JP3002521B2 - 四重極型質量分析計 - Google Patents

四重極型質量分析計

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JP3002521B2
JP3002521B2 JP2283850A JP28385090A JP3002521B2 JP 3002521 B2 JP3002521 B2 JP 3002521B2 JP 2283850 A JP2283850 A JP 2283850A JP 28385090 A JP28385090 A JP 28385090A JP 3002521 B2 JP3002521 B2 JP 3002521B2
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浩二 柳下
暢彦 土屋
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    • H01J49/34Dynamic spectrometers
    • H01J49/42Stability-of-path spectrometers, e.g. monopole, quadrupole, multipole, farvitrons

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  • Analytical Chemistry (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は四重極型質量分析計に関する。
〔従来の技術及びその問題点〕
四重極質量分析計は、一般に第4図に示すようにイオ
ン源(1)と四重極電極(2)と検出部(3)(2次電
子増倍管)とに分けられる。四重極電極(2)は、互い
に平行に配置された4本の円柱ロッド電極(2a)(2b)
(3a)(3b)から組み立てられており、その相対向する
ロッド電極(2a)(2b)、(3a)(3b)を結線しその各
々に±(U+Vcosωt)なる直流電圧と高周波電圧の重
畳したものを印加する。この電圧印加により電極(2)
内に電場が形成される。イオン源(1)において生成し
たイオンが四重極電極(2)の中心軸(z軸方向とす
る)に沿って入射されると、z軸方向に進む間に四重極
電極内に作られた電場(以後四重極電場と呼ぶ)によっ
てx軸方向及びy軸方向の力を受ける。電圧(U、
V)、四重極電極間距離(2r0)、周波数(f)のある
条件のもとで、ある特定のm/e(質量電荷比)を有する
イオンのみが、x、y軸とも限定された振巾をもって振
動し、四重極電極(2)内を通過できる。その他のm/e
を有するイオンは振巾が増大し、四重極電極(2)に捕
えられるか、四重極電極(2)間のすき間を通り抜け
て、イオンの検出部(3)に到達しない。四重極電極
(2)内を通過したイオンは、イオンコレクターか2次
電磁増倍管で検出され、イオン電流に比例した信号が、
オシロスコープ、電磁オシログラフ、ペン記録計などで
記録され、質量スペクトルとなる。
以上を更に理論的に説明すると、四重極電極内に関係
式(1−1)を満足する電位(potential)を作ること
ができる。この電位φは、Poissonの法則に従い、(1
−2)式を満足する。
このことから容易に(1−3)式で示される条件が導
かれる。
λ+σ+γ=0 (1−3) 四重極型質量分析計においては、これらの定数λ、
σ、γを(1−4)式のように選んだものである。
従って、(1−1)式は、(1−5)式のように表わ
せる。
このような電位を与える電極の形は断面が直角双曲線
になっている四重極型のものである。第5図に示すよう
に、電極(2a)(2b)、(3a)(3b)に電圧±(U+Vc
osωt)を与えると四重極電極(2)内の電位は(1−
6)式で与えられる。
四重極電極(2)内における電位勾配、すなわち電場
は(1−7)式で表わされ、 このような電場にはいったイオンの運動方程式は、(1
−8)式で表わされ、 イオンの運動について考えてみると、x軸方向、y軸方
向の運動は(x軸方向、y軸方向の運動は独立に取り扱
うことができる)、x軸方向、y軸方向に周期的な力を
受けて振動することがわかる。またz軸方向には何らの
力も受けず、初速度と同じ速度で運動する。(1−8)
式を(1−9)式のように置換すると、Mathieu方程式
として知られる微分方程式(1−10)となる。
四重極電場のイオンの運動は、この方程式の解によっ
て与えられる。この解は、無限時間の間、イオンが一定
振巾を越えない安定な軌道をたどる安定解と、時間と共
に振巾が無限に増大する不安定解とに分けられる。安定
解を与えるa、qの関係を(a、q)平面に図示するこ
とができ、それを第6図に示す、四重極電場のx方向と
y方向の安定解を与える領域は、第6図に示すように原
点に対して対称となる。斜線部分が安定な解を与える領
域であり、白い部分が不安定な解となる領域である。四
重極電場をイオンが通過するためには、x、y両方向の
イオンの運動は限定された振巾でなければならない。こ
のことは図のxの安定領域とyの安定領域が重なり合っ
た領域を意味する。実際の四重極型質量分析計では、従
来実用的な観点から原点に最も近い安定領域を利用して
いる。この安定領域を拡大したものを、第3図に示す。
これを安定線図(stability diagram)と呼んでいる。
ある質量をもつイオンは、r0、ω、U、Vの値が決め
られると(a、q)平面上に1点が定まる。(1−9)
式からa/2q=U/Vの関係が与えられるが、この式は
(a、q)平面の原点を通り勾配がUとVの比で決まる
直線であって、質量数に無関係に定まる。このU/Vの比
を決めると、全ての異なった質量のイオンはこの直線上
に並ぶことになる。これを質量走査線(mass scan lin
e)と呼ぶ。質量走査線上に並ぶ全イオンのうち安定領
域内(第3図のxy安定領域)の線上に並ぶ質量のイオン
のみが四重極電場を通過できることになる。この直線上
でxy安定領域の外にあるイオンのうちy安定の領域、x
不安定の領域にあるイオンは、xy安定領域にあるイオン
よりも高質量であり、x方向の運動が不安定となり、x
軸上にある四重極電極に捕えられる。一方xy安定領域の
外で、x安定の領域、y不安定の領域にあるイオンは、
xy安定領域にあるイオンよりも低質量であり、y方向が
不安定となり、y軸上にある四重極電極に捕えられる。
以上のようにして、質量分析を行なうことができるの
であるが、この四重極型質量分析計の使用に際しては、
その分解能を調節するために上記U/Vの比を変えてい
る。すなわちU/Vの比を大きくすればする程、第3図に
おいて質量走査線の傾斜は大きくなり、遂にはxy安定領
域の頂点であるQ点を通る質量走査線となるのである
が、この頂点Qに近い勾配の質量走査線程分解能が高
い。これを第7図を参照して説明すると、例えば比較的
小さいU/Vの比の質量走査線の時には、(A)で示され
るスペクトルが得られるが、aで示す位置の質量のイオ
ンの両側に、これより質量の大きい及び小さいイオン
b、cのピークが認められる。然しながらこのスペクト
ルを見る人の熟練度によって、この見分けが異なり、こ
れを一つのイオン質量aだけのスペクトルと見る人もい
るかも知れない。これに対し更に分解能を高くするため
にはU/Vの傾斜の比を大きくすべく主としてUの調節が
行なわれる。これにより(B)のようなスペクトルが得
られる。更にU/Vの傾斜の比を大きくして分解能を上げ
ると(C)のようなスペクトルが得られる。
しかし高い分解能に設定した場合、各回路構成におけ
る温度ドリフトや回路の信頼性によっては、日により温
度により変化するので、この質量分析器は使用する毎
に、その微妙な調節を行なわなければならず、同じ質量
分析に対し、その再現性を得ることを困難にしていた。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明は上記問題に鑑みてなされ、高い分解能に設定
した場合でも簡単な操作で安定性、再現性が良く、高分
解能を確実に得ることができる四重極型質量分析計を提
供することを目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
以上の目的は、4本のロッド電極を互いに平行に配設
して成る四重極電極を有し、相対向する前記ロッド電極
を結線し、これら各々に±(U+Vcosωt)なる直流電
圧と高周波電圧の重畳したものを印加し、これにより前
記四重極電極内部に形成される電場を利用して質量分析
を行なうようにした四重極型質量分析計において、変数
a=8eU/mr0 2ω、q=4eV/mr0 2ω を直角座標として表わした場合((a、q)平面)、前
記四重極電極をイオンが通過できる条件を決定する領域
中で原点に最も近い第1安定領域と、次に近い第2安定
領域を選択的に用いるために、前記U、V及びωのうち
少なくとも一つを相異なる大きさの間で切換え可能と
し、この切換えにより、前記第1安定領域と前記第2安
定領域を切換えるようにしたことを特徴とする四重極型
質量分析計、によって達成される。
〔作用〕
U、V及びωのうち少なくとも一つ、例えば直流電圧
の大きさであるUを相異なる大きさの間で切換可能と
し、この切換えにより質量走査線の傾斜がこの大きさの
変化に応じて変化し(a、q)平面の第1の安定領域か
ら第2安定領域、あるいは第2安定領から第1安定領域
に切換えることができる。
従って第1安定領域では測定し得るイオン質量の範囲
は広くて、これ等に対し安定な分解能を与えることがで
き、また第2安定領域においては測定できるイオンの質
量範囲は狭いが、この範囲内の質量の分析には高い分解
能で安定にその質量を再現性良く分析することができ
る。特に質量数が4までの例えば水素や重水素やヘリウ
ム等のイオン質量の分析をする場合には特に第2安定領
域は有効である。
〔実 施 例〕
以下、本発明の実施例による四重極型質量分析計につ
いて図面を参照して説明する。
第1図は本発明の実施例による四重極型質量分析計に
対する高周波電源及び直流電源の回路ブロック図を示す
ものであるが、四重極型質量分析計本体(10)は従来と
同様な構成を有し、その大きさは茶筒程度の大きさであ
り、その内部には第4図または第5図に示すような電極
ロッドが(2a)(2b)及び(3a)(3b)が対として平行
に配設されており、これら相対向する電極ロッド(2a)
(2b)及び(3a)(3b)を従来と同様に結線して、これ
等に直流電圧と高周波電圧を重畳したものを加えるよう
にしている。
すなわち水晶発振器(11)は本実施例によれば、2.0M
HZの高周波を発生するが、これが緩衝増巾器(12)、平
衡変調器(13)、直線増巾器(14)、励振増巾器(15)
及び電力増巾器(16)を介して高圧発生部/検波部/直
流重畳部−回路(17)に供給される。なおこの回路(1
7)においては、その入力として電力増巾器(16)より2
MHZの高周波電圧を受けるために、これと受けるべき本
体(10)との整合をとるために可変容量(18)により同
調をとるようにしている。
高圧発生部/検波部/直流重畳部−回路(17)からは
電力増巾器(16)から供給された高周波電圧の一部を整
流し、これを検波出力として主制御部(19)の比較器
(20)に供給するようにしている。これにより高周波電
源に対する閉ループを構成し、安定な高周波電圧を四重
極型質量分析計本体(10)に供給するようにしている。
すなわち主制御部(19)には図示しないがパソコンより
デジタル−アナログ変換器(分析すべき質量範囲に応じ
てデジタル的にパソコンに設定)を介して図示するよう
な鋸歯状波(31)が繰返し時間設定のために基準入力と
して供給される。これは主制御部制御出力回路(19)に
おいて比較器(20)に更に接続される直流増巾器(21)
により増巾されて、直流電圧発生部(22)に供給され
る。これには本発明に係る切換え回路Aが接続されてい
る。すなわち可動接点(23)は第1抵抗(24)側か第2
抵抗(25)側に切換えられる。これにより第1安定領域
及び第2安定領域のいずれかを選択するように構成され
ている。またこれには分解能調節用のボリュウム(26
a)(26b)が接続されており、これ等はそれぞれ第1安
定領域用第2安定領域用であって、上述の抵抗(24)
(25)に対応し、(24)に切換えられた時には可変抵抗
(26a)により、第1安定領域での分解能が調節され、
抵抗(25)に切換えた時には可変抵抗(26b)により第
2安定領域での分解能が調節される。すなわち質量走査
線の傾斜がそれぞれの安定領域において調整されるよう
になっている。この直流電圧発生部(22)から上述の直
流電圧+U及び−Uがそれぞれ電線路(28)及び(29)
を介して高圧発生部/検波部/直流重畳部−回路(17)
に供給され、この回路(17)においてその直流重畳部で
電力増巾器(16)からの高周波電圧と直流電圧+U及び
−Uとが重畳されて四重極型質量分析計本体(10)が内
蔵する電極ロッド(2a)(2b)及び(3a)(3b)に印加
されるように構成されている。
四重極型質量分析計本体(10)には更にイオンソース
制御部(32)が接続されており、これは第4図に示すイ
オン源(1)を制御するものであって更に出力としての
四重極型質量分析計本体(10)の出力分析の結果はイオ
ン電流の微少電流増巾器(DC.AMP)(33)に供給され、
この出力がモニター(34)に供給される。またこれには
上述のパソコンよりの鋸歯状波(31)が供給されるよう
になっている。
なお、高圧発生部/検波部/直流重畳部−回路(17)
における高圧発生部は、四重極型質量分析計本体(10)
は超高真空中で使用される場合があり、このような真空
内においてイオン電流が微少であれば、その検出が困難
であるので2次電子増倍管を設けており、これに対する
供給電圧を発生するものである。
また直流電圧発生部(22)には初期相殺電圧調整用可
変抵抗(27)が接続されているが、これは第2安定領域
専用であって、第2安定領域に切換えた時、すなわち切
換回路Aにおける可動接点(23)を抵抗(25)側に切換
えたときに調節される。すなわち第2安定領域において
質量走査線を走査するときに、その電圧が非常に小さい
ときに第1安定領域における質量スペクトルも出てくる
のを防止するためであって、第1安定領域で四重極型質
量分析計を作動させるときには全く関係のないものであ
る。
また主制御部(19)には任意マス設定用の可変抵抗
(41)(42)が接続されているが、これは主制御部(1
9)における比較器(20)の基準電位を与えるものであ
って、この四重極型質量分析計が安定に行なわれるため
の調節用抵抗である。
本発明の実施例による四重極型質量分析計は以上のよ
うに構成されるが、次にこの作用について説明する。
先ず質量が広い範囲に亘って測定されるような場合に
ついて説明する。この場合には直流電圧発生部(22)に
おいて可動接点(23)は抵抗(24)側に切換えられてお
り、これに応じた直流電圧+U及び−Uが電線路(28)
及び(29)を介して高圧発生部/検波部/直流重畳部−
回路(17)に供給されている。他方、水晶発振器(11)
から発振出力する高周波は緩衝増巾器(12)、平衡変調
器(13)、直線増巾器(14)励振増巾器(15)及び電力
増巾器(16)を介して所定の大きさに増巾された所定の
電力で高圧発生部/検波部/直流重畳部−回路(17)に
供給されており、また、これからの検波出力により主制
御部(19)を介して平衡変調器(13)にフィードバック
される。搬送波としての基準入力がこれに加えられてい
るのであるが、これにより変調された高周波電圧を以
下、直線増巾器(14)、励振増巾器(15)及び電力増巾
器(16)を介して上述の高圧発生部/検波部/直流重畳
部−回路(17)に供給しており、これにより質量走査用
の安定な高周波電圧を得るようにしている。すなわち直
流電圧発生部(22)からの直流、+U、−Uとの比が第
1安定領域を走査するための電圧を構成し、これにより
広い範囲の質量数のイオンを分析することができるので
あるが、これは微少電流増巾器(33)により増巾されて
モニター(34)に供給される。他方パソコンより鋸歯状
波(31)が供給されているので、これをタイムベースと
してディスプレー(35)に図示するようなスペクトルが
得られる。これを見て、この時のイオンの質量を分析す
ることができる。なお上記分析の開始においては直流電
圧発生部(22)における可変抵抗(26a)の調節により
第1安定領域内で質量走査線の傾斜を所望の分解能を得
るべく調整される。
次に質量範囲の狭いイオンの質量分析をする場合につ
いて説明する。例えば質量数が4までの原子、例えば水
素、重水素、ヘリウム等のイオンの分析を行なう場合に
ついて説明する。この場合には直流電圧発生部(22)に
おいて可変接点(23)は抵抗(25)側に切換えられる。
これにより電線路(28)(29)には第1安定領域におけ
る場合の電圧より更に高い電圧の直流電圧+U、−Uが
得られるのであるが、これが高圧発生部/検波部/直流
重畳部−回路(17)に供給される。また、これには電力
増巾器(16)より第1安定領域における場合の電圧と同
じ大きさの高周波電圧が供給されており、上述の直流電
圧+U、−Uを重畳させて四重極型質量分析計本体(1
0)に供給される。この場合にはU/Vの比が第1安定領域
の走査時よりも大きくなることにより、すなわち質量走
査線の傾斜が大きくなり、第2安定領域内を走査するこ
とになる。
従って第2安定領域は第2図に示すようにその巾が非
常に狭く、全体として傾斜が第1安定領域より高いため
に、例えばヘリウムと重水素とは、その質量が非常に近
接しているが、このような場合においても高い分解能で
これを分解してスペクトルでモニター(34)にディスプ
レーさせることができる。
本発明の実施例は以上のように構成され、かつ作用を
行なうのであるが次のような効果を奏するものである。
すなわち通常の分析、すなわち広い範囲の質量分析を行
なう場合には第1安定領域を用いるために可動接点(2
3)を抵抗(24)側に接続して測定し、また狭い範囲で
あるが低質量を高分解能で分析する場合には可動接点
(23)を抵抗(25)側に切換えて高い分解能でその狭い
質量範囲のイオンを分析するようにしているので、いず
れの質量のイオンでも誤認することなく確実に分析する
ことができ、操作者の熟練度に頼ることなく、どのよう
な質量範囲のイオンも安定に再現性良く分析することが
できる。
以上本発明の実施例について説明したが、勿論、本発
明はこれに限定されることなく、本発明の技術的思想に
基いて種々の変形が可能である。
例えば以上の実施例では第1安定領域と第2安定領域
を切換えるために直流電圧+U及び−Uの大きさを変え
るようにしているが、これに代えて高周波電圧の周波数
(実施例では2.0MHz)または高周波電源の電圧を変える
ようにして質量走査線の傾斜を変えて、第1安定領域か
ら第2安定領域、あるいは第2安定領域から第1安定領
域に切換えるようにしてもよい。
〔発明の効果〕
以上述べたように本発明の四重極型質量分析計によれ
ば、低質量側で高分解能な測定が簡単な操作で再現性良
く測定でき更に従来の高質量までの測定も可能になる。
如何なる質量範囲のイオンに対しても簡単な操作で高分
解能で再現性よく、これを分析、測定することができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例による四重極型質量分析計の高
周波電源及び直流電源の回路ブロック図、第2図は同作
用を説明するための(a、q)平面の第1安定領域及び
第2安定領域を示すグラフ、第3図は第2図における第
1安定領域の詳細を示す拡大グラフ、第4図は従来例の
四重極型質量分析計を説明するための概略側面図、第5
図は更にその詳細を説明するための斜視図、第6図は従
来例の作用を説明するためのグラフ及び第7図は同作用
を説明するための分析スペクトルを示すものである。 なお図において、 (10)……四重極型質量分析計本体 (17)……高圧発生部/検波部/直流重畳部−回路 (22)……直流電圧発生部 A……切換回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 村上 義夫 茨城県那珂郡那珂町向山字中原801―1 日本原子力研究所那珂研究所内 (72)発明者 柳下 浩二 神奈川県茅ケ崎市萩園2500番地 日本真 空技術株式会社内 (72)発明者 土屋 暢彦 東京都福生市加美平4―1―5―306 (56)参考文献 特開 平4−32149(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01J 49/42 G01N 27/62

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】4本のロッド電極を互いに平行に配設して
    成る四重極電極を有し、相対向する前記ロッド電極を結
    線し、これら各々に±(U+Vcosωt)なる直流電圧と
    高周波電圧の重畳したものを印加し、これにより前記四
    重極電極内部に形成される電場を利用して質量分析を行
    なうようにした四重極型質量分析計において、変数a=
    8eU/mr0 2ω、q=4eV/mr0 2ω を直角座標として表わした場合((a、q)平面)、前
    記四重極電極をイオンが通過できる条件を決定する領域
    中で原点に最も近い第1安定領域と、次に近い第2安定
    領域を選択的に用いるために、前記U、V及びωのうち
    少なくとも一つを相異なる大きさの間で切換え可能と
    し、この切換えにより、前記第1安定領域と前記第2安
    定領域を切換えるようにしたことを特徴とする四重極型
    質量分析計。
JP2283850A 1990-10-22 1990-10-22 四重極型質量分析計 Expired - Lifetime JP3002521B2 (ja)

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