル２００と壁パネル３００と
を接続するようになっている。

【０００５】したがって、この接続構造によれば、天井
パネル２００を上方から押し下げるだけでよいので、壁
パネル３００の裏側に作業スペースがなくても、天井パ
ネル２００と壁パネル３００とを接続できる。しかしな
がら、上記接続構造の場合、結合金具１００が天井パネ
ル２００の装着部２０１にビス２０２によって固定され
るようになっているので、結合金具１００の装着作業が
面倒であると言う問題がある。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
事情に鑑みて、壁パネル等の側壁形成部材の背面に作業
スペースがなくても、天井パネルを側壁形成部材に接続
することができるとともに、結合金具を天井パネルに容
易に取り付けることができるユニットルームのパネル接
続構造を提供することを目的としている。

【０００７】

【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、本発明にかかるユニットルームのパネル接続
構造は、天井パネルに装着自在で嵌合溝を備えた結合金
具が、嵌合溝の開口部を床面側に向けるとともに嵌合溝
部分を天井パネルの端縁から外側に突出させるように天
井パネルに装着され、前記嵌合溝に側壁形成部材の上端
から延出する嵌合片が下方から嵌合されているととも
に、天井パネルの端縁部が側壁形成部材に下方から受け
られた状態に、天井パネルと側壁形成部材とが接続され
るユニットルームのパネル接続構造であって、天井パネ
ルが、両端で開放している折曲部を端縁に沿って有し、
この折曲部が、結合金具に設けられた折曲部嵌挿溝にス
ライド嵌合されて、結合金具が天井パネルに装着されて
いる構成とした。

【０００８】上記本発明の構成において、側壁形成部材
とは、壁パネルだけでなく、壁パネルを支持する支柱
や、支柱間を接続する連結バー等の側壁を形成する際に
使用する部材を意味する。

【０００９】

【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を、
図面を参照しつつ詳しく説明する。図１は本発明にかか
るパネル接続構造を用いたユニットルームの実施の形態
であるユニットバスをあらわしている。

【００１０】図１に示すように、このユニットバス１
は、２枚の天井パネル２と、側壁形成部材としての壁パ
ネル３と、防水パン４とを備えている。図２および図３
に示すように、天井パネル２は、それぞれ、天井パネル
本体２１と、石膏ボード等の断熱材２２とを備えてい
る。天井パネル本体２１は、ポリ塩化ビニル被覆化粧鋼
板（以下、「塩ビ鋼板」で形成されていて、端縁に、塩
ビ鋼板の折り曲げによって形成された略Ｌ字形をして両
端で開放した折曲部２３を備えている。

【００１１】壁パネル３は、図３に示すように、無機基
材に化粧を施した無機ボードからなる壁パネル本体３１
と、壁パネル本体３１の裏面に貼着された石膏ボード等
の断熱材３２と、アルミニウム製の補強フレーム３３と
を備えている。壁パネル本体３１の上端縁に沿って設け
られた補強フレーム３３の上面には、後述する結合金具
５の嵌合溝５１に嵌合する嵌合片３４が突設されてい
る。

【００１２】結合金具５は、合成樹脂によって成形され
ていて、図３および図４に示すように、天井パネル本体
２１の折曲部２３が嵌まり込む断面略Ｌ字形の折曲部嵌
挿溝５２と、嵌合片３４が嵌合する嵌合溝５１とを備
え、図２および図３に示すように、この折曲部嵌挿溝５
２に天井パネル本体２１の折曲部２３をスライド嵌合さ
せることによって、天井パネル２の端縁に取付られるよ
うになっている。

【００１３】また、結合金具５は、天井パネル本体２１
の折曲部２３にスライド嵌合されると、図３に示すよう
に、嵌合溝５１がその開口部５３を床面側に向けるとと
もに、天井パネル２の外側に突出して配置されるように
なっている。

【００１４】このユニットバス１は、以上のようになっ
ており、以下のようにして天井パネル２と壁パネル３と
を接続することができる。すなわち、図２に示すよう
に、まず、天井パネル本体２１の一方の長手側端縁と２
つの短手側端縁との折曲部２３に、複数の結合金具５を
それぞれをスライド嵌合させて所定ピッチで装着してお
く。

【００１５】そして、壁パネル３を所定の位置に立てか
けて、ユニットバス１の側壁１１を構築したのち、天井
パネル２を側壁１１の上方に配置し、天井パネル２に装
着された結合金具５の嵌合溝５１を、対応する壁パネル
３の上面から延出する嵌合片３４に臨ませる。つぎに、
図３に示すように、天井パネル２を側壁１１方向へ押し
下げて嵌合溝５１と嵌合片３４とを嵌合させる。

【００１６】この嵌合によって天井パネル２の端縁部が
対応する壁パネル３の上面に受けられるとともに、嵌合
溝５１と嵌合片３４との嵌合によってしっかりと接続さ
れる。また、図示していないが、天井パネル本体２１の
結合金具５が取り付けられていない辺は、隣接する天井
パネル２の結合金具５が取り付けられていない辺とパッ
キンを介して密着させた状態で、公知の連結具等を介し
て接続されるようになっている。すなわち、天井が２枚
の天井パネル２から形成されるようになっている。

【００１７】この浴室ユニット１は、以上のように、天
井パネル２の端縁からはみ出るように設けられた嵌合溝
５１に補強フレーム３３から延出する嵌合片３４を嵌合
させるだけで天井パネル２と側壁１１とを接続すること
ができるので、側壁裏の作業空間が狭くても、組立作業
および解体作業が簡単に行える。

【００１８】また、結合金具５をねじ止めなどすること
なく、天井パネル本体２１にスライド嵌合させるだけで
簡単に天井パネル２に取り付けることができ、組立作業
性がより向上する。さらに、天井パネル本体２１が塩ビ
鋼板の端部を直角に折り曲げるだけの単純な加工で得ら
れるため、天井パネル本体２１の生産性がよく、低コス
ト化を図ることができる。

【００１９】本発明にかかるユニットルームのパネル接
続構造は、上記の実施の形態に限定されない。たとえ
ば、上記実施の形態では、壁パネル本体３１が無機基材
に化粧を施した無機ボードから形成されていたが、天井
パネル２と同様に塩ビ鋼板製であっても構わない。ま
た、上記の実施の形態では、２枚の天井パネル２を用い
て天井を形成するようにしているが、１枚の天井パネル
でも構わない。

【００２０】

【発明の効果】本発明にかかるユニットルームのパネル
接続構造は、以上のように構成されているので、壁パネ
ル等の側壁形成部材の背面に作業スペースがなくても、
天井パネルを側壁形成部材に接続することができるとと
もに、結合金具を天井パネルに容易に取り付けることが
できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明にかかるユニットルームの１の実施の形
態であるユニットバスの側面断面図である。

【図２】図１のユニットバスの天井パネルの斜視図であ
る。

【図３】図１のユニットバスの天井パネルと壁パネルと
の接続部の断面図である。

【図４】図２の天井パネルに装着される結合金具の斜視
図である。

【図５】従来のユニットバスの天井パネルと壁パネルと
の接続部の断面図である。

【図６】図５のユニットバスの天井パネルの要部一部切
欠断面斜視図である。

【符号の説明】

１ ユニットルーム ２ 天井パネル ３ 壁パネル（側壁形成部材） ５ 結合金具 ２３ 折曲部 ３４ 嵌合片 ５１ 嵌合溝 ５２ 折曲部嵌挿溝 ５３ 開口部

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】天井パネルに装着自在で嵌合溝を備えた結
   合金具が、嵌合溝の開口部を床面側に向けるとともに嵌
   合溝部分を天井パネルの端縁から外側に突出させるよう
   に天井パネルに装着され、前記嵌合溝に側壁形成部材の
   上端から延出する嵌合片が下方から嵌合されているとと
   もに、天井パネルの端縁部が側壁形成部材に下方から受
   けられた状態に、天井パネルと側壁形成部材とが接続さ
   れるユニットルームのパネル接続構造であって、天井パ
   ネルが、両端で開放している折曲部を端縁に沿って有
   し、この折曲部が、結合金具に設けられた折曲部嵌挿溝
   にスライド嵌合されて、結合金具が天井パネルに装着さ
   れていることを特徴とするユニットルームのパネル接続
   構造。