JP2568191B2 - 空気清浄器 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、粉乳やセメントのような原料が流体化され
た状態でタンカーから供給される工場やサイロ内の大気
中からダストを抽出するための空気清浄器に関する。

（従来の技術） このような空気清浄器は、通常、汚れた空気の入口と
きれいな空気の出口との間に仕切りを有している。この
仕切りには多数のフィルター部材が取り付けられ、かつ
この清浄器には、フィルター部材を通して汚れた空気を
吸い込む手段が設けられている。使用時にはフィルター
部材は粒子で塞がれるようになり、そこで、これらは、
逆方向、すなわち、きれいな空気の出口から汚れた空気
の入口に向かって高圧空気のパルスを噴出することによ
って清浄される。これは、フィルター部材からダストの
塊りを除去するものであり、そしてそれをダストコレク
タに落し込むか又はサイロに戻させる（たとえば、米国
特許第4,298,360号、ドイツ特許第2,736,754号、及びド
イツ特許第3,128,609号を参照のこと）。

（発明が解決しようとする問題点） 問題のうちひとつは、特に侵食作用を持つダストに関
してであり、これがフィルター部材と仕切りとの間の密
封手段に入り込むことによって穴を形成し、かつその後
この穴を大きく侵食する傾向があるということである。

（問題点を解決するための手段） 本発明によると、汚れた空気の入口及びきれいな空気
の出口の間に設けられる仕切りを有し、複数のフィルタ
ー部材が前記仕切りに取り付けられ、前記各フィルター
部材は密封手段により前記仕切りに対して密封されてな
る空気清浄器において、汚れた空気の前記密封手段を通
過する漏れを防止するように、濾過される汚れた空気よ
りも高い圧力できれいな空気を、空間を通して前記密封
手段の表面に向けて供給する手段を有することを特徴と
する空気清浄器が提供される。きれいな空気が仕切りの
内部に沿って供給され得るように、前記の仕切りがそれ
自体中空であってもよく、また、前記空間を形成するた
めの部材が、各々のフィルター部材の開口部の周辺に仕
切りに接して設けられてもよい。

（作用） 本発明にあっては、汚れた空気よりむしろきれいな空
気が密封手段を通過することとなるので、汚れた空気に
含まれることがある侵食作用を持つダストにより密封手
段に穴をあけるようなことが回避される。一方、もし例
えば障害などによってきれいな空気の供給ができない状
態となったとしても、密封手段の存在により汚れた空気
が漏れるのが防止される。

空気清浄器は、それ自体のハウジングを有するもので
もよく、あるいはフィルター部材がぶらさがる工場又は
サイロの全体構成のうちの必要不可欠な部分を構成して
もよい。濾過された粉末のうち、いくらかはそれ自体価
値があり、浪費されるべきでなく、他方において、フィ
ルター部材は別の点で貯蔵スペースと成り得る。

（実施例） 特に第１図に関して、空気清浄器10は、汚れた空気の
入口14及びきれいな空気の出口16の間に仕切り12を有し
ている。底部にはダストコレクタ18が設けられる。仕切
り12には、ケージ22を各々支持される複数の伸延された
フィルター部材としてのフィルターバッグ20が固定され
ている。簡単に描くために、三つのバッグのみを示して
いるが、実際には少なくとも五つが、後で説明するよう
に、バッグの清浄のための逆方向のガス流の瞬間的影響
を緩和するために使用される。ケージ22は、仕切り12を
貫いて上方へ延ばされ、きれいな空気が出口16まで流れ
る通路を提供している。使用していくと、フィルターバ
ッグ20はダストの塊りで塞がれるようになるが、これ
は、継続的な有効な濾過作用を確実にするために除去さ
れる。

フィルターバッグ20及びケージ22の上向き開口部の上
方に、管24が、フィルターバッグ20及びケージ22の開口
部位置に沿って延びている。管24は、それ自体知られた
方法でフィルターバッグを清浄すべく、一時に管24のひ
とつに高圧の空気のパルスを供給するための空気リザー
バ42に、ダイヤフラム弁40（第1a図）を通って各々接続
されている。ケージ22の開口部近傍の喉部において、付
加される空気量を誘導することによって高圧の清浄用空
気の効果を増大させるためのベンチュリが設けられてい
る。

第1a図の圧縮空気供給図は、各々の管24の外側端が密
封され、当該管24に、空気が個々のフィルターバッグ20
のひとつに供給されるのに通過する複数の孔が設けられ
ている様子を示す。ソレノイド弁44は、ダイヤフラム弁
40に加わる圧力を解放するために約60ミリ秒の間開かれ
る。ダイヤフラム弁40が開くと、短い送風又は空気をリ
ザーバ42から管42へ排出させる。次いで、ダイヤフラム
弁40上の圧力イコライザー管46は、流出する側が他の側
より少ない有効面積を有するためにダイヤヌラム弁40を
閉じる。電気的タイマー回路50は、ひとつの管24だけが
一時に開くようなシーケンスで各々の管24と接続された
ソレノイド弁44を開く。

さて第２図に目を向けると、仕切り12が、実際はその
間に空間を有する一対のプレートを有するのが見られ
る。ケージ22は明らかなため省略されるが、細部は、フ
ィルターバッグ20の中にあって当該フィルターバッグ20
の開口部を包囲するスプリングスチールバンド26、フィ
ルターバッグ20の開口部のまわりにぬいあわせられる密
封手段としてのフェルトリング28、及びフェルトリング
28を仕切り12に固定するのを補助するベンチュリ30を含
む。

きれいな空気は、濾過される汚れた空気の圧力よりも
大きい圧力で前記空間に供給される。大気圧はきれいな
空気及び汚れた空気の両者より大きく、そのため大気は
清浄器のすべての部分に流入し、特に汚れた空気の漏れ
を防ぐ傾向にある。汚れた空気よりむしろきれいな空気
がフェルトリング28の表面に向けて供給されて当該フェ
ルトリング28を通過し、したがって汚れた空気に含まれ
ることがある侵食作用を持つダストによってフェルトリ
ング28に穴をあけることのない傾向を有しているもので
ある。また、もし例えば障害などによってきれいな空気
の供給ができない場合には、仕切り12とフェルトリング
28又はきれいな空気スペースとの間の密封は、仕切り12
と汚れた空気スペースとの間の密封を満足させ、そして
汚れた空気の漏れを防止するのを助けるであろう。

第2a図の別案においては、仕切り12は中空とはなって
いない。きれいな空気は、仕切り12の上方で下プレス部
品37及び仕切り12の間のフェイルセーフ通路13（きれい
な空気を密封手段に供給するために通す空間に相当）を
通して供給される。下プレス部品37は上プレス部品35と
空気を通さない形で連結されている。

第2b図の装置は、仕切り12に取り付けられたカートリ
ッジ式のフィルター部材21を示す。カートリッジ式のフ
ィルター部材21は、打ち抜かれた金属フレームに保持さ
れたひだのついた紙製の濾過手段を有する。固定式の空
気回収用の円錐体23は、仕切り12の２つのプレートの両
方に接続固定される。円錐体23は、当該円錐体23の頂部
及び底部において横切って溶接されるとともに、清浄用
の空気のパルスを受ける管27及びカートリッジ式のフィ
ルター部材21を固定するためのボルト29をそれぞれ頂部
及び底部で支持する横方向のスポーク25を有している。
スポーク25は、管27及びボルト29にそれぞれ溶接された
上部及び下部突起を有する金属薄板の垂直のフィンによ
って置き換えることができる。フィルター部材21の頂部
と仕切り12との間に、二つの同心状のスポンジからなる
密封手段31が設けられ、二つの同心状のスポンジの間に
形成される環状のギャップは、抜き孔を通して仕切り12
の２つのプレート間の空間に連通している。

第３図及び第４図においては、端部のプレナム32及び
側部のプレナム34（きれいな空気を密封手段に供給する
ために通す空間に相当）の形成に際して、きれいな空気
を通すためのダクト（空間を形成するための部材に相
当）を提供している。側部のプレナム34を形成するダク
トは、その長さ方向に沿って仕切り12に接続されること
により、当該仕切り12を強化するのに役立つ。

第５図においては、隣り合ったフェルトリング28の側
部間のチャンネル部材36（空間を形成するための部材に
相当）は、仕切り12の上に側部のプレナム34を定める。
ケージ22が下方に向けて所定位置に取り付けられるとき
に仕切り12がゆがまないように、チャンネル部材36は仕
切り12を強化する。第３図及び第５図に示す両者の場合
においては、側部のプレナム34を形成する際にフェルト
リング28の側部を支持することとなるので、当該フェル
トリング28を形状保持して強化するであろう。

第６図においては、フィルターバッグ20がサイロ60の
中へ垂れ下がっているのが示されており、図中の矢印は
空気の進む道筋を示す。空気の出口16において、モータ
62は換気帽66の下の排気ファン64を駆動する。きれいな
空気は、管68を流化し仕切り12の中へ導かれる。仕切り
12及び全体としての空気清浄器は、サイロ60の上方の２
つの部分からなる密封部材70に接触して支持されてい
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明による空気清浄器の一般的装置の垂直
断面図である。 第1a図は、第１図の空気清浄器に圧縮空気を提供する略
図である。 第２図はフィルター部材の取り付け具を示した第１図の
清浄器部分を貫いた詳細垂直断面図である。 第2a図は第２図に示した空気清浄器の部分に対する例を
示す装置である。 第2b図は、カートリッジ式のフィルター部材に対する取
り付け具を示すさらに他の装置である。 第３図は、フィルター部材の別の例を示す取り付け具を
示した第１図の空気清浄器の部分を貫いた同様な詳細垂
直断面図である。 第４図は、第３図のIV−IVに沿う詳細垂直断面図であ
る。 第５図は、フィルター部材の他の取り付け具を示す第２
図及び第３図と同様な断面図である。 第６図は、第１図の清浄器におけるプレナムの端部に対
する詳細な構造を示す同様な断面図である。 また、第７図は、簡単に描くため上部のファン換気帽が
開いた又は作動していない状態で示したそれ自身のハウ
ジングを有する第１図における清浄器の斜視図である。 10……空気清浄器、 12……仕切り、 14……汚れた空気の入口、 16……きれいな空気の出口、 18……ダストコレクタ、 20……フィルターバッグ（フィルター部材）、 21……カートリッジ式のフィルター部材、 22……ケージ、 24,27……管、 28……フェルトリング（密封手段）、 31……密封手段、 32,34……プレナム、 40……タイヤフラム弁、 60……サイロ。

Claims (3)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】汚れた空気の入口（14）及びきれいな空気
   の出口（16）の間に設けられる仕切り（12）を有し、複
   数のフィルター部材（20,21）が前記仕切り（12）に取
   り付けられ、前記各フィルター部材（20,21）は密封手
   段（28,31）により前記仕切り（12）に対して密封され
   てなる空気清浄器（10）において、 汚れた空気の前記密封手段（28,31）を通過する漏れを
   防止するように、濾過される汚れた空気よりも高い圧力
   できれいな空気を、空間を通して前記密封手段（28,3
   1）の表面に向けて供給する手段を有することを特徴と
   する空気清浄器。
2. 【請求項２】きれいな空気が前記仕切り（12）の内部に
   沿って供給され得るように、前記仕切り（12）がそれ自
   体中空である特許請求の範囲第１項に記載の空気清浄
   器。
3. 【請求項３】前記空間を形成するための部材（36）が、
   前記各々のフィルター部材（20）の開口部の周辺に前記
   仕切り（12）に接して設けられてなる特許請求の範囲第
   １項に記載の空気清浄器。