JP2815576B2 - 電気機器収納用箱 - Google Patents

電気機器収納用箱

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JP2815576B2 JP34758596A JP34758596A JP2815576B2 JP 2815576 B2 JP2815576 B2 JP 2815576B2 JP 34758596 A JP34758596 A JP 34758596A JP 34758596 A JP34758596 A JP 34758596A JP 2815576 B2 JP2815576 B2 JP 2815576B2
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行宏 小出
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は配電盤、分電盤、接
続盤などに用いられる電気機器収納用箱のうち、主とし
て屋外で使用される防水機能を備えた金属板材よりなる
電気機器収納用箱に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電気機器収納用箱は、前面を開口部とし
た角形の収納用箱体に前記開口部を塞ぐ扉板を取付けた
ものを普通とするが、屋外その他水に曝されるおそれが
ある箇所において使用される電気機器収納用箱では、箱
内に取付けられる電気機器を保護するために収納用箱体
自身を防水構造としておく必要がある。ところが、前面
を開口部とした相当な深さを有する角形の収納用箱体を
金属板材で製造しようとすると、1枚の板材から箱体を
接合部なしに打ち出すことは経済的でないため、背板部
の左右に両側板部を折曲形成した断面コ字状の枠部材の
上下端縁に別に用意した天板材と底板材を嵌めてその突
き合わせ部分を溶接して収納用箱体としているが、その
少なくとも天板部と枠部材との接合部分は雨水対策上か
らも体裁上からも完全に全溶接したうえサンダー掛け仕
上げをしなければならず、その手数が面倒で量産のネッ
クとなっており、特に、収納用箱体の開口縁に扉板との
接合面となる水切りを形成したものでは、接合部の形状
が極めて複雑となるため、溶接作業の手数が一層面倒と
なってコスト高となるという問題があった。また、この
ような面倒な手数を省くためにスポット溶接で天板部と
枠部材との接合部分を溶接することも行われているが、
スポット溶接では完全防水が不可能なために別に特殊な
シール処理をしておかなければならず、このシール処理
も結構手数が掛かるうえに耐久性も不充分であるという
問題が残されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
するところは前記のような問題点を解決して、天板部と
両側板部との接合部分を全溶接としたり、スポット溶接
後に特殊なシール処理をしたりする面倒な手数をかけな
くても的確な防水構造とすることができる構造が簡単で
耐久性があり、しかも、安価な電気機器収納用箱を提供
することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記のような課題を解決
した本発明に係る電気機器収納用箱は、前面を開口部と
した角形の収納用箱体と、この収納用箱体の前面を覆う
前板部に該収納用箱体の上面を覆う屋根板部を続かせた
断面逆L形の主カバー部に収納用箱体の表側外面に沿う
浅い縁枠部を続かせた収納用箱体とは別個の覆蓋体とよ
りなり、この覆蓋体を収納用箱体に対して前記主カバー
部で収納用箱体の上面から前面にわたる部分が覆われる
ように被せて施蓋するようにしたことを特徴とするもの
である。
【0005】
【発明の実施の形態】次に、本発明の好ましい実施の形
態を図面を参考にして詳細に説明する。1は金属板材よ
りなる角形の収納用箱体、11はこの収納用箱体1の前
面から上面を覆うことができる収納用箱体1とは別個の
覆蓋体、21は覆蓋体11から収納用箱体1に達するよ
うに覆蓋体11に設けられている固定手段である。
【0006】収納用箱体1は、角形の金属板材を折曲し
て背板部2と両側板部3、3とを一連に形成した断面が
コ字状の枠部材と、天板材と底板材とを用意し、この天
板材と底板材とを枠部材の上下端縁に嵌めて枠部材との
突き合わせ部分をスポット溶接して天板部4と底板部5
とを連設した角形の箱主体1aの前縁には額縁状の鍔部
1bを介して短い角筒状の枠部1cを連設してその内側
を開口部6としている。なお、このような収納用箱体1
において、天板部4は覆蓋体11で覆われるので必ずし
も必要なものではない。
【0007】一方、覆蓋体11は、収納用箱体1の前面
を覆う前板部12aに該収納用箱体1の上面を覆う屋根
板部12bを後向きに続かせた断面逆L形の主カバー部
12の縁辺に、該覆蓋体11が収納用箱体1に被せられ
たとき収納用箱体1の表側外面に沿う浅い縁枠部13を
続かせたものである。そして、この覆蓋体11の前板部
12aの下方中央には、固定手段21として、前板部1
2aの前面において操作可能な操作部(22)と、その操作
で前板部12aの裏側において回動されて収納用箱体1
の開口縁となる額縁状の鍔部1bの裏側に係脱される鎖
錠片23とよりなる鎖錠機構が設けられている。そし
て、この覆蓋体11は、収納用箱体1へ被せられてその
表側外面に対する縁枠部13の上端後部の係合と、覆蓋
体11の下部に設けられた前記した鎖錠機構や図示しな
い周知のねじ止め機構その他の固定手段21による収納
用箱体1への連繋固定によって収納用箱体1に対する施
蓋状態を保持できるようにしてある。
【0008】また、この覆蓋体11は、収納用箱体1に
被せられたときに、収納用箱体1の後部上端と屋根板部
12bの後部内面との間に隙間Sが形成されるように構
成しておき、屋根板部12bの後方が覆蓋体11の自重
または屋根板部12bの後方に加えられる押し下げ力に
よって下がると、前板部12aの下端が斜め前方に持ち
上げられるものとして、開蓋時には簡単な操作で覆蓋体
11の下端縁が浮き上がり手指による開蓋操作が容易化
されるようにしておくことが好ましく、このためには、
図3、図4に示すように、前板部12aと屋根板部12
bとの折曲角度を鈍角としておくか、図示しないが前板
部12aと屋根板部12bとの折曲角度を略直角とする
とともに、該屋根板部12bの下面と収納用箱体1の上
端のいずれかに枢動支点となる突起を設けてこの突起に
より屋根板部12bを浮き上がらせるようにすればよ
い。
【0009】このように構成されたものは、開蓋状態で
前面の開口部6を通じて角形の収納用箱体1の内部に所
要の電気機器類を組み込んで配電盤、分電盤、接続盤な
どとして用いることは従来のこの種の電気機器収納用箱
と同様であるが、施蓋時には収納用箱体1はその前面の
開口部6のみではなくこの前面に続く上面までが前板部
12aに屋根板部12bを続かせた断面逆L形の主カバ
ー部12に浅い縁枠部13を続かせた覆蓋体11により
覆われるように被せられているので、収納用箱体1に外
部から水が掛けられても内部に浸水することがなく、従
って、収納用箱体1を上面が開口とされたものであって
も、背板部の左右に両側板部を折曲形成した断面コ字状
の枠部材の上端に嵌めた天板材を枠部材に対してスポッ
トしただけの簡単な接合加工を施したものであっても、
そのままで的確な防水構造とすることができ、このた
め、接合部を全溶接したうえサンダー掛けを行うなどの
面倒な手数や、高価な特殊シール処理も不要となる。
【0010】しかも、覆蓋体11は、断面逆L形の主カ
バー部12に収納用箱体1の表側外面に沿う浅い縁枠部
13を続かせたものとしたので、金属板材よりなるにも
かかわらず曲げ強度が充分なうえに、収納用箱体1の表
側外面へ縁枠部13が係合されるので、収納用箱体1と
は別個のものであるにもかかわらず、覆蓋体11の下部
を任意の鎖錠機構などの固定手段21により収納用箱体
1へ連繋させるだけで自然脱蓋されるおそれが全くな
い。
【0011】また、前記したように覆蓋体11を、収納
用箱体1に被せられたとき収納用箱体1の後部上端と屋
根板部12bの後部内面との間に隙間Sが形成されるよ
うに構成しておけば、施蓋状態にある覆蓋体11を開蓋
させたいときに、前板部12aの下端が斜め前方に持ち
上げられるので、この浮き上がった前板部12aの下端
を手指で把持して持ち上げれば、覆蓋体11は簡単に開
蓋されることとなる。
【0012】
【発明の効果】本発明は前記説明から明らかなように、
前面を開口部とした角形の収納用箱体の前面から上面に
わたる部分を、収納用箱体の前面を覆う前板部に上面を
覆う屋根板部を続かせた断面逆L形の主カバー部に浅い
縁枠部を続かせた覆蓋体で覆うように施蓋したので、天
板部を両側板部に全溶接により接合したうえサンダー掛
けしたり、スポット溶接したうえ特殊なシール処理をし
たりしなくても、外部より雨水などが侵入することを的
確に防止することができ、しかも、構造が簡単で耐久性
があるうえにコストを低下できて安価に提供できるなど
種々の利点がある。従って、本発明は従来のこの種の電
気機器収納用箱の問題点を解決したものとして業界の発
展に寄与するところ大なものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好ましい実施の形態の開蓋状態を示す
一部切欠斜視図である。
【図2】本発明の好ましい実施の形態を鎖錠が解かれた
施蓋状態で示す一部切欠斜視図である。
【図3】本発明の好ましい実施の形態を施蓋状態で示す
一部切欠側面図である。
【図4】本発明の好ましい実施の形態を屋根板部の後方
を押し下げた開蓋前の状態で示す一部切欠側面図であ
る。
【符号の説明】
1 収納用箱体 1a 箱主体 1b 鍔部 1c 枠部 2 背板部 3 側板部 5 底板部 6 開口部 11 覆蓋体 12 断面逆L形の主カバー部 12a 前板部 12b 屋根板部 13 縁枠部 21 固定手段 23 鎖錠片 S 隙間

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 前面を開口部(6) とした角形の収納用箱
    体(1) と、この収納用箱体(1) の前面を覆う前板部(12
    a) に該収納用箱体(1) の上面を覆う屋根板部(12b) を
    続かせた断面逆L形の主カバー部(12)に収納用箱体(1)
    の表側外面に沿う浅い縁枠部(13)を続かせた前記収納用
    箱体(1) とは分離された覆蓋体(11)とよりなり、この覆
    蓋体(11)を収納用箱体(1) に対して前記主カバー部(12)
    で収納用箱体(1) の上面から前面にわたる部分が覆われ
    るように被せて施蓋するようにしたことを特徴とする電
    気機器収納用箱。
  2. 【請求項2】 覆蓋体(11)が、収納用箱体(1) の表側外
    面への縁枠部(13)の係合と、覆蓋体(11)の下部に設けら
    れた固定手段(21)による収納用箱体(1) への連繋により
    収納用箱体(1) に対する施蓋状態を保持できるようにし
    た請求項1に記載の電気機器収納用箱。
  3. 【請求項3】 覆蓋体(11)が、収納用箱体(1) に被せら
    れたとき収納用箱体(1) の後部上端と屋根板部(12b) の
    後部内面との間に隙間(S) が形成されるように構成され
    ていて、屋根板部(12b) の後方が下がると前板部(12a)
    の下端が斜め前方に持ち上げられるものとしてある請求
    項1または2に記載の電気機器収納用箱。
  4. 【請求項4】 前板部(12a) と屋根板部(12b) との折曲
    角度を鈍角として収納用箱体(1) の後部上端と屋根板部
    (12b) の後部内面との間に隙間(S) が形成されるように
    した請求項3に記載の電気機器収納用箱。
  5. 【請求項5】 前板部(12a) と屋根板部(12b) との折曲
    角度を略直角とするとともに、該屋根板部(12b) の下面
    と収納用箱体(1) の上端のいずれかには枢動支点となる
    突起を設け、この突起により収納用箱体(1) の後部上端
    と屋根板部(12b) の後部内面との間に隙間(S) が形成さ
    れるようにした請求項3に記載の電気機器収納用箱。
  6. 【請求項6】 収納用箱体(1) が、少なくとも背板部
    (2) と底板部(5) と両側板部(3) 、(3) とを有する角形
    の箱主体(1a)の前縁に鍔部(1b)を介して短い枠部(1c)を
    連設してその内側を開口部(6) としたものである請求項
    1または2または3または4または5に記載の電気機器
    収納用箱。
  7. 【請求項7】 固定手段(21)が、覆蓋体(11)の前板部(1
    2a) の前面に設けられた操作部(22)と、その操作で前板
    部(12a) の裏側において回動されて収納用箱体(1) の額
    縁状鍔部(1b)の裏側に係脱される鎖錠片(23)とよりなる
    鎖錠機構である請求項2または3または4または5また
    は6に記載の電気機器収納用箱。
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JP5311746B2 (ja) * 2007-02-01 2013-10-09 日東工業株式会社 電気機器収納用箱
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