JPS6328853Y2 - - Google Patents

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JPS6328853Y2
JPS6328853Y2 JP9799380U JP9799380U JPS6328853Y2 JP S6328853 Y2 JPS6328853 Y2 JP S6328853Y2 JP 9799380 U JP9799380 U JP 9799380U JP 9799380 U JP9799380 U JP 9799380U JP S6328853 Y2 JPS6328853 Y2 JP S6328853Y2
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trip
trip pin
pin
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Description

【考案の詳細な説明】 この考案は回路しや断器、特に自動開放の際の
釈放自在装置のトリツプレバーの被係止片と、こ
れを受けるトリツプピンの係止片との間の係合量
を加減できるようにした回路しや断器に関するも
のである。
従来、過電流応動装置の動作によつて自動開放
するこの種の回路しや断器は通常の閉路状態にお
いてコンタクトスプリング、操作スプリングなら
びにしや断ばね等の作用力をリンク若しくはレバ
ーで軽減し、トリツプレバー等の被係止片とトリ
ツプフツク等の係止片とで相互に係合させて受け
止め、過電流引外し装置等に応動して係止片を回
動させて被係止片との係合を解き、被係止片が回
動して接触子を開離してしや断することが一般に
行なわれている。このような構成において、過電
流応動装置はできるだけ小勢力で作動できること
が過電流応動装置を小形に設計する上においては
望ましく、そのためにコンタクトスプリング、操
作スプリングならびにしや断スプリング等から発
生する作用力をできるだけ軽減してトリツプレバ
ー等の被係止片に伝えると共に、被係止片と係止
片に発生する押圧力により被係止片の摩擦回転抵
抗を如何に低下させるかゞ重要なポイントであ
る。それと共に過電流応動装置を小勢力にするた
めには係止片の解除に要する仕事量を低下させる
必要がある。すなわち、摩擦回転抵抗×係止解除
に要する移動距離を軽減する必要がある。
いま、トリツプレバー等の被係止片の係止部の
作用力をFとして、通常の閉路状態で生ずる係止
部の摩擦係数μを一定と考え、係止片の軸心から
係合面に至る半径をr、解除に要する移動距離を
S、解除に要する回転角度をθとすれば、係合解
除に要する仕事量はμFSまたはμFrθ(但しS≒rθ)
で表わされる。こゝでμFrは係止片に要する解除
トルクで、過電流応動装置の出力がこれに打ち勝
たねばならない。しかるに、いまμおよびFを一
定と考えているからrを小さくすることが効果が
ある。この目的のために係止片は直径の小さい丸
棒軸として一部分をほゞ半円状に切欠いたものを
丸棒中心軸に関して回転させ、切欠部で被係止片
を係合させる方式がよく採用されてきた。また、
θもこの目的から云えば小さい方がよいのが当然
である。しかるにrもθも共に小さくした場合は
上式よりSも当然小さくなる。しかし、それでは
各要素の軸のガタや係止面の僅かなダレのために
係合不安定となつて投入時の衝撃で外れてしま
う。従つて、S=r×θはあまり小さくすること
ができない。すなわち、rが小さい場合でもθは
ある程度大きい量とし、Sまたはrθから実用上安
定に係合を保つ程度に決定されねばならない。こ
のSの値は小形配線用しや断器では0.2〜0.3mmに
選定するのが一般的な限度である。
しかるに、この程度の係合量を保つためには係
止片および被係止片ならびにこれらの支持装置の
製作誤差のため全ての製品について調整作業を行
なわねば品質面の不安定を招く。しかるに被係止
片であるトリツプレバーと係止片であるトリツプ
ピン夫々の軸心位置およびそれ自体の形状は調整
することができないので、前述の係合量を所望の
値に保つためにはトリツプピンを回動させる必要
がある。しかし、この様な従来の方法ではトリツ
プピンとそれに連なるトリツプピン腕とは不可分
であるので、この調整作業によつてトリツプピン
腕の位置も変動し、トリツプピン腕と各種の引外
し要素間に意図的に設けられた適切な隙間も、そ
れに従つて調整しなければならない。
従つて、この考案の目的は上述のような製作誤
差を補う調整作業をトリツプピン腕の位置を変更
することなく、且つ容易に行えるように、丸棒状
で切欠き部を有するトリツプピンの係止片と、こ
のトリツプピンの円周に沿つた湾曲部をもち湾曲
部に長溝孔を設けたトリツプピン腕と、このトリ
ツプピン腕の長溝孔を貫挿するねじによりトリツ
プピンに締着するようにしてトリツプピン腕の定
常状態の静止位置を変更することなく、トリツプ
レバーの被係止片との係合量をトリツプピンを回
転して加減し、トリツプピン腕の長溝孔に沿つた
調整位置でねじにより固定し、且つ極めて小形で
調整作業が簡単である特徴をもつ回路しや断器を
提供するものである。
この考案の他の目的や特長および利点は添付図
面に沿つて以下の詳細な説明から明らかになろ
う。
この考案の一実施例を図面に基いて説明する
と、回路しや断器本体1は成形絶縁物からなるモ
ールドベース2とモールドベース2の一部底蓋
2′と、モールドカバー3とにより箱状に形成さ
れており、端子部を除く回路しや断器の充電部を
全て覆い、且つモールドベース2とモールドカバ
ー3には各極の主要講成部品ならびに操作機構部
を収納する絶縁隔壁によつて仕切られた各極室4
ならびに各極室4の一側に隣接した開閉操作機構
室5が設けられており、開閉操作機構室5には開
閉操作機構5A、引外し機構5B、定格電流可調
機構5Cが収納されている。
各極の共通部分については説明の簡略のために
一極だけについて説明する。
第4図に示されるように、各極の両端には端子
6,6′が設けられていて、各々端子タツプ板6
a,6′aと共に導電部材からつくられており、
モールドベース2に挿入して装着されている。端
子導電板7,7′は端子6,6′と接続されてお
り、各極室の収納溝の端部壁を絶縁材料からなる
極室端板4a,4′aと共に形成している。一方
端子導電板7には導電材料からなる可撓リード8
の一端が接続されており、隣接の端子6にはモー
ルドベース2の端部隔壁から内部に延びる導入片
6cがあつて内部先端に可動側アークホーン9が
接続されている。
開閉操作機構室5より各極に亘つて貫通する成
形絶縁物からなるコンタクトクロスバー10は、
第12a,b図から理解できるようにこれと一体
に成形された各極に対する2枚の舌片状のコンタ
クトホルダー部材10aを有しており、これらコ
ンタクトホルダー部材10aに設けられた嵌着溝
10bにコの字形に折り曲げられた可動コンタク
ト杆11の両翼から突出する突起軸11aが嵌合
されており、これにより可動コンタクト杆11が
2枚のコンタクトホルダー部材10aの間に回動
自在に装着されている。接触子ばねすなわちコン
タクトスプリング12がコンタクトクロスバー1
0と可動コンタクト杆11との間に架設されてお
り、可動コンタクト杆11に通常反時計方向に接
触圧力を与えている。また、可動コンタクト杆1
1は端子6からの可撓リード8が接続されてお
り、自由端部には可動接触子13が装着されてい
る。
電磁装置14はその附属装置と共に中央部に配
置されており、一次コイル15と二次コイル16
を有していて、一次コイル15は絶縁巻線からな
つていて各定格電流に応じて巻線断面積およびそ
の巻数が適当に選ばれ、またそのアンペア巻数に
は定格電流に関して一定に選定されている。更
に、二次コイル16も同じく絶縁巻線からなつて
いて絶縁物17を介して一次コイル15の内側に
巻回されており、口出線16a,16bが過電流
応動装置18に接続されている。二次コイル16
の巻線断面積と巻数は定格電流に関係なく一定で
よい。固定コア19は珪素鋼板を積層してブロツ
クを形成していて絶縁物により二次コイル16か
ら絶縁されている。すなわち、固定コア19を中
心に二次コイル16が巻回しされ、更にその外側
に一次コイル15が同軸的に巻回されている。固
定コア19の両側面には数枚の鋼板を積層したヨ
ーク20が取付けられていて、固定コア19とヨ
ーク20によりH形の磁気鉄心を形成しており、
このヨーク20は一次コイル15と二次コイル1
6を包囲して電流変成器を構成し、更に拡大され
てコンタクト部20aと、消弧室部20bと瞬時
引外し部20cとに亘つて張り出すように設けら
れている。ヨーク絶縁板21がヨーク20の内側
に装着されていて、ヨーク20の一部のコンタク
ト部20aや消弧室部20bの外周から張り出す
ように大きく形成されている。ヨーク20のコン
タクト側において、対応する一対のヨーク絶縁板
21の間を閉塞するように絶縁板からなる固定コ
ンタクトベース22の両側縁に設けられた係合突
起片22aが夫々一対のヨーク絶縁板21および
ヨーク20に設けられた係合孔21a,20bを
貫通して延びており、固定コンタクトベース22
が一対のヨーク20間に支持されている。導電材
料からなる固定コンタクト杆23はL字形に折り
曲げられて固定コンタクトベース22に保持され
ており、可動接触子13と対応する位置に固定接
触子24を有していて、一方の端に一次コイル1
5の口出線15aが接続され、他端には金属材料
からなる固定側アークホーン25が連接されてい
る。固定側アークホーン25は固定コンタクト杆
23と一体に或は別体に屈曲して形成してもよ
く、一次コイル15の下側近傍を通つて消弧室2
6端部で折り曲げて、端部折り曲げ係合片25a
がモールドベース2の引外し素子収納部隔壁2a
に設けられた嵌合溝26に係合支持される。固定
コンタクト23にはアーク絶縁板23a装着され
る。また、固定側アークホーン25は対応して設
けられる一対のヨーク絶縁板21の間隙をほゞ完
全に仕切るように設けられており、消弧室26を
一次および二次コイル15,16と隔離すると共
にモールドベース2の隔壁2aにより過電流応動
装置18を隔離するように構成されている。
消弧グリツド群27,27′は消弧室26に収
納される多数の磁性板28,28′により形成さ
れており、一次コイル15の下側に水平方向に設
けられた固定側アークホーン25の下に消弧グリ
ツド群27が配置され、消弧室26の一端にモー
ルドベース2の底壁に向かつて設けられた可動側
アークホーン9の横に消弧グリツド群27′が配
置され、ほゞL字形の中間アークランナ29がこ
れら可動側アークホーン9、固定側アークホーン
25および消弧グリツド群27,27′の間を連
結して吹消磁束を強化するように設けられてい
る。固定側アークホーン25と中間アークランナ
ー29の一側との間に水平方向に配置された消弧
グリツド群27は多数の磁性板28に第7図に示
されるように接触子側にアーク引込用の傾斜した
V字形切込み部28aが設けられ、左右が交互に
入れ替わるように等間隔に平行に配置して形成さ
れている。また、可動側アークホーン9と中間ア
ークランナー29の他側との間にモールドベース
2の底壁に向かつて少し傾斜して配置された消弧
グリツド群27′は、多数の磁性板28′に第7図
に示されるように接触子側にアーク引込み用の切
込み部28′aが、且つ下端側に切欠き部28′b
が夫々設けられ、切込み部28′aの両側先端が
磁性板28′の長脚28′cと短脚28′dをもつ
ように形成され、左右が交互に入れ替わるよう等
間隔に平行に配置されている。絶縁物からなる緩
衝板30が消弧グリツド群27の先端側に亘つて
消弧室26の一端を仕切るように設けられてお
り、従つて消弧グリツド群27,27′から流出
するアークガスは緩衝板30の通気孔30aから
モールドベース2の底蓋2′に設けられたアーク
ガスの排気膨張室31に移り、更にモールドベー
ス2の一方の接続端子6′の極間に設けられたモ
ールドベース2の排出口32に連なつていてアー
クガスが外部に導かれるようになつている。
過電流応動装置18の時限引外し装置33の引
外し素子として時限引外し用バイメタル34を使
用する場合には、バイメタル34は第4,7図に
示されるようにJ字形に折り曲げられ、平行対向
長辺の上端連結部34aを残して幅中央部の分割
溝35により分割されていて平行対向短辺の分割
端部34b,34cには二次コイル16の電流導
出・導入用の口出線16a,16bが接続されて
いる。バイメタル34はモールドベース2の引外
し素子収納くぼみ2c内の底部円筒突起2dに挾
辺部34dに設けられた取付孔34eおよびバイ
メタル絶縁片36を貫通する取付ねじ37によつ
て円筒突起2dに対して取付けられている。ま
た、バイメタル調整ねじ38がバイメタル上端連
絡部34aにトリツプバー39の舌片39aと対
向して設けられている。
トリツプバー39は成形絶縁物からなり、開閉
操作機構室5から各極に亘つてモールドベース2
とモールドカバー3の接合部附近を貫通して延び
ており、各極毎に設けられた舌片39aには片側
の面に傾斜面40が一体に形成されていて、この
傾斜面40はバイメタル調整ねじ38と対向して
設けられており、バイメタル調整ねじ38と舌片
39aとの間の間隙が調整作業により適当な位置
に整定されるようになつている。トリツプバー3
9は多極を横切る方向に移動可能なように支承さ
れており、後述する開閉操作機構室5に設けられ
た定格電流可調整機構5cによつて舌片39aの
傾斜面40の位置を変えることにより夫々対応す
るバイメタル調整ねじ38との間隙を増減して設
定電流が調整できるようになつている。端子導電
板7′の一方の側の導入片7′aは一次コイル15
の一端の口出線15bと接続され、他方の側はモ
ールドベース2の端部隔壁を通つて延びる導出片
7′bにより端子6′に接続されている。
過電流応動装置18の瞬時引外し装置41は瞬
時引外し用可動鉄片42を有しており、この可動
鉄片42は中央部の耳片42aが一対のヨーク2
0とこれらヨーク20の間に装着された小枠43
とを共に貫通する支持軸44によりヨーク20に
回動自在に支持されており、一端には一対のヨー
ク20間に亘る拡大翼部42bがあつて、ヨーク
20の一部外周縁と対応するように設けられ、ま
た他端の尾部43cはトリツプバー39の突起片
39bと対応するように設けられている。板ばね
45は一端が可動鉄片42に取付けられ、常時可
動鉄片42の拡大翼部42bが一対のヨーク20
から開離する方向に作用するように架設される。
瞬時引外し用調整ねじ46はヨーク20に取付け
られている小枠43に螺合され、その貫通先端が
板ばね45の他端と当接し、モールドカバー3の
瞬時引外し部調整カバー3′を取り除いて調整孔
3aからドライバー等で調整ねじ46を回転して
板ばね45の撓み量を変化させることによつて瞬
時引外し設定値を所要の値に調整することができ
る。また、小枠43には一端に可動鉄片42のス
トツパー片43aが設けられている。
開閉操作機構室5には第8図乃至第12図に示
されるようにコンタクトクロスバー10とトリツ
プバー39に関連して開閉操作機構5Aおよび引
外し機構5Bが設けられており、通常の開閉操作
および過電流引外応動する自動引外しを制御でき
るようになつている。開閉操作機構5Aはモール
ドベース2に固定された左右一対の固定枠48に
ハンドル軸49によつて支承された成形絶縁物の
ハンドル47を有し、このハンドル47の操作つ
まみ47aがモールドカバー3の開口部3bから
突出していてハンドル47を回動できるようにな
つている。第8図乃至第10図において、ハンド
ル47の操作つまみ47aが左側に傾けられてい
る場合はオンの状態、反対側に傾けられている場
合はオフの状態を示す。捩りばねを構成するハン
ドルスプリング50は固定枠48とハンドル47
との間に架設され、常時ハンドル47をオフ方向
すなわち時計方向に偏倚している。ハンドル47
にはピン51によつて操作リンク52の一端が接
続され、操作リンク52の他端はピン53によつ
てトリツプレバー54の長溝孔54aに遊嵌連結
されている。回動自在に支持されている。コンタ
クトリンク56はトリツプレバー54の長溝孔5
4aに係合したピン53により一端が操作リンク
52に連結され、他端はピン57によりコンタク
トクロスバー10と一体に形成されたクロスバー
作動片10fに接続されている。コンタクトリン
ク56の他端のピン57にはしや断ばね58の一
端が掛けられ、しや断ばね58の他端はモールド
ベース2に取付けられたばね架け片59に掛けら
れていて常時コンタクトクロスバー10を時計方
向に偏倚している。
引外し機構5Bにおいて、トリツプレバー54
の一端の爪部54bは固定枠48に支承されたト
リツプピン60の半円形に切欠かれた掛合部60
aと通常の閉路、開路状態で係合している。トリ
ツプピン腕61はトリツプピン60の周囲に沿つ
た湾曲部61aを有し、この湾曲部61aには長
溝孔61bが設けられていてねじ62がこの長溝
孔61bを貫通してトリツプピン60に設けられ
たタツプ孔に螺着されており、トリツプレバー5
4の爪部54bとトリツプピン60の掛合部60
aとの係合量を、トリツプピン60を回転して所
要の係合量の位置に調整してねじ62で固定でき
るように構成されている。トリツプピン60と一
体に装着されたトリツプピン腕61の一方の側部
61cには周囲温度補正用バイメタル63の一端
が接続されており、この周囲温度補正用バイメタ
ル63の他端はトリツプバー39の突起片39c
に対向して設けられている。トリツプピン復帰ば
ね64がトリツプピン腕61を常時時計方向に引
張るように設けられており、このトリツプピン腕
61の時計方向の動きは、トリツプピン腕61の
他方の側の係合突起片61dが固定枠48に設け
られた係止突起48aと係合することによつて制
限されていて、トリツプピン腕61の時計方向へ
の回動の定常状態の静止位置が定められている。
トリツプバー39の一端は第5図に示されるよ
うに開閉操作機構室5のモールドベース2の側壁
に設けられた軸受ピン65をトリツプバー39の
軸芯部に設けられたスライド軸孔66に挿入して
回動ならびに軸方向に滑動可能に支承され、他端
はトリツプバー39と一体に埋込み成形された金
属軸芯の露出部67を端部極室4の隣接極との仕
切り隔壁に装着された軸受板68に回動および軸
方向に滑動自在に支承されている。トリツプバー
スプリング69は一端がトリツプバー39の突起
片39cに、且つ他端が固定枠48のスプリング
架け片70に係止されていて、常時トリツプバー
39を時計方向に偏倚している。
定格電流可調整機構5Cは第8図乃至第11図
に示される様に、固定枠48に固着された取付部
材72に回動自在に支持された成形絶縁物からな
る定格電流可調整ノブ71を有し、この可調整ノ
ブ71は頭部がモールドカバー3の切抜孔3cか
ら露呈しており、下端には偏心位置にて突出して
いる作動部片71aを有しており作動部片71a
がトリツプバー39の溝孔39eに嵌合してい
て、外部から定格電流可調整ノブ71を回転する
ことによつて、作動部片71aが円弧状に移動さ
れ、これによりトリツプバー39が軸方向に滑動
されるので、各極室におけるバイメタル調整ねじ
38と対応する舌片39aの傾斜面40の位置が
変わり、調整ねじ38と係る傾斜面40の間の間
隙が変更されて設定電流を調整することができ
る。トリツプ押釦73は定格電流可調整ノブ71
と同様に頭部がモールドカバー3の切抜孔3dか
ら露呈するように設けられ、下端は取付部材7
2,72′と、取付部材72′の下側に装着された
コの字形のトリツプ押釦復帰ばね74の上辺74
aとを共に貫通して下辺のトリツプ押釦復帰ばね
作動片74bを介してトリツプバー39の突起片
39dを押圧作動するよう対応して設けられてい
る。
第3,8,12a,b図に示される様に、クロ
スバー10にはクロスバー作動片10fの反対側
に開閉表示片10cが一体に形成されていてその
周辺には2本の溝10d,10eが設けられてお
り、例えば一方の溝10dを緑色に着色し、他の
溝10eを赤色に着色して、モールドカバー3の
表示窓3eから回路しや断器の閉状態では赤い溝
10eを、開状態では緑色の溝10dを目視する
ことによつて回路しや断器の開閉状態を直接知る
ことができるようになつている。次に、この様に
構成されたこの考案での回路しや断器の開閉操作
に就いて説明すると、第8図および第13図に示
される通常のオフ状態においては、ハンドル47
の操作つまみ47aは右側に傾けられていて、ト
リツプレバー54の爪部54bはトリツプピン6
0の掛合部60aと係合できるようになつてお
り、回路しや断器の投入準備状態にある。このオ
フ状態から操作つまみ47aをオン側に左方向に
動かせば、操作リンク52を介してピン53がト
リツプレバー54の長溝孔54a内を右方向に動
かされるので、その結果コンタクトリンク56を
介してコンタクトクロスバー10が反時計方向に
回動され、しや断ばね58は引張られて引張り力
が増大され、投入最終行程ではハンドル軸49、
ピン51およびピン52を結ぶ線がオーバセンタ
リンク状態となつて第9図に示される様に逆くの
字形となり、この状態にてハンドル47、操作リ
ンク52は静止保持される。従つて、コンタクト
クロスバー10は可動コンタクト杆11の可動接
触子13を固定接触子24に圧接したオン状態に
維持される第4図の状態となる。このオン状態か
ら手動操作により操作つまみ47aを右方向に時
計方向に動かすと操作リンク52を介してピン5
3がトリツプレバー54の長溝孔54a内を左方
向に動かされるためにコンタクトリンク56を介
してコンタクトクロスバー10が時計方向に回動
され、コンタクトクロスバー10は可動接触子1
3を固定接触子24から開離してオフ状態とな
る。
また、過電流が流れて過電流引外し装置の作動
による自動しや断の場合には、過電流応動装置1
8のバイメタル34によりトリツプバー39が時
計方向に回動されると、このトリツプバー39の
突起片39cによつて周囲温度補正用バイメタル
63、トリツプピン腕61およびトリツプピン6
0が一体に反時計方向に回転され、これによつて
トリツプピン60の掛合部60aとトリツプレバ
ー54の爪部54bとの係合が解かれ、トリツプ
レバー54が反時計方向に回動されて、しや断ば
ね58のばね力によつてコンタクトリンク56を
介してピン53がトリツプレバー54の長溝孔5
4aに沿つて左方向に動かされ、しや断ばね58
が収縮されると共にコンタクトクロスバー10が
時計方向に回動されて、可動接触子13が固定接
触子24から開離されて電流がしや断される(第
10図)。同時にこのときにハンドルスプリング
50がハンドル47と一緒に直接時計方向に回動
されるので、操作リンク52、トリツプレバー5
4、コンタクトリンク56が引き上げられてこの
第10図の状態の過程を経てハンドルスプリング
50によつてトリツプレバー54の爪部54bが
トリツプピンの掛合部60aと係合されたオフ状
態に戻される。
更に短絡電流の様な過大電流が流れた場合に
は、固定コンタクト杆23と同方向の電流が流れ
るように配置された一次コイル15に発生する磁
界が可動コンタクト杆11に鎖交し、この電磁力
がコンタクトスプリング12の作用力に打ちかつ
てコンタクトクロスバー10が閉路位置に保持さ
れたまゝ、可動コンタクト杆11はコンタクトホ
ルダー部材10aと係合する突起軸11aを支点
として時計方向に回動され、可動接触子13が固
定接触子24から早期に開離、しや断されて、コ
ンタクトスプリング12の作用力の反転によつて
開離位置に保持される第14図の状態となる。こ
の作動により遅れて過電流応動装置18が作動さ
れて上述の様にトリツプバー39の回動によりト
リツプピンの掛合部60aとトリツプレバー54
の爪部54bとの係合が解かれ、開閉操作機構が
崩潰されて、コンタクトクロスバー10が時計方
向に回動され、可動コンタクト杆11の軸11a
が動かされることによりコンタクトスプリング1
2の作用力が再び反転されて可動コンタクト杆1
1が通常の位置に戻され、ハンドルスプリング5
0によつてトリツプレバー54の爪部54bがト
リツプピンの掛合部60aと係合した投入準備を
完了した第8図,第13図のオフ状態に戻され
る。
上述の如く、この種の回路しや断器では自動開
放において、過電流応動装置18の小さなエネル
ギで開閉操作機構を崩潰するために釈放自在装置
が設けられこれを構成するトリツプレバー54の
大きな回転力がトリツプピン60の掛合部60a
で支えられて力の低減を計つており、このトリツ
プレバー54の爪部54bとトリツプピン60の
掛合部60aとの係合量をきわめて微小な値に設
定する必要があり、この係合量は組立部品のバラ
ツキによつて1台毎に変化して、この係合量が少
ないと開閉の衝撃によつて係合部に振動が加わつ
て係合が外れて所謂開閉トリツプを生じ、係合量
が多いと過電流応動装置の応動により所定の電流
において係合が外れなくなる。
このような不都合が生じないようにトリツプレ
バー54とトリツプピン60との係合量を容易
に、しかもバイメタル式熱動過電流引外し要素等
の引外し要素によつて回動するトリツプピン腕の
定常状態の静止位置を変更することなく調整でき
ることが必要であり、第15図に示すように丸棒
状であつて、半円形に切欠かれた掛合部60aを
もつトリツプピン60にトリツプピン60の周囲
に沿つた湾曲部61aに長溝孔61bを設けたト
リツプピン腕61を、ねじ62を長溝孔61bを
貫挿してトリツプピン60に設けたタツプ孔60
bに螺合してトリツプピン60とトリツプピン腕
61とを一体に締着固定するもので、トリツプレ
バー54の爪部54bとトリツプピン60の掛合
部60aとの係合量を加減する際には、ねじ62
を緩めてトリツプピン60に設けられたタツプ孔
60bによつてねじ62をもつてトリツプピン腕
61の長溝孔61bに沿つてトリツプピン腕61
を所定の定常状態の静止位置に保ち、トリツプピ
ン60のみを回動して係合量を調整して調整位置
でねじ62の頭部でトリツプピン腕61の長溝孔
61bとの縁を締付けて、トリツプピン60とト
リツプピン腕61を一体に固定することによりト
リツプピン腕の位置を変更することなく係合量の
調整が簡単に行なえる。尚、トリツプピン復帰ば
ね64はトリツプピン腕61を引張り、トリツプ
ピン60にトリツプレバー54との係合量を増加
する方向に回動偏倚させ、この回動偏倚力はトリ
ツプピン腕の係合突起片61dと固定枠の係止突
起48aとのストツパー部材により所定の定常状
態の静止位置に停止するよう構成されている。
以上のように、この考案は可動接触子13、可
動コンタクト杆11ならびにコンタクトスプリン
グ12等よりなる可動接触子装置と、この可動接
触子装置をコンタクトクロスバーを介して開閉す
るリンク装置をもつ開閉操作機構と、開閉操作機
構を崩潰して可動接触子装置を自動開放するため
のトリツプレバー54およびトリツプピン60か
らなる釈放自在装置と、釈放自在装置の係合を解
くように応動する過電流応動装置18を備えるも
のにおいて、丸棒状であつて半円形に切欠かれた
掛合部60aをもつトリツプピン60と、このト
リツプピン60の周囲に沿つた湾曲部61aをも
ち且つこの湾曲部に長溝孔61bが設けられたト
リツプピン腕61と、トリツプピン腕61の長溝
孔61bを貫挿してトリツプピン腕61をトリツ
プピン60に締着するねじ62と、トリツプピン
60をトリツプレバー54との係合方向に回動偏
倚するトリツプピン復帰ばね64と、この回動偏
倚力を阻止するトリツプピン腕のストツパー部材
とから構成されトリツプピン腕61の定常の静止
位置を変更することなく、トリツプレバー54と
トリツプピン60との係合量をトリツプピン60
を回動してトリツプピン腕61の長溝孔61bに
沿つた調整位置でねじ62により固定するように
したものであるので、回路しや断器の重要な引外
し動作に大きな影響を与える各1台毎に生ずる組
立部品の誤差から生ずるトリツプレバー54とト
リツプピン61との微少な係合量の調整作業が、
他の引外し要素との寸法的な関係を乱すことなく
簡単に行える上に極めて小形で構造の簡単な調整
機構である。
尚、トリツプピン腕61に直接的、間接的に作
用する引外し要素とは一般には前述のバイメタル
式熱動過電流引外し要素33および電磁式瞬時引
外し装置41がある。また、オプシヨンとして要
求に応じて取付けられる電圧引外し装置および不
足電圧引外し装置(図示しない)がある。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの考案の一実施例を示す回路しや断
器の平面図、第2図は第1図の回路しや断器の右
側面図、第3図は第1図の回路しや断器のモール
ドカバーを取去つた平面図、第4図は第1図の4
−4線に沿つて矢印方向にみた極室の切断面図、
第5図は第1図の5−5線に沿つて矢印方向にみ
た切断面図、第6図は第1図のモールドベースの
一部底蓋を取除いた裏面図である。第7図はこの
回路しや断器の電磁装置の要部分解斜視図、第8
図乃至第10図は第1図の8−8線に沿つた矢印
方向にみた開閉操作機構室の切断面図、第8図は
回路しや断器のオフ並びにリセツト状態を示す
図、第9図はオン状態を示す同様な図、第10図
はトリツプ瞬時の過程を示す同様な図である。第
11図は定格電流可調整機構の分解斜視図、第1
2a,b図はコンタクトクロスバーと可動コンタ
クトとの取付関係を示す側面図および切断面図、
第13図オフ状態を示す極室の切断面図、第14
図は短絡しや断の過程を示す極室の切断面図、第
15図はこの考案の要部分解斜視図である。 図中、1……本体、2……モールドベース、3
……モールドカバー、4……極室、5A……開閉
操作機構、5B……引外し機構、6,6′……端
子、9……アークホーン、10……コンタクトク
ロスバー、11……可動コンタクト杆、12……
コンタクトスプリング、13……可動接触子、1
4……電磁装置、15……一次コイル、16……
二次コイル、18……過電流応動装置、19……
固定コア、20……ヨーク、23……固定コンタ
クト杆、24……固定接触子、25……アークホ
ーン、26……消弧室、27,27′……消弧グ
リツド群、28,28′……磁性板、30……緩
衝板、32……排出口、33……時限引外し装
置、34……バイメタル、39……トリツプバ
ー、41……瞬時引外し装置、42……可動鉄
片、45……板ばね、47……ハンドル、52…
…操作リンク、54……トリツプレバー、56…
…コンタクトリンク、60……トリツプピン、6
0a……掛合部、61……トリツプピン腕、61
a……湾曲部、61b……長溝孔、62……ね
じ、64……復帰ばね、71……可調整ノブ、7
3……トリツプ押釦。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 可動接触子装置と、前手可動接触子装置をコン
    タクトクロスバーを介して開閉する開閉操作機構
    と、前記開閉操作機構を崩潰して前記可動接触子
    装置を自動開放するためのトリツプレバーおよび
    トリツプピンからなる釈放自在装置と、前記釈放
    自在装置の係合を解くように応動する過電流応動
    装置とを備えるものにおいて、丸棒状に形成され
    て半円形に切欠かれた掛合部をもつ前記トリツプ
    ピンと、前記トリツプピンの円周に沿つた湾曲部
    をもち且つこの湾曲部の円周方向に沿つて長溝孔
    が設けられたトリツプピン腕と、前記トリツプピ
    ン腕の長溝孔を貫挿してトリツプピン腕をトリツ
    プピンに締着するねじと、前記トリツプピン腕と
    前記トリツプピンを前記ねじで一体に締着した状
    態にて前記トリツプピンをトリツプレバーと係合
    する方向に回動偏倚するトリツプピン復帰ばね
    と、前記トリツプピン腕の前記回動を定常状態の
    静止位置に於て阻止するトリツプピン腕のストツ
    パー部材とから構成され、前記トリツプピン腕の
    前記静止位置にて前記トリツプレバーとトリツプ
    ピンとの係合量をトリツプピンを回動してトリツ
    プピン腕の長溝孔に沿つた調整位置でねじにより
    固定するようにした回路しや断器。
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