JPS6238727A - カムシヤフトの製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はカムシャフトの製造方法に関し、より詳しくは
鋼製カム軸部と焼結合金製カムプロフィル部とを別途に
作製し、両者を圧入嵌合することからなるカムシャフト
の製造方法。

〔従来の技術〕

車両用のカムシャフトには加工精度、寸法安　　　　：
定性及び低コスト性が要求されるところから予　　　　
１めチル鋳造した鉄鋳物を専用カム研削盤で研削　　　
　“したチル鋳物製カムシャフトが一般的であるが、　
　　□最近は、歪が大きいことによる研削取υ代の増　
　　　”加等の問題があるが耐摩耗性の良好な合金鋳鉄
製カムシャフトが使用され、更には第９図に示すような
円形の軸穴２１を有するカムプロフィル部２２を焼結合
金で作製し、それを中空のカム軸部にロウ付は等により
一体接合させた焼結合金層カムシャフトが出現している
。

ところが、上記のような焼結合金製カムシャフトは耐摩
耗性が優れているが、その反面カム当接面の研削難によ
るコスト増の要因を内包し、更にロウ付は等による熱処
理時の歪増加は研削取り代を犬きくして研削工数増加の
原因となる。

すなわち、カムシャフトには複数のカム部が異なる方向
を向いて一体化されており、焼成時に生じる個々の歪を
軸全体を通してみるときは大きな歪量となり従って必然
的に研削取り代を大きくしておく必要がある。また、従
来の焼結合金製カムシャフトは厚肉構成であるため高価
な焼結合金粉末を多量に使用しなければならないという
問題がある。

そこで本発明者は、先に、このような問題を解決するた
めに、特願昭５９−１１６１０３号に第１０図に示すよ
うなカムシャフトの製造方法を開示している。この方法
では鋼板を深絞り成形した２個のカップ状部材２３を接
合した中空体の外周面にスプライン溝を設け、該外周面
に焼結合金層２４を形成してなるカム部材をカム軸部２
５に嵌合し、これをビーム溶接で固着している。図中、
２６は溶接部、２７はビンを示す。

〔発明が解決しようとする問題点〕

上記の本発明者が特願昭５９−１１６１０３号に記載し
たカムシャフトの製造方法は従来の焼結合金製カムシャ
フトの製造方法に比して研削工数等が削減され、まだ使
用する焼結合金用粉末も少なくて済むなど優れているが
、カップ状部材の外周面に焼結合金を形成するので、若
干熱歪が発生し、また、量産可能ではあるが大量生産向
きの方法とは言い難い。

本発明は、上記の問題点を解決するだめのもので、焼結
合金材の使用量が少なく、歪量及び研削取り代を小さく
することに加えて大量生産可能な焼結合金カムシャフト
の製造方法を提供することを目的とするものである。

〔問題点を解決するための手段〕

本発明者は、焼結合金製カムプロフィル部とカップ状の
カム基体部を別々に作製して、両者を、熱歪の生じるよ
うな高温にせずに温度差嵌め圧入嵌合してカム部を形成
し、該カム部を中空のカム軸部に圧入嵌合し、ビーム溶
接して一体化固定することによっＣ熱処理工程を除き、
主に機械的接合とすれば、歪量も少なく研削工数の削減
になり、大量生産可能となることに想到し、更に研究を
重ねて本発明を完成した。

本発明のカムシャフトの製造方法は、焼結合金用粉末を
所定の型で成形し、焼結して外周がカムプロフィルを有
し、内周面にスプライン様歯部を有する所定の厚さのカ
ムプロフィル部を製作し、 一方、鋼板を絞り成形して前記カムプロフィル部の内周
のスプライン様歯部に対応するスプライン様歯部を外周
に有するカップ状のカム基体部を二つ製作し、そして 該カップ状カム基体部二つを両者のスプライン様歯部が
一致するようにその外部底面で合わせ、該接合部をスポ
ット溶接して一体化し、次に、前記の焼結合金製カムプ
ロフィル部の外周を治工具で押さえながら、該カムプロ
フィル部に前記の接合したカム基体部を温度差嵌め圧入
嵌合してカム部とし、 次いで別途荒仕上げ加工されたカムプロフィル部を証と
する方法で、このカム部のカム基体部にカム軸部が嵌合
する孔と植え込みキー用の溝を機械加工釦より形成し、 前記カム部を切削仕上げ加工されてなる鋼製カム軸部に
温度差嵌めし、位置決めしてキーを該溝に挿入し、該カ
ム部のカム基体部と該カム軸部とを数ケ所でビーム溶接
したあと、カムプロフィル部を最終仕上げ研削すること
からなることを特徴とする。

従来の焼結合金層カムシャフトは前述したようにカム部
全体を焼結合金体の厚肉構成としこれをカム軸部とロウ
付は等により一体的接合させるものであるが、結果とし
て歪量が大きく、かつカムプロフィル部の研削取り代が
大きくならざるを得ない構成である。本発明は、本発明
者が先に提案したカムシャフトの製造方法（特願昭５９
−１１６１０３号）の技術思想の延長線上にあるが、焼
結合金製カムプロフィル部と力。

プ状のカム基体部を別々に作成して、両者を圧入嵌合し
て組み立てる点において先願と異なるものであり、それ
により歪がより少なく、大量生産向きの方法になってい
る。

本発明の方法は、焼結合金製のカムプロフィル部とカム
基体部の係止をスプライン様歯部を用いて行うものであ
る。両者のスプライン様歯部に若干のピッチのずれ等が
あっても温度差嵌め圧入により、しごき様に圧入され、
周部に残留応力を発生せずに嵌合される。カム部にはカ
ムの機能上必要なばね荷重がかかるが、それより少し大
きな力で係止されていれば十分である。

本発明に用いる焼結合金材は、従来の焼結合金製カムシ
ャフトに用いるものと同様のものでよく、特に限定され
ない。

カム基体部とカム軸部は鋼材を用いるのが好ましく、両
者の溶接が容易となる。カム基体部とカム軸部の溶接は
数ケ所でビーム溶接により行うが、ビーム溶接の方法と
しては電子ビーム溶接やレーザービーム溶接が挙げられ
る。

カップ状のカム基体部の高さはカムプロフィル部の幅の
１／２とするとよい。カム基体部は、外部底面で合わせ
るが、その前に底部の内側及び外側の面を平面研削仕上
げするのが好ましい。

合わせたカム基体部を溶接するが、この溶接はカム基体
部とカムプロフィル部を嵌合させる前に行りても嵌合さ
せた後に行りてもよい。

〔作　　用〕

本発明の製造方法は、焼結合金用粉末を所定の聾で成形
し、焼成してカムプロフィル部を製作するため、所望の
形の焼結合金製カムプロフィル部を容易に得ることがで
きるとともに大量生産が可能である。また、これとは別
に鋼板を絞り成形してカップ状カム基体部を裏作するた
め大量生産が可能である。上記のようＫすることにより
て外周にカムプロフィルを有し、内周にスプライン様歯
部を有する所定の厚さのリング状カムプロフィル部が得
られる。一方、鋼板を冷間にて絞り成形することＫよっ
て前記カムプロフィル部の内周のスプライン様歯部に対
応するスプライン様歯部を外周に有するカップ状のカム
基体部が一工程で得られる。そして、カム基体部とカム
プロフィル部を両スプライン様歯部で嵌合することによ
り、当接部分のみを焼結合金としたカム部が得られる。

該カップ状カム基体部二つを合わせて焼結合金製カムプ
ロフィル部と嵌合させるが、このようにすると該カップ
状カム基体部の高さは該カムプロフィル部の幅の１／２
でよいため、絞り成形が容易となる。

また、カム基体部二つをその底部で溶接することＫよっ
てカム基体部の一体化を確実なものとするとともに固有
振動数を上げるものである。

そして焼結合金製カムプロフィル部とカム基体部とを温
度差嵌、め圧入嵌合する際に焼結合金製カムプロフィル
部の外周を治工具で押えておくため、もろい焼結合金で
あっても破壊されることなく圧入嵌合できる。また、温
度差嵌め圧入によりて嵌合するため、高温にはならず熱
歪が生じないとともに、スプライン様歯部の若干のピッ
チすれかあってもしごき成形様に圧入され嵌合でき、ば
ね荷重を受けてもスプライン様歯部によ〕十分に係止さ
れるものとなる。そして、回転トルクも多数のスプライ
ン嵌合部に分散負　　　　′担させる作用が生じて本件
技術を成立させてい　　　　′る。次にカム部のカム基
体部にカム軸部が嵌合　　　　１する孔と植え込みキー
用の溝を形成し、セして　　　　゛前記カム部を鋼製カ
ム軸部に温度差嵌めし、位置決めしてカム部とカム軸部
を一体化し、キーを該１１１に挿入することＫよりてト
ルクの伝達を　　　　゛確実に保証する。さらに、該カ
ム部のカム基本　　　　□゛め、歪を発生させずに一体
化固定できる。そし　　　　二部と該カム軸部とを数ケ
所でビーム溶接するたて上記のように製作すると歪がｔ
ｌとんど発生しないため、最後にカムプロフィル部をわ
ずかに最終仕上げ研削するだけでカムシャフトを完成さ
せることができる。

〔実　施　例〕

本発明を一実施例により図面を参照して説明する。

第１図ａ）及びｂ）は本実施例によって製作して得られ
るカムシャフトを図示したものであり、焼結合金製カム
プロフィル部１と鋼製カム基体部がスプライン様歯部６
によって互いに係止されてカム部４を形成し、該カム部
４は鋼管製のカム軸＄５に嵌合し、一体化している。図
中、６はカム動部５のカム部４へのトルク伝達を保証す
る半月キーで、７，８は溶接部である。

カムシャフトの製造方法を説明すると、まず、焼結合金
用粉末を所定の型を用いて成形したのち、焼成して第２
図に示すような、外周にカムプロフィルを有し、内周に
スプライン様歯部３を有するリング状の焼結合金製カム
プロフィル部１を得る。

一方、鋼板を打ち抜いてカムプロフィルと相似形の、第
２図に示すような鋼片９を２枚用意する。次に、該鋼片
９を絞り成形して第４図に示すような外周に前記焼結合
金製カムプロフィル部１の内周のスプライン様歯部３と
嵌合するスプライン様歯部１０を有するカップ状のカム
基体部２を得る。そして、このカップ状基体部２の開口
部の高さがカムプロフィル部１の幅の１／２になるまで
、カム基体部２の底部の内面及び外面を平行機械加工し
て余肉を切除する。

次いで、第５図に示すように、該カム基体部２二つをス
プライン様歯部が一致するようにその底部で合わせ、そ
して該カム基体部２の底部の小半径部分を電極１１を用
いてスポット溶接する。図中、８は溶接された部分であ
る。

次に、第６図に示すように、前記焼結合金製用いて四方
から押圧力を作用させて押えながら、前記の溶接したカ
ム基体部２を、該カム基体部に内接する案内工具１３ａ
、ｌ）を用いて該カムプロフィル部１に温度差嵌め圧入
する。このようにするとカムプロフィル部１は治工具１
２ａ、ｂ、ｃＳｄにより押えられているので圧入の際に
破壊されることはない。また、嵌合するときに高温を必
要としないのでカム部４にはほとんど歪が発生しない。

なお、回転トルクを伝達するに必要な嵌合であればよく
、スプライン凹凸部は必ずしも密着していなくてもよく
、圧入加工が容易な構成となっている。

次に、第７図に示すように、スプライン様歯部３，１０
により係止されたカム部４のカム基体部２の大半径部分
にカム軸を嵌合するための孔１４をあける。該孔１４の
大きさはカップ状のカム基体部２の側壁１５の内周面か
ら側壁１５の厚さの１／２寸でとなるようにするとよい
。

該側壁１５の厚さの１／２よシ大きく該側壁１５を切削
するとカム基体部２が強度上弱くなってしまう。そして
、植え込みキー用の溝１６をカム基体部２の底部に該孔
１４に接して形成する。

次に、鋼管を仕上は加工研削してカム軸部５とし、第１
図に示すように該カム軸部５に前記カム部４を温度差嵌
めして位置決めし、該溝１６にキー６を植え込み、第８
図に示すように鋼製カム基体部２と鋼製カム軸部５とを
孔１４の周囲数ケ所でレーザービーム１７で溶接して一
体化固定する。

そして、カムプロフィル部に微量研削等の最終仕上げを
施して第１図に示すような軽量で耐久信頼性の高いカム
シャフトが得られる。

〔発明の効果〕

上記の記載から明らかなように、本発明は、焼結合金製
のリング状カムプロフィル部に、その外周を治工具で押
え、別途炸裂した鋼製のカム基体部を圧入嵌合するため
、焼結合金材の使用量を大幅に節減することができると
ともに現状の焼結合金製カムシャフトと同様の強度と耐
摩耗性の優れた当接面とすることができる。

また、カムプロフィル部とカム基体部とカム軸部をそれ
ぞれ別々に製作し、カムプロフィル部とカム基体部とは
温度差嵌め圧入によりスグライン様締結し、それをカム
軸部に温度差嵌めし、数ケ所でビーム溶接するため、高
温を使用しないのでほとんど歪が発生せず、その結果、
研削取り代が少なくて済み、カムシャフトを組み立て後
にカムプロフィルを最終仕上げ研削するだけでよいので
工程数を減らすことができる。

更にまた、各構成部分を従来の方法により別々に作製す
ることから、それらを効率的に作製することができ、そ
れらを機械的に組み立てるので安価に大量生産できる。

【図面の簡単な説明】

第１図（ａ）は本発明の一実施例のカムシャフトの正面
図、第１図（ｂ）は第１図（ａ）の断面図、第２図ｈ）
は本発明の一実施例のカムプロフィル部の正面図、第２
図（ｂ）は第１図（ａ）の側面図、第３図は本発明の一
実施例の鋼片の平面図、第４図は本発明の一実施例のカ
ム基体部の正面図、 第５図は本発明の一実施例の溶接したカム基体部の断面
図、 第６図は本発明の一実施例のカムプロフィル部へのカム
基体部の圧入嵌合を示す斜視図、第７図は本発明の一文
施例のカム軸部嵌合孔を機械加工によシ形成したカム部
の正面図、第８図は本発明の一実施例のビーム溶接した
カム部とカム軸部の斜視図、 第９図は従来の焼結合金製カムプロフィル部の正面図、 第１０図は他の開示によるカムシャフトの断面図を表わ
す。 図中、 １・・・カムプロフィル部　２・・・カム基体部３−０
・・・スプライン様歯部 ４・・・カム部　　　　　　５・・・カム軸部６・・・
キー　　　　　　　７　、８−・・溶接部９・・・鋼片
　　　　　　　１１−・・電極１２・・・治工具　　　
　　１３−・・案内工具１４・・・孔　　　　　　１５
・・・側壁１６・・・溝 １７・・・レーザービーム 第５図 第８図 第９図

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 焼結合金用粉末を所定の型で成形し、焼結して外周がカ
   ムプロフィルを有し、内周面にスプライン様歯部を有す
   る所定の厚さのカムプロフィル部を製作し、 一方、鋼板を絞り成形して前記カムプロフィル部の内周
   のスプライン様歯部に対応するスプライン様歯部を外周
   に有するカップ状のカム基体部を二つ製作し、そして 該カップ状カム基体部二つを両者のスプライン様歯部が
   一致するようにその外部底面で合わせ、該接合部をスポ
   ット溶接して一体化し、次に、前記の焼結合金製カムプ
   ロフィル部の外周を治工具で押さえながら、該カムプロ
   フィル部に前記の接合したカム基体部を温度差嵌め圧入
   嵌合してカム部とし、 次いでこのカム部のカム基体部にカム軸部が嵌合する孔
   と植え込みキー用の溝を形成し、前記カム部を鋼製カム
   軸部に温度差嵌めし、位置決めしてキーを該溝に挿入し
   、該カム部のカム基体部と該カム軸部とを数ケ所でビー
   ム溶接し、 カムプロフィル部を仕上げ研削することからなることを
   特徴とするカムシャフトの製造方法。