JPS608815B2 - 電気掃除機 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は電気掃除機の改良に関するもので、その目的と
するところは集塵効率が高いばかりでなく、取扱いが簡
単で、しかも小型で安定性に陵れた電気掃除機を提供す
るものである。

布フィル夕等を用いて塵挨を分離する従来のフィルタ式
電気掃除機は、集塵効率は高いが目づまりが起きやすく
、したがって除塵手段を設けなければならず高価となり
、またフィル夕の劣化が激しいのでフィル夕の取替えや
、保守、保全が大変で取扱いの上でも問題があった。

これに対して第１図ないし第２図に示すようなサイクロ
ン式電気掃除機は目づまりが起きないので除塵手段を設
けなくても良く、しかも劣化が起きにくいので安価で取
扱いに優れている。

しかしながら、このようなサイクロン式のものは旋回流
が矢印のごとく降下する際に分離した塵挨を、この旋回
流が矢印のごとく上昇する際に吸上げてしまうので集塵
効率が低かった。

また、集塵効率を高くするためには本体ケース１のテー
パ部２の傾斜角度を小さくすることが望ましく、このた
めにはテーパ部２を長くしなければならず大型となった
。さらに、前記旋回流を起こすためには吸込口３を本体
ケース１の接線方向に設けなければならす、このように
した場合吸込口３にホース（図示せず）を差込んで掃除
を行う時の安定が悪かった。本発明は上記従来の欠点を
排除すべ〈なされたものであり、塵族を含んだ気流を旋
回させるガイド体を本体ケース内に配設することによっ
て所期の目的を達成しようとするものである。

以下、本発明を、その一実施例を示す第３図ないし第７
図とともに説明する。

同図において、４は本体ケースで、この本体ケース４は
上本体ケース５ａと下本体ケース５ｂとにより構成され
ている。

そして、上本体ケース５ａにはファンモータ６が配設さ
れ、また下本体ケース５ｂ内には比較的粒い塵挨を分離
する網目状のフィル夕７と微細な塵挨を分離するラス状
の円筒８とが配設されている。そして、この円筒８内に
はガイド体９が配設されている。このガイド体９は前記
円筒８と同軸に配設された円筒状の通気部１０と、この
通気部１０の下方に連続して設けられた環状の気流収集
部１１と、前記通気部１０の上方に連続して設けられた
気流排出部１２とにより構成されている。ところで、ガ
イド体９の気流収集部１１の周緑部はパッキング１３を
介して前記下本体ケース５ｂの内面に密着し、また気流
排出部１２の上壁周縁部は上本体ケース５ａと下本体ケ
ース５ｂとに挟持されており、この結果円筒８と下本体
ケース５ｂの間に円筒空間１４が形成されている。そし
て、前記気流排出部１２は前記通気部の上方に連続して
設けた４本の気流排出ノズル１５を備えており、これら
の気流排出ノズル１５の開口部Ａは前記円筒空間１４の
同一方向に向けられている。

また前記気流排出部１２には円筒８内と上本体ケース５
ａ内を連結する４つの通気孔１６が設けられている。上
記構成において、塵挨を含んだ気流は先ず下本体ケース
５ｂに設けた吸込ロー７から吸込まれてフィル夕７を通
過し、この際に比較的粗い塵挨はこのフィルタＴに捕獲
され第１集塵室１８に堆積する。

そして、フィル夕７を通過した気流はガイド体９の気流
収集部１１から通気部１０を通り、その後この気流は第
４図に示すように気流排出部１２の気流排出ノズル１５
から円筒空間１４に放射され旋回流となる。前記ラス状
の円筒８は第５図〜第６図に示すようにこの旋回流と略
同一方向に目の開いている構造になっているので、この
旋回流は円筒空間１４から円筒８内に移る際に方向変換
を強いられ、この結果円筒８内においては円筒空間１４
における旋回流と逆方向の旋回流を生じる。そしてこの
旋回流は気流排出部１２の通気孔１６からファンモータ
６内部を通過し、その後上本体ケース５ａに設けた排気
ロー９から外部に排出される。ところで、円筒空間１４
内で旋回流となった気流は依然として微細な塵挨を含ん
でおり、この塵挨は旋回流の遠心力によって下本体ケー
ス５ｂの内壁へと移動させられ、その後この塵挨は自重
と旋回流の降下とにより第２集塵室２川こ堆積される。

また、旋回流は前述のごとくラス状の円筒８の周囲付近
において方向変換させられ、その後円筒８内に移動する
のであるが、塵挨は微細といえども気流よりも質量が大
きく、したがって円筒空間１４を旋回していた時の慣性
力により気流のように急激には方向変換ができない。

このため旋回流の遠心力によって分離されなかった残り
の塵挨は円筒８の周囲を旋回しながら第２集塵室２０へ
と落下して行き、ここに遠心力のみにたよっていた従来
のサイクロン式のものに比して大幅に集塵効率を高める
ことができる原因がある。また、ラス状の円筒８は布フ
ィル夕等のように塵挨を櫨遇することにより分離するも
のと違って、塵挨を空気流との遠心力、慣性力の差によ
り分離するものであるので、ラス状の円筒８が目づまり
を起こすことはほぼ皆無である。

したがって、その吸込力は第７図のイで示す従来のもの
に比して、本発明のものは同図の口で示すように長期間
にわたって強く、この結果除塵手段を設ける必要がなく
安価に提供できる。また、ラス状の円筒８は金属や合成
樹脂等のような硬質のもので構成することができるので
劣損がほとんどなく、この結果保守「保全に手間がかか
らず取扱いが簡単である。さらに、気流を旋回させるガ
イド体９を本体ケース４の内部に配設したので、掃除中
における本体ケースーの安定がもっとも良くなる部分に
前記吸込ロー７を設けることができ、この結果安定が非
常によくなり掃除がしやすくなる。第８図は本発明の他
の実施例を示し、この実施例ではテーパ状の分離筒２１
をガイド９体の通気部１０と円筒部８との間に配設して
いる。つまり、この実施例では慣性による塵挨の分離を
効率良く行うためには円筒８内における旋回流を強くす
ることに着目してなされたものであり、旋回流をファン
モータ６にスムーズに導くために前記分離筒２１を配設
している。

そして、この結果旋回流が強くなって慣性による塵挨の
分離がより効率良く行なわれ、これを実験により確認し
た。なお、この実施例では分離筒２１としてテーパ状の
ものを用いたが、実験によれば分離筒２１は円筒のもの
でも効果があった。

また、第２集塵室２川こ堆積した微細な塵挨を廃棄する
場合には、上本体ケース５ａを取外して特上げれば良く
、こうした場合その塵挨がフィル夕７を通って第１集塵
室１８に落ちるので比較的粗い塵挨とともに廃棄するこ
とができる。

以上のように本発明の電気掃除機は、上、下本体ケース
内に配設したフィル夕、ラス状の円筒およびガイド体の
各部材の作用により、塵挨を含んだ気流をラス状の円筒
のまわりを旋回させ、とくに塵挨を空気流との遠心力差
により分離するものであるため、高い集塵効率が得られ
るとともに、ラス状の円筒は目づまりがなく、除塵手段
を設ける必要もなく取扱いが容易なものである。

また掃除機全体としても上下本体ケースにコンパクトに
まとまっていて従来のサイクロン式に比して４・型化で
き、しかも吸込口を本体ケースの接線方向に設けて旋回
流を起させる必要もないことに加えて下本体ケースに吸
込口を設けているため、安定した使用が行なえるという
すぐれた効果を奏している。

【図面の簡単な説明】

第１図は従釆の電気掃除機の縦断面図、第２図は第１図
ロー０′線切断断面図、第３図は本発明の一実施例にか
かる電気掃除機の縦断面図、第４図は第３図Ｗ−Ｗ′線
切断断面図、第５図は第３図Ｖ−Ｖ′線切断断面図、第
６図は第５図の部分拡大図、第７図は従来の電気掃除機
と本発明による電気掃除機の性能比較を示す図、第８図
は本発明の他の実施例にかかる電気掃除機の縦断面図で
ある。 ４・・・・・・本体ケース、８・・・・・・円筒、９・
・・・・・ガイド体、１０・・・・・・通気部、１１・
・・・・・気流収集部、１２・・・・・・気流排出部、
１５・・・・・・気流排出ノズル、２１・…・・分離筒
。 繁１図 第２図 第３図 繁４図 繁５図 繁８図 嫌６図 鉾７図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 排気口を有しフアンモータを配設した上本体ケース
   と、吸込口を有し内部にフイルタとラス状の円筒および
   円筒内のガイド体とを配設した下本体ケースとを備え、
   前記円筒は下本体ケースとの間に円筒空間を形成し、前
   記ガイド体は、円筒状の通気部と、この通気部の下方に
   設け下本体ケースの内面に密接した気流収集部と、前記
   通気部に連続して設けられるとともに前記円筒空間に連
   らなり、かつ前記円筒内と上本体ケース内とを連結する
   通気孔を有する気流排出部とから構成し、前記フイルタ
   を通過した気流をガイド体を通して円筒空間で旋回流と
   しガイド体の通気孔を通してフアンモータに導いた電気
   掃除機。