JPS633070A

JPS633070A - 記録液

Info

Publication number: JPS633070A
Application number: JP14562186A
Authority: JP
Inventors: Osamu Nishiwaki; 西脇　理; Hiroko Ogawa; 小川　博子
Original assignee: Canon Inc
Current assignee: Canon Inc
Priority date: 1986-06-20
Filing date: 1986-06-20
Publication date: 1988-01-08

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕本発明は、紙、フィルム、布等の被記録材、特にオフィ
スや学校で一般的に使用されているコピー用紙、レポー
ト用紙、ポンド紙、連続伝票用紙等の紙及び布帛にイン
クジェットプリンターを用いて記録する際に好適な記録
液に関する。

〔従来の技術〕

インクジェットプリンター用記録液については、従来よ
り様々な組成で提案がなされている。その中でインク性
能上、重要と考えられる項目を列挙してみると次のよう
になる。

（１）目詰まりがな（、常に安定した吐出が得られる。

（２）記録休止中、キャップレス状態で放置しても、記
録再開時には速やかに安定した吐出が得られる。

即ち、ヘッドのオリフィス部が乾燥しても、目詰りを生
じない。

（３）滲まず、鮮明な印字が得られる。

（４）印字乾燥性が良好で、印字物をこすっても汚れな
い。

（５）印字物の耐水性が良好で、印字物に水が付着して
も乱れない。

（６）保存安定性が良好で、長期にわたりインク性能が
保持される。

（７）安全性が高い。

これらの項目をすべて満足するような提案は、未だ見受
けられない。なぜならば、上記項目のウチ（２）、　（
３）、　（４）については互いに相反関係にあることが
多く、−方を満足させようとすると、他方に悪影響を及
ぼす場合が多々あるからである。

例えば、ヘッドのオリフィス部の乾燥を防止する目的で
、高沸点の遅乾性溶剤が用いられているが、この場合印
字乾燥性が悪（なり、印字物をこすると汚れてしまう。

又、印字乾燥性を良くする目的で、界面活性剤が通常用
いられているが、この場合、印字物が滲んでしまい印字
が不鮮明になる。

そこで、この様な問題に対処する為に、紙に処理を施こ
し、インク吸収性が良く、滲みが均一で鮮明な印字が得
られ、かつ、耐久性をも付与したインクジェットプリン
ター専用の紙を用いて、この専用紙と、ヘッドのオリフ
ィス部の乾燥防止を目的としたインクの組み合せにより
、システムとして問題解決にあたっている。

しかしながら、このような専用紙は一般の紙に比べて高
価で、入手困難であり、又、紙の選択範囲も限定される
ため、ユーザーにとっては好ましいものではない。

以上の様な理由により、オリフィスや学校で通常使用さ
れる一般の紙、即ちノート、レポート用紙、コピー用紙
、便せん等に対して、前記項目を満足する様なインクが
要望されていた。

〔発明が解決しようとする問題点〕

そこで、本発明の目的は、前述の如き問題点の解決、即
ち、−般の紙に対して印字物の滲みが小さく、乾燥性が
良好で、且つ、プリンターヘッド部の耐乾燥性、保存安
寥性に優れた記録液を提供することにある。

〔問題を解決する為の手段〕

上記の目的は、以下の本発明によって達成される。

すなわち、本発明は、記録剤とこれを溶解または分散す
るための液媒体からなる記録液に於いて、少な（とも揮
発性溶剤と浸透剤及び／又は界面活性剤を併有している
ことを特徴とする記録液である。

〔作用〕

以下、本発明の詳細な説明する。

本発明者らは、サイジングされ、且つ被記録面に繊維が
露呈してなる被記録材、例えば−般に使用されているコ
ピー用紙、レポート用紙、ボンド紙、連続伝票用紙等の
紙及び布帛に記録した際、滲みが少なく、乾燥定着性に
優れた記録液を種々検討した結果、少なくとも揮発性溶
剤と浸透剤及び／又は界面活性剤を併有せしめることに
より良好な記録が行えることを見出し、本発明を完成し
たのである。

本発明で使用する揮発性溶剤としては、沸点が１００℃
未満の有機溶剤であれば、いずれも使用可能であり、例
えばメタノール、エタノール、ｎ−プロパツール、イソ
プロパツール、アセトン、メチルエチルケトン等が挙げ
られる。

この揮発性溶剤の使用量は、他の水溶性溶剤との組合せ
により、インクの物性、印字乾燥性を考慮して適正な範
囲内で使用可能である。

又、本発明で使用する浸透剤とは、少量の使用る。

浸透剤を具体的に例示すると、エチレングリコールモノ
メチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテ
ル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチ
レングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコ
ール七ノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブ
チルエーテル等のグリコールエーテル類が挙げられ、そ
の中でも特にエチレングリコールモノフェニルエーテル
、ジ工チレングリコールモノブチルエーテルが良好であ
る。

この浸透剤の使用量は記録液全重量に対して１〜５重量
％、より好ましくは２〜３重量％である。この使用量が
１重量％未満では、所望の浸透効果が得られず、又、５
重量％を越えるとドツトの不定形の滲みが生じ易くなる
。

更に本発明に用いる界面活性剤としては、染料との組合
せにより、アニオン系、カチオン系、両性、ノニオン系
のものが使用され、代表的には、アニオン系では高級ア
ルコール硫酸エステル塩、ナフタリン誘導体のスルホン
酸塩、カチオン系では第４級アンモニウム塩、両性では
イミダシリン誘導体、ノニオン系ではポリオキシエチレ
ンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプ
ロピレンエーテル（ブロックポリマー）、ソルビタン脂
肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エ
ステル等が挙げられる。

この界面活性剤の使用量は、記録液全重量の０．０１〜
１．０重量％、より好ましくは０．１〜０．５重量％の
範囲である。　使用量が０．０１重量％未満のときは、
その効果が得られず、また、１．０重量％を越えるとき
は、ドツト不定形な滲みを生じる。

前述の浸透剤または界面活性剤は、紙上に噴射されたイ
ンクの紙への浸透能力を促進するものであり、それぞれ
単独でも、併用して使用しても良い。

本発明では、揮発性溶剤と浸透剤及び／又は界面活性剤
を併有することにより、インクの蒸発作用の促進を妨げ
ることなく、従来のインクでは不充分であったインクの
紙への浸透作用を促進するため、印字乾燥性が極めて良
好となる。

本発明の記録液に含まれる他の水溶性有機溶剤としては
、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テ
トラエチレングリコール、ポリエチレングリコール、グ
リセリン等の多価アルコール及びその誘導体、ジェタノ
ールアミン、トリエタノールアミン等のアルカノールア
ミン、Ｎ−メチル−２−ピロリドン、１．３−ジメチル
イミダゾリジノン等の含窒素環状化合物、ホルムアミド
等のアミド類があり、沸点が２００℃以上のものであれ
ば使用可能である。この中で好ましくはグリセリン、ト
リエタノールアミン、ホルムアミドの様な高表面張力を
有するものである。なぜならば、紙上に噴射された直後
のインク滴の表面張力もさることながらその後の水分蒸
発によるインク滴の表面張力低下率が大であると紙上で
のインク滴が不定形の滲みを生じやすいからである。又
、沸点が２００℃未満の溶剤の場合、ヘッド先端部での
蒸発が速く、染料が析出しやすい為、安定吐出が得られ
ないといった問題がある。

水溶性有機溶剤の使用量としては、記録液全重量に対し
て、１０〜２５重量％、より好ましくは１０〜２０重量
％である。

使用量が１０重量％未満の場合、紙上に噴射されたイン
ク滴の水分が蒸発した時溶解していた染料の一部が紙表
面に析出する為、湿った指でされると染料が流れ印字物
が汚れてしまう。又、同様にヘッド先端部においても染
料が析出し、噴射方向量％を越える場合、紙上でインク
滴が不定形の滲みを生じやすくなったり、あるいはイン
ク粘度が高くなる為、応答周波数特性が悪（なり、安定
した吐出が得られにくくなる。

次に、記録剤としては、水溶性の酸性染料、塩基性染料
、直接染料が使用可能である。これらの記録剤の使用量
は一般的には記録液全重量に対し、０．１〜１０重量％
が好適である。又、カラーバリユーが高く、前述の有機
溶剤に対して溶解度の高いものが好ましい。

本発明の記録液は主として前述の成分からなるが、必要
に応じて界面活性剤、ｐＨ調整剤、防錆剤、防腐防カビ
剤、酸化防止剤、蒸発促進剤、キレート化剤等の種々の
添加剤も添加しても何ら差支えない。

〔実施例〕

以下に、実施例、比較例により本発明を更に詳しく説明
する。

以下において「部」はすべて「重量部」を示す。

実施例１上記の組成で十分に撹拌を行なった後、孔径が０．４５
μのフロロボアフィルター（住友電気工業（株）製のフ
ィルターの商標名）で加圧濾過し、本発明の記録液とし
た。

実施例２上記組成で実施例１と同様にして本発明の記録液を調整
した。

実施例３上記組成で実施例１と同様にして本発明の記録液を調整
した。

実施例４上記の組成物を用いて実施例１と同様にして本発明の記
録液を調整した。

実施例５上記の組成物を用いて実施例１と同様にして本発明の記
録液を調整した。

実施例６実施例１と同様に下記組成の記録液を調整した。

比較例１実施例１のアセトンとエチレングリコールモノフェニル
エーテルを水に置換し、次の組成として実施例１と同様
にして記録液を調整した。

比較例２実施例２のノイゲンＰを水に置換し、次の組成として実
施例２と同様にして記録液を調整した。

比較例３実施例３のメタノールを水で置換し、次の組成として実
施例３と同様にして記録液を調整した。

実施例１〜６および比較例１〜３の各インクを、発熱素
子をインクの吐出エネルギー源として利用したインクジ
ェットプリンター（オリフィスサイズ５０Ｘ４０．　　
ノズル数２４本、駆動電圧２５．５Ｖ。

周波数２ＫＨｚ）に搭載して印字した場合の印字の評価
結果および保存安定性の評価結果を表１に示す。

滲みの評価については、市販のノート、コピー用紙、レ
ポート用紙、便せんを使用し、各紙にドツトが連続しな
いように印字し、室内乾燥後、約５０ドツトを顕微鏡で
拡大写真をとり目視にて滲み具合を５段階にわけて一番
良いものを５点、−番悪いものを１点とし、４種の紙の
平均点にて評価し、下記基準にて判定した。

○：４点以上 △：３点以上４点未満 ×：３点未満印字の乾燥性については、前記滲みの評価と同一の紙４
種を使用し、プリンターにてアルファベットを印字し、
１０，２０，３０，４０，５０．６０秒後にレンズクリ
ーニングペーパーにて印字部を゛こすり印字が汚れな（
なるまでの時間を測定し、４種の紙の平均値にて評価し
、下記基準にて判定した。

○：２０秒以内 △：２１〜４０秒 ×：４１秒以上保存安定性については、各インクを耐熱性のがラスピン
に１００ｃｃずつ入れて、６０℃の恒温槽にて３ケ月保
存した後、プリンタでコピー用紙５０枚に印字し評価し
た。

Ｏ：異常なしＸ：目詰り、不吐出、変退色等が発生表−１滲み　　　　印字物の乾燥性　　　　保存性実施例　ｌ
　　　○　　　　　○　　　　　０比較例　ｌ　　　○
　　　　　×　　　　　　０２　　　△　　　　　ＸＯ３△　　　　　○　　　　　　× 〔効果〕本発明は、従来の記鈴液に比較して、いわゆる普通紙と
呼ばれるサイズの効いた紙及び布帛に印字したとき、イ
ンクの蒸発作用の促進を妨げることなく、インクの紙へ
の浸透作用を促進するため、印字乾燥性に優れ、しかも
ドツトの滲みを最小限に抑えることができ、良好な記録
を行うことが可能となる。

又、本発明の記録液は、長期保存性に優れ、長期放置後
プリンタヘッドのノズルの目詰まりを生ずることのない
優れたものである。

Claims

【特許請求の範囲】

（１）記録剤とこれを溶解又は分散するための液媒体か
らなる記録液に於いて、少なくとも揮発性溶剤と浸透剤
及び／又は界面活性剤を併有していることを特徴とする
記録液。
（２）該揮発性溶剤が沸点１００℃未満の水溶性有機溶
剤である特許請求の範囲第１項記載の記録液。
（３）該浸透剤が記録液全重量に対して１〜５重量％含
有されている特許請求の範囲第１項記載の記録液。
（４）該界面活性剤が記録液全重量に対して０．０１〜
１．０重量％含有されている特許請求の範囲第１項記載
の記録液。
（５）さらに、沸点２００℃以上の水溶性有機溶剤を含
む特許請求の範囲第１項記載の記録液。
（６）該水溶性有機溶剤の含有量が記録液全重量の１０
〜２５重量％の範囲にある特許請求の範囲第１項記載の
記録液。