JPS6330655A - カムシヤフトの製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は内燃機関の動弁用カムシャフトに係り、特に耐
摩耗性に優れた硬質材料がカム部に要求され、シャフト
には軽量化と同時に剛性が要求される部品に好適なカム
駒とシャフトの製造方法に関する。

〔従来の技術〕

従来、軽量化とカム部の耐摩耗性を向上させる方法とし
て、鋼製パイプに他部品をろう付けする方法（特開昭５
４−８６４５６号）があるが、この方法ではカムシャフ
トを構成する部材及び耐火物で作った支持治具を高温の
雰囲気炉内に入れてろう付けするため、設備が大きくな
り、作業性並びに経済性に難があった。また、特開昭６
０−１５１４５９に記載のように、鋼製パイプを拡管す
ることにより。

カム駒と中空シャフトを結合する方法があるが。

この方法は、中空シャフト全体に亘って応力がかかるた
め、カム駒を破損する恐れがあり、また、カム駒とシャ
フトの結合後の精度、特に面角度。

平行度及び組付位置精度の面で配慮が為されていない。

この種の技術に関連するものとして、特開昭６０−１５
２６６５．同５９−１７６４０７等がある。

その他の結合材料としては、特開昭５４−１０２２０９
のように、カムを鉄系耐摩耗性焼結合金により形成し、
焼結材料から発生する液相により、カム駒とシャフトを
結合する方法がある。

〔発明が解決しようとする問題点〕

そこで、本発明は斯かる従来の欠点を解決すべく創案さ
れたものであり、その目的は、耐摩耗性に優れると共に
剛性が高く軽量化を可能としてカム駒シャフトに高精度
に結合させ得る製造方法を提供するにある。

〔問題点を解決するための手段〕

上記目的は、硬質の焼結合金より成り、内径に少なくと
も１個以上の環状のＦ！８（溝中央部はローレットが切
っである）を設けたカム駒と外径に環状の突部を設けた
シャフトを嵌合し、前記シャフトの環状装面の一部をカ
ム駒の環状溝に局部的に塑性変形させて結合させること
により達成される。

〔作用〕

ここで、カム駒を破損せずカム駒とシャフトの結合後の
同角度、結合位置精度を向上させるためには、少ない荷
重で小さな変形による結合が有利である。したがって、
前記シャフトの外径に設けた環状装面に、内径に少なく
とも１個以上の環状溝を設けたカム駒内周に嵌合し、環
状装面の一部をカム駒の環状溝に局部的に塑性変形させ
て結合させたカムシャフトを製造することは精度向上及
びカム駒破損防止に有効となる。

〔実施例〕

以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。

第１−Ａ、Ｂ図は本発明に係るカムシャフトの結合後の
断面図で、外径に所定数の環状の突部１ａを設けた中空
シャフト１に前記環状装面１ａと同数のカム駒２を所定
位置（前期環状突面部）に配した後、中空シャフト１の
環状装面の高さと同じか、それ以下の幅の押し型を利用
して、前記環状装面１ａの一部をカム駒２の内周面に設
けた環状溝（溝中央部はローレットが切っである）に工
具により抑圧加工して局部的に塑性変形させ、前記環状
溝周辺に発生する緊迫力と剪断力により、カム駒と中空
シャフトを結合する。

本発明に使用されるカム駒２は、第２−Ａ、Ｂ。

０図に示すように、カム駒２の内周面２ａの中央部又は
その近傍に少なくとも１ヶ以上の環状溝２ｂを設け、そ
の溝底の中央部には凹凸片となるローレット２ｃが切っ
である。

尚実際に用いられるカム駒１の材質は耐摩耗性材料であ
る硬質の焼結材料であり、例えば炭素１．５−３％、Ｃ
ｒ、Ｍｏ、Ｖ等の炭化物形成元素を含む鉄基焼結合金で
ある。カム駒１は金型成形によりカムプロフィルを有す
る圧粉体を作りこりを真空炉又は雰囲気炉中で１１００
”Ｃ〜１３００℃での加熱保持により焼結される。焼結
後、所定形状に加工し、さらに溝加工、ローレット加工
を行なう。最後に、結合体の要求特性に応じて、焼入れ
、焼戻し等の熱処理を行ない、カム駒を仕上げる。

第３図は本発明に使用される中空シャフトを示しており
、カム駒２に使用される焼結材料よりも軟かく延性のあ
る構造用鋼等が用いられる。シャフト１の外径には所定
数の環状の突部１ａが設けられ、突部部の外径は製画部
以外の箇所の外径よりも０．５〜２ｍ程度大きくしであ
る。

カムシャフトは次の如くして製造される。第４図は一例
として１つのカム駒２と中空シャフト１を結合するとき
の治具構成図を示したものである。

中空状の座板５に中空シャフト１の内径よりも若干小さ
いガイドビン６を垂直圧入し、中空シャフト１をそのガ
イドピン６に嵌め込むようにセットする０次に、中空シ
ャフト１の外側に２分割された受板４をセットし、その
上にカム駒２を配置する。受板４の長さはカム駒２の内
周と中空シャフト１の外径の環状装面１ａが所定位置で
嵌め合うように設定される。そして、押し型３を加圧す
ることにより、中空シャフトの環状突起の一部をカム駒
１の内周面に設けた環状溝に局部的に塑性変形されて、
カム駒と中空シャフト２を結合する６押し型３の押し幅
は中空シャフト２の環状突起の高さと同じか、あるいは
それ以下である。その他のカム駒１も同様な方法により
結合する。カム駒同士の位相決めはあらかじめ用意しで
ある位相決め治具を使用して行なう。

本実施例によれば、軽量化とカム駒１の耐ｓ１耗性に優
れたカムシャフトを製造することが出来ると同時に高精
度な結合体を得ることが出来る。第７図はカム駒とシャ
フトの結合後の直角塵を示したものである。その値は約
１５μ以下となっており、かなり高精度に結合されてい
ることが理解出来る。第８図はカム駒の結合後の位置が
所定位置に比べて、どの位ずれているかを示したもので
ある。

この図より、カム駒の位置ずれは±０．００５　ｗｎ以
下であり、シャフトに対して高精度で結合されているこ
とが理解される。

第５図はシャフトの他の実施例を示すもので。

中実シャフト１１の外周に環状突面１ａを形成したもの
で同様の効果が期待できる。

第６図は更に他の実施例を示すもので、中空シャフト１
２の外周を任意の幅で２ケ所切削して凹面１２ａ、１２
ｂを形成することで、環状突面１ａを形成している。こ
の場合シャフトの外径を大きくすることができるので、
シャフトの剛性を高くすることができる利点がある。

〔発明の効果〕

本発明のカムシャフトの製造方法は高温で処理を行なう
ろう付けや拡散接合するものに比べて簡便であり、また
、拡管して結合するカムシャフトに比べて、カム駒破損
（焼結体）を生じることがなく、高精度な結合体を得る
ことが出来る。さらに、シャフトは中空及び中実でも結
合可能となり。

カム駒と嵌合する環状突起の両側の部分（幅は任意）を
除いて、外径を大きくすることが出来るため、剛性の高
いカムシャフトを得ることが出来る。

【図面の簡単な説明】

第１−Ａ図は本発明製造方法によって得られたカムシャ
フトの断面図、第１−Ｂ図は第１−Ａ図の要部拡大図、
第２−Ａ図は本発明のカム駒の正面図、第２−Ｂ図は回
生縦断面図、第２−Ｃ図は第２−Ａ図の要部拡大図、第
３図は本発明シャフトの断面図、第４図は同シャフトと
カム駒の結合工程図、第５図および第６図はそれぞれシ
ャフトの他の実施例を示す断面図、第７図、第８図は本
発明の効果を示すカムシャフトの結合後の精度のグラフ
である。 １・・・シャフト、２ａ・・・カム駒、３・・・押し型
、４・・・受板、５・・・座板、６・・・ガイドピン。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、シャフトとカム駒をそれぞれ別体に成形し、それら
   を一体に結合固定して成るカムシャフトの製造方法にお
   いて、前記カムシャフトの外周に軸方向に間隔をおいて
   複数個形成した環状突面と、該環状突面に、内径面に環
   状の溝と、該溝底に凹凸を形成したカム駒を嵌合せしめ
   、前記環状突面の一部全周を前記環状溝に局部的に塑性
   変形させ、環状溝周辺に発生する緊迫力と、剪断力によ
   りカム駒とシャフトを結合固定することを特徴としたカ
   ムシャフトの製造方法。 ２、前記カム駒はシャフトより硬質材料としたことを特
   徴とした特許請求の範囲第１項記載のカムシャフトの製
   造方法。 ３、前記カム駒は焼結合金から成ることを特徴とする特
   許請求の範囲第１項記載のカムシャフトの製造方法。