JPS63282112A - チオシアン酸アルカリの製造方法 - Google Patents

チオシアン酸アルカリの製造方法

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JPS63282112A
JPS63282112A JP11375287A JP11375287A JPS63282112A JP S63282112 A JPS63282112 A JP S63282112A JP 11375287 A JP11375287 A JP 11375287A JP 11375287 A JP11375287 A JP 11375287A JP S63282112 A JPS63282112 A JP S63282112A
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JP
Japan
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alkali metal
thiocyanate
solution
alkali
desulfurization
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JP11375287A
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Toshio Sato
利雄 佐藤
Kyoichi Takeda
享一 武田
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Sumikin Chemical Co Ltd
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01CAMMONIA; CYANOGEN; COMPOUNDS THEREOF
    • C01C3/00Cyanogen; Compounds thereof
    • C01C3/20Thiocyanic acid; Salts thereof

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Industrial Gases (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、アンモニアをアルカリ源とするコークス炉
ガスの湿式脱硫工程から得られる脱硫排出液から、亮純
度のチオシアン酸アルカリ金属塩を効率よく製造する方
法に関する。
(従来の技術) チオシアン酸ナトリウムおよびチオシアン酸カリウムな
どのチオシアン酸アルカリ金属塩(以下、「チオシアン
酸アルカリ」という)は、医薬、農薬、除草剤、その他
化学品の製造原料として、あるいは染色、分析試薬など
の用途に用いられている。また、最近では、鉄筋の発錆
を引き起こすことで問題のある塩化カルシウムに代わる
低腐食性のセメント硬化促進剤としての使用が注目され
ており、チオシアン酸アルカリが安価に供給されればこ
の用途への大量使用の途が開ける。
チオシアン酸アルカリは、チオシアン酸アンモニウムと
苛性アルカリ (NaOH,KOHなど)との水溶液中
での複分解により一般に合成されているが、原料のチオ
シアン酸アンモニウムが高価であるため、必然的にチオ
シアン酸アルカリも高価とならざるを得す、セメント硬
化促進剤としての使用には価格面から制約があった。
一方、コークス炉で石炭を乾留してコークスを製造する
際、発生するコークス炉ガスの精製段階のアルカリ水溶
液による湿式脱硫工程から排出される脱硫廃液(一般に
、「ロダン廃液jとして知られる)は、アルカリ源とし
てアンモニアを使用した場合、重量%で通常5〜20%
のチオシアン酸アンモニウムのほか、5〜20%のチオ
硫酸アンモニウム、および少量のチオン酸アンモニウム
、硫酸アンモニウムなどを含有している。
現在この脱硫廃液は、高温高圧での湿式酸化法、燃焼−
排煙脱硫法、燃焼−硫酸法などにより処理されている。
しかし、これらの方法はいずれも設備および運転コスト
が高いにもかかわらず、副生品がそれぞれ硫安、石膏、
硫酸と付加価値の低い物質であるため、この廃液の処理
には多額の費用を要しているのが実情である。
そこで、前記脱硫廃液からチオシアン酸アンモニウムを
安価に回収できれば、これを原料としてチオシアン酸ア
ルカリを安価に製造することができる。
しかし、この廃液の主成分であるチオシアン酸アンモニ
ウムとチオ硫酸アンモニウムはいずれも水に易溶性であ
るため、ある特定の条件下でないと溶解度差による晶析
分離が難しく(特公昭61−2613号公報参照)、こ
の両者の分離は実質上かなり困難である。
また、この脱硫廃液に水酸化アルカリや炭酸アルカリ等
を添加して複分解し、アンモニウム塩をアルカリ金属塩
に変換しても、やはり上記公報において例証されている
ように、チオ硫酸アルカリとチオシアン酸アルカリとの
分離はアンモニウム塩と同し理由で困難である。
(発明が解決しようとする問題点) この発明は、前記のアンモニア水によるコークス炉ガス
の湿式脱硫工程から得られる脱硫排出液中のチオシアン
酸アンモニウムを利用し、これからチオ硫酸塩を分離・
除去して工業的に有用なチオシアン酸アルカリを製造す
る方法を提供することを目的とするものである。
(問題点を解決するための手段) 本発明者等は、前記目的を達成すべ(鋭意研究の結果、
上記脱硫排出液に水酸化カルシウムおよび/または酸化
カルシウム(以下「水酸化カルシウム等」という)とア
ルカリ (水酸化物、炭酸塩など)とを添加して加熱す
ると、溶液中においてチオ硫酸アンモニウムは優先的に
カルシウムと反応し、単体硫黄と亜硫酸カルシウムとに
実質的に完全に分解して沈澱するのに対し、チオシアン
酸アンモニウムは選択的にアルカリと反応してチオシア
ン酸アルカリに転化し、溶液状にとどまること、および
上記の分解反応はチオシアン酸イオンの共存により著し
く促進されること、を見出した。
この発明は、上記の予恐外なチオ硫酸アンモニウムとチ
オシアン酸アンモニウムの挙動の違いを利用して、この
両者を容易に分離することができるとの知見に基づき完
成したもので、その要旨は、コークス炉ガスのアンモニ
ア水による湿式脱硫工程から得られる脱硫排出液に、ア
ルカリ金属の水酸化物、炭酸塩および炭酸水素塩から選
ばれた少なくとも1種のアルカリ金属化合物と、水酸化
カルシウムおよび/または酸化カルシウムとを添加して
加熱し、生成する沈殿物を分離・除去して、チオシアン
酸アルカリ金属塩の溶液を得ることを特徴とする、チオ
シアン酸アルカリ金属塩の製造方法にある。
本発明者等が実験で確かめた結果、チオ硫酸アンモニウ
ム単独の水溶液では、水酸化カルシウム等を添加して加
熱しても単体硫黄と亜硫酸カルシウムへの分解反応は5
0%程度しか進行しなかった。
しかし、チオシアン酸塩を共存させると、チオ硫酸塩の
上記分解反応が著しく促進され、実質的に100%の反
応率が得られた。さらに、この脱硫排出液中に少量共存
するチオン酸塩や硫酸塩などのチオ硫酸塩以外の硫黄酸
素酸塩も、酸化カルシウム等の添加によりチオ硫酸塩と
同時に分解された。
このような予期しえない反応結果により、本発明によれ
ば、チオ硫酸塩その他の硫黄酸素酸塩をほぼ完全に分解
し、沈澱として分離除去することができるので、溶液中
に残留する硫黄化合物は実質的にチオシアン酸アルカリ
のみとなる。所望により、チオシアン酸アルカリは、濃
縮等により晶析さ廿て結晶として回収することもできる
(作用) 以下、この発明の方法について詳述する。
この発明で原料として使用する脱硫排出液は、アルカリ
源としてアンモニアを使用する(すなわち、アンモニア
水を吸収液とする)コークス炉ガスの湿式脱硫工程(よ
り詳しくは、湿式硫黄回収式脱硫工程)で得られた排出
液である。この脱硫法は、通常実施されているように、
酸化還元型触媒としてピクリン酸、ナフトキノン−スル
ホン酸塩、アントラキノン−スルホン酸塩等を単独もし
くは混合して使用する方式のものでよく、得られた脱硫
液は再生塔で空気により酸化されてコロイド状硫黄を生
成し、触媒は再生されて循環使用される。循環使用によ
り脱硫の副反応で生成するチオシアン酸塩やチオ硫酸塩
などが蓄積してくるので、一部抜き出して廃液として処
理する。この発明で使用する脱硫排出液は主としてこの
廃液を対象とするが、これに限定されるものではなく、
コークス炉ガス湿式脱硫工程から入手しろるチオシアン
酸アンモニウムとチオ硫酸アンモニウムとを主成分とす
る任意の脱硫排出液に適用することができる。また、こ
れらのアンモニウム塩を主成分とする溶液であれば、コ
ークス炉ガスに限らず、他のガスの湿式脱硫排出液に対
してもこの発明の方法を適用することができることは理
解されよう。
この脱硫排出液には、コークス炉ガス中の炭酸ガスも吸
収されて炭酸アンモニウムの形で溶解しているので、こ
の排出液に酸化カルシウム等を添加すると、炭酸カルシ
ウムの生成・沈澱によりカルシウムイオンが余分に消費
されてしまう、この余分な消費を防止するため、予め加
熱もしくは減圧等により炭酸ガスを揮散させたのち、ア
ルカリ化合物と水酸化カルシウム等を添加するのが望ま
しい。
また、アルカリ化合物としてアルカリ金属の炭酸塩もし
くは炭酸水素塩(以下「炭酸アルカリ等」という)を用
いる場合、これを水酸化カルシウム等と同時に添加する
と、上と同様に炭酸カルシウムが生成して沈澱するため
、所望のチオシアン酸アンモニウムとアルカリとの複分
解反応およびチオ硫酸アンモニウムの分解反応が共に阻
害される。したがって、この場合には、まず炭酸アルカ
リ等を添加してチオシアン酸アンモニウムを複分解し、
加熱ないしは減圧下で生成したアンモニアと炭酸ガスと
を除去したのち、水酸化カルシウム等を添加するか、ま
たは逆に水酸化カルシウム等を先に添加してチオ硫酸塩
を加熱分解したのち、炭酸アルカリ等を添加することが
望ましい。後者の方法は、過剰のカルシウム分を炭酸塩
として除去できる特徴ををするので、有利である。アル
カリ金属水酸化物を使用する場合には、これと水酸化カ
ルシウム等とを同時に添加してもかまわない。
水酸化カルシウム等の添加量は、脱硫排出液中の炭酸塩
、ならびにチオ硫酸塩、チオン酸塩類、硫酸塩などの硫
黄酸素酸塩の合計量と実質的にほぼ当量(実際には等モ
ル量でよい)とするのが望ましい。添加量がこれより少
ないと、排出液中のチオシアン酸アンモニウム以外のア
ンモニウム塩もアルカリ金属塩に転化され、上記のよう
に特に千オ硫酸アルカリはチオシアン酸アルカリと晶析
分離困難であるので、これが生成物のチオシアン酸アル
カリ溶液もしくは結晶中に不純物として残存することに
なる。一方、水酸化カルシウム等の添加量が上記より多
すぎると、チオシアン酸カルシウムが生成したり、ある
いは未反応の水酸化カルシウム等が残存することになり
、やはり好ましくない。
また、脱硫排出液に対するアルカリ化合物の添加量は、
液中のチオシアン酸アンモニウムと当量ないしは若干過
剰に添加することが好ましい。アルカリ化合物の具体例
としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナ
トリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水
素カリウム、およびこれらの混合物が挙げられる。
水酸化カルシウム等の添加により、主成分のチオシアン
酸塩とチオ硫酸塩だけで考えると、脱硫排出液中のアン
モニウムイオンは、カルシウム相当分だけ遊離のアンモ
ニウムとして液中に溶存することになる。
2NHa” + Ca(O)l)z −+ Ca” +
 2N)lx + 2HzO、−−(1)換言すれば、
水酸化カルシウム等の添加により、チオシアン酸アンモ
ニウム、チオシアン酸カルシウム、チオ硫酸アンモニウ
ム、チオ硫酸カルシウムが各々主としてイオンの形で液
中に溶解して共存することになる。これを加熱するとチ
オ硫酸イオンは、硫黄を遊離して亜硫酸イオンに分解す
る。
アルカリ性雰囲気下では一般に亜硫酸イオンは安定であ
るとされているが、カルシウムイオンの共存により難溶
性の亜硫酸カルシウムが生成するため、下記(2)式の
可逆反応の平衡が右に傾き、液中のチオ硫酸塩が優先的
にカルシウムを消費して亜硫酸カルシウムの形で沈澱す
る結果になるものと考えられる。
Ca” 5zO3”−t−S↓+SO3”−−’−□ CaSO
3↓ 、、、  (2)一方、チオシアン酸塩はカルシ
ウムイオンと沈澱反応を生じないので、アルカリとの複
分解反応が進行するものと考えられる。また、チオン酸
塩および硫酸塩もカルシウムとの反応により難溶性の塩
を生ずるものと考えられ、事実、沈澱物分離後の液中に
はこれらのイオンはほとんど検出されない。したがって
、沈澱物分離後の液は、実質的にチオシアン酸アルカリ
および分解反応で副生ずるアンモニアのみを含有する溶
液となる。
沈澱物の分離は、濾過、遠心分離などの慣用手段により
実施できる。液に溶解している遊離アンモニアの除去が
必要な時は、加熱分解時または沈澱物除去後に得られた
チオシアン酸アルカリ溶液の濃縮時に揮散させることが
できる。揮散を促進するためにバブリングを行ってもよ
い。
前記チオ硫酸塩の分解は40’C以上で顕著となるので
、加熱温度は40°C以上であればよいが、反応時間を
短縮するために80’C以上で分解するのが得策である
。加熱時間は、反応温度や濃度により大きく異なるが、
通常1〜10時間である。
前記脱硫排出液には、触媒等に起因する着色があるので
、脱硫排出液自体、あるいは加熱処理中もしくは加熱処
理後のチオシアン酸アルカリ溶液を活性炭処理すること
ができ、それにより淡黄色透明のチオシアン酸アルカリ
溶液を得ることができる。
得られたチオシアン酸アルカリ溶液は、上記のようにア
ンモニア以外の不純物をほとんど含有していないので、
水とアンモニアの茶発により濃縮して、千オシアン酸ア
ルカリのeA厚溶液として回収することができる。セメ
ント添加剤として用いるときは30〜40重世%溶液で
十分であり、溶液状であると均一混合が容易であり、取
扱い性もよいという利点がある。ただし、アンモニアが
残留していると1.アンモニア臭によりセメント施工現
場では使用しにくいので、アンモニアを可及的に溶液か
ら連敗させておくことが好ましい。
また、チオシアン酸アルカリ溶液から、濃縮、冷却等の
手段により容易にチオシアン酸アルカリを晶出させて、
結晶として回収することもできる。
結晶を分離した後の母液を分解工程に戻すと、アルカリ
イオンやカルシウムイオンの供給が過剰または不足した
場合でも全体として反応系の組成変動を小さくすること
ができるので有利である。
なお、上記の加熱処理はアルカリ存在下で行われること
から、チオ硫酸塩の分解で生成した硫黄の一部が硫化物
イオンに転化し、多硫化物としてチオシアン酸アルカリ
溶液中に少量溶存することがあるが、必要に応じてこの
溶液を空気曝気または過酸化水素等の酸化剤で処理すれ
ば、硫黄として沈澱するので容易に除去することができ
る。
(発明の効果) 以上のとおり、この発明によれば、従来廃棄物処理の対
象とされ、多額の経費を要して処理されていたコークス
炉ガスの湿式脱硫工程から排出される脱硫廃液から、工
業的に有用な高純度のチオシアン酸アルカリを、溶液状
ないしは結晶として容易かつ安価に製造できる。それに
より、セメント促進硬化剤などとしてチオシアン酸アル
カリを大量に使用することが可能となる。このように、
この発明は廃棄物から付加価値の高い製品を製造するこ
とができ、それにより廃棄物の有効処理と低価格の千オ
シアン酸アルカリの供給という二つの技術的課題を同時
に解決した点で、経済的に非常に有利な方法である。
また、前述したように、チオ硫酸アンモニウム単独の溶
液では、水酸化カルシウム等を添加しても、上記(2)
式の亜硫酸カルシウムの沈澱を生ずる分解反応は約50
%程度しか進行せず、チオ硫酸塩の約半分が溶液状で残
留するのに対し、この発明の方法では脱硫排出液中のチ
オシアン酸塩の共存によりこの分解反応が略100%進
行し、チオ硫酸塩をほぼ完全に沈澱させることができる
ことは、従来技術からは全く予想しえないこの発明にお
ける特異な効果である。これにより、従来困難とされて
きた、脱硫排出液中のチオシアン酸塩とチオ硫酸塩の簡
便で効果的な分離が可能となる。
さらに、脱硫排出液中に少量共存するチオン酸塩や硫酸
塩も、チオ硫酸塩と同時に溶液から分離されるため、ア
ンモニア以外にはチオシアン酸アルカリのみしか実質的
に含有しない溶液が得られ、多成分を含有する排出液を
原料とするにもかかわらず、精製処理を全くあるいはほ
とんど必要とせずに、チオシアン酸アルカリを溶液状も
しくは結晶状で取得することができる。
以下、実施例によりこの発明を例示する。実施例におい
ては、アルカリ化合物として水酸化ナトリウムや水酸化
カリウムを使用しているが、炭酸塩もしくは炭酸水素塩
を使用した場合にも、前記のように炭酸カルシウムの生
成を避けるように配慮すれば、水酸化物と同様の結果が
得られることは理解されよう。
(実施例) 災旌田上 アンモニアを吸収剤のアルカリ源とし、ピクリン酸を触
媒とするコークス炉ガスの湿式脱硫工程から得られた、
第1表に示す組成の脱硫排出液600kgを、約100
°Cに120分間加熱し、遊離アンモニアと炭酸ガスを
若干の水と共に揮散させた。その後、濃度48%の水酸
化ナトリウム水溶液72.6kgと純度95%の水酸化
カルシウム33.0kgとを添加し、撹拌下約100°
Cでの加熱を継続して、水とアンモニアを揮散させつつ
、チオ硫酸アンモニウムを単体硫黄と亜硫酸カルシウム
に分解すると共に、チオシアン酸ナトリウムを水酸化ナ
トリウムとの複分解反応でチオシアン酸ナトリウムに転
化させた。上記添加後、約5時間の加熱でアンモニアの
連敗がほぼ終了したので、加熱を停止し、反応液を放冷
した。
第1表 脱硫排出液の組成 分解により反応液中に生成した沈殿物を、遠心分離によ
り除去し、分離した沈殿物を水洗し、この洗液を濃縮し
たのち濾液に混合し、第2表に示す組成のチオシアン酸
ナトリウム溶液213 kgを回収した。このチオシア
ン酸ナトリウム溶液は、第2表に示すようにチオ硫酸塩
を殆ど含有していなかった。
第2表 回収?6液の組成 このチオシアン酸ナトリウム溶液200kgヲ、濃縮し
て冷却し、晶出したチオシアン酸ナトリウム結晶を濾別
したところ、純度99.7%の高純度チオシアン酸ナト
リウム結晶35kgが得られた。結晶濾別後の母液は、
チオシアン酸ナトリウムを47重量%の高濃度で含有し
ており、これからさらにチオシアン酸ナトリウムを回収
することができる。
工較■ チオ硫酸アンモニウム8.7%の水溶液500kgに、
水酸化カルシウム33.0kgを投入し、実施例1と同
条件にして加熱濃縮したところ、チオ硫酸カルシウム1
3%を含む溶液200kgが得られた。すなわち、千オ
硫酸イオンから単体硫黄と亜硫酸カルシウムへの分解は
不完全であり、分解率は約50%にすぎなかった。
実施例1との比較から、チオシアン酸塩の存在によりチ
オ硫酸の分解が促進されることは明白である。
スJ口tζ コークス炉ガスの湿式脱硫工程から排出される第1表に
示す組成の脱硫排出液600kgを約100°Cで3時
間加熱し、遊離アンモニアと炭酸ガスを若干の水と共に
揮散させた。そして濃度40%の水酸化カリウム溶?f
l 122kgと純度95%の水酸化カルシウム33k
gとを添加し、撹拌下約100°Cでの加熱を継続して
水とアンモニアを揮散させつつ、チオ硫酸アンモニウム
を分解せしめた。約6時間でアンモニアの揮散がほぼ終
了したので、放冷後生成した沈殿物を遠心分離により除
去し、分離した沈殿物を水洗し、この洗浄液を′a縮し
たのち濾液に混合し、第3表に示す組成のチオシアン酸
カリウム溶液283kgを回収した。
第3表 回収溶液の組成 このチオシアン酸カリウム溶液から、さらに濃縮して晶
析することにより高純度のチオシアン酸カリウムを結晶
として回収することができる。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)コークス炉ガスのアンモニア水による湿式脱硫工
    程から得られる脱硫排出液に、アルカリ金属の水酸化物
    、炭酸塩および炭酸水素塩から選ばれた少なくとも1種
    のアルカリ金属化合物と、水酸化カルシウムおよび/ま
    たは酸化カルシウムとを添加して加熱し、生成する沈殿
    物を分離・除去して、チオシアン酸アルカリ金属塩の溶
    液を得ることを特徴とする、チオシアン酸アルカリ金属
    塩の製造方法。
  2. (2)前記脱硫排出液が、ピクリン酸、ナフトキノン−
    スルホン酸塩およびアントラキノン−スルホン酸塩の1
    種または2種以上を触媒として使用したアンモニア水に
    よるコークス炉ガスの湿式脱硫工程から得られたもので
    ある、特許請求の範囲第1項記載の方法。
  3. (3)前記水酸化カルシウムおよび/または酸化カルシ
    ウムを、脱硫排出液中に含まれる炭酸塩および硫黄酸素
    酸の合計量とほぼ当量で添加する、特許請求の範囲第1
    項または第2項記載の方法。
  4. (4)前記加熱を40℃以上の温度で行う、特許請求の
    範囲第1項〜第3項のいずれかに記載の方法。
  5. (5)前記脱硫排出液および/または沈殿物除去後のチ
    オシアン酸アルカリ金属塩溶液を活性炭処理する、特許
    請求の範囲第1項〜第4項のいずれかに記載の方法。
  6. (6)沈殿物除去後の溶液を濃縮または冷却してチオシ
    アン酸アルカリ金属塩を結晶として回収し、母液を加熱
    工程に循環する、特許請求の範囲第1項〜第5項のいず
    れかに記載の方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106147884A (zh) * 2015-03-28 2016-11-23 鞍钢股份有限公司 一种新型煤气脱硫及废水降氰工艺及装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106147884A (zh) * 2015-03-28 2016-11-23 鞍钢股份有限公司 一种新型煤气脱硫及废水降氰工艺及装置

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