JPS6330317Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は金属や合成樹脂で製造された浴槽の
上縁に装飾的効果を有する被覆部材を被着して、
浴槽の高級感を醸し出すようにした浴槽の上縁被
覆構造に関する。

従来、浴槽を金属や合成樹脂で製造する場合に
おいて、浴槽の装飾効果を向上させ高級感を出す
ために、浴槽本体やエプロンに色彩や模様を施す
ことは通常行なわれているが、浴槽本体の材質が
露呈している関係上、限度があつた。

この考案は従来の金属や合成樹脂からなる浴槽
にみられたかゝる欠点を除去すべくなされたもの
であつて、浴槽の上縁に所望の材質からなる被覆
部材を被着して、高級感を醸し出し得るようにし
たものであつて、以下に図面を参照しつゝ詳細に
説明する。

図において１は浴槽本体であつて、その上縁を
囲繞して被覆部材２が被着される。浴槽１はステ
ンレス鋼の如き金属や、合成樹脂等の所望の材料
で形成される。被覆部材２は浴槽本体１の上縁を
被覆し、所望の高級感や装飾効果を奏し得て、所
望の強度と耐久性、耐水性を有し更には身体が接
触したときに不快でない接触感を与えるような材
料であることが望ましい。図示の実施例あつて
は、被覆部材２は人工大理石により形成されてい
る。被覆部材２は浴槽本体１の上縁を囲繞して被
覆され、家屋の壁面と接する辺には立上壁２ａが
一体に立設されている。被覆部材２は断面逆Ｕ字
状を呈し、浴槽本体１の上縁に被着される。３は
浴槽１の前面に配設されるエプロンである。

浴槽本体１の上縁１ａに被着された被覆部材２
は、その裏面中央に突起４が所定の間隔をおいて
複数突設され、該突起４は浴槽本体１の上縁１ａ
に形成された孔５を挿通して下方へ延び出す。６
は浴槽本体１の上縁１ａの裏面に当接する連結金
具であつて、図にみられるように逆台形状に折曲
されたバネ板からなり、上部水平辺６ａには前記
突起４を受け入れるための開口７が形成され、下
部水平辺６ｂにはネジ挿通孔８が穿孔される。連
結に際しては、連結金具６の下方からネジ挿通孔
８を介して挿通されたタツピンネジ９を突起４の
部分において被覆部材２に捻じ込み、タツピンネ
ジ９の締付力によつて、連結金具６の上部水平辺
６ａと被覆部材２の下面との間に浴槽本体１の上
縁１ａを挾持して、被覆部材２を浴槽本体１の上
縁１ａに結合する。かゝる締付において連結金具
６がバネ板からなり弾力性を有しているため、タ
ツピンネジ９による締付に伴つて弾撥力が惹起さ
れより強力な挾持力を発生させることが出来る。
１０はタツピンネジ９の座金である。連結金具６
は図示の逆台形状に限られないことは勿論であ
り、要するに浴槽本体１の上縁１ａに当接する上
部水平辺６ａとタツピンネジ９の頭部が当接する
下部水平辺６ｂとを適当な距離離間させ得るよう
な形状であれば良い。

被覆部材２の前面はその下部裏面をビス１１で
浴槽本体１の上縁１ａから折曲垂下した前縁板１
ｂに定着される。前記エプロン３がこの前縁板１
ｂのＬ状折曲縁に掛止される。浴槽本体１の上縁
１ａと被覆部材２との間には、好しくはシール効
果を有する接着剤が配在され、両者を強固に接合
する。１２は前記前縁板１ｂと被覆部材２との間
に下方から挿着された封塞部材であつて、前記接
着剤の漏出を阻止すると共に被覆部材２の成型時
の抜きテーパーにより前縁板１ｂとの間に発生す
る隙間を封塞する。

以上のようにこの考案によれば浴槽本体１の上
縁１ａに被覆部材２を被覆し、浴槽本体１に固着
するようにしてあるので、被覆部材２の材質を適
宜選択することによつて所望の装飾的効果や良好
な肌ざわり感をもたらし、浴槽の高級感を醸し出
すことが出来るのである。

【図面の簡単な説明】

第１図は平面図、第２図は第１図Ａ−A′線に
沿つた断面図、第３図は該要部の分解断面図、第
４図は第１図Ｂ−B′線に沿つた断面図である。 １……浴槽本体、２……被覆部材、３……エプ
ロン、４……突起、５……挿通孔、６……連結金
具、９……タツピンネジ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 浴槽本体１の上縁１ａに該上縁を囲繞して被覆
   部材２を被着させ、該被覆部材２の裏面の一部を
   浴槽本体１の上縁１ａの挿通孔を介して下方へ露
   呈させ、該一部に螺着されるネジ９と上縁１ａと
   の間に弾性体６を介在させたことを特徴とする浴
   槽の上縁被覆構造。