JPS63293718A

JPS63293718A - 磁気記録媒体

Info

Publication number: JPS63293718A
Application number: JP62127897A
Authority: JP
Inventors: Nobuhiro Umebayashi; 信弘梅林; Kazunari Yamakawa; 山川　和成
Original assignee: Hitachi Maxell Ltd
Current assignee: Maxell Ltd
Priority date: 1987-05-27
Filing date: 1987-05-27
Publication date: 1988-11-30

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】［産業上の利用分野］本発明は磁気記録媒体に関する。更に詳細には、本発明
は空孔率の小さな第１磁性膜層と空孔率の大きな第２磁
性膜層との二層構造の磁気記録層を円盤状基板上に設け
た磁気記録媒体に関する。

［従来の技術］塗布型媒体においては、記録密度の向上につれて、磁性
粉が微粒子化され、充填率も高くなってきた。また、表
面粗さも小さくなり、スペーシングロスの低減が図られ
ている。

その反面、磁気ヘッドとの摩擦力は上昇し、ディスク駆
動用のモータに多大な負荷を与えている。

摩擦力は、ディスク摺動面に滲み出す潤滑剤の影響を著
しく受け、その潤滑剤の油膜厚に左右される。すなわち
、磁性塗膜表面に形成される油膜が厚くなれば、塗膜の
表面粗さを覆うことになるので、磁気ヘッドの局部的な
吸着が生じ、摩擦力が上釘する。

従って、磁性塗膜表面に存在する潤滑剤は、塗膜摩耗が
生じない程度に存在すればよく、必ずしも多く存在すれ
ば良いというものではない。余分に存在する潤滑剤は、
ディスクと磁気ヘッドとの間の摩擦力を上昇させ、また
、ヘッドのチャンファ一部などへ吐き出されるため、か
えって磁性塗膜中の潤滑剤を減少させるので、耐久性も
よくならない。

［発明が解決しようとする問題点コこの発明は上記欠点を解消するもので、摩擦特性に優れ
たディスク等の円盤状磁気記録媒体を提供するものであ
る。

［問題点を解決するための手段］本発明者らが長年にわたり広範な実験と研究を続けた結
果、円盤状基板上の少なくとも片面に磁気記録層を設け
た磁気記録媒体において、前記磁気記録層は第１磁性膜
層と第２磁性膜層との二層構造からなり、第２磁性膜層
の空孔率を第１磁性膜層の空孔率の１．１〜２倍の範囲
内とすることにより前記従来技術の欠点が解消されるこ
とが発見された。本発明は斯かる知見に基づき完成され
た。

要するに、本発明は、磁性塗膜の緻密性が低いと、磁気
ヘッドの摺動により塗膜表面層に滲み出た潤滑剤が、磁
気ヘッドの通過後に再び塗膜中へ拡散し、表面層に残存
しに（いことを原理としている。

すなわち、耐久性は、ヘッド荷重による磁性塗膜の体積
歪みエネルギーによる潤滑剤の滲み出し、および、潤滑
剤の磁気ヘッドに対する界面エネルギーによる滲み出し
効果で保たせ、ヘッドの通過と同時に余分な潤滑剤を塗
膜中へ拡散させることにより摩擦力は上昇させないとい
うことを原理としている。また、第二層に設けた塗膜も
磁性をもつためスペーシングロスの影響も出す、記録再
生効果の劣化も生じない。電磁変換特性の向４−は、主
に第二層の微細な磁性粉で構成された塗膜による。

本発明の磁気記録媒体は、適当な結合剤またはバインダ
ー中に強磁性金属等の磁性体粒子粉末を均一に分散させ
た混合物を非磁性基体上に塗布し、乾燥させることによ
り得られる、いわゆる、塗布型媒体である。

磁性体粒子とバインダーとの混合物はバーコードあるい
はロールコート等の慣用手段により基体ト、に塗布する
ことができる。

本発明の磁気記録媒体の磁気記録層で使用できる磁性体
は従来から磁気記録媒体用の強磁性体材料として使用さ
れてきたものであれば全て使用できる。例えば、ＣＯｓ
　　Ｆ　ｅｌ　Ｎ　ｔあるいはそれら金属と種々の元素
との合金類、γ−へマタイト、あるいはバリウムフェラ
イトをはじめとするマグネトブランバイト型フェライト
を使用できる。その他の強磁性金属類も使用できる。こ
のような金属類は当業者に周知である。

第１磁性膜層に使用される磁性体と第２磁性膜層に使用
される磁性体とは同一であることもできるし、あるいは
、異なっていてもよい。

第１磁性膜層に使用される磁性体の粒子は０゜０５μｍ
−０，２μｍの範囲内の粒径を有する。

一方、第２磁性膜層に使用される磁性体の粒子は０．４
μｍ〜０．８μｍの範囲内の粒径を有する。

第２磁性膜層に使用される磁性体は初めから前記範囲内
の粒径を有するものであってもよいが、第１磁性膜層に
使用される磁性体程度の粒径を有する粒子を適当な手段
により一部凝集させて粒径を増大させたものも使用でき
る。磁性体は粒状あるいは針状の形状を有する。磁性体
が針状の場合、前記粒径は長袖方向の寸法を示す。

第１磁性膜層は０．５μｍ以」二の厚さになるように塗
布され、第２磁性膜層は０．５μｍ〜０゜１μｍの範囲
内の厚さになるように塗布される。

また、第１磁性膜層の厚さが０．５μｍ未滴では潤滑剤
の含浸が不十分となる。更に、第２磁性膜層の厚さが０
．５μｍ超の場合は、高密度記録（３０ｋ　ｆ　ｃ　ｉ
以−Ｌ）において第１磁性膜層が充分に記録されない等
の影響が出る。一方、０．１μｍ未溝０場合、潤滑剤を
充分に含浸させることができない。

磁性体を塗布するために使用されるバインダーは例えば
、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリプ
ロピレン、ポリスチレン、ポリテドラフルオロエチレン
、ポリブタジェン、ポリ塩化ビニル、ポリウレタンなど
の高分子及びそれらを構成する重量体（モノマー）及び
単量体から誘導される低分子−１（例えば、オリゴマー
）のものなどである。これら以外の化合物も使用できる
。

磁性体と有機バインダー材料とを適当な比率で混合し基
板上に塗布する。

第１磁性膜層の場合、磁性体とバインダーとの混合比率
は一般的に１００：１５〜ｔｏｏ：２５（ｗｔ％）の範
囲内である。第２磁性膜層の場合、磁性体とバインダー
との混合比率は一般的に１００：１０〜１００：２０（
ｗｔ％）の範囲内である。

第２磁性膜層においては、バインダーの配合量が多くな
りすぎると潤滑剤の含浸に支障が出る。

本発明の磁気記録媒体で使用できる潤滑剤は液状の潤滑
剤である。例えば、脂肪酸、脂肪酸エステル、脂肪酸ア
ミド、金属石鹸、脂肪族アルコール、パラフィン、シリ
コーン、フッ素系界面活性剤等で液状のものが使用され
る。潤滑剤の含浸量は一般的に５ｖｏ１％〜２５ＶＯ１
％の範囲内である。５ｖｏ１％未滴では充分な潤滑効果
が得られない。一方、２５ｖｏ１％超では本発明の効果
が損なわれ、ヘッドの吸着現象などが起こるようになる
。

磁気記録層は基板の片面だけに設けることもできるが、
両面に設けることが好ましい。

基板は可撓性または剛性の材料からなる円盤状のもので
ある。従って、本発明の磁気記録媒体は、いわゆる、デ
ィスクタイプの媒体である。可撓性材料は例えば、ポリ
イミド、ポリエチレンテレフタレート等の高分子フィル
ム類等であり、剛性材料は例えば、ガラス類、セラミッ
ク、アルミ、陽極酸化アルミ、黄銅などの金属板、Ｓｉ
単結晶板。

表面を熱酸化処理したＳｉ’ＪＬ結晶板などが挙げられ
る。

［実施例］以下、図面を参照しながら本発明の実施例について更に
詳細に説明する。

災五叶１厚さ７５μｍのポリエチレンテレフタレート（ＰＥＴ）
からなるベースフィルム上に、平均粒径が０．２μｍの
純鉄（αＦｅ）からなる磁性粉１００重量部を、塩化ビ
ニル−酢酸ビニル共重合体。

ポリウレタン樹脂、三官能基型イソシアネートおよびト
ルエンからなるバインダ−１２Ｃ１ｍ部中に均一に分散
させた混合物をグラビア印刷法により、厚み２μｍにな
るまで塗布し第１磁性膜層を形成させた。次いで、粒径
が長袖で０．４μｍ。

短軸で０．０４μｍのγ−へマタイトからなる磁性粉１
００重量部を、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ
ウレタン樹脂、三官能基型イソシアネートおよびトルエ
ンからなるバインダー１２０ｍＷ部中に均一に分散させ
た混合物をグラビア印刷法により、厚み０．２μｍにな
るまで塗布し第２磁性膜層を形成させた。

このようにして得られた磁気記録媒体の表面に脂肪酸エ
ステルからなる潤滑剤を６Ｅ３６ｍｇ／ｌ／の割合で塗
布し、磁性膜層中に含浸させた。

このようにして作製された磁気記録媒体の断面構造を第
１図に示す。

ベースフィルム１のＬに第１磁性膜層２が積層されてお
り、この上に第２磁性膜層３が積層されている。第１磁
性膜層２における磁性体４は第２磁性膜層３における磁
性体５よりも小さな粒径を有する。第２１ｄｔ性膜層中
には潤滑剤６が含浸されている。

実１］１４前記の実施例１において第１磁性膜層の形成に使用され
た平均粒径Ｏ°、２μｍのαＦｅからなる磁性粉を従来
の分散時間の４〜７割程度に短くして凝集させ、粒径が
長袖で０．４μｍ、短軸で０゜０４μｍの粒子を摘果し
た。これを第２磁性膜層形成用磁性体として使用した以
外は前記実施例１に述べた条件と同一の条件で磁気記録
媒体を作製した。

比致１０− 前記実施例１に述べた条件と同一の条件で、ベースフィ
ルム］二に第１磁性膜層のみを積層させた磁気記録媒体
を作製した。

前記のようにして得られた磁気記録媒体から３゜５イン
チフロッピーディスクを打ち抜き、各ディスフの摩擦係
数、ノイズ、保磁力、残留磁束密度を測定した。

摩擦係数は実ヘッドを搭載した摩擦測定機を用いて測定
した。ノイズは４０ｋ　ｆ　ｃ　ｉ記録時の媒、体ノイ
ズをスペクトラムアナライザーを用いて測定した。保磁
力および残留磁束密度は試料振動型磁力計（ＶＳＭ）を
用いて測定した。各測定結果をド記の表１に要約して示
す。

前記の表１に示された結果から明らかなように、本発明
の二層構造膜の場合、上部の第２磁性膜層の粒径が大き
いだけ若干ノイズが大きくなるが、摩擦係数はほぼ半分
になった。

本発明の磁気記録媒体の第１磁性膜層の空孔率と第２磁
性膜層の空孔率を調べたところ、粒径の小さな磁性体を
有する第１磁性膜層の空孔率は粒径の大きな磁性体を有
する第２磁性膜層の空孔率の約７０％程度しかなかった
。

史に、表１の結果から理解されるように、二層構造膜お
゛よび単一構造膜とも保磁力および残留磁束密度はほぼ
同等であるため、本発明の磁気記録媒体の再生出力およ
び周波数特性は比較例の単一構造膜と比較しても遜色が
ない。

［発明の効果］以上説明したように、記録磁性層を二層構造とし、上部
第２層における磁性体の粒径を第１層の磁性体の粒径よ
り大きくシ、緻密性を低下させて、第２層の空孔率を増
大させることにより、記録磁性層中に含浸されている潤
滑剤が、ヘッドの通過時だけ第２層の表面に現れ、ヘッ
ド通過後は直ちに第２層中へ浸透し拡散しやすい構造に
なっている。かくして、磁気記録媒体と磁気ヘッドとの
摩擦抵抗が低ドし、ディスクドライブ用モータのトルク
が低くなる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の磁気記録媒体の断面図である。１・・・ベースフィルム、２・・・１ｌｆｆｆ性１１Ｑ
ｌ。３・・・第２磁性膜層、４・・・小粒径磁性体、５・・
・大粒径磁性体、６・・・潤滑剤

Claims

【特許請求の範囲】

（１）円盤状基板上の少なくとも片面に磁気記録層を設
けた磁気記録媒体において、前記磁気記録層は第１磁性
膜層と第２磁性膜層との二層構造からなり、第２磁性膜
層の空孔率は第１磁性膜層の空孔率の１．１〜２倍の範
囲内であることを特徴とする磁気記録媒体。
（２）磁気記録層中には更に潤滑剤が含浸されているこ
とを特徴とする特許請求の範囲第１項に記載の磁気記録
媒体。
（３）円盤状基板は可撓性材料からなる基板であること
を特徴とする特許請求の範囲第１項に記載の磁気記録媒
体。
（４）円盤状基板は剛性材料からなる基板であることを
特徴とする特許請求の範囲第１項に記載の磁気記録媒体
。