JPS63276863A - フーリエ変換四極子質量分析計及び質量分析法 - Google Patents

フーリエ変換四極子質量分析計及び質量分析法

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JPS63276863A
JPS63276863A JP62249065A JP24906587A JPS63276863A JP S63276863 A JPS63276863 A JP S63276863A JP 62249065 A JP62249065 A JP 62249065A JP 24906587 A JP24906587 A JP 24906587A JP S63276863 A JPS63276863 A JP S63276863A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は一般に四極子質量分析計に関し、特にイオンの
質量飛程を同時に分析するためのフーリエ変換四極子質
量分析計に関する。
質量分析にフーリエ分析を利用することは公知である。
質量分析にフーリエ分析法を応用することはイオン・サ
イクロトロン共振の分野で主に行なわれてきた。この技
術の基本的な方法は「サイクロトロン共振の分光学的方
法と装置」の名称の特許& 3,937,955号で開
示されている。最近では、クロール、アジャミイ及びチ
ャツトフィールド氏が(分析化学、1986年刊、58
号690−694ページ)飛行時間法による質量分析を
含むフーリエ変換法を間隙している。
本明細書に開示する質量分析のための装置と方法は、四
極子質量分析法に関する文献で「質量選択検出」といわ
れる技術の発展である。従来型の装置及び方法と本発明
の装置及び方法には極めて重要な相異点がある。従来型
のフーリエ変換技術には大きな磁界に拘束されたイオン
の軌道周波数の分析が含まれるが、本発明の方法と装置
は無線周波四極子電界内に浸されたイオンの振動運動の
成分周波数の測定を含むものである。
無線周波数の電界で1ift選択検出技術を応用するこ
とを最も早(開示しているのは特許1lh2,939.
952号で、この文献は無線周波数四極子質量フィルタ
と、無線周波数四極子イオン・トラップの双方を教示し
ている。フィッシャー氏(Z、Phys、156 (1
956)26)及びレッティンハウス氏(Z、Ange
w Phys、、 22 (1967)321)は、ボ
ール氏及びスティーンウェーデル氏の構想に基づいて四
極子イオン・トラップ質量分析器を製作した。四極子イ
オン・トラップの動作原理に関する記述は、「四極子質
量分析法とその応用」 (ビータ−・ドーソン編、49
−52、及び184−188ページ)の書籍に見ること
ができる。無線周波四極子イオン・トラップは更に「動
的質量分析法」 (第4巻、第4章39−49ページ、
D、プライス、J、F、J、)ラド共編)に於ても論議
されている。
質量選択検出に準拠する質量分析器の他に、別の2つの
分析器がRF四極子イオン・トラップを使用して間隙さ
れている。ドーソン及びウニラテン氏(米国特許11h
3.537.939)は、質量選択積分(oiass 
5elective storage)に準拠した無線
周波(RF)四極子イオン・トラップ質量分析法を開示
している。スタッフオード氏他(米国特許第11h 4
,540,884号)は、質量選択不安定性(amas
s 5elective 1nstabiHty)に準
拠したRF四極子イオン・トラップ質量分析法を開示し
ている。
本発明の目的は無線周波数電界でトラップされた広範な
質量飛程のイオンを同時に分析可能である方法と装置を
提供することである。
本発明の別の目的はフーリエ変換四極子質量分析計を提
供することである。
本発明の更に別の目的は、四極子質量フィルタ又は四極
子イオン・トラップでみられるような無線周波数電界内
の広範な質量飛程のイオンをトラップし且つ分析するた
めの方法と装置を提供することである。
本発明に基づき、質量−電荷比の範囲にわたってトラッ
プされたイオンを同時に検出し且つ質量分析するため、
四極子イオン・トラップ内の強制励起と検出段階が分離
され且つ、フーリエ分析技術が利用される。
本発明に基づき、無線周波数トラッピング電界で広範な
質量飛程のイオンが形成かつトラップされ、次にイオン
は、イオンのコヒレントな運動に付加されるように電力
パルスを加えられることによって励起され、各様の質量
−電荷比の固有運動が検出且つ記録され、記録された信
号は周波数分析されて、質量スペクトルに対応する周波
数スペクトルが得られる。
本発明に基づき更に、無線周波トラッピング電界で広範
な質量飛程のイオンが形成且つトラップされ、次にイオ
ンは、イオンのコヒレントな運動に付加されるように電
力パルスを加えられることによって励起される。各様の
トラップされたイオンの運動により誘導された合成影像
電流の信号が検出且つ記録される。記録されたこの信号
は周波数分析されて周波数スペクトルを提供し、次に周
波数スペクトルはスペクトル線の周波数を、トラップ内
に各様の質量−電荷比を有する運動の固有周波数と関連
させることにより質量スペクトルに変換される。
次に本発明の実施例を添付図面を参照しつつ詳細に説明
する。
前述したようにRF四極子電界デバイスの基本的な動作
原理は十分に確立されているが、本明細書で開示する新
規の方法と装置を説明するには一定の論議を必要としよ
う。
静電四極子電界は、 (1)  自=Eo (A−X↑+λyyT”AxZ?
”)の形式の電界であり、ここでλ8.λ2、及びλ8
は定数であり、Eoは時間変数である。空間電荷が存在
しない場合、実際の静電界はラプラス条件、(2)6・
≧=0 に従かわなければならず、従って、 (3)0−λ8+λ、+λ8、である。
λ、−〇であるなら、それは二次元の四極子電界である
。これはRF四極子質量フィルタに利用される電界の種
類である。λ8=λアであるなら、それはRF四極子イ
オン・トラップに最も一般に利用される種類の回転対称
の三次元四極子電界である。四極子型の電界の独得の特
性は、かかる電界中のイオン運動の方程式が減結合され
ることである。質i1m、及び電荷−Zeのイオンに関
するイオン運動の方程式は、 (4)p=m大 (5)  −Ze≧=m大であり、 この方程式を各方向に分離すると、運動のX2Y及びZ
の成分に関し、次の方程式が得られる。
(6)  −Z e Eo λuu=Fu=ni、i−
次元にてイオンに作用する力は、その次元における変位
の関数であるに過ぎないので、その次元に於けるイオン
の運動は、別の2つの次元の運動とは独立している。
四極子電界は適宜の双曲線の輪郭を有する電極構造によ
り発生することができる。電極の双曲特性は双曲の輪郭
を有する等電位の電位電界を生ずる、四極子電界方程式
の積分により生起する。二次元の四極子電界については
、適宜の電極構造は第1図に示すように、内表面12が
双曲線の輪郭を有する平行棒11から成っている。対向
する電極は双互に電気的に接続されている。放射方向に
対称な三次元四極子電界の場合は、適宜な電極構造は3
個の部品、すなわち、環状電極Bと、2個の対向する端
キヤツプ電極14.16(第2図)から成っている。こ
れらの電極の内側の対面は適宜の双曲線の形状を呈して
いる。電極集合体の寸法は一般に、双曲表面と、デバイ
スの軸又は中心との間隔に関する固有寸法r0により規
定される。
第1図と第2図に示すroとXo 、)’o又はroと
zoとの間の特定の関係は、図示したデバイスに特有な
ものであるに過ぎない。
デバイスの寸法r0及び印加電圧v0に関して運動方程
式は、 又は、 の形態になる。
印加電圧v0は一般に、固定部ないしDC部Uと、可変
部ないしRF部Vcosωtから成る。従って (9)  Vo=U−Vcos ωを 又、このようなデバイスにおけるイオンの運動方程式は
、 となる。
この種の微分方程式はMathieu方程式としてよく
知られている。 1athieu方程式の正準形態は以
下のとおりである。
Mathieu方程式の解はと2つのクラスに分かれる
。すなわち安定解と不安定解である。不安定解は、時間
変数εが増大すると変位Uが制限なく成長するような解
である。安定解は時間変数εとばかかわりなく、変位U
に限界がある解である。四極子電界におけるイオン運動
に関して、不安定解をともなう運動方程式を有するイオ
ンは、時間と共に成長し、デバイスにより放出せしめら
れる変位を有する。安定解だけを伴なう運動方程式を有
するイオンは電界の軸のまわりに振動性の軌道を有し且
つ、それらの振動が大きすぎなければデバイス内に内包
又はトラップされる。このような運動方程式が安定であ
るか不安定であるかは?’la th ieu方程式の
パラメータauとqlにより定められるに過ぎない。こ
れらのパラメータを考慮したデバイスに於て、次の方程
式が得られる。
安定解を生じるallとquの組合わせはよく知られて
いる。
質量分析に必要である、四極子デバイスでのイオンのト
ラッピングのために、イオンは四極子電界の全次元で安
定性を備えていなければならない。
結局のところ、この状況は、印加電圧の一部が無線周波
電圧である場合にのみ達成可能であることがわかる。実
際には最も基本的なケースは、固定電圧は印加されず(
a u −o ) 、RF Fラッピング電圧だけが印
加される場合である。このような状況の下で、デバイス
内のイオンは実際的な目的のため、qX、qy及びqg
(適切であるならば)、が0.913未満である場合に
限り安定性を有する。
所与の周波数ωの印加RF雷電圧及びデバイスの寸法r
0に於て、q、はm / zと送度化するので、一定の
遮断される質量−電荷比を超える質量−電荷比を有する
全てのイオンは安定性を有し、デバイス内に拘束される
ことが可能である。RF雷電圧共にDCC電圧を印加す
ると(aa≠0)、全方向における安定したイオン運動
に対応するqaの範囲の上限並びに下限がもたらされる
。従って、イオンが安定運動を有し、且つデバイス内に
拘束されることができる質量−電荷比の範囲が、質量−
電荷比の一定の上下の臨界値の間に存在する。
印加されるRF雷電圧対比して、十分なりC電圧が印加
されれば、全方向における同時的な安定は可能ではなく
、イオンをトラップすることはできない。
質量分析の目的のためには、イオンをトラップすること
ができる場合だけを考慮すればよい。前述のとうり、ト
ラップされたイオンはデバイスの中心で振動運動をとも
なう。いずれか一つの方向で、イオン運動は正弦波振動
の無限の連続の総和であると考えることができる。この
ような構成振動の周波数は、特性パラメータβ工及びト
ラッピング電界を発生するために印加されたRF雷電圧
周波数ωにより定められる。これらの成分周波数は明確
な順序に並ぶ。
α34(1−4)ω、  (1+4)ω。
(2−1ω、  (2+4)ω、・・・・・・(N−4
)ω、  (N+4)ω、 パラメータβ、は限定されたトラッピング電界内の特定
のイオンに関連するMathieuパラメータau+ 
 quの単なる関数である。au+Qu及びβ7の間の
相関関係は一般に閉じた形式で表現することはできず、
通常は連分数として表わす。本明細書で説明する目的の
ためには、所与のau及びQuについてβの極めて正確
な計算が可能である数値方式があることを言明すること
で十分である。単一の電荷極性のイオンを考慮するなら
、所与のトラッピング条件の設定(U、  V、 ω、
r0)に於て、イオンの質量−電荷比は唯一、単一のβ
値に対応する。従って、イオン運動の成分周波数は特定
の質量−電荷比にとって唯一、無比のものである。RF
F極子電界デバイスに含まれるイオンの運動の成分周波
数を、デバイスの動作パラメータ、U、 V、 ω及び
roの知識と組合わせて確定することが、質量分析を構
成する。これがRFF極子電界デバイスを用いた質量分
析にとっての、質量選択検出方式の基本である。
構成振動の相対的な大きさ及び位相は固定しており当該
の特定のイオンに関連するMathieuパラメータa
u、qaによって定められる。通例ではイω、(1−4
)ω及び(1+f)6)の順の最初の3つの周波数に対
応する構成振動はイオン運動のほとんどの原因となるe
 quとauO値が低い場合、運動の最も低い周波数成
分が優位を占めるので、このようなイオンは筒車な調波
運動を行っているものと考えられる。このような条件下
で、Mathieu方程式は次のように簡略化すること
ができる。
ここで、 一定の係数を有するこの一次微分方程式は極めてよ(知
られており、多くの物理的系統と関連している。これは
不減衰ばね上の質量の振動運動を説明する。この式は又
、無損失同調(LC)回路にかかる電圧の振動又はリン
ギングを説明する。
時間分域では、この方程式は、 ω2 Q[9jj+β”  −u = 。
として与えられ、 αη u (t ) −Us cosβ−t+の形態の
一般解を有しており、ここでU、及びUoは変位及び速
度のそれぞれの初期値である。
簡略化されないMathieu方程式の解は、余弦及び
正弦項が、前述の順序の周波数を有する対応する無限に
連続する余弦及び正弦項が代入されるという点に於て同
一の形態の解である。従来型の質量分析法と、ここに開
示する新規の方法の動作態様を説明するうえで、RF四
極子電界内のイオン運動のこのように簡略化された調和
モデルは有益である。
質量分析に、RF四四極子電界デバイ円内イオン運動の
固有周波数を利用する際に、イオン運動の周波数を検出
する手段を備えなければならない。
イオン・サイクロトロン共振方式の場合と同様に、これ
はデバイス内のイオン運動によって誘導される電界定義
電極内のいわゆる影像電流の検出によって達成可能であ
る。これらのイオン影像電流は、トラップされたイオン
と周囲の導電電極との間の容量結合によって発生する。
イオンが電極に接近すると、反対の極性の電荷はイオン
からのクーロン力が増大するので電極に累積する。イオ
ンがこの電極から対向電極の方向に移動すると、誘導さ
れた電荷は第1の電極から散逸し、電荷は対向電極に累
積する。従って電極への誘導影像電流は、イオンを交互
に電極に近づけたり、遠ざけたりする方向でのイオン運
動の成分周波数と対応する成分周波数を有する交流電流
である。誘導電流の大きさは第1に、イオンの振動軌道
の周波数及び大きさと比例する。イオン運動と誘導電流
との間の関係は程度の差こそあれ、非直線的であるので
、イオン運動の構成周波数の調波も影像電流にて観察さ
れる。
単一のイオンにより誘導される影像電流は極めて小さい
ので、検出することが困難である。しかし、何千、何百
万のイオンの影像電流の集合体は検出可能な信号である
。そのためにはイオンは協調して、言い換えると同相で
移動していなければならない。イオンが最初にトラップ
されるとき、イオンはランダムな初期状態を有し、従っ
てランダムな位相を有している。そのことは1つの電極
に接近する全てのイオンに該当するので、恐らく対向電
極に向う対応するイオンが存在する。その結果、2つの
イオンの影像電流は相互にほぼ相殺される。多くのイオ
ンを検出するためには、イオンは少なくとも一部は、コ
ヒレントに(同相に)移動していなければならない。
ICR実験の場合のように、RF四極子電界内のトラッ
プされたイオン運動は何らかの補足的な位置にかかわら
ない力でイオンを駆動することによりコヒレントにする
ことが可能である。この補足的な力はイオン運動の微分
方程式に不均質な項を加え、そこで方程式は次の形態に
なる。
d”  u quが0.4未満で、auが小さい簡略された場合には
、時間分域で次の形態の方程式になる。
ω2 αI Li+β”  −u=P’  (t)このような
運動方程式の解は2つの部分の解に分れる。第1の部分
は、駆動力が加わらなくても個々のイオンが有したであ
ろう運動である。(方程式17)。第2の部分は駆動力
によって誘発される付加的な運動である。この運動成分
は特定のイオンの初速又は変位とはかかわりがなく、従
って、この力がかかるトラッピング電界内の同じM/Z
の全イオンに共通する。この強制運動による影像電流の
部分は、構造的に同じ質量−電荷比の別のイオンのそれ
に加わる。
強制的な応答の寸法と特性は加えられる力の振幅及び周
波数分布に左右される。加えられる力が正弦波の力であ
る場合を考えると、駆動力の周波数がイオンの固有周波
数ぞωと適合すると共振が生ずる。この共振の場合、強
制運動は、共振周波数と等しい周波数を有する正弦波運
動であるが、その振幅は無限に直線的に増長する。加え
られる周波数がイオンの運動の固有周波数と異る場合は
、駆動される運動は限定され、駆動周波数と固有周波数
の双方の成分を有する。一般に、励起力に対するイオン
の応答は、その共振周波数に近い駆動周波数についてだ
け大きい。駆動力の波形が純粋な正弦波とは幾分異なる
より一般的な場合、強制運動の大きさは、特定の質量−
電荷比について、波形がどの程度まで固有周波数に近い
周波数から形成されるかに左右される。
これまで、イオン運動がほぼ調波(正弦波)である場合
に関して、イオンの強制的な励起について説明してきた
。しかし、基本原理は一般の場合も同様に該当する。駆
動力がイオンの運動の一連の固有周波数(4ω、(1−
4)ω、(1+4)ω等)のいずれか1つに等しい周波
数を有していれば共振は生ずる。結合はイオン運動を支
配する成分周波数に於て最も強い。駆動周波数が共振周
波数の1つに近くない場合には結合は最小のものになる
実際には駆動力は、四極子構造の対向する一対の電極に
補足的な交流電圧を印加することによって発生される。
イオントラップ用の器械がフィッシャー&レッティンハ
ウス方式である場合、交流の励起又は駆動電圧はトラッ
プ構造の端キヤツプ電極の間に印加された。それによっ
て先ず、端キャップは、はぼ平行な平板コンデンサとし
て機能して、デバイスの軸に沿って均質な電界成分が発
生する。
フィンシャー戸ルフティンハウス式の器械は初期のイオ
ン・サイクロトロン共振型の器械と同類の動作をした。
イオンがトラップされ、正弦波の励起電圧が印加され、
RF電圧及び直流電圧が、連続的な質量−電荷比を共振
せしめるように処理され、且つ共振するイオンの影像電
流が検出、記録された。フィッシャー氏は最も筒車な形
式の影像電流検出を採用し、彼はイオンが共振される際
にイオンにより吸収される電力を測定した。
レッティンハウス氏はより洗練されたエレクトロニクス
技術を用いて影像電流信号の検出と整流を行った。いず
れの場合も、電力吸収のピークの順序又は影像電流の振
幅は共振せしめられるイオンの飛程の質量スペクトルと
対応した。この種類のシェーマの主な欠点は、近接する
質量−電荷比のイオンに対応する信号を区別するための
十分な解像度を得るために、相当にゆっくりと走査しな
ければならないことである。絶対最大値として、ピーク
ごとの走査時間は、微分されるべき連続的質量−電荷比
を有するイオンの固有周波数間の周波数差の逆よりも太
き(なければならない。実際には、この速度よりも10
倍遅い速度で走査することになろう。より高い質量−電
荷比(周波数の間隔はより近密である)にて近接する質
量を分解するため、より高い分解能が必要なので、走査
速度は質量の増大とともに遅くなくてはならない。広範
囲の質量−電荷比にわたって走査する手順は時間がかか
り過ぎる。
本発明は強制励起の段階と検出の段階を分離し、フーリ
エ分析技術を応用して同時的に検出し、次に質量−電荷
比の全範囲にわたってタップされたイオンのf!分析を
行なう方法と装置とを含んでいる。この方法の段階は次
のとうりである。(1)分析される質量−電荷比の範囲
の全てのトラップされたイオンの運動の固有周波数に対
応する周波数を周波数分布内に含む励起波形を加えるこ
とにより、トラップされたイオンがコヒレントな運動へ
と励起される。付与された励起の継続期間は有限である
。(2)励起の終了後、残存するイオン影像電流信号が
検出され、増幅され、記録される。記録はイオン影像電
流が存続する限り、又は所望の周波数/質量分解能が得
られるのに十分な時間だけ継続される。(3)次にイオ
ン影像電流信号が周波数分析され(基本的にフーリエ分
析技術を利用)、周波数スペクトルが得られる。記録時
間には励起が生じないので、励起パルスにより生起され
るコヒレントな運動は、乱されない四極子電界において
固有な態様で移動するイオンにより厳密なものとなる。
検出されるイオン影像電流信号はトラップ内で励起され
る全てのイオンの影像電流の集合体である。スペクトル
分析は、四極子電極内のイオン運動の固有周波数に対応
する構成周波数へと信号を分解する。周波数スペクトル
は、四極子電界パラメータと固有周波数との公知の相関
によって質量スペクトルに変換することができる。この
方法は前述のとうり、FT  ICR方弐方式くの点で
M4Qしているが、磁界が含まれていないと言う重要な
事実の他に、別のいくつかの相異点がある。その1つは
、同一周波数にてイオンを励起させ検出することに限定
されないということである。
前述のとうり、イオンは多重の固有周波数を有している
。従って、例えば、(1−4)ω帯域のイオンの固有周
波数に対応する周波数から構成された波形のイオンを励
起せしめ、妥ωの帯域のイオン固有周波数に対応する周
波数範囲の誘導影像電流過渡を検出することが可能であ
ろう。
四極子電界を使用する際のもう一つの区別的な特徴は、
デバイス内でトラップされたイオンの範囲を容易に制御
可能であることである。四極子トランピング電界を生成
するため印加されるRF電圧と直流電圧は広範囲の不要
なイオンを不安定にし、それらをトラップから迅速に除
去するように操作することができる。勿論、FT、IC
Rデバイスの場合と同様に、トラップからイオンを共振
せしめる方法も活用できる。
四極子電極を使用するもう1つの利点は、良好に安定し
た軌道を有するトラップされたイオンは、それらが中性
の背景のガス分子と衝突すると、電界の中心で緩和する
という点である。ICRセルのDC電位/磁界内でトラ
・ノブされたイオンの場合、背景のガス分子との衝突に
よってイオンはトラッピングセルから拡散して失なわれ
る。従って、RFV!ii子デバイスの場合、任意の所
定の背景圧におけるトラップ時間はICRセルの場合よ
りも長くなるだろう。
所望の質量分解能を得るために必要な、高質量における
周波数分散を得るため、新型のFT ICR器械は2−
フテスラの強度の大型の磁界を発生するため超電導ソレ
ノイド磁石を使用している。高質量イオンに於て同等の
固有周波数分散は、従来の周波数(〜IMHz)及び適
正に印加されてRF雷電圧1〜7kv)で動作する従来
の寸法(re= 1 ca)のRF四極子電界デバイス
によって得ることが可能である。
実際には、達成可能な分解能は多くの条件により制約さ
れる。中性の背景のガス分子との衝突により、励起され
たイオンの当初のコヒレントな運動はディフェーズされ
且つ減衰されて、誘導されるイオン影像電流信号の継続
期間は短縮される。
更に四極子電界の不完全さによって、同じ質量−電荷比
のイオンは、トラップ内の位置とわずかに異なる固有周
波数を有することがある。上記の2つの要因により、コ
ヒレントに励起されたイオンのディフェーズが生じ、分
解能が低減する。トラップされた多数のイオンからの空
間電荷に帰゛因する電界の不完全さにより更に、固有周
波数が大幅にシフトして性能の劣化が生じる。更に、空
間電荷によって近接する質量−電荷比のイオンのコヒレ
ントな運動の結合が生じ、その結果、2種のイオンが共
通の固有周波数にて振動する。この技術の主要な欠点は
、イオン影像電流を検出するために利用する増幅器の入
力を、トラッピング電界を発生するために印加される高
いRF雷電圧ら遮断し、且つ完全な四極子電界に十分に
近似せしめるという点にある。
さて、本発明に基づく四極子イオントラソゲの動作理論
を説明してきたが、次に質量分析計について説明する。
第3図に示す質量分析計の機械的な部品は四極子電極構
造13.14.16及び、電子を作成するフィラメント
18と、端キャップ14を通ってRF四橿子イオントラ
ップへと伝送される電子の伝送を制御する開口板19と
ゲート電極21とを有する電子銃から構成されている。
電子制御、検出及び分析回路は6つの主要ブロックに区
分することができる。すなわち、差動出力を有する周波
数安定高電圧供給源22と、励起波形発生器23と駆動
増幅器24とを含む1組の励起パルス電子部品25と、
増幅器26とデジタル・アナログ変換器27とミキサー
28とフィルタ29と周波数合成器31とを含む1組の
検出用電子部品30と、走査及び獲得コンピュータ制御
装置32と、電子銃の電源及びゲート電圧源33゜34
と、周波数安定マスタークロック36の6ブロツクであ
る。
RF電圧供給源は環状電極を駆動してトラッピング電界
を発生せしめる。この電圧源は差動出力を有している0
反対位相を有する第2の出力は小型の可変(トリマ)コ
ンデンサ37を介して端キャップに接続されている。こ
のコンデンサは、環状電極と端キャップの間の容量性結
合により前記端キャップに誘導される小量の電圧をOに
するように調整されている。この電圧源の動作周波数f
0 (ω−2πro)は固定しており、システムのマス
タークロックを基準としている。一般に、この周波数は
マスタークロックの周波数の低調波であろう、RF振輻
は可変であり、システムの走査及び獲得コンピュータ制
御装置により外部制御が可能である。
励起パルス電子部品25は励起波長発生器23と差動駆
動増幅器24の2つの部品から成っている。波形発生器
23はトラップされたイオンをコヒレントな運動へと励
起するために用いる波形を生成する。この波形の範囲は
、イオンパルスから、短かい正弦波バースト、チャーブ
(一定振幅の周波数掃引)及び、分析されるイオンの質
量飛程に対応する一定の周波数範囲内の全ての周波数に
等しい励起力を与えるように特に設計された波形にまで
至る広い範囲のものであることができる。これらの励起
波形の周波数範囲の選択は、質量分析されるべきトラッ
プされたイオンのZ軸に沿った運動の第1の帯域、(ω
、第2の帯域(1−4)ω、第3の帯域(1+lω又は
それ以上に高位の周波数のいずれかの帯域と対応するも
のでなければならない、励起パルス波形は差動出力駆動
増幅器24に送られる。この駆動増幅器は励起波形を十
分に拡大して、発生するイオン影像電流の検出が可能で
あるような十分な量のイオン運動が誘発されるようにす
る。この増幅器の1つの極性の出力は「励起」端キャッ
プ14に接続され、且つトラップされたイオンをZ方向
に駆動する電圧を実際に供給する。別の極性の出力は小
型の可変(トリマ)コンデンサ38を介して反対側の「
検出」端キャップ16に接続されている。この可変コン
デ′ンサは、「検出」端キャップと「励起」端キャップ
との間の容量結合により誘導される「検出」端キヤツプ
上の電圧が0になるように調整される。
検出用電子部品30はイオン影像電流信号を増幅し、そ
れを数字化する。この電子部品のセットは5つの主要部
品、すなわち、高利得、広帯域の小型信号増幅器26と
、乗算器/ミキサー28と、低域フィルタ29と、アナ
ログ−デジタル変換器27と、中間周波数(I F)合
成器/発生器31である。
高利得増幅器への入力は「検出」端キャップに接続され
ている。前述したように、環状電極と「励起」端キヤツ
プ電極からの容量結合による、この増幅器の入力におけ
る信号への電圧付加が0になるように配慮されなければ
ならない、このことが必要であるのは、トラップされた
イオンからの影像電流信号が極めて小さく、かかる干渉
信号によって容易に圧倒されてしまうからである。更に
、増幅器の利得は極めて高く、Oにされなければ、環状
電極と励起端キヤツプ電極から結合される比較的大きな
信号により、飽和状態にされてしまうであろう。
増幅器の出力は直接的にデジタル化用にA/D変換器に
接続されてもよく、又は、乗算器/ミキサー・モジュー
ルと、周波数合成器/局部発振器と、低域フィルタとか
ら成る従来型のヘテロゲイン機構を用いて、最初により
低い周波数へと「ミックス」ダウンされてもよい、この
ヘテロゲイン・ダウン変換器によって、デジタル化によ
り遅い速度で行なわれることができる。一般に、広範囲
の質量/周波数範囲にわたって分析がなされる場合は直
接的なデジタル化方式が利用されよう。ヘテロゲイン方
式は狭い範囲の質量/周波数での分析に有効である。と
いうのは、より低い信号周波数では、より遅い速度での
サンプリングが可能であり、従って各実験でのサンプル
数が制約されている場合、より長時間の実験が可能だか
らである。
周波数分析の理論上の基本原理は、得ることができる周
波数分解能は信号を観察するのに費やされた時間に比例
するというものである。従って、ヘテロゲイン方式によ
って、より狭い周波数範囲にわたって、はるかに高度な
分解能での分析が可能になる。このことは勿論、サンプ
リング時間が、イオン影像電流過渡信号の継続期間では
なく、蓄積可能であるサンプルの総数によって限定され
ていると仮定した場合である。合成器/局部発振器によ
り生成される周波数もシステムのマスタークロックの周
波数を基準としている。
走査及び獲得制御装置/コンピュータは実験の順序を制
御し、データを獲得し且つ記憶し、データのフーリエ変
換分析を行って周波数スペクトルを生成し、次に質量ス
ペクトルを生成する。
電子銃はフィラメント用の放出調整電力供給源33と、
ゲート電極を駆動するための切換電圧供給源34とを備
えている。フィラメント用電源は電流をフィラメントへ
と導通してこれを加熱し、端キャップに対して負の電圧
でフィラメント集合体にバイアスをかけるので、放出さ
れた電子は端キャップの方向に駆動される。ゲート電極
の電源と出力は正と負の電圧を切換える。電離を可能に
するため、ゲート電圧供給源はゲート電極の正のバイア
スをかけて、電子が端キャップ及びイオン・トラップに
走行して、サンプルの中性分子を電離できるようにする
0分析時間中の電離を防止するため、ゲート電源はゲー
ト電極に負のバイアスをかけ、電子ビームを減速し、電
子ビームがイオン・トラップの内部に到達することを防
止する。
マスタークロック36は装置に時間、位相及び周波数基
準を提供する。それによって実験条件を正確に再現でき
、又、スペクトル分析に先立ち、獲得されたイオン影像
電流過渡データの信号平均化が可能になる。信号/ノイ
ズ比を向上させるそのような信号の平均化のためには、
励起パルスの始動、継続期間及び波形、環状電極に印加
されるRF雷電圧周波数と初期位相、合成器/局部発振
器の周波数と初期位相(ヘテロゲイン方式で動作してい
る場合)、データ獲得のオン・セットのタイミング、及
びサンプリング速度(A/D変換速度)は高度の再現性
を備え、且つ安定している必要がある。
以下に、前述の装置で質量分析が行なわれる態様の一例
を示す。
第4図を参照すると、RF電圧Bは最初に、当該の質量
飛程でイオンを有効にトラップするのに適切なあるレベ
ルに設定される。ゲート電極は、電子がトラップ内に入
り、トラップ内部でサンプル分子の電離が可能であるよ
うにバイアスをかけられる。(A)、イオン・トラップ
分析器内部の圧力は1×1O−Sトール以下に維持され
なければならず、FT  ICRの場合には10−”)
−ル以下であることが最も望ましい、電子ビームは大量
のイオンが累積可能であるように、十分長くデバイス内
にゲートされる。電離の終了後、RF電圧は、当該のト
ラップされたイオンのZ軸の運動が、検出と分析に望ま
しい周波数範囲内になるように変更される。多くの場合
、電離RF電圧レベルは適宜であり、RF電圧レベルの
変更は必要ではない。RFレベルの安定化が可能になっ
た後、励起パルス電圧Cが「励起」端キャップに印加さ
れる。
それによって、励起パルスの周波数帯域内の運動の固有
周波数を有するタップされたイオンの、Z軸に沿ったコ
ヒレントな運動が生起される。励起波形は、当該の質量
飛程内の全てのイオンを励起するために選択される。励
起パルスの終端後、「検出」端キャップからのイオン影
像電流過渡信号りのデジタル化と記憶が開始される。一
般に、増幅器が励起パルスからの何らかの[フィード・
スルー(feed−tbrough ) Jから回復し
、且つイオン過渡信号のひずみのない増幅を与えること
を確保するため、励起パルスの終端と第1のデジタル化
されたサンプルの記録との間に短かい遅延期間が置かれ
るべきである。一般に、デジタル化は、イオン影像電流
の過渡が完全に終るか、又は、過渡信号が長寿命である
場合は、所望の周波数/質量分解能を得るに十分長く獲
得できるまでm続すべきである。デジタル化されたデー
タは走査及び獲得コンピュータ制御装置のメモリ内に記
憶される。
次の質量分析実験を行なう前に、前の実験のイオンは除
去されなければならない。これは、FR雷電圧0に設定
して、もはやトラッピング電界が存在しないようにする
ことにより達成可能である。
一旦イオンを励起させ且つ検出した後から、再度イオン
を励起、検出することが可能であろう。
デジタル化されたイオン過渡データの獲得が終了した後
、コンピュータ制御装置は、デジタル信号処理の分野で
公知の技術を用いて時間分域原始データを周波数スペク
トルに変換する。一般に、この技術には獲得されたデー
タセット又はこのデータセットに何らかのフィルタをか
け、ウィンドウ処理され、位相修正され又はその他の処
理された形態の個別のフーリエ変換を得ることが含まれ
る。その技術は前述のとうり公知であり、FTICR器
械により得られるイオン過渡データにも同様に利用でき
る。
一旦周波数スベクトルが得られると、コンピュータ/制
御装置は、イオンの質量−電荷比、RF電界周波数、電
波強度及びデバイスのZ軸に沿ったイオン運動の固有周
波数との間の公知の相関関係に基づき、測定された周波
数と質量とを相関づけることが可能である。このように
して、イオン過渡周波数スペクトルの周波数−強度の輪
郭は、質量スペクトルの質量(質量−電荷比)−強度の
輪郭へと変換される。一般に、環状電極に印加されるR
F電圧は、正確さというよりもはるかに精密さを要する
ことで知られている。従って、未知の成分の分析の前に
は矯正が必要である。これは正確に判定された質量−電
荷比を有する質量ビークを伴う周知の質量スペクトルを
有する成分の分析により達成される。所与のRF電圧に
於て、この標準成分の周波数スペクトルを設定すること
によって、有効な四極子電界強度の計算が可能である。
開示している装置はトラップされたイオンを2軸の振動
様式で励起せしめ、生成されるイオン影像電流過渡信号
を端キャップにて検出するが、これが可能な唯一の構成
ではない。1つの別の構造では、トラッピングRF電圧
を端キャップに印加し且つ環状電極を2つの電気的に絶
縁された半部に機械的に分割することが必要であろう。
この構造によってトラップされたイオンをX軸又はY軸
の振動様式のいずれかで励起せしめることが可能であろ
う。励起パルスは環状電極の半分に付与され、誘導され
たイオン影像電流過渡信号は別の半分で検出される。ト
ラップされたイオンのX軸様弐の振動を励起するため、
環状電極はy、z面で分割される。トラップされたイオ
ンのy軸様式の振動を励起するため、環状電極はx、z
面で分割される。
前述の分析器は片側検出として知られている検出方法を
用いる。2つの対向する電極の1つに誘導された影像電
流が測定される。別のアプローチとしては、対向する双
方の電極に誘導されたイオン影像電流信号を検出してそ
の差を増幅する方法がある。これらの2つの誘導イオン
信号の位相は相反するので、合成された差分信号の振幅
は、片側方式を用いて得られる信号の振幅のほぼ2倍で
ある。このように感度が増すことに加えて、この方法に
は別の利点がある。イオン運動(速度)と、合成された
正味誘導イオン影像電流信号との関係に空間的な依存性
(ひずみ)が少ないことである。
FT  ICR分析器にとって、差分検出法は好適な方
法である0本明細書に開示しているFT  RF四極子
分析器に於ては、差分検出法の利用には幾分複雑な要素
が含まれる。検出用に使用される電極の一方又は両方に
は、検出用に用いられる直前に励起波形もが付与されな
ければならない。従って、電極の片方又は両方の接続を
、励起波形駆動増幅器の出力(単数又は複数)から、検
出用電子部品の高利得増幅器の入力(単数又は複数)へ
と切換えるための迅速切換装置を備えなければならない
このような切換え装置は、特にイオン過渡信号の記録中
は、駆動増幅器と入力増幅器との間に極めて高度な絶縁
を提供しなければならない。とういのは、励起用電子部
品からごく小量のノイズが流入(フィード・スルー)し
ても、超低レベルのイオン過渡信号は容易に圧倒されて
しまうからである。
差分検出のためのそのような構成の一例が第7図に示し
である。同様の参照番号は同様の部品に付されている。
差分駆動増幅器24と、高利得増幅器26は同調変成器
76を介してイオン・トラップの端キャップ14.16
に電気的に接続されている。高利得増幅器と同調変成器
との間の電気的接続は切換え装置73を介して行なわれ
、この切換え装置は増幅器の入力を変成器76を経由し
て端キャップに接続するか又はアースするかのいずれか
にさせることができる。励起段階中、高利得増幅器の入
力は同調変成器の二次コイル72から遮断され、アース
されて、かくして励起電圧から保護される。イオン・ト
ラップの端キャップで実際に生成される差分駆動増幅器
からの電圧出力の比率は、変成器の一次コイル74と二
次コイル71との結合により左右される。変成器の一次
コイルには可変コンデンサが接続されている。変成器の
インダクタンス及び可変コンデンサと端キャップのキャ
パシタンスがLC共振回路を形成する。
励起波形がこの共振又は同調回路の通過帯域内の周波数
から成っていれば、そのとき駆動増幅器と端キャップと
の結合は強い、励起波形が変成器の比較的狭い通過帯域
の外側の周波数から成っているなら、駆動増幅器の結合
は弱く、駆動増幅器出力の振幅は、端キャップの間にト
ラップされたイオンを十分励起するための十分な電圧が
生成されるなら相当に高くならなければならない。
検出段階中、駆動増幅器から電圧は出力されず、切換え
装置は高利得増幅器を変成器に電気的に接続して、イオ
ン・トラップの端キャップからの差分イオン・影像電流
信号を増幅する。同調変成器の狭い通過帯域内の周波数
のイオン影像電流信号だけが検出される。従って、変成
器の比較的狭い帯域幅が、任意の1つの実験で検出、分
析可能であるイオンの質量/周波数範囲を限定する。コ
ンデンサ75は検出可能である影像電流の周波数範囲に
何らかの調整を加えるように可変コンデンサになってい
る。この構成の利点は、同調変成器の帯域幅が狭いこと
によって高利得増幅器が、環状電極に印加されるRFト
ラッピング電圧の容置結合により生成される端キヤツプ
上のRF雷電圧ら実質的に絶縁されることである。前述
の構造で使用されたような電位コンデンサは使用する必
要がない。
二次元の四極子電界を用いたフーリエ変換RF四極子質
量分析デバイスも構成することができる。
このようなデバイスは第5図と第6図に示しである。三
次元の四極子電界のデバイスの場合、イオンは四極子電
界によってのみトラップされる。二次元の四極子電界の
デバイスの場合、イオンのトラッピングはRF四極子電
界と非四極子直流電界の組合せを用いることによって達
成可能である。
強集束のRF四極子電界はX及びy次元にイオンを包含
させるために用いられ、又、弱い直流電界は2方向にイ
オンを包含するために用いられる。
このようなトラップ・デバイスの最も簡略化された形態
が第5図に示しである。これは、構造の端部を閉鎖する
平板電極42.43を有する質量フィルタとして使用さ
れる従来型の直線四極子棒状電極構造41がら成ってい
る。正のイオンを[−ラップするため、端プレートには
四極子電界の中心線電位に対してわずかに正の直流電圧
へのバイアスがかけられる。これによって事実上、四極
子構造の長さに沿って、浅く平たんな底の直流電位が生
成される。この直流電位の電界により、イオンが構造の
端部からもれ出すことが防止される。四極子棒状構造が
対称的であるなら、構造の中心線電位は対状の棒に印加
される電圧の平均である。
中心線電位は一般に四極子オフセット電位又は電圧と称
される。この直線四極子構造がFT質量分析器として使
用される場合は、前述したものと同様の電子機器が使用
される。同一の参照番号は同一の部品に付しである。四
極子枠構造は三次元四極子装置の場合と同様に接続され
ている。RF雷電圧一対だけの棒に印加されるので、イ
オンを棒構造の中心に向けて再反射させるのに必要な直
流のレベルに加えて棒に印加されるRF雷電圧半分の電
圧にて端プレートにはバイアスをかけなければならない
、そのため、補助電圧源48からの直流電圧を結合して
端プレート用の適切なRF及びDCバイアスをかけるR
F分圧器及びRF−F−ラージ47として動作する一対
の直列コンデンサ44.46を使用することが必要であ
る。動作手順は三次元四極子装置で説明したのと同一で
ある。四極子電界の終端により、イオンが接近し、端プ
レートにより反射される際の横次元(x、y)でのイオ
ン運動の固有周波数の相当なシフトが生ずる。
それに拠り、Z軸に沿ったイオンの往復運動による横次
元でのイオン運動の固有周波数の変調が生ずる。Z軸に
沿ったイオン運動は振動性の運動であり、その周波数は
イオンの平均軸方向速度及びデバイスの長さによって大
きく規定される。イオンは無作為に分布した軸方向速度
を有している。
より速い軸方向速度を有するイオンは、より遅いイオン
よりも縁電界でより長い時間を費う、従って、軸方向速
度がより速いイオンは、より遅い軸方向速度を有するイ
オンとは異なる横方向運動の平均固有周波数を有する。
横方向のコヒレントな運動へと励起されたイオンは、Z
軸に沿ったイオン運動の位相及び周波数がランダムであ
るので、位相のランダム化をうける。その結果、誘導イ
オン影像電流過渡が短縮されよう、全体的な効果として
、質量分解能の低下に対応したスペクトル線の増加がみ
られる。
第6図は二次元RF四極子装置の改良された実施形態を
示す、端プレートの代りに、四極子電橋構造は3個のセ
グメント51,52.53に分割されている。電源22
からの同量のRF雷電圧電極棒の中心セグメントに印加
されると同様に端セグメントに印加される。正のイオン
をトラップするため、中心部の直流四種子オフセントに
は、電源54により、端部の四極子オフセットと比較す
ると小さい負のバイアス電圧が印加される。これによっ
て所望の軸方向直流電位が生成される。端部が構造のr
oと比較して相対的に長く、端部間の間隙が極めて小さ
い場合は、四極子電界のRF酸成分完全性は、棒セグメ
ント間の間隙に近接する領域も含め、イオンが包含され
るデバイスの中心部の全長を通して極めて良好になる。
しかし、端部と中心の四極子の直流オフセット間の小さ
な差によって、棒セグメント間の間隙に近接する領域の
四極子電界の直流成分は混乱する。四極子電界の直流部
分のこのような不均質さによって、質量分析向けにコヒ
レントに励起されたイオンのディフェーズが生じ、又、
スペクトル線の広がりを招く。しかし、この作用の大き
さは、端プレートをともなう構成の場合に比較して、前
記の構成の場合は相当小さくなろう、横の四極子電界の
不均質さが最小限になるような円滑なZ軸電位を生成す
るため連続的な傾斜の直流電圧を印加できるように、個
々のオフセット差がより小さい多くのセグメントを備え
、又は極端な場合は抵抗性被覆を伴なう四極子棒を備え
たより手の込んだ設計をイメージすることも可能であろ
う。
二次元の四極子電界デバイスに対する深い関心には3つ
の理由がある。第1に、正確な二次元四極子電極構造を
製造する公知の技術がある。第2に、イオンの蓄積に利
用できる容積は、より高いRF雷電圧使用を必要とする
roの拡大よりも、むしろ棒構造を長くすることによっ
て増すことができる。最後に、二次元の四極子デバイス
は第6図の56に図示されているような外部ソースから
のイオン噴射に好適であるようにみえる。イオンは軸か
らデバイスへと誘導され、衝突によって安定化されるか
、又は端プレート又はセグメントに印加される直流電圧
を増すことによりトラップされることができよう。三次
元の四極子トラップは、この種の実験にはそれほど適し
ていないように思われる。更に、この分析技術を、二次
元四極子の軸が閉鎖した円又はだ円にわん曲されている
チャーチ型のレース・トランクRF四極子イオン・トラ
ップ(D、A、チャーチ、J 、 Appl、 Phy
s 。
40.1969年3127)に応用することもイメージ
できよう、現在までに、ここで説明した分析法は単一段
階の質量分析に利用されてきている。
この方法は又、この種の実験がIt1選択不安定モード
で動作するFT  ICR器械及びRF四極子イオン・
トラップで実施されるのと同様にMS/MS分析にも応
用可能である。MS/MS分析のための通例の手順は、
電離と、直流及びRF四極子電界の操作により、又はイ
オンがデバイスから追出されるほど十分にイオンを励起
せしめることにより、又は上記の両方の方法の何らかの
組合わせにより、不要なイオン質量を除去することと、
残りの「親」イオンを励起せしめて、衝突により誘発さ
れる分離を可能ならしめ、次に、それにより生じた断片
又は「子」イオンを前述のFT方式により質量分析する
こととが含まれている。明らかに、この過程は、検出で
きる十分の数のイオンが残っている限り反復されて、「
孫」イオンの生成と分析及び連続的なイオンの生成が可
能である。
このように、広範囲のイオン質量の同時的な質量分析が
可能な四極子f量分析計と分析方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
第1図は二次元四極子構造の断面図、 第2図は三次元四極子構造の断面図、 第3図は本発明の一実施例に基づく三次元四極子質量分
析計の構成図、 第4図は本発明に基づく四極子の動作のタイミング図、 第5図は本発明の別の実施例に基づく直線四極子構造を
用いた質量分析計の構成図、 第6図は第5図に示す分析計の別の実施例の構成図、 第7図は第3図に示すのと同類の質量分析計用の差動検
出器の構成図である。 図中符号 平行棒11、内面12、環状電極13、端キヤツプ電極
14.16、フィラメント18、開口板19、ゲート電
極21、電圧源22、励起波形発生器23、駆動増幅器
24、励起パルス電子部品25、増幅器26、デジタル
−アナログ変換器27、ミキサー2B、フィルタ29、
周波数合成器31、コンピュータ制御装置32、ゲート
電圧源33.34、マスタークロック36、可変コンデ
ンサ37、トリマコンデンサ38、棒電極構造41、板
電極42,43、直列コンデンサ44゜46、チョーク
47、電圧源48、セグメント51.52.53、電源
54、外部噴射源56、二次コイル71,72、切換え
装置73、−次コイル74゜ 図面の浄書(内容に変更なl 手続補正書 63.1.11 昭和  年  月  日 2・発明OSk    7i葵開91子”9析8113
、補正をする者 事件との関係  出願人 名称    フィニガン コーポレーション4、代理人 7、補正の内容    別紙のとおり 1j11Fl°4初1°6付ゝゞ明細書τ駕13□よ。 特許庁長官 小 川 邦 夫 殿 1、事件の表示  昭和62年特許願第249065号
2、発明の名称  フーリエ変換四極子質量分析計及び
質量分析法 3、補正をする者 事件との関係  出願人 名称    フィニガン コーポレーション4、代理人

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、四極子構造と、前記構造にRF(無線周波)電圧を
    印加して前記構造に静電トラッピング電界を形成するた
    めの手段と、前記トラッピング電界内でサンプルを電離
    し且つ前記電界内でトラップされた質量飛程を有するサ
    ンプル・イオンを形成するイオン化手段と、分析される
    べき質量−電荷比の範囲のイオンにとっての運動の固有
    周波数に対応する周波数が周波数分布に含まれるエネル
    ギのパルスを前記トラップされたイオンに付与し、前記
    イオンの固有運動を誘発せしめる手段と、前記イオンの
    固有運動により誘導された影像電流を検出する手段とか
    ら構成されることを特徴とする四極子質量分析計。 2、間隔隔離された端キャップと環状電極とを含む四極
    子構造と、環状電極と少なくとも1つの端キャップとの
    間にRF電圧を印加して三次元の静電界を形成するため
    の手段と、 前記四極子構造に電離された電子を発射してサンプルを
    電離し且つ前記電界でトラップされたイオンを形成する
    ための電子銃と、前記端キャップの少なくとも1つに励
    起パルスを付与して前記トラップされたイオンの固有運
    動を誘発せしめるための励起パルス装置と、前記端キャ
    ップの少なくとも1つに接続され、前記励起パルスに応
    答して前記トラップ内のイオンの固有運動を検出するた
    めの検出手段とから構成されることを特徴とする四極子
    質量分析計。 3、四極子分光計構造内でトラップされたイオンの質量
    分析法に於て、 四極子構造にRF電圧を印加して静電トラッピング電界
    を形成する段階と、前記トラッピング電界内のサンプル
    を電離することによって、質量−電荷比の範囲にわたっ
    てイオンがトラップされる段階と、前記四極子構造に励
    起電圧を印加し、その際前記励起電圧は分析されるべき
    質量−電荷比の範囲内のトラップされたイオン運動の固
    有周波数に対応する周波数を含んでいる段階と、励起電
    圧の印加が終了した後、固有イオン運動により誘導され
    るイオン影像電流を検出する段階と、誘導されたイオン
    電流の信号を増幅し且つ記録する段階との各段階から成
    ることを特徴とする方法。
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