JP3156355B2 - 記録液 - Google Patents
記録液Info
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Description
クジェットプリンタ用記録液に関する。
ルギーの作用などにより、記録ヘッドに設けられた微細
なノズルから液体を吐出させて記録を行なうインクジェ
ット記録方式では、各種染料を水または有機溶剤、ある
いはこれらの混合溶液に溶解させたものが記録液(イン
ク)として使用されることが知られているが、一般の万
年筆やボールペンの様な文具用インクに比べるとインク
ジェット用記録液は、多くの特性でより厳密な条件が要
求される。
度、表面張力等の物性値が適当であること、溶解成分の
溶解安定性が高く、微細なノズルを目詰まりさせないこ
と、保存に際しての安定性、記録画像の鮮明さ(高画像
品位)、被記録剤への定着速さ(速乾性)、記録画像の
耐光性、耐水性等の性質、さらに臭気及び消防上の危険
性等においての安全性などが要求されている。
使用することにより、インクに対する上記の基本的要求
の多くが満足されている。
る高性能化において、高速化にはインクの速乾性が重要
となるが、未だ満足できるレベルに達していない。すな
わち、速乾性を高めようとすると記録画像ににじみが生
じ、鮮明さに欠けてしまい、画像品位を高めようとする
と速乾性が劣化し、高画像品位と速乾性の両立ができな
いという問題がある。
の添加(特開昭56ー57862)、界面活性剤の添加
(特開昭56ー5871、特開昭63ー13996
4)、その他添加剤(特開昭63ー256668)など
による速乾性の改良が検討されている。
式における記録媒体としては、PPC用紙、フォーム紙
等の紙が一般的であり、これらの紙には製紙工程で「サ
イズ」と称される処理がなされ、その処理時に用いられ
る薬品の性質により、酸性紙と中性紙に大別される。し
かし、特開昭56ー57862にあるアルカリ金属の水
酸化物を添加したインクは、酸性紙に対しては強アルカ
リ性によりインク付着と同時に酸性サイズ剤を溶かし、
浸透するので滲むことなく速乾性が得られるが、中性紙
に対してはその作用は得られず、インクの乾燥が遅いと
いう課題があった。
ー139964にある界面活性剤を添加したインクはイ
ンクの表面張力を低下させることにより、記録媒体との
接触角を低くしてインクの浸透を容易にし速乾性を得て
いる。しかし、表面張力が低いためにインクの吐出が不
安定であったり、記録媒体上で広がるため画像の輪郭が
ぼやけてしまったり、保存安定性に劣るというような課
題があった。その他の添加剤についても、高画像品位で
速乾性を得ることは難しいし、保存安定性の面において
も課題があった。
であり、その目的とするところは、高画像品位で速乾性
に優れ、かつ保存安定性が良好な記録液を提供するとこ
ろにある。
に使用される記録液は基本的に染料とその溶媒とから組
成されるものであるので、記録液の特性は染料固有の性
質に左右されるところが大きい。したがって、記録液が
上記特性を具備するように染料を選択することは、前記
課題を解決する上で極めて重要な手段であると考え、本
発明者らは、様々な染料について検討した。
達成できるという結論に達した。
少なくとも1つを含むC1〜C10のアルキル基 R2:H,あるいは−OH,−NH2,−C6H5, >C=O,−O−の少なくとも1つを含むC1〜C10の
アルキル基 M :H,Li,Na,K,アンモニウム,有機アミン を示し、それぞれその中から選ばれるいずれか一つを表
わす。〕で表わされる水溶性染料を含有することを特徴
とするものである。
体に紙への浸透性があるため、記録液中にこの染料が含
まれることによって、記録液が紙に付着した時、速やか
な浸透をするため速乾性が良好になる。
の化合物として、具体的には、下記に示されるような化
学構造の染料があげられる。
上記の如き染料に限定されることはなく、本発明の一般
式で表わされる化合物ならば如何なるタイプのものでも
よい。
し、2種類以上の染料を混合して用いてもよく、その含
有量は0.1〜10wt%、好ましくは1〜5wt%の
範囲がよい。これより少ないと記録画像において充分な
濃度が得られず、記録画像の鮮明さに欠け、これより多
いと染料の溶解安定性、ノズルの目詰まり等に影響がで
る。
1ープロパノール、2ープロパノール及びこれらの混合
物から選ばれる少なくとも1種を0.05〜8wt%、
好ましくは2〜6wt%含むことで、さらに良好な速乾
性を得ることができる。これより少ないと速乾性の効果
が充分でなく、これより多いと画像品位の低下をまね
く。
コール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコー
ル、プロピレングリコール、1,3ープロパンジオー
ル、ポリエチレングリコール、グリセリン等の多価アル
コール類;エチレングリコールモノメチルエーテル、ジ
エチレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレン
グリコールモノエチルエーテル等の多価アルコールのエ
ーテル類;ホルムアミド、ジメチルホルムアミド、ジエ
タノールアミン、トリエタノールアミン、1,3ージメ
チルー2ーイミダゾリジノン、2ーピロリドン、N−メ
チルー2ーピロリドン等の含窒素化合物;チオジグリコ
ール、ジメチルスルフォキシド等の含硫黄化合物等が含
まれていてもよく、必要に応じて、ポリマーや樹脂、界
面活性剤、pH調整剤、防カビ剤、紫外線吸収剤等の添
加剤が含まれていてもよい。
の具体的な組成をあげて説明する。なお、文中%とある
のは重量基準である。
ランフィルターで加圧濾過したのち、真空ポンプを用い
て脱気処理をし記録液として調整した。以下、同様な方
法で各記録液を得た。
した。
い、以下に示す特性について評価した。
ガラス容器に密閉し、ー30℃と70℃で1カ月間保存
した後、初期の物性値、色調との比較及び不溶分の析出
の有無を確認した。
出が認められない ○ 初期の物性値あるいは色調との差が大きいか、不溶分の
析出が認められる × という基準で判断する。
クジェットプリンタHG−5130(360dpi)で
ドット重量が0.12μgになるよう電圧を調整し、オ
フィス等で汎用されている下記の4種の紙に対して画像
を形成し、記録画像の鮮明さを画像のにじみ、濃度とい
う点で目視により判定した。
乾性)>下記の4種の紙について、当社インクジェット
プリンタHG−5130でドット重量が0.12μgに
なるよう電圧を調整して印字、20秒後印字部を指でこ
すり、こすれの有無を判定した。
ットプリンタHG−5130を用い、以下の条件で目詰
まり特性を評価した。
キャップをしない状態で40℃の環境に1カ月緩放置
し、放置後、そのままあるいは回復動作(クリーニン
グ)をすることにより、各ノズルについて印字可能か評
価する。
○ クリーニングをしても復帰しない × という基準で判断する。
生させるバブルジェット方式のインクジェットプリンタ
BJ−330(Canon社製)を用いて前述の試験
2,3,4と同様な評価を試験5,6,7として行う。
性が良好であり、ピエゾ振動方式及びバブルジェット方
式のいずれのインクジェットインク吐出方式でも高画像
品位で速乾性に優れる。また安全性にも優れ、汎用性の
高い記録液を提供することができる。
る復帰性も良好で、文具用としても用いることができ、
信頼性の優れたものを提供できる。
々な溶剤、添加剤等が検討されてきたが、速乾性を高め
ようとすると記録画像ににじみが生じ鮮明さに欠け、画
像品位を高めようとすると速乾性が劣化するため、高画
像品位と速乾性の両立はできなかったが、本発明の記録
液を用いることにより高画像品位のまま速乾性が得られ
る。
性にも優れ、文具用及びピエゾ振動子による振動あるい
は熱エネルギーの作用等により液滴を微細なノズルより
飛翔させて記録をするインクジェット用等の記録液とし
て信頼性に優れた記録液を提供することができる。
Claims (5)
- 【請求項1】 下記一般式Aで表わされる水溶性染料を
含有することを特徴とする記録液。 【化1】 〈一般式A〉 〔但し、構造式中のR1,R2,Mは R1:−OH,−NH2,−C6H5,>C=O,−O−の
少なくとも1つを含むC1〜C10のアルキル基 R2:H,あるいは−OH,−NH2,−C6H5, >C=O,−O−の少なくとも1つを含むC1〜C10の
アルキル基 M :H,Li,Na,K,アンモニウム,有機アミン を示し、それぞれその中から選ばれるいずれか一つを表
わす。〕 - 【請求項2】 前記記録液全重量に対して前記水溶性染
料を0.1〜10wt%含有することを特徴とする請求
項1記載の記録液。 - 【請求項3】 前記記録液全重量に対して前記水溶性染
料を1〜5wt%含有することを特徴とする請求項1記
載の記録液。 - 【請求項4】 前記記録液全重量に対してエタノール、
1−プロパノール、2−プロパノール及びこれらの混合
物から選ばれる少なくとも1種を0.05〜8wt%含
有することを特徴とする請求項1または2記載の記録
液。 - 【請求項5】 前記記録液全重量に対してエタノール、
1−プロパノール、2−プロパノール及びこれらの混合
物から選ばれる少なくとも1種を2〜6wt%含有する
ことを特徴とする請求項1または2記載の記録液。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7098192A JP3156355B2 (ja) | 1992-03-27 | 1992-03-27 | 記録液 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7098192A JP3156355B2 (ja) | 1992-03-27 | 1992-03-27 | 記録液 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05271589A JPH05271589A (ja) | 1993-10-19 |
JP3156355B2 true JP3156355B2 (ja) | 2001-04-16 |
Family
ID=13447219
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7098192A Expired - Lifetime JP3156355B2 (ja) | 1992-03-27 | 1992-03-27 | 記録液 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3156355B2 (ja) |
-
1992
- 1992-03-27 JP JP7098192A patent/JP3156355B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05271589A (ja) | 1993-10-19 |
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