JP5709742B2 - 半径方向位置に伴って強度が増大する軸方向電場を提供する多極性イオン誘導 - Google Patents
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Description
本発明は、例えば、以下を提供する。
(項目1)
細長いロッドセットを有する質量分析計システムを操作する方法であって、上記ロッドセットは、第1の端部と、第2の端部と、複数のロッドと、中心縦軸とを有し、
a)上記ロッドセット内へとイオンを入射することと、
b)上記複数のロッド間にRF場を生成し、上記ロッドセット内に上記イオンを半径方向に閉じ込めることであって、上記RF場は、上記ロッドセットの長さの少なくとも一部に沿って変動し、各イオンに対して、対応する第1の軸方向力を提供して、上記イオンに作用し、第1の軸方向に上記イオンを押出す、ことと、
c)各イオンに対して、対応する第2の軸方向力を提供し、上記第1の軸方向と反対の第2の軸方向に上記イオンを押出すことと
を含み、上記対応する第1の軸方向力は、上記対応する第2の軸方向力に対して、上記中心縦軸に対して直角の任意の方向における上記中心縦軸からの上記イオンの半径方向変位に伴って増加し、上記イオンが、上記中心縦軸から閾値半径方向距離未満にある場合、上記第1の対応する軸方向力は、上記対応する第2の軸方向力未満であって、上記イオンが、上記中心縦軸に対して直角の任意の方向における上記閾値半径方向距離を上回って上記中心縦軸から半径方向に変位される場合、上記対応する第1の軸方向力は、上記対応する第2の軸方向力を超える、方法。
(項目2)
d)第1のイオン群を半径方向に励起し、上記中心縦軸からの上記第1のイオン群の関連する半径方向振幅を増加させることであって、上記第1のイオン群内の各イオンに対して、上記イオンに作用する上記対応する第1の軸方向力が、上記イオンに作用する上記対応する第2の軸方向力を超え、上記ロッドセットの第2の端部に向かって上記第1のイオン群を押出す、ことと、
e)第2のイオン群を半径方向に閉じ込め、上記第1のイオン群の上記関連する半径方向振幅より小さい関連する半径方向振幅を有することであって、上記第2のイオン群内の各イオンに対して、上記イオンに作用する上記対応する第2の軸方向力が、上記イオンに作用する上記第1の軸方向力を超え、上記ロッドセットの第2の端部と反対の上記ロッドセットの第1の端部に向かって上記第2のイオン群を押出す、ことと
をさらに含み、上記第1のイオン群は、第1の質量範囲内にあって、上記第2のイオン群は、上記第1の質量範囲から外れた第2の質量範囲内にある、項目1に記載の方法。
(項目3)
d)は、上記ロッドセットの上記第2の端部から上記第1のイオン群を出射することをさらに含み、
e)は、d)の間、上記ロッドセット内に上記第2のイオン群を保持することをさらに含む、
項目2に記載の方法。
(項目4)
d)は、i)半径方向共鳴励起のための補助信号を提供することと、ii)上記RF場のRF振幅を第1のレベルまで増加させて、上記第1のイオン群を上記補助信号と共鳴させ、上記第1のイオン群を半径方向に励起することとを含む、項目2に記載の方法。
(項目5)
d)およびe)の後に、
f)上記第2のイオン群を半径方向に励起し、上記中心縦軸からの上記第2のイオン群の上記関連する半径方向振幅を増加させることであって、上記第2のイオン群内の各イオンに対して、上記イオンに作用する上記対応する第1の軸方向力が、上記イオンに作用する上記対応する第2の軸方向力を超え、上記ロッドセットの第2の端部に向かって、上記第2のイオン群を押出す、ことと、
g)上記第2のイオン群の上記関連する半径方向振幅より小さい関連する半径方向振幅を有するように第3のイオン群を半径方向に閉じ込めることであって、第3のイオン群内の各イオンに対して、上記イオンに作用する上記対応する第2の軸方向力が、上記イオンに作用する上記第1の軸方向力を超え、上記ロッドセットの第2の端部と反対の上記ロッドセットの第1の端部に向かって、上記第3のイオン群を押出す、ことと
をさらに含み、上記第3のイオン群は、上記第2の質量範囲から外れた第3の質量範囲内にある、項目3に記載の方法。
(項目6)
f)は、上記ロッドセットの第2の端部から上記第2のイオン群を出射することをさらに含み、
g)は、f)の間、上記ロッドセット内に第3のイオン群を保持することをさらに含む、
項目5に記載の方法。
(項目7)
d)は、i)半径方向共鳴励起のための補助信号を提供することと、ii)上記RF場のRF振幅を第1のレベルまで増加させて、上記第1のイオン群を上記補助信号と共鳴させ、上記第1のイオン群を半径方向に変位させることとを含み、
f)は、上記RF場の上記RF振幅を第2のレベルまで増加させて、上記第2のイオン群を上記補助信号と共鳴させ、上記第2のイオン群を半径方向に励起することを含む、
項目6に記載の方法。
(項目8)
上記RF場の上記RF振幅は、上記第1のレベルから上記第2のレベルまで、継続的に走査される、項目1に記載の方法。
(項目9)
c)は、各イオンに対して、上記対応する第2の軸方向力を提供する第2の軸方向場を提供することを含む、項目1に記載の方法。
(項目10)
上記第2の軸方向場は、上記ロッドセットの第1の端部と第2の端部との間に提供される障壁場であって、
各イオンに対して、i)上記イオンが、上記中心縦軸からの上記閾値半径方向距離未満にある場合、上記障壁場は、上記障壁場と上記ロッドセットの上記第1の端部との間に上記イオンを含むように動作可能であって、ii)上記イオンが、上記閾値半径方向距離を上回って、上記中心縦軸から半径方向に変位される場合、上記対応する第1の軸方向力は、上記障壁場を越えて、上記イオンを押出すように動作可能である、
項目9に記載の方法。
(項目11)
上記RF場は、多極性RF半径方向場であって、上記多極性RF半径方向場は、上記第1の端部から上記第2の端部へと上記ロッドセットに沿って減退する、項目1に記載の方法。
(項目12)
上記多極性RF半径方向場は、上記第1の端部から上記第2の端部へと実質的に線形に減退する、項目11に記載の方法。
(項目13)
上記ロッドセットと連動して第2のロッドセットを操作することであって、上記第2のロッドセットは、第1の分解能で、上記ロッドセットの第2の端部から軸方向に出射される上記第1のイオン群を受け取るように位置付けられている、こと
をさらに含み、上記第2のロッドセットは、上記第1の分解能より高い第2の分解能で、上記第1のイオン群を軸方向に出射するように構成されている、項目3に記載の方法。
(項目14)
上記ロッドセットは、上流イオン密度を有し、上記第2のロッドセットは、下流イオン密度を有し、上記方法は、上記下流イオン密度を上記上流イオン密度より低く維持して、上記第2の分解能を上記第1の分解能より高く維持することをさらに含む、項目13に記載の方法。
(項目15)
質量分析計システムであって、
イオン源と、
ロッドセットであって、縦軸方向に沿って延在する複数のロッドと、上記イオン源からイオンを入射するための第1の端部と、上記ロッドセットの上記縦軸を横断するイオンを出射するための第2の端部とを有する、ロッドセットと、
i)上記ロッドセットにRF電圧を提供して、上記ロッドセットの上記複数のロッド間にRF場を生成し、上記ロッドセット内に上記イオンを半径方向に閉じ込めるRF電圧供給モジュールであって、上記ロッドセットは、上記RF場が、上記ロッドセットの少なくとも一部に沿って変動し、各イオンに対して、上記イオンに作用する対応する第1の軸方向力を提供して、第1の軸方向に上記イオンを押出すように構成されているRF電圧供給モジュールと、
i)上記ロッドセットに二次的電圧を提供して、各イオンに対して、上記ロッドセットの少なくとも上記一部に沿って、対応する第2の軸方向力を提供し、上記第1の軸方向と反対の第2の軸方向に上記イオンを押出すことのための二次的電圧供給モジュールと
を含み、上記対応する第1の軸方向力は、上記対応する第2の軸方向力に対して、上記中心縦軸に対して直角の任意の方向における上記中心縦軸からの上記イオンの半径方向変位に伴って増加し、上記イオンが、上記中心縦軸から閾値半径方向距離未満にある場合、上記第1の対応する軸方向力は、上記対応する第2の軸方向力未満であり、上記イオンが、上記中心縦軸に対して直角の任意の方向において上記閾値半径方向距離を上回って上記中心縦軸から半径方向に変位される場合、上記対応する第1の軸方向力は、上記対応する第2の軸方向力を超える、システム。
(項目16)
上記複数のロッドは、上記第1の端部から上記第2の端部への上記第1の軸方向において上記縦軸から発散的に広がる、項目15に記載の質量分析計システム。
(項目17)
上記複数のロッドは、上記縦軸から離れる0.1%乃至3%の勾配を有する、項目16に記載の質量分析計システム。
(項目18)
上記複数のロッドは、上記縦軸から離れる0.15%乃至2%の勾配を有する、項目16に記載の質量分析計システム。
(項目19)
上記複数のロッドは、上記縦軸から実質的に線形に発散的に広がる、項目16に記載の質量分析計システム。
(項目20)
上記複数のロッド内の各ロッドは、複数のセグメントを含み、各ロッドに供給される上記RF電圧のRF振幅は、各ロッドの隣接するセグメント間で変動する、項目15に記載の質量分析計システム。
(項目21)
各ロッドの上記隣接するセグメントの各対は、コンデンサおよびレジスタによって電気的に結合され、上記コンデンサおよびレジスタは、上記第1の端部により近い隣接するセグメントから上記第2の端部により近い隣接するセグメントへと上記RF振幅を低減するように共同して動作可能である、項目20に記載の質量分析計システム。
(項目22)
上記コンデンサの静電容量および上記レジスタの抵抗は、各ロッドの上記隣接するセグメントの各対に対して選択され、上記RF振幅は、上記ロッドセットの長さに沿って、セグメントからセグメントへと実質的に等量ずつ低減される、項目21に記載の質量分析計システム。
(項目23)
上記二次的電圧供給モジュールは、上記ロッドセットに接続され、上記ロッドセットの隣接するセグメントのうちの少なくとも1つの対間にDCオフセット電位を提供し、
上記第2の軸方向場は、上記DCオフセット電位によって提供される障壁場であって、
各イオンに対して、i)上記イオンが、上記中心縦軸から上記閾値半径方向距離未満にある場合、上記障壁場は、上記障壁場と上記ロッドセットの上記第1の端部との間に上記イオンを含むように動作可能であり、ii)上記イオンが、上記閾値半径方向距離を上回って上記中心縦軸から半径方向に変位される場合、上記対応する第1の軸方向力は、上記障壁場を越えて上記イオンを押出すように動作可能である、
項目20に記載の質量分析計システム。
(項目24)
上記複数のセグメントは、上記ロッドの一端における第1の端部セグメントと、上記ロッドの第1の端部と反対の上記ロッドの第2の端部における第2の端部セグメントとを含み、
上記二次的電圧供給モジュールは、上記第1の端部セグメントに第1のDC電圧を供給するための第1のDC供給部と、上記第2の端部セグメントに第2のDC電圧を供給するための第2のDC供給部とを含み、上記第1のDC電圧が上記第2のDC電圧とは異なることにより、上記対応する第2の軸方向力を提供する、項目20に記載の質量分析計システム。
(項目25)
上記複数のロッドは、上記RF電圧供給モジュールから上記RF電圧を受け取って上記RF場を生成し、
上記ロッドセットは、二次的軸方向場を提供する複数の補助電極をさらに含み、各イオンに対して、上記二次的軸方向力を提供し、上記二次的電圧供給モジュールは、上記複数の補助電極に電気的に結合され、上記二次的軸方向場を提供する、
項目15に記載の質量分析計システム。
(項目26)
上記複数のロッド内の各ロッドは、
外部導電性表面と、
上記外部導電性表面上の螺旋軌道に沿って設置されるインダクタであって、上記螺旋軌道に沿って誘導効果を提供し、上記RF場を変動させるように動作可能な螺旋インダクタと
を含む、項目25に記載の質量分析計システム。
(項目27)
上記複数のロッド内の各ロッドに対して、上記インダクタは、上記螺旋軌道に沿って、上記外部導電性表面に切削された溝を含む、項目26に記載の質量分析計システム。
(項目28)
上記複数のロッド内の各ロッドに対して、上記インダクタは、上記外部導電性表面上の上記螺旋軌道に沿って設置された絶縁体を含む、項目26に記載の質量分析計システム。
(項目29)
上記ロッドセットの上記第2の端部から軸方向に出射されるイオンを受け取るように位置付けられている第2のロッドセットであって、上記RF電圧供給モジュールは、上記第2のロッドセットに接続され、上記第2のロッドセット内にRF場を生成し、上記第2のロッドセット内に上記イオンを半径方向に閉じ込める、第2のロッドセットと、
選択された質量対電荷比に基づいて、上記RF電圧供給モジュールを制御するためのコントローラであって、並行して、i)上記ロッドセットに半径方向励起場を提供して上記選択された質量対電荷比のイオンを半径方向に励起することによって、上記選択された質量対電荷比の上記イオンに作用する上記第1の軸方向力が、上記第2の軸方向力を超え、上記ロッドセットを通して上記選択された質量対電荷比の上記イオンを押出して、上記ロッドセットの上記第2の端部から上記選択された質量対電荷比の上記イオンを軸方向に出射し、ii)上記ロッドセットと連動して上記第2のロッドセットを構成することによって、上記第2のロッドセットは、上記選択された質量対電荷比の上記イオンを軸方向に出射するように構成されている、コントローラと
をさらに含む、項目15に記載の質量分析計システム。
(項目30)
上記ロッドセットは、上記ロッドセットの部分を含む上流部分であって、上記上流部分に沿って上記RF場が変動し、各イオンに対して、上記イオンに作用する上記対応する第1の軸方向力を提供して、上記第1の軸方向内の上記イオンを押出す、上流部分と、上記縦軸方向に沿って、実質的に一定のRF場を提供するように構成されている下流部分とを含む、項目15に記載の質量分析計システム。
平衡化軸方向力のための第3の選択肢は、多極性ロッドアレイの隣接するセグメント間のDCロッド−オフセット電位である。すなわち、熱化されたイオンは、ロッドのDC電気的導通の断絶によって特徴化される軸方向範囲の出口端において、軸方向に閉じ込められ得る。四重極ロッドアレイの2つの区画間のDCオフセット電位は、その強度が半径方向位置に伴ってほとんど変動しない軸方向障壁を提供し得る。その結果、思慮深く選択されたオフセット電位は、熱化された(低半径方向振幅)イオンのための閉じ込め障壁を提供する一方、より高い半径方向振幅を伴うイオン(正の軸方向力がより強力である)は、透過されるであろう。
抵抗結合される隣接するセグメントを伴う、セグメント化された補助電極を採用する第4の選択肢は、テーパT−電極を使用する利点と、方位角方向非均一性の不利点とを共有する。しかしながら、セグメント化された補助電極は、テーパT−電極に優る少なくとも3つの利点を有する。最も重要なことは、対向端部に接続される独立DC供給部によって、抵抗結合されるセグメントを伴う補助電極は、軸方向電場を提供することであって、その最大強度は、遥かに大きく、その強度は、T−電極によって提供される軸方向場より遥かに広範囲にわたって変動し得る。多用途性の向上に加え、セグメント化されたT−電極は、プリント回路基板として安価に製造されるという付加的利点を有する。
1RFサイクルわたって平均される2D四重極場内の一価のイオンが受ける電位は、式(Londry, F. A. and Hager, J. W., ”Mass−Selective Axial Ejection from a Linear Quadrupole Ion Trap”, J Am Soc Mass Spectrom 2003, 14, 1130−1147, Eq. 20.参照)によって、低いqにおいて、最良近似まで求められ得ることが確証されている。
発散的に広がるロッドセット内の電位場が、軸方向位置zの関数として単調減少ことは、式4から明らかである。したがって、発散的に広がるr0の影響は、等価単調減少電場電位が提供される、ロッドセットの他の構成または配列によってシミュレーションされ得る。
図3は、入口端から開始し、セグメント化されたロッドセット310の出口端に向かって移動する、セグメント化されたロッドセット310の離散セグメントに単調減少RF振幅を提供するために使用され得るRCネットワーク300を示す。RCネットワーク300は、RF源320と、2つのDCオフセット電源330、340と、結合コンデンサ350と、レジスタ360とを含む。RF源320は、結合コンデンサ350およびレジスタ360を介して、セグメント化されたロッドセット310(図3では、S0からSnとして示される)の個々のセグメントに結合される。S1からSn−1のロッドセット310の隣接するセグメントの各対は、対応するコンデンサ−レジスタの並列の組み合わせによって、電気的に結合される。セグメント化されたロッドセットのセグメントS0およびS1、ならびにセグメントSn−1およびSnは、対応するコンデンサのみによって、電気的に結合される。
軸方向に減退する四重極RF半径方向場を生成する別の方法は、レーザを使用して導電性塗膜に螺旋を切削し、金めっきセラミックロッドの一部をインダクタに替えることである。レーザを使用して、導電性塗膜に螺旋を切削し代替として、導電性ロッドは、同一目標を達成するために、好適に絶縁されたワイヤによって巻かれ得る。ロッドの誘導性部分にわたるRF増加は、 要求に応じて、軸方向位置に伴って増加(または、配向に応じて、減少)するRF四重極場をもたらし得る。
(RF振幅)
VRFは、螺旋の一部に印加されるRF駆動である。
Lspiral=Kμ0n2lπr2は、螺旋のインダクタンスである。
式中、μ0は、自由空間の透磁率であって(セラミックの磁化率はごく少量であると仮定)、nは、単位長当たりの巻数であって、lは、螺旋の長さであって、rは、ロッドの半径である。因数Kは、螺旋の有限長を考慮する(Paul Lorrain and Dale Corson, ”Electromagnetic Fields and Waves, Second Edition,” W. H. Freeman and Company, San Francisco, 1970参照)。
Ltermは、ロッドの螺旋部分にDCオフセット電圧を提供する電源を絶縁するために使用される、インダクタのインダクタンスである。
正の軸方向場が、直ぐ上に記載される螺旋実装によって、またはロッドの長さにわたって減退するRF振幅をセグメント化されたロッドセットに提供することによって、あるいは出口端に向かって発散的に広がるロッドによって、提供されるかどうかに関わらず、本正の軸方向力を平衡化する負の軸方向力が、依然として、イオン選別を促進するためにロッドセット内に提供され得る。上述のように、本負の軸方向力を提供する種々の方法が存在し、それらは、以下に詳細に記載される。
本発明の実施形態によるテーパT−電極は、図6Aおよび6Bの断面図に例証される。具体的には、図6A、四重極ロッドアレイ1000のx−y面の横断断面図として、四重極場の漸近線上に設置されるテーパT−電極1002を例証する。図6Bは、図6Aの四重極ロッドアレイ100のテーパT−電極1002を例証する。示されるように、テーパT−電極は、四重極ロッドアレイの隣接するロッド間に設置される。四重極ロッドアレイは、対向するロッドAの一対と、対向するロッドBの別の対とを含む。図6Bに示されるように、各テーパT−電極は、ロッドアレイ1000の長さに沿ってテーパとなる突起1004を含む。
別の可能性は、ロッドセグメント(セグメントロッドセットの場合)にわたって、ロッド−オフセットを変動させることであって、それは、半径方向および方位角方向の両方に比較的均一性の軸方向場を提供し得る。そのような方式は、単純に、各レジスタチェーンの一方端に独立DC供給部を接続することによって、実装され得る。本方式の弱点は、DC電位の降下によって、レジスタにわたって熱が生成さ得ることである。
本発明におけるいくつかの実施形態のいくつかの側面によると、イオンは、ロッドセット内に入射される。ロッドセットの複数のロッド間に提供されるRF場を使用して、ロッドセット内にイオンを半径方向に閉じ込める。本RF場は、ロッドセットの長さの少なくとも一部に沿って変動し、各イオンに対して、イオンに作用する対応する第1の軸方向力を提供して、第1の軸方向(典型的には、ロッドセットの出口端に向かうが、必ずしもそうではない)にイオンを押出す。上述のように、RF場の本変動は、例えば、縦軸方向から0.1%乃至3%の勾配で、または代替として、縦軸方向から0.15%乃至2%の勾配で、ロッドを若干発散的に広げることによって提供され得る。代替として、上述のように、セグメント化された電極または螺旋実装を使用して、RF場に本変動あるいはある他の変動を提供し得る。
Claims (30)
- 細長いロッドセットを有する質量分析計システムを操作する方法であって、前記ロッドセットは、第1の端部と、第2の端部と、複数のロッドと、中心縦軸とを有し、
a)前記ロッドセット内へとイオンを入射することと、
b)前記複数のロッド間にRF場を生成し、前記ロッドセット内に前記イオンを半径方向に閉じ込めることであって、前記RF場は、前記ロッドセットの長さの少なくとも一部に沿って変動し、各イオンに対して、対応する第1の軸方向力を提供して、前記イオンに作用し、前記ロッドセット内で第1の軸方向に前記イオンを押出す、ことと、
c)各イオンに対して、対応する第2の軸方向力を提供し、前記ロッドセット内で前記第1の軸方向と反対の第2の軸方向に前記イオンを押出すことと
を含み、前記対応する第1の軸方向力は、前記対応する第2の軸方向力に対して、前記中心縦軸に対して直角の任意の方向における前記中心縦軸からの前記イオンの半径方向変位に伴って増加し、前記イオンが、前記中心縦軸から離れて半径方向距離の閾値の値未満にある場合、前記第1の対応する軸方向力は、前記対応する第2の軸方向力未満であって、前記イオンが、前記中心縦軸に対して直角の任意の方向における前記半径方向距離の前記閾値の値を上回って前記中心縦軸から離れて半径方向に変位される場合、前記対応する第1の軸方向力は、前記対応する第2の軸方向力を超える、方法。 - d)第1のイオン群を半径方向に励起し、前記中心縦軸からの前記第1のイオン群の関連する半径方向振幅を増加させることであって、前記第1のイオン群内の各イオンに対して、前記イオンに作用する前記対応する第1の軸方向力が、前記イオンに作用する前記対応する第2の軸方向力を超え、前記ロッドセット内で前記ロッドセットの第2の端部に向かって前記第1のイオン群を押出す、ことと、
e)第2のイオン群を半径方向に閉じ込め、前記第1のイオン群の前記関連する半径方向振幅より小さい関連する半径方向振幅を有することであって、前記第2のイオン群内の各イオンに対して、前記イオンに作用する前記対応する第2の軸方向力が、前記イオンに作用する前記第1の軸方向力を超え、前記ロッドセット内で前記ロッドセットの第2の端部と反対の前記ロッドセットの第1の端部に向かって前記第2のイオン群を押出す、ことと
をさらに含み、前記第1のイオン群は、第1の質量範囲内にあって、前記第2のイオン群は、前記第1の質量範囲から外れた第2の質量範囲内にある、請求項1に記載の方法。 - d)は、前記ロッドセットの前記第2の端部から前記第1のイオン群を出射することをさらに含み、
e)は、d)の間、前記ロッドセット内に前記第2のイオン群を保持することをさらに含む、
請求項2に記載の方法。 - d)は、i)半径方向共鳴励起のための補助信号を提供することと、ii)前記RF場のRF振幅を第1のレベルまで増加させて、前記第1のイオン群を前記補助信号と共鳴させ、前記第1のイオン群を半径方向に励起することとを含む、請求項2に記載の方法。
- d)およびe)の後に、
f)前記第2のイオン群を半径方向に励起し、前記中心縦軸からの前記第2のイオン群の前記関連する半径方向振幅を増加させることであって、前記第2のイオン群内の各イオンに対して、前記イオンに作用する前記対応する第1の軸方向力が、前記イオンに作用する前記対応する第2の軸方向力を超え、前記ロッドセット内で前記ロッドセットの第2の端部に向かって、前記第2のイオン群を押出す、ことと、
g)前記第2のイオン群の前記関連する半径方向振幅より小さい関連する半径方向振幅を有するように第3のイオン群を半径方向に閉じ込めることであって、第3のイオン群内の各イオンに対して、前記イオンに作用する前記対応する第2の軸方向力が、前記イオンに作用する前記第1の軸方向力を超え、前記ロッドセット内で前記ロッドセットの第2の端部と反対の前記ロッドセットの第1の端部に向かって、前記第3のイオン群を押出す、ことと
をさらに含み、前記第3のイオン群は、前記第2の質量範囲から外れた第3の質量範囲内にある、請求項3に記載の方法。 - f)は、前記ロッドセットの第2の端部から前記第2のイオン群を出射することをさらに含み、
g)は、f)の間、前記ロッドセット内に第3のイオン群を保持することをさらに含む、
請求項5に記載の方法。 - d)は、i)半径方向共鳴励起のための補助信号を提供することと、ii)前記RF場のRF振幅を第1のレベルまで増加させて、前記第1のイオン群を前記補助信号と共鳴させ、前記第1のイオン群を半径方向に変位させることとを含み、
f)は、前記RF場の前記RF振幅を第2のレベルまで増加させて、前記第2のイオン群を前記補助信号と共鳴させ、前記第2のイオン群を半径方向に励起することを含む、
請求項6に記載の方法。 - 前記RF場の前記RF振幅は、前記第1のレベルから前記第2のレベルまで、継続的に走査される、請求項7に記載の方法。
- c)は、各イオンに対して、前記対応する第2の軸方向力を提供する第2の軸方向場を提供することを含む、請求項1に記載の方法。
- 前記第2の軸方向場は、前記ロッドセットの第1の端部と第2の端部との間に提供される障壁場であって、
各イオンに対して、i)前記イオンが、前記中心縦軸から離れて前記半径方向距離の前記閾値の値未満にある場合、前記障壁場は、前記障壁場と前記ロッドセットの前記第1の端部との間に前記イオンを含むように動作可能であって、ii)前記イオンが、前記半径方向距離の前記閾値の値を上回って、前記中心縦軸から離れて半径方向に変位される場合、前記対応する第1の軸方向力は、前記障壁場を越えて、前記ロッドセット内で前記イオンを押出すように動作可能である、
請求項9に記載の方法。 - 前記RF場は、多極性RF半径方向場であって、前記多極性RF半径方向場は、前記第1の端部から前記第2の端部へと前記ロッドセットに沿って減退する、請求項1に記載の方法。
- 前記多極性RF半径方向場は、前記第1の端部から前記第2の端部へと実質的に線形に減退する、請求項11に記載の方法。
- 前記ロッドセットと連動して第2のロッドセットを操作することであって、前記第2のロッドセットは、第1の分解能で、前記ロッドセットの第2の端部から軸方向に出射される前記第1のイオン群を受け取るように位置付けられている、こと
をさらに含み、前記第2のロッドセットは、前記第1の分解能より高い第2の分解能で、前記第1のイオン群を軸方向に出射するように構成されている、請求項3に記載の方法。 - 前記ロッドセットは、上流イオン密度を有し、前記第2のロッドセットは、下流イオン密度を有し、前記方法は、前記下流イオン密度を前記上流イオン密度より低く維持して、前記第2の分解能を前記第1の分解能より高く維持することをさらに含む、請求項13に記載の方法。
- 質量分析計システムであって、
イオン源と、
ロッドセットであって、縦軸方向に沿って延在する複数のロッドと、前記イオン源からイオンを入射するための第1の端部と、前記ロッドセットの前記縦軸を横断するイオンを出射するための第2の端部とを有する、ロッドセットと、
i)前記ロッドセットにRF電圧を提供して、前記ロッドセットの前記複数のロッド間にRF場を生成し、前記ロッドセット内に前記イオンを半径方向に閉じ込めるRF電圧供給モジュールであって、前記ロッドセットは、前記RF場が、前記ロッドセットの少なくとも一部に沿って変動し、各イオンに対して、前記イオンに作用する対応する第1の軸方向力を提供して、前記ロッドセット内で第1の軸方向に前記イオンを押出すように構成されているRF電圧供給モジュールと、
i)前記ロッドセットに二次的電圧を提供して、各イオンに対して、前記ロッドセットの少なくとも前記一部に沿って、対応する第2の軸方向力を提供し、前記ロッドセット内で前記第1の軸方向と反対の第2の軸方向に前記イオンを押出すことのための二次的電圧供給モジュールと
を含み、前記対応する第1の軸方向力は、前記対応する第2の軸方向力に対して、前記中心縦軸に対して直角の任意の方向における前記中心縦軸からの前記イオンの半径方向変位に伴って増加し、前記イオンが、前記中心縦軸から離れて半径方向距離の閾値の値未満にある場合、前記第1の対応する軸方向力は、前記対応する第2の軸方向力未満であり、前記イオンが、前記中心縦軸に対して直角の任意の方向において前記半径方向距離の前記閾値の値を上回って前記中心縦軸から離れて半径方向に変位される場合、前記対応する第1の軸方向力は、前記対応する第2の軸方向力を超える、システム。 - 前記複数のロッドは、前記第1の端部から前記第2の端部への前記第1の軸方向において前記縦軸から発散的に広がる、請求項15に記載の質量分析計システム。
- 前記複数のロッドは、前記縦軸から離れる0.1%乃至3%の勾配を有する、請求項16に記載の質量分析計システム。
- 前記複数のロッドは、前記縦軸から離れる0.15%乃至2%の勾配を有する、請求項16に記載の質量分析計システム。
- 前記複数のロッドは、前記縦軸から実質的に線形に発散的に広がる、請求項16に記載の質量分析計システム。
- 前記複数のロッド内の各ロッドは、複数のセグメントを含み、各ロッドに供給される前記RF電圧のRF振幅は、各ロッドの隣接するセグメント間で変動する、請求項15に記載の質量分析計システム。
- 各ロッドの前記隣接するセグメントの各対は、コンデンサおよびレジスタによって電気的に結合され、前記コンデンサおよびレジスタは、前記第1の端部により近い隣接するセグメントから前記第2の端部により近い隣接するセグメントへと前記RF振幅を低減するように共同して動作可能である、請求項20に記載の質量分析計システム。
- 前記コンデンサの静電容量および前記レジスタの抵抗は、各ロッドの前記隣接するセグメントの各対に対して選択され、前記RF振幅は、前記ロッドセットの長さに沿って、セグメントからセグメントへと実質的に等量ずつ低減される、請求項21に記載の質量分析計システム。
- 前記二次的電圧供給モジュールは、前記ロッドセットに接続され、前記ロッドセットの隣接するセグメントのうちの少なくとも1つの対間にDCオフセット電位を提供し、
前記第2の軸方向場は、前記DCオフセット電位によって提供される障壁場であって、
各イオンに対して、i)前記イオンが、前記中心縦軸から離れて前記半径方向距離の前記閾値の値未満にある場合、前記障壁場は、前記障壁場と前記ロッドセットの前記第1の端部との間に前記イオンを含むように動作可能であり、ii)前記イオンが、前記半径方向距離の前記閾値の値を上回って前記中心縦軸から離れて半径方向に変位される場合、前記対応する第1の軸方向力は、前記障壁場を越えて前記ロッドセット内で前記イオンを押出すように動作可能である、
請求項20に記載の質量分析計システム。 - 前記複数のセグメントは、前記ロッドの一端における第1の端部セグメントと、前記ロッドの第1の端部と反対の前記ロッドの第2の端部における第2の端部セグメントとを含み、
前記二次的電圧供給モジュールは、前記第1の端部セグメントに第1のDC電圧を供給するための第1のDC供給部と、前記第2の端部セグメントに第2のDC電圧を供給するための第2のDC供給部とを含み、前記第1のDC電圧が前記第2のDC電圧とは異なることにより、前記対応する第2の軸方向力を提供する、請求項20に記載の質量分析計システム。 - 前記複数のロッドは、前記RF電圧供給モジュールから前記RF電圧を受け取って前記RF場を生成し、
前記ロッドセットは、二次的軸方向場を提供する複数の補助電極をさらに含み、各イオンに対して、前記二次的軸方向力を提供し、前記二次的電圧供給モジュールは、前記複数の補助電極に電気的に結合され、前記二次的軸方向場を提供する、
請求項15に記載の質量分析計システム。 - 前記複数のロッド内の各ロッドは、
外部導電性表面と、
前記外部導電性表面上の螺旋軌道に沿って設置されるインダクタであって、前記螺旋軌道に沿って誘導効果を提供し、前記RF場を変動させるように動作可能な螺旋インダクタと
を含む、請求項25に記載の質量分析計システム。 - 前記複数のロッド内の各ロッドに対して、前記インダクタは、前記螺旋軌道に沿って、前記外部導電性表面に切削された溝を含む、請求項26に記載の質量分析計システム。
- 前記複数のロッド内の各ロッドに対して、前記インダクタは、前記外部導電性表面上の前記螺旋軌道に沿って設置された絶縁体を含む、請求項26に記載の質量分析計システム。
- 前記ロッドセットの前記第2の端部から軸方向に出射されるイオンを受け取るように位置付けられている第2のロッドセットであって、前記RF電圧供給モジュールは、前記第2のロッドセットに接続され、前記第2のロッドセット内にRF場を生成し、前記第2のロッドセット内に前記イオンを半径方向に閉じ込める、第2のロッドセットと、
選択された質量対電荷比に基づいて、前記RF電圧供給モジュールを制御するためのコントローラであって、並行して、i)前記ロッドセットに半径方向励起場を提供して前記選択された質量対電荷比のイオンを半径方向に励起することによって、前記選択された質量対電荷比の前記イオンに作用する前記第1の軸方向力が、前記第2の軸方向力を超え、前記ロッドセットを通して前記選択された質量対電荷比の前記イオンを押出して、前記ロッドセットの前記第2の端部から前記選択された質量対電荷比の前記イオンを軸方向に出射し、ii)前記ロッドセットと連動して前記第2のロッドセットを構成することによって、前記第2のロッドセットは、前記選択された質量対電荷比の前記イオンを軸方向に出射するように構成されている、コントローラと
をさらに含む、請求項15に記載の質量分析計システム。 - 前記ロッドセットは、前記ロッドセットの部分を含む上流部分であって、前記上流部分に沿って前記RF場が変動し、各イオンに対して、前記イオンに作用する前記対応する第1の軸方向力を提供して、前記ロッドセット内で前記第1の軸方向内の前記イオンを押出す、上流部分と、前記縦軸方向に沿って、実質的に一定のRF場を提供するように構成されている下流部分とを含む、請求項15に記載の質量分析計システム。
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