JPS6327768Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、溶接ヒユームの集塵に適する集塵機
に関する。

ブロワで送風して塵埃を含んだ空気を吸入し、
空気流路の中途に介在させたフイルタにより空気
を浄化して集塵する集塵機では、従来はフイルタ
として布フイルタあるいは紙フイルタが用いられ
ており、溶接ヒユームの集塵に際しては、細かい
粒子状の塵埃であるため、フイルタが目詰りしや
すく、度々清掃しなければならず、布フイルタで
あれば裏返したりはたいたりすることにより、紙
フイルタであればブラシ等で掃くことにより清掃
しているが、集塵機を使用する合間にこれをしな
ければならず、はなはだ煩雑であつた。

本考案は上記問題点に着目してなされたもの
で、取り扱い易いブラシ状フイルタを用いること
により上記問題点を解消した集塵機を提供するこ
とを目的としており、その要旨とするところは、
空気流路の中間に、細長繊維を集積して成るブラ
シ状フイルタを介在させたことを特徴とする集塵
機に存する。

以下、図面に示す実施例に基づき本考案を説明
する。

第１図および第２図は本考案の一実施例を示し
ており、その大要は、ケーシーグ１の下部に、溶
接ヒユーム等塵埃発生源に延ばされる吸塵ダクト
（図示しない）が連結される吸入口２１を有する
内筒２が隔離形成され、内筒２の上部は受け面２
２が形成されて開口され、この受け面２２の上
に、外周にリング状のブラシ３１を備えたブラシ
状フイルタ３が上下移動可能に載置され、ブラシ
状フイルタ３の中央部のブラシ保持板３２が受け
面２２に形成される開口を閉鎖し、ブラシ３１の
先端はケーシング１の内周に接触してケーシング
１の内側に設けた清掃ブラケツト１０と干渉する
ようになつているものである。

すなわち、ケーシング１は、縦筒状に形成さ
れ、上ケーシング１１と下ケーシング１２とが、
上ケーシング１１に設けられた受け溝部１３とパ
ツキン１４により密閉連結され、かつ、分離可能
になつている。下ケーシング１２の底は底板１５
で閉じられ、底板の上に前記したように、下ケー
シング１２より外径の小さい内筒２が形成され、
内筒２と下ケーシング１２との間の空間が塵埃溜
１６になつており、塵埃溜１６には密閉蓋１７で
密閉された塵埃排出口１８が開設されている。上
ケーシング１１の上部には棚板１９が上下を仕切
つて固設され、棚板１９の中央部は下方に陥入さ
れてブロワ保持部１９ａをなし、そこに、ブロワ
４が下方に吸入孔４１を開口して下部の空気はブ
ロワ４の内部を通過してのみ上部に連通できるよ
うに取り付けられている。４２はシール用のパツ
キンである。そして、上ケーシング１１の上端部
にはスリツト状の排気孔１９ｂが穿設された蓋１
９ｃが設けられその上に取手１９ｄが取り付けら
れている。ブラシ状フイルタ３はブラシ保持板３
２の外周に細長繊維を集積して成るリング状のブ
ラシ３１が保持されているのであるが、ブラシ保
持板３２の上面にフイルタ上昇停止部材３３が取
り付けられ、このフイルタ上昇停止部材３３の大
きさは、ブロワ４の吸入孔４１より小さく形成さ
れている。そして、ブラシ状フイルタ３はケーシ
ング１の内周全体に広がつて空気流路の中間に介
在している。

上記構成を有する集塵機では、ブロワ４が停止
しているときは、ブラシ状フイルタ３は下方に位
置して内筒２の受け面２２上に載置されて開口を
閉じている。ブロワ４を作動させると、ブラシ状
フイルタ３の上方の気圧が下がり、これに引かれ
てブラシ状フイルタ３は上昇し、吸入口２１から
は塵埃を含んだ空気が流入する。ブラシ状フイル
タ３は最大限に上昇しても、フイルタ上昇停止部
材３３がブロワ保持部１９ａの下面に当接して停
止するから吸入孔４１がふさがれることは無い。
吸入口２１から吸入されて流入した空気は受け面
２２の開口が開くのでそこから上昇し、ブラシ３
１の間を通過する時に濾過されて上方に至り、ブ
ロワ４の内部を経由して排気口１９ｂから排気さ
れる。ブロワ４を停止するとブラシ状フイルタ３
は下降して受け面２２上に載置される。このよう
に、ブロワ４の作動と停止の度にブラシ状フイル
タ３は上下動するが、このとき、ブラシ３１の先
端が清掃ブラケツト１０に干渉してはじかれるの
で、ブラシ３１に付着していた塵埃ははたかれて
下方に落ち、ブラシ３１が清掃される。下方に溜
つた塵埃は適宜排出口１８から排出される。この
ように、ブロワ４の作動停止の度にブラシ３１が
清掃されるので、人手は全く要さない。

第３図はブラシを構成する細長繊維の各種実施
例を示しており、第３図ａはせん毛３４，３４…
を分枝させて表面積を大きくしたもの、第３図ｂ
は、切り込み３５，３５…を入れたもの、第３図
ｃはちぢれ部３６を形成したもので、いずれも同
一長さの中で表面積を大きくすることにより空気
との接触の機会を多くして濾過性能を向上させた
ものである。

なお、ブラシ状フイルタ３は全体をブラシ自体
で形成しても良く、形状も適宜設定できる。

本考案に係る集塵機によれば、フイルタとして
ブラシ状フイルタを用いたから、製造し易く、細
長繊維の密度や形状等を変えることにより特性を
適宜設定して最過なものを得ることができる。ま
た、清掃が容易なので自動清掃をすることが可能
になる。また、内筒を設けてあり、塵埃が溜る部
位と空気通路が分離しているので、ブロワ始動時
塵埃が舞い上がらず、塵埃を二重に吸うことが無
く、フイルタが目詰りしにくい。

【図面の簡単な説明】

第１図および第２図は本考案の一実施例を示
し、第１図は集塵機の縦断面図、第２図はブラシ
状フイルタの斜視図、第３図は各種細長繊維の拡
大図である。 １……ケーシング、２……内筒、３……ブラシ
状フイルタ、３１……ブラシ、１０……清掃ブラ
ケツト。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 ケーシングの内部を仕切るフイルタとその下方
   の塵埃溜とを有し、フイルタの通過を妨げられた
   塵埃を集めるようにした集塵機において、 吸入口を有し上部が開口した内筒をケーシング
   内の下部に隔離形成するとともに、該内筒の外周
   とケーシングの外壁との間を塵埃溜となし、 フイルタを、ブラシ保持板と、その外周に放射
   状に設けられ細長繊維を集積したブラシとにより
   形成し、 前記フイルタのブラシ保持板が前記内筒の上部
   の開口を覆い、ブラシが前記塵埃溜の上方を覆
   い、かつ該ブラシの先端がケーシングの外壁の内
   側に当接するよう前記フイルタを前記内筒の上に
   載置し、 前記内筒の内部からケーシングの上部に至る空
   気流路の中間に、前記フイルタのブラシを介在さ
   せたことを特徴とする集塵機。