JPS6330435Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、自動車室内のタバコの煙・臭等の悪
臭を消臭除去する芳香消臭剤容器に関し、特に、
器具本体を車内のベンチレーターの吹き出し口に
取付けるのに適した装着機構に特徴を有するもの
である。

現在、自動車室内における空気の清浄乃至は消
臭具としては、芳香消臭剤を内蔵した容器を、ダ
ツシユボード上等に載置する据置き型で、車内の
自然環流によつて芳香を発散させるタイプのもの
が主として使用されている。

車内の消臭具には、駐車時などの車内の密閉状
態が長時間続いた状態或いは車内喫煙時において
一時的にかつ強力に悪臭を除去する機能を発揮す
ることが要求される。

上述した従来の据置き型の消臭具では、駐車時
などの密閉状態下においては、その緩速持続性に
より有効であるが、窓を閉めた状態下での車内喫
煙時におけるタバコの煙・臭を効果的に除去する
ことはできなかつた。

ところで、車内装備のベンチレーターを活用す
れば、上述の喫煙時においても早急に消臭機能を
発揮することが可能となるため効果的である。

しかして、ベンチレーターの吹き出し口に芳香
消臭剤容器を取付けることによつて、必要時のベ
ンチレーターの作動に連繋させて、薬効剤を強勢
環流路中に作用させることができるため、強力な
消臭機能を発揮し得るものである。この場合、車
内装備のベンチレーターの吹き出し口のルーバー
を介して挾着する取付け金具を使用することが、
固定機能並びに取付け機構のコスト面からも望ま
しいが、車内装備のベンチレーターは、機種によ
り、そのルーバーの構成形状が、例えば、縦スリ
ツト型・横スリツト型の如く異なるため、上記し
たルーバーの構成形状に関係なく選択的に共通使
用し得る取付け金具が望まれる。

本考案は、上述した自動車内に装備されるベン
チレーターを利用し、そのルーバーに対し、芳香
消臭剤容器を前記ルーバーの構成形状に対応させ
て装着し、効果的な消臭機能を発揮し得る自動車
室内用芳香消臭具を提供することを企図して考案
されたものである。

以下に、図面に示した実施例に基づき、本考案
の構成を説明すると、１は容器本体で、その前面
壁の下方にスリツト状の通気孔２を開設すると共
にその後面にもスリツト状の通気孔３を開穿して
ある。上記の通気口３には、第３図の縦断面図に
示す如く違い戸状に通気量調整板４を設けてあ
り、容器本体１の下部に突出させた操作摘み５に
よつて開閉しうるように構成してある。

なお、容器本体１の中空器体内には、その裏面
に設けた扉体６を開いて芳香消臭剤を収容するよ
うにしてある。

７は、容器本体１を、その裏面の通気孔３を車
内装備のベンチレーターの吹き出し口に対接して
装着する取付け金具で、金属等の有弾性板状片を
二つ折状に変形折曲してその先端部８，８を差し
込み部として成形し、折曲基部９を嵌着部として
クリツプ状に構成される。

一方、容器本体１の背面中央部には、縦長の嵌
着孔１１と同形の横長に形成した嵌着孔１２を開
設してあり、この両嵌着孔１１及び１２に、前記
取付け金具７の折曲基部９を圧入嵌着し得るよう
に構成してある。

上述の構成からなる本考案品は、芳香消臭剤を
収容した容器本体１を、車内装備のベンチレータ
ーの吹き出し口ルーバー１０の構成形状（図示の
実施例は縦スリツト型）に対応させて、取付け金
具７の両先端部８，８を縦向きにし、その折曲基
部９を容器本体１の嵌着孔１１に圧入固定した
後、ルーバー１０に対し、取付け金具７の両先端
部８，８を押し開いて、該ルーパーの先端が嵌着
孔１１の口縁即ち本体裏面に達するまで、該金具
７を差し入れて係合挾着することにより、容器本
体１は第１図上鎖線図示の如くベンチレーターの
吹き出し口における該ルーパー１０の先端に容器
本体１の裏面が広く対接して装着される。

容器本体１の下端に突出する操作摘みを横方向
に移動して容器本体１の裏側の通気孔３を通気量
調整板４の溝孔と一致させるか、または、その位
置をずらして半開きに調節した状態下にベンチレ
ーターを作動させることにより、調節された通気
孔３から空気流が容器本体１内に吹き込まれ、前
面の通気孔２から吹き出す強勢送気によつて、薬
効剤が作用して自動車室内の悪臭を消臭すると共
に芳香を発散させて空気を浄化する。

この浄化作用は駐車後の乗車時或いは車内喫煙
時などの必要時において、ベンチレーターの作動
による強勢環流により随時行うことができるた
め、薬効作用は極めて顕著である。

車内装備のベンチレーターが、その機種によ
り、ルーバー１０が横スリツト型である場合に
は、取付け金具７を図示状態から90゜転換させた
状態で、前記した他の嵌着孔１２に、その折曲基
部９を圧入嵌着する。かくすることにより、取付
け金具７は、容器本体１に対し、第３図上鎖線で
示す如く横位置状態で固定されるので、その両先
端部８，８を横スリツト型のルーバー１０に押し
込んで挾着すれば、容器本体１は同様にベンチレ
ーターの吹き出し口に確固と装着される。

叙上の如く本考案品は、これを車内装備のベン
チレーターのルーバーに対して、取付け金具を介
して装着することにより、ベンチレーターから吹
き出す空気を浄化させ、この強勢環流により車内
空気の浄化を必要時に効果的に行うことができ、
しかも、本考案においては、容器本体裏面におけ
る取付け金具の折曲基部の嵌着孔を、縦位置及び
横位置の二個並置した結果、ベンチレーターの吹
き出し口ルーバーの構成形状が縦方向或いは横方
向いずれの場合においても、その取付け金具の向
きを変えて該ルーパー先端が嵌着孔縁即ち本体裏
面に当接するまで該金具をルーパーに差し入れる
ことが出来るので、容器本体とその裏面の広い範
囲に亙つて前記ルーパーに接触させた安定した状
態で確固とベンチレーターの吹き出し口に装着す
ることが可能であるので、車輌走行中の振動によ
る該本体の揺動を防いで、ガタ付き音が生ぜず、
且つ、容易には抜け落ちない状態で、各種ベンチ
レーターに対し自在に対応し得る著効を発揮し、
よく所期の目的を達成し得るものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案品の一実施例を車内装備のベン
チレーターに対する装着状態と共に示す斜視図、
第２図は容器本体の背面図、第３図は容器本体の
背面中央部を縦断して示す側面図である。 １……容器本体、２，３……通気孔、７……取
付け金具、８……差し込み先端部、９……折曲基
部、１０……ベンチレーター吹き出し口ルーバ
ー、１１，１２……嵌着孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 芳香消臭剤を収容する容器本体の表裏両面に、
   通気孔を設けると共に、容器本体の裏面には、車
   内装備のベンチレーターの吹き出し口ルーパーを
   介して挟着保持する容器本体の取付け金具の基部
   を挿入する嵌着孔を、前記金具の縦位置及び横位
   置への装置状態に対応し得る如く二個並置したこ
   とを特徴とする自動車室内用芳香消臭剤容器。