JPS632947Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 本考案は自動販売機の物品押出装置に関する。

(ロ) 従来の技術 従来、積上げ収納した最下位の物品を押出部材
の往復移動により送出するようにした自動販売機
の物品押出装置は、例えば特開昭51−72396号公
報に示されるように、一方向回転駆動装置により
往復動が与えられ該往復動にもとづいて送出物を
単位数毎に送出する送出装置において、被往復動
体に固定されかつ弧状部と直線部とで構成された
ループ状のラツク・ギヤ、該ラツク・ギヤと噛合
するピニオン・ギヤ、一方向回転駆動装置、該一
方向回転駆動装置と上記ピニオン・ギヤ回転軸と
を連結する揺動クランクをもうけると共に、上記
一方向回転駆動装置の駆動を制御する制御スイツ
チ手段および上記被往復動体の往復動作に対応し
て動作されるリミツト・スイツチをもうけ、上記
制御スイツチ手段の１動作により上記被往復動体
を限定された範囲の１動作だけ駆動せしめて送出
物を送出するようにした構成が知られている。

(ハ) 考案が解決しようとする問題点 かかるこの種の従来の物品押出装置は、物品を
送出させる際に減速歯車及びピニオンギア等に大
きな負荷がかかるため、第５図に示すように、減
束歯車１３とピニオンギア１５とを噛合させる揺
動アーム２１、あるいは回転軸１６が撓みを生じ
易く、特に重い物品を送出する場合、あるいは軽
量物品であつても長い間送出を繰返えすうちに揺
動アーム２１あるいは回転軸１６が撓みを生じ、
減速歯車１３とピニオンギア１５との噛合いが悪
くなり、歯が欠けたり、ロツク状態を生じたり、
あるいは連動不能状態となることがあつた。

本考案はこのようなことから、減速歯車とピニ
オンギアとの噛合間隔を規制するクランンクプレ
ートを設けて噛合いを確実にして物品の押出動作
を確実に行なうことのできる自動販売機の物品押
出装置を提供する。

(ニ) 問題点を解決するための手段 本考案は、物品押出部材を備えかつ長円形の内
歯を有する往復動作と、該往復動体を摺動可能に
案内支持するガイド部材と、一方向回転駆動装置
と、前記往復動体の内歯と噛合し前記回転駆動装
置に連動して往復動体を往復直線運動させるピニ
オンギアと、支軸に軸支されてピニオンギアを揺
動自在に支持する揺動アームと、前記支軸に軸支
されて前記ピニオンギアと前記回転駆動装置とを
連結する減速歯車とを備えて成る自動販売機の物
品押出装置において、前記減速歯車と前記ピニオ
ンギアとの噛合間隔を規制するクランクプレート
を前記支軸と前記ピニオンギアとの間に掛け渡し
て前記揺動アームと平行に設け、該クランクプレ
ートと前記揺動アームとの間に前記減速歯車を位
置させ支持するようにしたものである。

(ホ) 作用 減速歯車とピニオンギアとの噛合間隔を規制す
るクランクプレートを、支軸とピニオンギアとに
掛け渡して揺動アームと平行に設けて、この揺動
アームとクランクプレートとの間に減速歯車を位
置させ、揺動アームに撓みが生じないようにして
減速歯車とピニオンギアとの噛合間隔を一定に保
持する。

(ヘ) 実施例 第１図乃至第４図は本考案の実施例を示すもの
である。

先ずガイド部材１を所定位置に固定し、該ガイ
ド部材１内部に摺動可能なように、両端部の弧状
部４，５と直線部６，７から成る長円形の内歯２
を有する往復動体３を組込む。そして一方向回転
駆動装置である駆動モータ８を前記ガイド部材１
の下面に取付けられた基台９に固定する。該モー
タ８の駆動軸に設けられた駆動ギア１０と噛合う
減速歯車１１の中心軸１２及び減速歯車１３の支
軸１４は、共に前記ガイド部材１の下面に固定さ
れている。１５はピニオンギアで、前記往復動体
３の内歯２と噛合うもので、その回転軸１６は前
記往復動体３の前記内歯２内方で且つ該内歯２と
相似形状に開設された案内溝１７に嵌合し案内さ
れる。１８はクランクプレートで、前記減速歯車
１３の支軸１４が遊嵌する円孔１９が開設され、
前記ピニオンギア１５の上下方向に中央部に形成
された係合摺動部１５Ａと係合すべく円孔２０と
が開設されている。２１は揺動アームで、一端部
には前記回転軸１６が植設され、また前記支軸１
４がクランクプレート１８の円孔１９、減速歯車
１３を介して該アーム２１の貫通孔２２に貫通
し、更に前記基台９の開口９Ａに嵌合しており、
該支軸１４を中心にして回転軸１６側を揺動自在
にしている。そして上方の前記クランクプレート
１８と下方の揺動アーム２１とで減速歯車１３と
ピニオンギア１５を回動支持し、該歯車１３とピ
ニオンギア１５との噛合間隔を一定に保持して噛
合いを確実にしている。２３，２４は制御スイツ
チで、前記往復動体３に固定された頭部に物品押
出部材２６を有する軸杆２５により夫々作動され
るもので、前記ピニオンギア１５が前記往復動体
３の内歯２の両端部に形成された弧状部４，５に
到達すると軸杆２５により作動し、前記駆動モー
タ８を制御するものである。２７は商品を載置す
る物品載置板である。該載置板２７上には商品を
前後二列に且つ上下に積重して収納する収納ケー
ス２８が固定される。該ケース２８の下端部には
前後に夫々物品払出口２９，３０が開設してあ
り、販売時に載置板２７上の物品Ｍが往復動体３
の前後移動による物品押出部材２６の前後移動に
よつて一個宛押出されることになるものである。

このため、販売信号により駆動モータ８が付勢
され駆動ギア１０が回転すると、減速歯車１１，
１３を介してピニオンギア１５は、その回転軸１
６が案内溝１７に案内されながら往復動体３の内
歯２に沿つて移動する。即ち支軸１４を支点とし
て揺動アーム２１及びクランクプレート１８によ
り回動支持されたピニオンギア１５が、内歯２の
弧状部４から直線部７に沿つて移動するから、往
復動体３は第３図及び第４図の破線で示すよう
に、右方（前方）に移動し、ピニオンギア１５が
内歯２の後方に弧状部５まで移動することにな
る。

従つて該往復動体３に設けられた物品押出部材
２６が移動するので、一個宛物品Ｍを収納ケース
２８より払出口２９を介して前方へ押出すことに
なる。そして前方の制御スイツチ２３が前記軸杆
２５により作動され、駆動モータ８を停止させ一
販売動作は終了する。

(ト) 考案の効果 本考案は、減速歯車とピニオンギアとの噛合間
隔を規制するクランクプレートを、支軸とピニオ
ンギアとに掛け渡して設けて、揺動アームに撓み
を生じないようにし、減速歯車とピニオンギアと
の噛合間隔を一定に保持するようにしたものであ
るから、減速歯車及びピニオンギアに大きな負荷
がかかつた場合でも、撓み等によつて減速歯車と
ピニオンギアとの噛合いが離れることがない。し
たがつて歯が欠けたり、ロツク状態あるいは連動
不能状態の発生を防止でき、物品の押出動作を確
実に行なうことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例を示す物品押出装置の
縦断側面図、第２図は本考案装置の要部の分解
図、第３図は一部分を省略した本考案装置の側面
図、第４図は第３図の底面図、第５図は従来例を
示す要部側面図を示す。 １…ガイド部材、２…内歯、３…往復動体、８
…駆動モータ、１３…減速歯車、１４…支軸、１
５…ピニオンギア、１８…クランクプレート、２
１…揺動アーム、２６…物品押出部材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 物品押出部材を備えかつ長円形の内歯を有する
   往復動体と、該往復動体を摺動可能に案内支持す
   るガイド部材と、一方向回転駆動装置と、前記往
   復動体の内歯と噛合し前記回転駆動装置に連動し
   て往復動体を往復直線運動させるピニオンギア
   と、支軸に軸支されてピニオンギアを揺動自在に
   支持する揺動アームと、前記支軸に軸支されて前
   記ピニオンギアと前記回転駆動装置とを連結する
   減速歯車とを備えて成る自動販売機の物品押出装
   置において、前記減速歯車と前記ピニオンギアと
   の噛合間隔を規制するクランクプレートを前記支
   軸と前記ピニオンギアとの間に掛け渡して前記揺
   動アームと平行に設け、該クランクプレートと前
   記揺動アームとの間に前記減速歯車を位置させ支
   持するようにしたことを特徴とする自動販売機の
   物品押出装置。