JPS63282181A - アスベスト粉塵発生防止方法及びそれに使用する薬剤 - Google Patents

アスベスト粉塵発生防止方法及びそれに使用する薬剤

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JPS63282181A JP11799087A JP11799087A JPS63282181A JP S63282181 A JPS63282181 A JP S63282181A JP 11799087 A JP11799087 A JP 11799087A JP 11799087 A JP11799087 A JP 11799087A JP S63282181 A JPS63282181 A JP S63282181A
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淑 百瀬
Hiroshi Hotta
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は、アスベスト材を主原料とする構造材(以下「
アスベスト構造材」)からのアスベスト粉塵の発生を防
止する方法及びそれに使用する薬剤に関し、特に建築用
構造材の排除・撤去時に好適な発明である。
〈従来の技術〉 アスベスト材は不燃性であり、かつ断熱性(保温性)に
優れ7ているため、建築用構造材として多用されている
。例えば、アスベストボード(アスベスト粒子をセメン
ト、石膏などの水硬性無機結合剤で固めたもの)や、ア
スベスト吹き付は剤(アスベスト粒子と各種繊維材、セ
メント結合剤との混合物であって、鉄骨等に吹き付けて
厚さ数tin〜数十ml11の壁層とする)等があった
これらのアスベスト構造材を使用した建造物の撤去又は
改修が必要になった時、ショベルカー、クレーン車等を
用いて排除するが、その際、アスベストを多量に含む粉
塵が発生する。
このアスベスト粉塵は、先端が尖鋭な繊維状であり、ま
た吸水すると非流動性泥状物質になるため、体外に排出
されがたく、体内の組織を傷つけたり、粘膜の自浄作用
を阻害したりして、アスベスト症、胸膜石灰症、肺癌、
中皮腫などの重症の病気の発生原因となる。さらに、ア
スベスト粉塵は嵩比重がきわめて小さく軽量であるため
大気中に広範囲にわたり飛散するため、作業員ばかりで
なく、一般市民にも影響を与え社会問題化している。
このため、アスベスト粉塵の発生を防止する方法として
、車なる水、又は、界面活性剤(水のアスベスト材に対
する浸透作用を促進させる)や湿潤保持剤(水の蒸発を
遅延させる)を添加した水をアスベスト構造剤に散布し
て、該構造材の排除をする方法が公知である。
〈発明が解決しようとする問題点〉 しかし、上記方法の場合、下記のような問題点があった
■車なる水の場合は勿論、湿潤保持剤等が添加された水
であっても、また、たえず水を補給したとしても、水の
蒸発が早くてアスベスト構造材表面が急激に乾燥するた
め、アスベスト粉塵の発生を若干低減できるだけであっ
た。
■この方法で回収したアスベスト材は、通常、ポリエチ
レン袋で密封して、又はセメントで固めて、地中埋設・
投棄しているが、前者の場合、袋が破損して地中にアス
ベスト材が流出して、土壌汚染のおそれがあり、後者の
場合、セメントとの混合するという余分で面倒な作業を
必要とするとともに、その作業時にもある程度のアスベ
スト粉塵の発生は避けられなかった。
く問題点を解決するための手段〉 本発明者らは、上記問題点を解決するために鋭意開発に
努力をした結果、下記構成のアスベスト粉塵発生防止方
法及びそれに使用する薬剤に想到し得た。
アスベスト構造材に、液状水ガラスを塗布浸透させた後
、液状脱水剤を塗布浸透させて、前記水ガラスを和水水
ガラスに変換させることを特徴とするアスベスト粉塵飛
散防止方法、及び、液状水ガラスを成分とする第一処理
液と、水ガラスを和水水ガラスに変換可能な液状脱水剤
を主成分とする第二処理液とからなることを特徴とする
アスベスト粉塵発生防止薬剤。
〈実施の態様〉 (1)第一処理液の成分とする液状水ガラスは、アルカ
リ珪酸塩又はそれと珪酸の混合物の濃厚水溶液である。
ここで、アルカリ金属としては、ナトリウムが価格、物
性上望ましいが、カリウム、リチウムでも良い。具体的
には、市販されている1号・2号・3号水ガラス(珪酸
ナトリウム)を使用できる。通常は、これらの液状水ガ
ラスは、水で希釈して用いる。
(2)第二処理液の成分とする液状脱水剤は、液状水ガ
ラスを和水水ガラスに変換できる脱水作用を奏するもの
ならば、特に限定されず、アルコール類・フェノール類
・アルデヒド類・ケトン類・エーテル類・エステル類な
どを使用できるが、取扱い性・価格の見地から、メタノ
ール、エタノール・イソプロピルアルコール等の砥級ア
ルコール類が望ましい。
ここで和水水ガラスとは、無氷水ガラス(珪酸アルカリ
ガラス固体)と液状水ガラスとの中間の状態で、弾性に
富み割れにくい性買を有している固体状のもののことで
ある(「水ガラス」ヘルマン・マイヤー箸:奥1)進 
訳、コロナ社発行;昭和25年初版、第27〜28頁参
照)。
そして、この第二処理液は、作業性の見地から、即ち、
液状水ガラスの和氷水ガラスへの変換を促進させる見地
から、いわゆるゲル化剤を添加したものを使用すること
が望ましい。
上記ゲル化剤としては、アンモニア、カゼイン、アルミ
ニラミ塩類、燐酸塩類、弗化物、珪弗化物、食塩などを
挙げることができる。
次に、上記薬剤を用いて、アスベスト粉塵の発生を防止
する方法を説明する。
アスベスト構造材の撤去又は排除の本作業直前に、上記
第一処理液を水で適度の粘度(通常5cPS以下)に調
製して、スプレー・刷毛等の手段で、当該構造材の表面
に塗布する。すると、第一処理液の成分である液状水ガ
ラスは、アスベスト材における各繊維状物間の微小空隙
を充満するように、毛管現象的に移動して構造材の内部
に順次、浸透していく。
液状水ガラスが、当該構造材の内部まで十分に浸透した
時点で、第二処理液を、第一処理液と同様にして、当該
構造材の表面に塗布する。
すると、第二処理液の成分である液状脱水剤は、構造材
内部に順次浸透していって、液状水ガラスを脱水して、
和水水ガラスに変換する。この和水水ガラスは水不溶性
なので脱水により発生した水は構造材の外へ排出される
こうして、アスベスト材における各繊維状物間は和水水
ガラスで相互に連鎖された形となる。このとき、和水水
ガラスは、アスベストに対する結合性が良好であるとと
もに、和水水ガラスは、前述の如く、割れにくい性質を
有しているため、当該構造材が、排除作業時、破砕され
ても、アスベストが微細な繊維状粒子になることがない
、即ち、アスベスト粉塵がほとんど発生しない。
〈発明の作用・効果〉 本発明のアスベスト粉塵発生防止方法及びそれに使用す
る薬剤は、上記の如く、液状水ガラスをアスベスト構造
材の表面から塗布して内部まで浸透させた後、脱水剤を
同様にして塗布し浸透させ、上記液状水ガラスを和水水
ガラスに変換させることにより、アスベスト構造材から
のアスベスト粉塵の発生を有効に防止できる。
その理由は、断定できないが、アスベスト材を構成する
繊維状物間が、相互に、アスベストと結合性が良好で、
かつ、弾性があって割れにくい和水水ガラスで連鎖され
ているためである。
また、本発明の方法及び薬剤を用いて、排除作業により
発生したアスベスト構造材の廃棄物はそのまま廃棄して
も土壌汚染のおそれがないため、従来の如く、ポリエチ
レン袋に密封したり、また、セメントと混合したりする
作業が必要でなく、廃棄作業も楽である。
なお、本発明の方法及び薬剤は、アスベスト構造材の撤
去作業時ばかりでなく、アスベスト構造材を施工後、通
常使用状態における、アスベスト粉塵の発生を防止する
ためにも勿論適用可能である。
〈実施例〉 本発明の効果を確認するために、行なった試験例につい
て以下に説明をする。
アスベスト吹き付は剤で鉄骨の表面に形成された厚み3
5mm、施工面積120ゴのアスベスト構造材を下記方
法により撤去した。
予め調製しておいた第一処理液(tswt%の3号水ガ
ラス水溶液)を、エアレス式スプレーガン(スプレー圧
; 1.8  kgf/ cm”、ノズル径;0.8f
f1m)で上記アスベスト構造材表面に塗布した(塗布
量3.5〜4.0kg/ゴ)。
上記塗布作業完了20分経通後、やはり予め調製してお
いた第二処理液(メタノール100部、水50及び珪弗
化マグネシウム3部からなる組成物)を、上記と同仕様
のスプレーガンで塗布した(塗布i ; 1.5〜1.
8 kg/rr?)。
第二処理液塗布作業完了1時間経通後、アスベスト構造
材の撤去本作業を行なった。なお、撤去作業現場は、作
業完了後、水道水で洗浄を行ない、さらには、湿式真空
掃除機で汚水の回収を実施した。
そして、撤去作業前、撤去作業開始6時間後、及び撤去
作業完了24時間後それぞれについて、アスベスト粉塵
の発生状態を、米国環境保護子のNl05H法に従って
測定した。また従来のアスベスト粉塵発生防止方法(処
理液として水と浸透剤のみを用いる)により、同様のア
スベスト構造材を撤去した場合についても、上記と同様
にして測定した。
それらの結果を、第1表に示すが、本発明の方法及び薬
剤による実施例は、明らかにアスベスト粉空発生防止効
果に優れていることが分る。
なお、Nl05H法とは、空気試料採取法であり、アス
ベスト粉塵の発生する場所で、毎分20J2の量で10
00℃の空気量を採取し、位相差顕微鏡を用いてアスベ
スト繊維を検出し、この顕微鏡の視野が0.ODB m
m2として1m”当り何個のアスベスト繊維が存在する
かを調べる方法である。
次に、参考のために、アスベスト材(カルホニア産KC
A社製、粛比重、 0.15〜0.20、真比重:2.
45.繊維長;5〜10μm、吸油率、 300g/1
00g) 100gに、第2表に表示の薬剤容量を配合
して形成した略3cm立方の試験片について、下記物性
試験を行なった。それらの結果を、第2表に示すが、本
発明方法で得られるアスベスト材含有物は、ねばり性が
あり、かつ、耐水性が良好でそのまま廃棄しても土壌中
に流出せず、土壌汚染のおそれがないことが伺える。
■初期凝結速度:セメント試験規格ASTM C403
−61Tにて使用するプロテクター針(直径5.0 m
m)に300gの荷重を負荷して、その貫入値が略Om
mとなるまでの時間を測定。
■圧縮強度試験:アムスラ一式耐圧試験機による測定。
■耐水性試験:硬化後72時間経過した試料を、12時
間、水中に浸漬した後の減量を測定して、その値を百分
率で表示。
第1表 ※施工前とは工事着工前の平常状態、施工開始6時間後
とは、水(?ffi潤剤を含む)又は本発明による薬剤
をアスベストに湿潤させ終わってから6時間を経過した
事を意味する。施工24時間後に施工場所は完全な乾燥
状態にあった。
自   発   補   正 手続補正書 1、事件の表示 昭和62年 特 許 願 第117990号2、発明の
名称 アスベスト粉塵発生防止方法 及びそれに使用する薬剤 3、補正をする者 事件との関係   特  許  出  願  人住所 名称    フロア技研工業株式会社(ほか1名)4、
代理人 5、補正の対象 明細書の詳細な説明の欄 6、補正の内容

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、アスベスト構造材からのアスベスト粉塵の発生を防
    止する方法であつて、 前記アスベスト構造材に、液状水ガラスを塗布浸透させ
    た後、液状脱水剤を塗布浸透させて、前記液状水ガラス
    を和水水ガラスに変換させることを特徴とするアスベス
    ト粉塵発生防止方法。 2、前記液状脱水剤として、液状脱水剤に水ガラス硬化
    剤が添加されたものを使用することを特徴とする特許請
    求の範囲第1項記載のアスベスト粉塵発生防止方法。 3、アスベスト構造材からのアスベスト粉塵の発生を防
    止するために使用する薬剤であつて、液状水ガラスを成
    分とする第一処理液と、 前記液状水ガラスを和水水ガラスに変換可能な液状脱水
    剤を成分とする第二処理液とからなることを特徴とする
    アスベスト粉塵発生防止薬剤。 4、前記第二処理液が、前記液状脱水剤に水ガラス硬化
    剤を添加したものを成分とすることを特徴とする特許請
    求の範囲第3項記載のアスベスト粉塵発生防止薬剤。
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