JPH0248484A - 石綿粉塵発生防止方法 - Google Patents

石綿粉塵発生防止方法

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JPH0248484A
JPH0248484A JP19962588A JP19962588A JPH0248484A JP H0248484 A JPH0248484 A JP H0248484A JP 19962588 A JP19962588 A JP 19962588A JP 19962588 A JP19962588 A JP 19962588A JP H0248484 A JPH0248484 A JP H0248484A
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dust
hydrosol
aqueous solution
building
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JP19962588A
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Kiyoshi Momose
淑 百瀬
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MOMOSE KIYOKO
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MOMOSE KIYOKO
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は石綿建造物からの石綿粉塵の発生を防止する方
法に関し、特に、石綿粉塵発生防止方法の一方法である
封緘方法に適した方法である。
〈従来の技術〉 石綿建造物の多くは石綿固有の特性、即ち断熱性、耐火
性、吸音防音性の良さを利用し体育館、病院、音楽室、
機械室、工場、倉庫などの天井や壁の部分に50〜60
mmの厚みで吹付は施工されている(一般には、商品名
トムレックスで知られている)。
これらの石綿吹付は材は、繊維状の石綿と結合剤として
少量のセメントや石膏及び化学糊などから構成されてい
て、その大部分く80〜90%)は石綿である。
従って石綿吹付は施工による建造物は軽重で吸水性に富
み、機械的及び物理的な強度は極めて低くて外部から力
を作用させると容易に破断して石綿粉塵を発生する。
さらに、石綿相互の結合は微玉のセメントや石膏及び化
学糊等の結合剤に頼っているので、これらの結合剤が経
時と共に容易に中性化したり風化して結合能力を失ない
石綿粉塵が発生し易くなる石綿建造物から発生する粉塵
、即ち石綿粉塵の人体に対する有害性については、社会
問題として最近大きくとり上げられており、周知の事実
である。
ここで、上記封緘方法とは、石綿建造物から石綿粉塵を
発生させないために、その表面を高分子系の固着剤や塗
料の皮膜で被覆してしまうことを目的とした方法で、あ
わせて石綿の内部にこれらの成分を含浸させて石綿の粒
子を固着硬化させて石綿建造物の強度を復元又は増強さ
せる方法である。石糸帛建造物の表面から封緘剤(有機
質の固着剤や塗料)を吹イ」けて含浸させ、その表面を
増強し、塗膜でシーリングして石綿粉塵が発生して飛散
しないようにしてしまう方法である。
具体的には、ポリエチレンやポリ塩化ビニルのシートで
封緘処理を必要としない場所を被覆養生してから、エア
レス式の吹付は機を使用して封緘剤を石綿建造物に繰り
返し吹付けて良く含浸させて乾燥固化させる(吹付は作
業が終了したらシート養生を撤去する)。
使用する封緘剤としては、限定的ではないが固着性能に
優れる高分子系ヒドロゾル(分散液)が多用されていて
、主にエポキシ樹脂系エマルジョン、アクリル樹脂系エ
マルジョン等の各種エマルジョンや、クロロブレンラテ
ックス、SBRラテックス、NBRラテックス等の各種
のラテックスを挙げることができる。
〈発明が解決しようとする課題〉 この封緘方法による石綿粉塵防止方法は、実際の施工例
で次のような欠点を多々露呈している。
(1)吹付は施工方法で建造された石綿建造物に封緘処
理を行うと、経時と共に施工処理をした部分に、表面か
ら亀裂が発生し、やがて剥離し、破断して脱落してしま
うという現象が多発する欠点がある(特に天井部分で発
生する例が多い)。
(2)吹付けの厚みが厚く、その厚みが概ね20mmを
超える部分では、表面層にのみ封緘剤の組成分である高
分子系封緘剤の固形分が堆積してしまい、深部に行き届
かないという欠点がある。
(3)−旦封緘剤で処理をした後の石綿は、溶液を吸収
する性質が低減してしまっているので、封緘処理をした
後に石綿を撤去しようと試みる場合に、粉塵の発生を抑
止する為に散布、含浸させる各種薬剤溶液や水の浸透が
封緘剤の塗膜に阻害されて、石綿を十分に湿潤させるこ
とが出来ないので、撤去時に石綿粉塵を発生させ易いと
いう欠点がある。
これらの三つの欠点は、時には石綿の吹付は厚みには関
係なく多発する。
破断して脱落した吹付けの石綿建造物を観察すると、石
綿の内部に吸収されている封緘剤の固形分の密度分布状
態が不均一であることが判明している。
従って、封緘処理をしたり吹付けの石綿建造物が自然に
破断して脱落する時には著しい量の石綿粉窪を発生し飛
散させ、また、破断や脱落現象を生じていない部分でも
、突起物を用いてその表面から傷をつけると破口より石
綿粉塵が飛散することが容易に堆肥できる。
現在実施されている封緘方法による石綿粉塵防止効果は
石綿建造物の深部まで均一な状態で石綿粒子を封緘して
しまうことが困難であり、自然に破断、脱落を生じるま
でもなく、機材の搬入や搬出時など人為的に表面を傷つ
けた場合に石綿粉塵に汚染される危険がある。
この従来の封緘処理を施工してしまっである石綿建造物
を後日になって撤去しようと試みる場合に、その深部は
封緘処理が不十分であるが故に、物理的な手段で撤去作
業を行うと石綿粉塵が発生してしまうから、撤去作業を
実施する前に予め、再度封緘処理をしなければならない
という不都合があり、この封緘処理は表面から封緘剤を
含浸させることが不可能で、注入方法など作業効率の良
くない方法を実施しなくてはならないという欠点等をも
もっている。
本発明は、これら従来の封緘方法の欠点を排除し、石綿
建造物の深部まで均一に石綿粒子を固着せしめて、石綿
粉塵の発生を防止することのできる石綿粉塵発生防止方
法を提供することを目的とする。
く課題を解決するための手段〉 本発明の石綿発生防止方法は1、上記課題を解決するた
めに、下記構成とする。
石綿建造物の表面からの石綿粉塵の発生を防止する方法
であって、 石綿建造物の表面に、ケイ酸塩水溶液と高分子系ヒドロ
ゾルとの両液を混合し、又は、個々かつ同時的に塗布後
、乾燥硬化させて行なう、ことを特徴とする。
く手段の詳細な説明〉 以下、本発明の各構成要素について詳説する。
具体的には、ケイ酸塩水溶液と高分子系ヒドロゾルの混
合溶液を調製して、又は個々に、吹付は施工されている
石綿建造物に塗布し含浸させて、その表面層から深部層
に至るまで層の内部を均一に固着、固化せしめて石1J
粉塵の発生を防止し、加えて均一に層の内部を固化させ
ることにより、表面層と深部層の膨張や収縮の差異が生
じることを制御して亀裂の発生や破断、脱落を防止でき
る方ン去である。
(1)本発明において、ケイ酸塩水溶液とは一般式M、
O・n5IO□で表されるケイ酸塩の単体或いは混合物
である。ただし、前記一般式においてMはLjNa K
 Cs  などのアルカリ金属またはアミン成分であり
、nは整数である。
アミン成分としては、メチルアミン、エチルアミン等の
第一アミン、ジメチルアミン、等の第三アミン、トリメ
チルアミン、トリエタノールアミン等の第三アミン、モ
ノメチルトリエタノールアミン、テトラエタノールアン
モニウム等の第四アンモニウム塩およびアンモニアがあ
げられるが特に限定しない。
またnの値は好ましくは1〜5程度であるが特に限定し
ない。
これらは実際に使用する際の水溶性や浸透性および石綿
粒子を固着する性質に支障のない範囲であればよい。
石綿と、これらのケイ酸塩水溶液との固着性、固化性の
良さは公知であり、古くはケイ酸ナトリウム水溶液と石
綿繊維とを混練し、無m貿糊としてダンボール紙の接着
剤として多用された実績で知られている。ケイ酸ナトリ
ウム水溶液のかわりに、ケイ酸リチウム水溶液をもちい
ると、耐水性の良い無機質の糊が得られることも公知で
ある。
(2)上記高分子系ヒドロゾルとしては、酢酸ビニル系
エマルジョン、エチレン酢酸ビニル共重合系エマルジョ
ン、アクリル樹脂系エマルジョン、パラフィンエマルジ
ョン、ケイ素樹脂エマルジョン、アスファルトエマルジ
ョン、ゴムアスファル1−エマルジョン、エポキシ樹脂
系エマルジョン、SBRラテックス、NBRラテックス
、クロロブレンラテックス、MMA−BRラテックス、
天然ゴムラテックス等が適当であり、ケイ酸塩水溶液に
混入しても異常を起こさない程度に乳化剤、安定剤など
調製されたものであればよい。
ケイ酸塩水溶液及び高分子系ヒドロゾルの石綿に対する
浸透性と固着性を調へるために次の実験を実施した。
[実験1;各種のケイ酸塩水溶液の石綿への浸透性と結
合性。] 1a維長80〜150μmの石綿を100mmの厚みで
tOXiocrQの広さの透明容器の中に均一に敷き広
げて、石綿の上から、各種のケイ酸塩水溶液を細い金網
を通しでt80ccづつ30分おきに滴下して、7日後
に破断面に10%フェノールフタレイン・メタノール溶
液を噴霧し、ケイ酸塩水溶液のアルカリ性を赤紫色に発
色させて検出しその部分の深さを測定して、浸透深さと
して求めた一万、結合された石綿の強度は7日後にセメ
ントの凝結試験a(ビカー針装置)を次のように改造し
た試験機を用いて供試体の上部からと、下部からの両面
から針の進入長さを測定して強度とし。
て求めた。
(使用したビカー針装置の仕様)。
直径が3.2mm 、長さが45mシで先端が平面状の
進入針(以下、ビカー針と呼称する)を装着し、進入棒
(すべり棒)の全体の重さを400gとなるような仕様
とした。
[実験2;各fI高分子系ヒドロゾル石綿への浸透性と
結合性。] 実験1と同一仕様の石綿上から第1表に示す各種の高分
子系ヒドロゾル(浸透状態が目視出来るように染料で淡
黄色に着色した)180ccを細かい金網を通して均一
にその上に滴下して、30分後に再度180cc滴下し
て室温で1週間放置して乾燥させた後、各種の高分子系
ヒドロゾルが浸透して石綿粒子を固着し固化せしめた層
の厚みを測定したところ、その平均値は21 、4a+
mであった。ちなみに、2回目に各種の高分子系ヒドロ
ゾルを滴下した4時間後に測定した溶液の浸透深さの平
均値は34.9mff1であった(第1表参照)。
なお、実験2で得られた固化した石綿供試体についても
、同様にビカー針の進入長さを測定して強度としてもと
めた。
実験1・2における浸透深さと、ビカー針の進入長さを
求めた結果は第1表の通りである、この実験結果から、
各種のケイ酸塩水溶液は、溶液の浸透した石綿層の全体
を、均一に固着、固化してしまう性質があることが判明
し、さらには高分子系ヒドロゾルが石綿に浸透した入口
に近い部分はど固着、固化するが、浸透した内部では固
着、固化する効果が低減し、均一な固着、固化状態が得
られない傾向にあることが分かる。
この実験値は、吹付けられた石綿建造物への実際の浸透
度合いを示すものではないが、石綿繊維は各種の高分子
系ヒドロゾルに対して、その固形分の通過を妨害するフ
ィルターとして作用することが推定される。
各種の高分子系ヒドロゾルの濃度を変化させて行った同
様の実験では、濃度を低くしたものほど浸透性はやや向
上する傾向がみられたが、高分子系固形分が5%以下の
溶液では実用強度に至る固着層は表面の数mmの暦を除
いては得られなかった[実験3;各種の水溶性ケイ酸塩
化合物と高分子系ヒドロゾル溶液の組合せによる混合溶
液の石綿への浸透性と結合性、] 各種のケイ酸塩水溶液と高分子系ヒドロゾル溶液を第2
表に示す如く組合わせて実験1で実施した方法に準じて
、石綿に溶液を吸収させて固着、固化の状態を測定した
。なお、ケイ酸塩水溶液の各モル比は、第1表に示すも
のと同一である。
表2に示した混合溶液の石綿に対する浸透深さと、ビカ
ー針の進入長さの測定結果を第3表に示す。
この実験結果から、ケイ酸塩水溶液と高分子系ヒドロゾ
ルの混合溶液は、それぞれを車体で作用させたときに比
較して明らかに浸透性が向上し、ざらにビカー針の進入
深さの測定値を、第1表と比較すると分かるが、石綿の
内部まで均一に固着固化せしめる作用があることが判明
した(ビカー針の進入度合いが上部からと下部からとの
測定値がほぼ同じ数値であることが立証している)。
なお、この石綿の固化物は経時とともに硬化が進み、3
週間後に測定した全部の試料の圧縮強度の平均値が16
.2Kg/cm”を示した。
[実験4;各種ケイ酸塩水溶液と高分子系ヒドロゾル混
合溶液で固着、固化した石綿の引っ張り強度の比較測定
。] 実験3で使用した石綿と混合溶液を用いて、石綿を固着
、固化させ、2週間室温で乾燥させた後引っ張り試験機
を用いて、強度を測定した。
(試料の調製) 石1150gに対して、実験3で用いた混合溶液各々2
00gを加えて良く混合して、プラスチックの容器に流
し込んで成形し、7日後に脱型し、その後7日間室温で
乾燥養生させてから引っ張り強度を測定した。
比較のために、30%濃度のケイ酸ナトリウム、ケイ酸
リチウム、ケイ酸カリウム、及び、35%濃度アクリル
、天然ゴムの高分子系ヒドロゾル溶液による石綿繊維固
着固化物の引っ張り強度を測定した。
実験の結果の代表例を第4表に示す。
ケイ酸塩水溶液の乾燥硬化後の強度を向上させるための
硬化剤などの添加剤(例えば、燐酸塩類)を支障のない
範囲で配合しても良い。
上記に示した4通りの実験例から、ケイ酸塩水溶液と高
分子系ヒドロゾルの混合溶液は、石綿粒子の固着、固化
において、均一な固化層の形成、固化物の強度向上、の
二点で相乗作用効果を発生することが分かる。
更に、強度的な相乗効果として特記すべきは、天然ゴム
ラテックスのようなゴム状の弾性と強度を固有する乾燥
皮膜を形成出来る性質をもつ高分子系ヒドロゾルをケイ
酸塩水溶液に配合すると、固化した石綿粒子の引っ張り
強度は向上し、容易に破断しない性質を付与できる。
〈発明の作用・効果〉 本発明の石綿粉塵発生防止方法は、上記の如く、石綿建
造物の表面からの石綿粉塵の発生を防止する方法であっ
て、 石綿建造物の表面に、ケイ酸塩水溶液と高分子系ヒドロ
ゾルとの両液を混合し、又は、個々かつ同時的に塗布後
、乾燥硬化させて行なうことを特徴とする構成により、
下記のような作用・効果を奏する。
本発明は、ケイr!a塩水溶液、高分子系ヒドロゾルの
それぞれ固有する下記利点を組合せて、相乗効果を発揮
せしめ、お互いの下記欠点を排除してしまうことで、石
綿建造物から発生する石綿粉塵を抑止する方法である。
(1)無機質のケイ酸塩水溶液が石綿を均一に固着、固
化させる性質をもっているが、靭性のある造膜は形成出
来ず、なお引っ張り強度等の実用強度にやや欠けること
(2)有機質の高分子系ヒドロゾルは乾燥して強力な塗
膜を形成して、石綿をよく固着、固化する性質を有する
が、ヒドロゾル中の高分子固形分が、厚みのある石綿建
造物の内部まで浸透せず、均一な石綿固化層を得られな
い。このため封緘処理を施した後に石綿層に集中して造
膜、固着現象が発生するので、石i、!lI層の表面層
と下層との間に歪みが生じて、石綿固化層に亀裂や破断
脱落現象が起こるという欠点があること。
本発明による方法での石綿製造物から発生する石綿粉塵
を抑止する時の利点は次の通りである。
(1)本発明による方法で封緘処理を石綿建造物に施す
と、固着、固化された石綿層の内部は均な強度で固化す
る。このために、層内に収縮の歪みが生じないので亀裂
や破断脱落現場が発生しないという利点がある。
(2)本発明による方法で封緘処理を石綿染造物に施し
た石綿建造物は、万一その表面に突起物などで損傷を与
えても、もはや従来の方法で封緘処理した石綿建造物の
ように、多量の石綿粉塵を発生、飛散させることがない
という利点がある。
(3)従来の方法で封緘処理した厚みのある石綿建造物
は、その表面層が樹脂で被覆されて水分を通しにくく、
その内部から下部層にかけては、石綿粒子が固着、固化
さ・れCいないので、後日になって剥離処理を行う時乾
燥した石綿の粉塵が多量に飛散するという欠点を有する
ので、剥離処理を行う場所をプラスチックのフィルムで
密閉養生してから、送気装置の附属した犬がかりな防塵
マスクを装着して、更に大量の水をスプレーで剥離させ
る面に吹付けしながら撤去をおこなわねばならなかった
本発明による方法で封緘処理を石綿建造物に施した石綿
建造物を後日撤去する場合は、石綿建造物の内部まで均
一に石綿粒子が良く固着、固化されているので、殆ど石
綿の粉塵が発生しないから、剥離させる面に水のミスト
(n )を少量ずつ吹付けしながら撤去作業を行えばよ
く、防塵マスクも軽便な携帯型のものを使用できるから
、撤去作業が経済的に効率良く、簡単にかつ安全に実施
できるという利点がある。
なお、予め石綿建造物を後日撤去することを計画してい
て、封緘処理を本方法で実施する場合には、シリコンオ
イル・ヒドロゾル等、離型効果のある高分子系ヒドロゾ
ルを、本発明の趣旨を阻害しない程度添加して作用させ
ると、撤去作業時に、剥離操作が極めて簡単となり、石
綿の粉塵の発生が効率良く抑止できる。
また、本発明の方法は、無機質の薬剤と有機質の薬剤を
組み合わせることで、耐火性、靭性、弾力性など、その
両方の薬剤が固有する性質を自由に発揮させ、石綿を良
く固化、硬化せしめて、石綿の粉塵を抑止するための手
段としても広く応用できる。
なお、ケイ酸塩水溶液および高分子系ヒドロゾルの濃度
や組合せの配合比は限定的ではないので、混合した時に
お互いが阻害し合わないように調製されたものであれば
よい。
また、ケイ酸塩水溶液および高分子系ヒドロゾルは、混
合せず、個々かつ同時的に吹き付けて使用してもよい。
〈実施例〉 以下に本発明の方法による実施例を説明する。
実施例(1) 建築後21年を経過した、鉄筋コンクリート校舎の教室
4部屋に石綿吹付は材が、平均38+nmの厚みで施工
されていて石綿吹付は材は老化して石綿粉塵を発生して
いた。この内の1部屋を本方法により、下記の配合で石
綿粉塵を封緘処理をおこなった。
なお、石綿粉塵の発生状態を監視するために、次の装置
と測定方法で石綿粉塵を測定した。
(測定機器) 労研式採廐機 メンブランフィルタ−(採塵面積35IIIIlφ)位
相差顕微鏡 ニコン5−Ke型(倍率40X10) 上記の採座機を使用して15J2の空気量(V)を吸引
したフィルターを、位相差顕微鏡で観察し、顕微鏡の視
野の総数(n)、視野の単位面積(0,0017cm’
)の中に計測された石綿粒子の数(N)、フィルターの
保塵面積(A)として、fan″中の石綿粉塵の数(F
)を次の算式でもとめた。
(封緘処理の薬剤調製と実施方法) 20%の濃度のケイ酸リチウム水溶液50%と、固形分
28%の天然ゴムヒドロゾルを50%混合して、エアレ
ススプレィを用いて天井面の石綿吹付は材に約7Kg/
rn’塗布、含浸させた。施工後10日目に観察した処
、均一で強靭な石綿吹付は層が形成出来ていた。施工前
と施工後に測定した石綿粉塵量を第5表に示す。
施工後19ケ月目に再度観察を行ったところ、施工面積
68m’の内に、1ケ所だけ約30X30C1llの広
さで、石綿吹付は材と下地コンクリート面との接着不良
部分が発見されたが、その部分にも、他の部分にも、従
来工法に起因する欠陥である亀裂や破断脱落の現象及び
その兆候は皆無であった。
なお、石綿吹付は旧と下地コンクリート面との接着不良
部分の石綿の層は、弾力性のある強靭な層を形成してお
り、その層の亀裂や破断脱落の危険性は認められなかっ
た。
実施例(2) 本方法を用いて石綿吹付は建造物を撤去する目的で、2
5%濃度のケイ酸リチウム水溶液30%と10%濃度の
ケイ酸ナトリウム水溶液20%、及び固形分35%の天
然ゴムと、固形分46%のシリコーンオイル、各高分子
系ヒドロゾルを、それぞれ45%と5%づつ混合した溶
液を調製して、建築後11年を経過したコンクリート建
物の階段室の天井に施工しである40mmの厚みの石綿
吹付は建造物に、9Kg/rn’塗布、含浸させてから
、三週間乾燥養生させて、撤去作業をおこなった。
本方法で処理された石綿建造物はゴム状の弾性をもつ強
靭な固化物に変化していて、その−片を持って引っ張る
と、シート状に容易に石綿固化層が剥離し、撤去作業が
極めて簡単に施工できた。
この撤去作業時の石綿粉塵の発生状況を実施例(1)と
同様の方法で測定したので、第6表に示す。
この実施例の中で使用したシリコーンオイル・ヒドロゾ
ルは石綿の内部に浸透して固化層を形成した末剤の余剰
液が石綿の下地であるコンクリートに付着、含浸した場
合に離型剤として作用す乙巳的で使用したものである。
従ってこの目的で使用する離型効果剤はシリコーンオイ
ル・ヒドロゾルに限定するものではないから、■型効果
をもっていて、化学的に安定した状態で使用でとるヒド
ロゾルであれば、何でもよい。
天然ゴムのヒドロゾルは強靭でゴム状の弾性を持つ石綿
固化物を効果的に形成するので、この様な性質を有する
ヒドロゾルは本発明で撤去を行なう場合極めて有用であ
る。
実施例(3) 振動の多い場所である機械室の天井と壁面に、吹付けの
石綿建造物が45m+nの厚みで施工されていて、機械
の振動で石綿粒子が脱落して、その粉慶が室内に充満し
ていたので、この石綿粉塵の発生を防止する目的で木・
方法をもちいて、封緘処理をおこなった。
振動が極めて強く、封緘後の固化した石綿層に亀裂が発
生したり、剥離して脱落する可能性が高かったので、接
着力を増加させる目的で、アクリル・エマルジョンを、
振動の緩和、吸収させる目的でクロロブレンと天然ゴム
のラテックスを、そして石綿の深部の固着力、固化力を
増加させる目的でケイ酸ナトリウムとケイ酸リチウムを
次のように配合して、吹付けの石綿建造物の表面からエ
アレススプレィをもちいて薬剤を14Kg/m’散布含
侵させて封緘処理を施工した。
(薬液の配合処方) 杭濃度のケイ酸ナトリウム水溶液・・・      1
0%15%濃度のケイ酸リチウム水溶液・・・    
   35*2ON固形分のクロロブレン系ヒドロゾル
・・・    5961露固形分の天然ゴム系ヒドロゾ
ル・・・      40962o96固形分のアクリ
ルエマルジョン・・・      10*上記の配合に
よる薬剤で、封緘処理をおこなってから二手以上を経過
するが、亀裂、剥離、脱落などの兆候や現象は現れてい
ない。
封緘処理をした1ケ月後に、施工面積52rn’につい
て26ケ所で接着力の試験を実施したところ、平均接着
カフ、3Kg/cm’で、完全に接着していた。
封緘処理を施工した時点での石綿粉塵測定結果を第7表
に示す。
実施例(4) 35+amの厚みで施工してある吹付けの石綿建造物の
天井と壁のあるボイラー室の石綿粉塵を封緘するために
、耐火性の都合上から次の配合で調製した薬剤を、エア
レススプレィで12 Kg/ rn”1布、含浸させて
、石綿粉塵を封緘処理した。
(薬液の配合処方) 1繋濃度のケイ酸ナトリウム水溶液・・・      
 lO零1596濃度のケイ酸リチウム水溶液・・・ 
      459615〜?14度のケイ酸カリウム
水溶液・・・       25*2繋固形分のエチレ
ン酢酸ビニルエマルジョン・・・ 20*この薬剤を用
いて封緘処理をおこなってから27ケ月が経過するが、
亀裂、破断脱落等の兆候及び現象は発生していない。
封緘処理した4ケ月後に接着力の測定を実施したが、平
均接着力は11.δKg/cm”で完全な状態で接着し
ていた。
封緘作業時の石綿粉座測定値を第8表に示す。
第1表 (表示単位はmm) ・4時間後の浸透深さは、湿潤状態の石綿を透明な容器
の外観から測定した値である。
※1) モル比(SiOz/Na2012.1※2) 
モル比(SiO2/L+2013.5※3) モル比(
Si027に20)3.5※4) モル比(Si02/
(N)14)、0)5.0第3表 (表示単位は工) 第・!表 注)これらの数値はいずれも、法令で定められている石
綿作業上の石綿粉塵管理基準値を十分に下回る検出値で
あった。
注)これらの数値はいずれも、法令で定められている石
綿作業上の石綿粉塵管理基準値を十分に下回る検出値で
あった。
注)これらの数値はいずれも、法令で定められている石
綿作業上の石綿粉塵管理基準値を十分に下回る検出値で
あった。
注)これらの数値はいずれも、法令で定められている石
綿作業上の石綿粉塵管理基準値を十分に下回る検出値で
あった。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 石綿建造物の表面からの石綿粉塵の発生を防止する方法
    であつて、 前記石綿建造物の表面に、ケイ酸塩水溶液と高分子系ヒ
    ドロゾルとの両液を混合し、又は、個々かつ同時的に塗
    布後、乾燥硬化させて行なう、ことを特徴とする石綿粉
    塵発生防止方法。
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