JPS6328496Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は密閉収納ケースを備えた開閉器に関
し、特に、機構部や電極部を密閉収納状態にした
密閉収納ケースを備えた開閉器に関する。

〔従来の技術〕

従来の開閉器は回路を開閉する可動電極および
固定電極より成る電極部と、可動電極を上下させ
て回路の開閉を行わせる機構部を有しており、こ
れらの電極部および機構部は前面に扉を有したキ
ヤビネツトに収納されている。キヤビネツトは床
板の部分にケーブル挿入口を有しており、ケーブ
ル挿入口を通された幹線ケーブルおよび分岐ケー
ブルが固定電極に接続されている。ケーブル挿入
口にはカバーが設けられ、挿入口を通してキヤビ
ネツト内へ湿気や塵埃が入らないようにされてい
る。

〔考案が解決しようとする問題点〕

しかし、従来の開閉器によると、キヤビネツト
の扉の密閉が不十分であるため、キヤビネツト内
へ湿気や塵埃が入り、機構部の鋼材によつて構成
されている部分が発錆したり、電極部の気中絶縁
の沿面絶縁性能が低下する恐れがある。また、ケ
ーブル挿入口のカバーに施工不良があつても同じ
ようにキヤビネツト内へ湿気や塵埃が入る。

〔問題点を解決するための手段〕 本考案は上記に鑑みてなされたものであり、キ
ヤビネツト内へ湿気や塵埃が入つても、機構部に
錆が発生したり、電極部の沿面絶縁性能が低下し
ないようにするため、機構部と電極部をケースに
密閉収納した密閉収納ケースを備えた開閉器を提
供するものである。

ここで、密閉収納ケースに機構部と電極部を収
納すると、機構部へ手動操作ハンドルを着脱する
ことができなくなる。本考案では、これを解決す
るため、機構部と電極部を収納する密閉収納ケー
スにおいて、機構部の手動操作ハンドルの取付位
置に対応する位置に盲蓋を設け、通常は盲蓋によ
つて機構部および電極部を密閉収納状態にし、手
動操作ハンドルを取り付けるときだけ盲蓋を外
す。また、可動電極の開極の位置に透視窓を設
け、作業時に密閉収納ケース内の電極の状態を目
視によつて確認できるようにしている。同時に透
視窓を取り外せるようにし、可動電極の出し入れ
を可能にしている。

〔実施例〕

以下図面を参照して本考案について詳細に説明
する。

第１図イおよびロは、本考案による密閉収納ケ
ースを備えた開閉器の構成説明図であり、イは可
動電極を投入した状態を示す部分切断正面図、ロ
は部分切断側面図である。

本考案による開閉器は、高圧キヤビネツト１内
の上部に収容され、手動操作用のハンドル２と、
モータ３により自動投入する投入スプリング４
と、開放用のトリツプマグネツト５を有した機構
部６と、該機構部６の下方に配置され、可動フレ
ーム７に設けた連結部品８に取り外し自在に結合
されたリンク９を介して上下に移動され、かつ着
脱時に把手１０を介して前後にすべり移動される
可動電極１１と該可動電極に嵌合される固定電極
（図示せず）とを収容した電極部１２と、固定電
極に直結形ケーブルヘツド１３を介して接続され
たケーブル１４と、底板１５とケーブル１４との
間に設けたケーブルカバー１６を収容したケーブ
ル接続部１７から成る。

第２図および第３図に示すように、前記機構部
６と電極部１２は上下および側板が取付ビス１８
によつて互に固定されて密閉構造に形成されたケ
ース１９の中に収納されている。該ケース１９は
その前面に、可動電極手動操作孔２０に嵌合され
た手動操作用盲蓋２１と、該盲蓋２１の下方に位
置する可動電極出入孔２２（第３図）に把手２３
を介して着脱自在に密封嵌合される透明な可動電
極出入蓋２４を有する。

透明な可動電極出入蓋２４は、第３図にその断
面を拡大して示すように、可動電極出入孔２２の
周囲に配設された内側へ所定のテーパをもつた蓋
枠２６に密着されるパツキング２７と、着脱用の
２つの把手２３と、把手２３の反対側に固定され
把手２３の回転によつて前板２５の内面と係合し
て可動電極出入蓋２４を前板２５に引掛け固定す
るレバー２８を備える。

上記構成をなす開閉器の可動電極１１の着脱操
作を、例えば手動の場合について説明すると、 第１図に示すような投入状態にある可動電極１
１を、機構部６の手動操作ハンドル２を上方へ押
し上げることにより、リンク９を介して可動電極
出入孔２２の所定の位置まで上方へ移動させ、ケ
ース１９の前板２５に係合したレバー２８を把手
２３を回転することにより外した把手２３を介し
て可動電極出入蓋２４を手前に引き出し可動電極
出入孔２２を開口させ、しかる後に、把手１０を
下に下げてロツク機構（図示せず）を外した状態
で把手１０を手前に引くと、スライド板（図示せ
ず）上を可動電極１１が手前に引き出されてく
る。可動電極１１の装着操作は上記の操作と逆の
操作をとるだけであるのでその詳細は省略する。

〔考案の効果〕

以上説明した通り、本考案の密閉収納ケースを
備えた開閉器によると、機構部と電極部をケース
に密閉収納し、かつ、そのケースの手動操作ハン
ドルの取付位置に対応する位置に盲蓋を設けたた
め、機構部に錆が発生するのを抑え、かつ、電極
部の沿面絶縁性能の低下を抑え、さらに、手動開
閉操作の操作性の低下を抑えることができる。ま
た、可動電極の開極の位置に着脱可能な透視窓を
設けているので、電極部の状態を目視することが
でき、可動電極の出し入れを行うことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図イ，ロは本考案の一実施例を示す一部切
断正面図および一部切断側面図。第２図は密閉収
納ケースを示す斜視図。第３図は密閉収納ケース
の一部の断面図。 符号の説明、１……高圧キヤビネツト、２……
手動操作ハンドル、３……モータ、４……投入ス
プリング、５……トリツプ用マグネツト、６……
機構部、７……可動フレーム、８……連結部品、
９……リンク、１０……把手、１１……可動電
極、１２……電極部、１３……ケーブルヘツド、
１４……ケーブル、１５……底板、１６……ケー
ブルカバー、１７……ケーブル接続部、１８……
取付ビス、１９……ケース、２０……可動電極手
操作孔、２１……手動操作用盲蓋、２２……可動
電極出入孔、２３……把手、２４……可動電極出
入蓋、２５……前板、２６……蓋枠、２７……パ
ツキング、２８……レバー。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) キヤビネツトのケーブル挿入口から挿入され
   た幹線ケーブルおよび分岐線ケーブルに接続さ
   れた固定電極、および前記固定電極に対して投
   入および開放される可動電極より成る電極部
   と、前記可動電極を投入および開放させる機構
   部を前記キヤビネツトに収納した開閉器におい
   て、 前記電極部および前記機構部を密閉収納し、
   前記機構部の手動操作ハンドルの取手部に対応
   する位置に盲蓋を有して前記キヤビネツト内に
   収納されたケースを有し、 手動操作時は前記盲蓋を外して手動操作ハン
   ドルを前記取付部に取付け、非手動操作時は前
   記盲蓋を施して前記機構部および前記電極部を
   密閉状態で収納し、 前記ケースは前記可動電極の開極位置に対応
   する位置に密閉状態で閉塞する透明可動電極出
   入蓋を有することを特徴とする密閉収納ケース
   を備えた開閉器。 (2) 前記透明可動電極出入蓋は前記ケースのテー
   パ状の蓋枠にパツキングを介して係合する透明
   蓋部材と、前記透明蓋部材に設けられた把手に
   よつて回動させられるレバーより構成され、前
   記レバーを前記ケースの前板へ係合させること
   によつて前記ケースに固定される実用新案登録
   請求の範囲第１項記載の密閉収納ケースを備え
   た開閉器。