JPS63299941A - 記録装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［発明の目的コ （産業上の利用分野） この発明は、例えばプリンタ、ファクシミリなどに適用
するインクジェット方式の記録装置に関する。

（従来の技術） 従来からノンインパクト記録方式として、静電方式、感
熱方式、感熱転写方式、インクジェット方式等の様々な
方式が提案されてきた。そのなかでも、インクジェット
方式は低騒音化、小型化、カラー化が容易で、かつ比較
的高速記録が可能であるという長所を有している。

このようなインクジェット方式は、インク滴発生手段の
相違により連続噴射型、間歇噴射型、オンデマンド型、
インクミスト型に大別されるが、装置の簡易等の理由か
ら現在ではオンデマンド型が主流となっており、例えば
円筒形圧電振動子（ピエゾ）の径方向の収縮によってイ
ンク滴を形成するグルード式、またはノズル内に設置し
た発熱素子の瞬間的な発熱によって発生する気泡（バブ
ル）の圧力でインクを噴出するバブルジェット式等が実
用化されている。

しかしながら、前者の円筒形圧電振動子（ピエゾ）を用
いたグルード式にしても、後者の発熱素子を用いたバブ
ルジェット式にしても、いずれも微小径のノズルを用い
るものであり、ノズルの目詰まり、ノズル内の気泡滞留
という問題があり、ノズルの高集積化が困難で高解像度
が得られず、また記録速度にも限度があるという欠点が
あった。

そこで、近時、これらの欠点を解消するために、特開昭
６０−７１２６０号に開示されているように、１０〜２
００μｍ径の微小孔を多数形成した金属または耐熱性の
合成樹脂からなるフィルムを記録媒体として用い、この
記録媒体にその一端側においてインクを塗布して前記微
小孔にインクを充填し、この状態で被記録材とともにこ
の記録媒体をサーマルヘッドの発熱素子部に順次移送し
、サーマルヘッドの発熱素子に電圧パルスを印加しその
発熱で前記微小孔内のインクを急速加熱して気泡を発生
させ、この気泡の圧力でインク滴を吐出させて被記録材
に記録するようにした記録装置（サーマルインクジェッ
ト方式）が開発されている。この方式は、ノズルを用い
ないインクジェット方式であるから、本質的にノズルの
目詰まりやノズル内の気泡滞留という問題が生じない。

そして、多数の微小孔を形成した記録媒体と、高密度に
発熱素子を配設したサーマルヘッドとを用いるものであ
るから高解像度、高速記録が可能である。

このようなサーマルインクジェット方式において、記録
媒体を被記録材の搬送速度と同じ速度で送れば、常にイ
ンクの満たされた微小孔が発熱素子に対向するが、しか
しながらこの場合、被記録祠の長さ以上の長尺寸法の記
録媒体を必要とする不利な点があり、そこで記録媒体の
送り速度を披記録祠の送り速度よりも遅くして短い寸法
の記録媒体の使用を可能にしている。

（発明が解決しようとする問題点） ところが、このように記録媒体の送り速度を被記録材の
送り速度よりも遅くすると、インク滴を吐出して空とな
った微小孔が、再度の電圧パルスの印加時にも、まだ発
熱素子上に配置している場合が生じ、このような場合、
その微小孔からはインク滴が吐出しないこととなり、印
字品質の上で濃度の低下や濃度ムラという現象が現われ
てしまう。また、発熱素子の熱がインクに吸収されるこ
とがないため、発熱素子に熱が蓄積して早期に破損を招
いてしまうという難点があった。この発明はこのような
問題点の解決を目的としたものである。

［発明の構成］ （発明が解決しようとする手段） この発明は上述のような問題点を解決するために、多数
の微小孔を形成した記録媒体をサーマルヘッドの端面に
移送可能に掛渡し、この記録媒体にインクを塗布し、イ
ンクの充填された微小孔をサーマルヘッドの端面に配設
された発熱素子により選択的に加熱し、この加熱に応じ
て発生する気泡の圧力で微小孔に充填されたインクを被
記録材に向けて吐出して被記録材に記録を行なう記録装
置において、サーマルヘッドの側部にインク保持体を設
け、このインク保持体とサーマルヘッドの端面と記録媒
体とで囲まれる空間でインク溜め部を構成し、このイン
ク溜め部にインクを溜めるようにしたものである。

（作用） インク溜め部にインクが溜っていると、記録媒体と加熱
素子との間に微小間隙が生じてその間にインク層が介在
する。したがってインク滴が吐出した空の微小孔が再度
の電圧パルス印加時に、まだ発熱素子上に配置していて
も、瞬時にその微小孔にインクが供給充填される。また
発熱素子に電圧パルスが印加された際には、微小孔に充
填されたインクのみでなく、インク層のインクの一部も
それに加えて吐出され、印字４凌の向上が助長される。

（実施例） 以下、この発明の一実施例について図面を参照して説明
する。

まず第２図によりサーマルインクジェット方式の記録原
理について述べると、微小孔１を多数形成した記録媒体
としてのフィルム２にインク３を塗酊して微小孔１にイ
ンク３を充填し、微小孔１がサーマルヘッド４の発熱素
子５の配置部分に到達した時に、発熱素子５に電圧パル
スを印加して瞬間的に発熱させ、微小孔１に充填された
インク３を急速加熱し、この加熱に応じて発生する気泡
の圧力でインク滴６を吐出させて被記録材としての記録
用紙に記録を行なうものである。

一方、第３図はサーマルインクジェット方式を用いた記
録装置の側断面図で、記録用紙１０はカセット１１に収
納されており、給紙ローラ１３の回転により給紙され、
給紙ガイド１４．１５に案内され、アライニングローラ
１６．１７に記録用紙１０の先端が到達する。記録用紙
１０の先端はアライニングローラ１６．１７により整位
れ、その後、アライニングローラ１６．１７の回転によ
り搬送される。記録用紙１０はさらに記録部ガイド１．
８．１９に案内され、記録用紙１０の先端はヘッドロー
ラ２０に到達する。一定時間後サーマルヘッド４の発熱
素子５に電圧パルスが印加され、記録が開始される。記
録終了後、記録用紙１０はυト紙ガイド２２．２３．２
４に案内され、排紙ローラ２５．２６に挟持されて搬送
され、トレイ２７に排紙される。

第４図（ａ）は記録媒体としてのフィルムの外形図、同
図（ｂ）はフィルムの微小孔形成領域部分の拡大図であ
る。フィルム２は厚さ１０〜３０μｍのニッケル、銅等
の金属またはポリイミド樹脂等の合成樹脂、或はそれら
を多層に積層したものであり、このフィルム２の微小孔
形成領域３０に例えば孔径２０〜３０μｍ１孔ピツチ４
０〜５０μｍの微小孔１が多数形成されている。

第１図（ａ）は記録部の断面図であり、同図（ｂ）はそ
の一部の拡大図、同図（Ｃ）はさらにその一部の拡大図
である。フィルム２は両端がシャフト３１．３２に接着
されて巻き付けられており、フィルム２、シャフト３１
．３２およびこれらを収納または保持する容器３３とで
カートリッジ３４が構成されている。フィルム２はその
途中かサーマルヘッド４の端面に掛渡され、シャフト３
１．３２の回転により往復移送されるものである。サー
マルヘッド４の両側部にはインク保持体３５が設けられ
、このインク保持体３５とサーマルヘッド４の端面とフ
ィルム２とで囲まれる空間によりインク溜め部３６が構
成され、このインク溜め部３６にインク３が溜められて
いる。インク保持体３５は可撓性を有する金属、または
ポリエチレンテレフタレート等の合成樹脂等の薄板で形
成されている。

このようにインク溜め部３６にインク３が溜っていると
、第１図（Ｃ）に示すように、フィルム２と加熱素子５
との間に微小間隙Ｇが生じてその間にインク層３７が介
在する。したがってインク滴が吐出した空の微小孔１が
再度の電圧パルス印加時に、まだ発熱素子５上に配置し
ていても、瞬時にその微小孔１にはインクが供給充填さ
れ、その微小孔１から再びインク滴を吐出させることが
でき、このため高印字濃度、良好なシャープネスが常に
保持され、濃度ムラも発生せず、また発熱素子５の近傍
に充分なインクが供給されるから、熱蓄積による発熱素
子５の早期破損が防止される。

さらに発熱素子５に電圧パルスが印加された際には、微
小孔１に充填されたインクのみでなく、インク層３７の
インクの一部も吐出され、このため充分なインク量を記
録用紙１０に与えて印字濃度をより一層向上させること
ができる。

ここで、前記微小間隙Ｇはあまり多きすぎると発熱素子
５の加熱による気泡の圧力がインク吐出以外の仕事に費
やされてインクが吐出しなかったり、加熱素子５に対向
しない所定以外の微小孔１からインクが吐出して印字解
像度が低下してしまう。実験によればこの微小間隙Ｇの
寸法は１〜１００μｍ程度が好ましく、この範囲内であ
れば印字品質が低下しないことが判明している。

印字を重ねていく間にインクｆＷ３７のインク量は減少
するが、フィルム２の往復移送に応じてインク溜め部３
６のインクが微小間隙Ｇに逐次送りこまれるから、常に
充分なインク量のインク層３７が確保される。インク溜
め部３６を構成するインク保持体３５は、可撓性を有す
る金属または合成樹脂等の薄板であるため、サーマルヘ
ッド４およびフィルム２に対する密着がよく、このため
インク溜め部３６のインクが漏れるようなことがない。

またサーマルヘッド４に対するフィルム２の接触角がイ
ンク層３７の形成上に大きな影響を与えるからフィルム
２を動かして前記接触角を調整する必要があるが、この
ときインク保持体３５が可撓性を有するから、フィルム
２に追従して移動することができ、これにより常に良好
なインク溜め部３６が確保される。

なお、この発明は前記一実施例に限定されるものでな（
、要旨を逸脱しない範囲内で各部の構成を種々変えて実
施することが可能である。

［発明の効果］ 以上説明したようにこの発明によれば、インク滴が吐出
して空となった微小孔が、再度の電圧パルス印加時にま
だ発熱素子上に配置していてもその微小孔に瞬時にイン
クが充填され、したがって所定の微小孔から常に適正に
インクが吐出し、これにより印字濃度の低下や濃度ムラ
の発生を回避し、また発熱素子の熱蓄積による早期破損
を防止することができ、さらに発熱素子に電圧パルスが
印加された際には、微小孔に充填されたインクのみでな
くそれに加えてインク層のインクの一部の吐出されるた
め、被記録側に対して充分な量のインクを供給して印字
濃度をより一層向上させることができるという効果を奏
する。

【図面の簡単な説明】 図面はこの発明の一実施例を示し、第１図（ａ）は記録
装置の記録部の断面図、第１図（ｂ）はその一部を拡大
して示す側面図、第１図（ｃ）は同じくさらに拡大して
しめず断面図、第２図は記録原理の説明図、第３図は記
録装置の断面図、ＴＳ４図（ａ）は記録媒体としてのフ
ィルムの外形を示す平面図、第４図（ｂ）はそのフィル
ムの微小孔形成領域部分の拡大図である。 １・・・微小孔、２・・・フィルム（記録媒体）、３・
・・インク、４・・・サーマルヘッド、５・・・発熱素
子、６・・・インク滴、１０・・・記録用紙（被記録材
）、３０・・・微小孔形成領域、３５・・・インク保持
体、３６・・・インク溜め部。 中空管（中空体）、４９・・・インク供給源。 出願人代理人　弁理士　鈴江武彦 第２図

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）多数の微小孔を形成した記録媒体をサーマルヘッ
   ドの端面に移送可能に掛渡し、この記録媒体にインクを
   塗布し、インクの充填された微小孔をサーマルヘッドの
   端面に配設された発熱素子により選択的に加熱し、この
   加熱に応じて発生する気泡の圧力で微小孔に充填された
   インクを被記録材に向けて吐出して被記録材に記録を行
   なう記録装置において、サーマルヘッドの側部にインク
   保持体を設け、このインク保持体とサーマルヘッドの端
   面と記録媒体とで囲まれる空間でインク溜め部を構成し
   たことを特徴とする記録装置。
2. （２）インク保持体は、可撓性を有する金属または合成
   樹脂等の薄板で形成されていることを特徴とした特許請
   求の範囲第１項に記載の記録装置。