JPH06290733A - 四重極質量分析計 - Google Patents

四重極質量分析計

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JPH06290733A
JPH06290733A JP5075449A JP7544993A JPH06290733A JP H06290733 A JPH06290733 A JP H06290733A JP 5075449 A JP5075449 A JP 5075449A JP 7544993 A JP7544993 A JP 7544993A JP H06290733 A JPH06290733 A JP H06290733A
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JP
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mass
ions
quadrupole
voltage
region
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JP5075449A
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Fumihiko Nakajima
文彦 中島
Tadao Mimura
忠男 三村
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J49/00Particle spectrometers or separator tubes
    • H01J49/26Mass spectrometers or separator tubes
    • H01J49/34Dynamic spectrometers
    • H01J49/42Stability-of-path spectrometers, e.g. monopole, quadrupole, multipole, farvitrons
    • H01J49/4205Device types
    • H01J49/421Mass filters, i.e. deviating unwanted ions without trapping
    • H01J49/4215Quadrupole mass filters
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
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    • H01J49/26Mass spectrometers or separator tubes
    • H01J49/34Dynamic spectrometers
    • H01J49/42Stability-of-path spectrometers, e.g. monopole, quadrupole, multipole, farvitrons
    • H01J49/426Methods for controlling ions
    • H01J49/427Ejection and selection methods
    • H01J49/429Scanning an electric parameter, e.g. voltage amplitude or frequency

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Electron Tubes For Measurement (AREA)
  • Other Investigation Or Analysis Of Materials By Electrical Means (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 高感度検出時において、測定試料以外の特定
の質量数あるいは質量域に存在する強度の高いイオン
が、四重極電極を通過することを阻止しイオン検出器へ
の到達を防ぎ、微小ピ−クの測定を容易にし、イオン検
出器の劣化を防止した四重極質量分析計を提供する。 【構成】 質量設定走査信号Sがウインドウコンパレ−
タ12に設定した除去したい質量数を走査するとき、直
流電圧Uは加算器14により所定の値まで増加し、四重
極電極3に発散領域を形成させ、前記除去したいイオン
を阻止し、イオン検出器4まで到達させない。また、液
体クロマトグラフ質量分析計においては、移動相1の質
量数,バックグランドマススペクトルに設定すること
で、イオン源1においてイオン化された移動相16の巨
大なピ−クを除去することにより微量試料19のマスス
ペクトルms2を高感度でスペククトル表示器8に表示
することが出来る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、四重極電界を用いた質
量分析計に係り、元素分析に使用される高周波誘導結合
プラズマ質量分析装置や有機物分析に使用されるガスク
ロマトグラフ質量分析装置,液体クロマトグラフ質量分
析装置などにおいて使用される前記プラズマ質量分析装
置のプラズマで励起されたイオンやイオン源で生成され
たイオンなどを用いる四重極質量分析計に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来の質量分析計においては、イオンの
収束性をよくし、分解能を向上させるためいろいろな工
夫が講じられていた。そのうち、非偏向型四重極質量分
析計は最も新しい質量分析計であり、その進歩はめざま
しいものがある。図5を参照して従来の四重極質量分析
計を説明する。図5は、従来の四重極質量分析計の構成
を示す略示説明図である。図6は、従来の四重極質量分
析計のマススペクトルグラムである。
【0003】図5に示すように、従来の四重極質量分析
計は、イオンを生成するイオン源1と、前記イオンを収
束させる静電レンズ系2と、前記収束させたイオンを導
入し質量分離する四重極電極3と、質量分離されたイオ
ンを検出するイオン検出器4とを具備している。
【0004】前記四重極電極3は、相互に平行に配置さ
れた四本の電極からなり、その対向する一対の電極を電
気的に結合し、他の一対の電極間に直流電圧Uと高周波
電圧Vcosωt(以下、高周波電圧Vという)とを重
畳して印加し両方の電圧を変化させ、四本の電極の軸心
に沿って導入されたイオンは、前記電極の軸心と直交す
る方向に沿って発生する高周波電界の作用により、その
質量数に応じ振動させられる。
【0005】そしてある質量のイオンは安定軌道をと
り、ある質量のイオンは不安定軌道をとる。安定軌道を
とったイオンが四重極電極3を通過し、イオン検出器4
に到達し測定され、不安定軌道をとったイオンは四重極
電極3に吸収され、イオン検出器4に到達しない。この
ように変化させる電圧に対応して測定される質量数が定
まることになり、前記測定される一定の質量数をもつイ
オンが、全てイオン検出器4に到達し、図6にしめすご
とき、マススペクトルが得られる。その中には不必要な
大きなマススペクトルもあり、その影響のため目的のマ
ススペクトルが得られないという欠点があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の四重極質量
分析計の測定上の問題点を詳細に検討する。図7は、図
5における従来の四重極質量分析計の加圧電圧(U,
V)平面における安定線図である。図7において、0点
をOとし、横軸は印加する高周波電圧V、縦軸は直流電
圧Uを示すものとすれば、三角状の鋸波領域Om11
Om22,Om33内がそれぞれ質量数M1,M2,M
3(但し、M1<M2<M3)のイオンに対する安定軌
道が得られる領域、いわゆる安定領域である。
【0007】前記の領域頂点m1,m2,m3を結ぶ直線
OL0から微小量下方へ平行移動させた直線OL1に沿
って前記直流電圧U,高周波電圧Vを走査する。例をM
2の場合について述べると、弧Om2と直線OL1との
交点a1と弧m22と直線OL1との交点a2とのあいだ
の線分間ΔM2が安定域となる。この四重極分析計の分
解能を考えてみると、質量数M2とし、前記質量数M2
質量ピ−クの半値幅をΔM2すれば、分解能=M2/ΔM
2 にてあらわされる。すなわち、マススペクトルピ−
クは、ΔM2の幅間分離され重なりがなく、検出され
る。
【0008】したがって、OL1がOL0に近づき、Δ
2が小になるほど、分解能が向上することがわかる。
逆に、ΔM2=一定とすれば、M2が大、すなわち高質量
領域になるほど分解能が低くなる。M1,M3の場合の
ΔM1,ΔM3についても同様のことがいえる。このL1
をL0に近づける測定方法、すなわち分解能を高めるこ
とは、前記四重極電極3に導入されるイオンを絞ること
であり、そのためイオン検出器4の感度が低くなる。し
たがって、測定目的のスペクトル質量数が大、成分が微
量であり、不必要なスペクトル質量数が小、成分が多量
の場合はマススペクトルが得られないという問題があっ
た。
【0009】いま、試料のマススペクトルを測定する場
合、例えば有機物の分析に使用されるガスクロマトグラ
フ質量分析計,液体クロマトグラフ質量分析計、元素分
析に使用される高周波誘導結合プラズマ質量分析計等に
おける前記プラズマで励起されたイオンや前記イオン源
にて生成されたイオンの測定について検討してみる。
【0010】例として、液体クロマトグラフ分析計が組
込まれて使用されている四重極質量分析計の場合につい
て説明する。図8は、従来の液体クロマトグラフ質量分
析計の略示説明図である。図8において、図中、図5と
同一符号は同等部分であるので詳しい説明を省略する。
新たな符号のみ説明する。また、説明を簡単にするため
図5におけるイオンを収束させる静電レンズ系2は省略
した。8は、マススペクトル表示器、16は、混合物を
成分毎に溶離するための移動相液、17は送液ポンプ、
18は試料注入口、19は測定試料、ms1はマススペ
クトルである。
【0011】移動相液16は、送液ポンプ17によって
連続的にイオン源1に送られており、測定試料19は注
入口18から瞬間的に注入され、移動相液16と同時に
イオン化される。四重極電極3は、数百ミリ秒から数秒
程度で全質量範囲を走査しており、イオン検出器4がイ
オン電流を検出し、マススペクトル表示器8によりマス
スペクトルms1が走査ごとに得られる。
【0012】試料のない時のマススペクトルは、いわゆ
るバックグランドスペクトルと呼ばれ、移動相液1の質
量イオンが測定される。また、試料の注入直後のマスス
ペクトルには移動相液1のイオンに加えて試料19のス
ペクトルピ−クが存在することとなる。
【0013】いま、微量試料を高感度で測定するためイ
オン検出器4の感度を高く設定しておくと、微量試料1
9の質量イオンと質量走査中に通過する移動相液16か
ら生成する質量イオンが、四重極電極3を通過し多量に
イオン検出器4に到達する。一般に、瞬間的に注入され
る測定試料の微量と比較して、移動相液16の量は10
10倍から1015倍も多いことがある。
【0014】また、高周波誘導結合プラズマ質量分析計
においても、常時バックに流しているアルゴンガスから
のイオン強度も測定対象の元素と比較して同様に高い。
このような前記バックグランドスペクトルが大きい場合
は、それによりイオン検出器4が一瞬にして飽和する。
このイオン検出器4が飽和するため、測定対象の微小イ
オンは、その微小ピ−クが検出できないのみならず、こ
の飽和現象繰返しによる累積効果によりイオン検出器4
の感度劣化が促進されるという問題があった。
【0015】上記問題は、直流電圧U,高周波電圧Vを
変化させ、測定される試料の質量数設定範囲を大幅に変
位させた場合、前記直流電圧U,高周波電圧Vが、所定
の数値に達する過程においてアンバランスが発生すれ
ば、その間に大量のイオンが検出器に到達し、同様の問
題が発生するということがある。なお、これに関連する
ものとしては、「四重極質量分析計 原理と応用」 不
破氏、藤井氏著 1984講談社刊 記載の技術が知ら
れている。
【0016】本発明は、上記従来の問題点を解決するた
めになされたもので、高感度検出時において、測定試料
以外の高強度イオンのイオン検出器への到達を防ぎ、測
定試料の微小ピ−クの測定を容易にし、イオン検出器の
劣化を防止する四重極質量分析計を提供することを目的
とするものである。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明に係る四重極質量分析計の構成は、四重極電
極に直流電圧Uと高周波電圧Vとを重畳して印加し、前
記両電圧の相対値関係を各質量数のイオンについて安定
軌道が得られる安定領域となるよう維持しつつ、前記両
電圧を所定幅,所定時間幅毎に微小ステップ状に変化さ
せ、前記安定領域を通過する各質量数のイオンを走査し
てマススペクトルを測定し、前記両電圧の相対値の関係
を、前記安定領域のうち、特定の質量数あるいは質量域
に対応する範囲を前記特定のイオンが発散し前記四重極
電極を通過出来ない発散領域に変化させる制御手段を備
えたものである。
【0018】また、四重極電極に直流電圧Uと高周波電
圧Vとを重畳して印加し、前記両電圧相対値の関係を各
質量数のイオンについて安定軌道が得られる安定領域の
関係を維持しつつ、前記安定領域を通過するイオンの質
量数をステップ変化して特定の質量数のイオンのみを指
定し、前記指定したイオンのマススペクトルを測定し、
前記両電圧の相対値の関係を、前記ステップ変化のあい
だ、前記安定領域を前記特定の質量数のイオンが発散し
前記四重極電極を通過出来ない発散領域に変化させる制
御手段を備えたものである。
【0019】またさらに、四重極電極直流電圧Uと高周
波電圧Vとを重畳して印加し、前記両電圧の相対値の関
係を各質量数のイオンについて安定軌道が得られる安定
領域の関係を維持しつつ、前記安定領域を通過する各イ
オンのマススペクトルを測定し、前記マススペクトルが
測定されていないときは、前記両電圧の相対値の関係
を、前記安定領域を前記四重極電極を通過出来ない発散
領域に変化させる制御手段を備えたものである。
【0020】
【作用】上記各技術的手段の働きは次のとおりである。
本発明の構成によれば、いわゆるバックグランドスペク
トルを測定することにより、除去したいイオンの質量数
あるいは質量域を決定し、前記特定の質量数あるいは質
量域に対応する範囲において、この質量数あるいは質量
域を通過する質量走査時に、直流電圧Uの設定電圧を上
昇させる信号が電圧電源に送られ、直流電圧Uが上昇
し、四重極電極に印加する直流電圧Uと高周波電圧Vの
相対値が発散領域の関係に制御され、この分析計の分解
能が無限大となり、除去したい質量数あるいは質量域の
イオンの四重極電極の通過が阻止することができる。
【0021】測定するイオンの質量設定を変化させる場
合においても、この変化させる間の直流電圧Uと高周波
電圧Vとがアンバランスなとき、前記直流電圧Uを上昇
させ、四重極電極に印加する直流電圧Uと高周波電圧V
の相対値が発散領域の関係に制御され、前記の変化する
間、この分析計の分解能が無限大となり、イオンの四重
極電極の通過が阻止することができる。イオンのマスス
ペクトルを測定しないとき、その間、直流電圧Uを上昇
させ、四重極電極に印加する直流電圧Uと高周波電圧V
の相対値が発散領域の関係に制御され、この分析計の分
解能が無限大となり、イオンの四重極電極の通過が阻止
することができる。
【0022】
【実施例】以下図本発明の実施例を図1ないし図6を参
照して説明する。図1は、本発明の一実施例に係る液体
クロマトグラフ質量分析計の略示説明図、 図2は、図
1の実施例に係る四重極質量分析計における一例のスペ
クトルダイヤグラム、図3は、図1の実施例に係る四重
極質量分析計おける他の一例のスペクトルダイヤグラ
ム、図4は、図1の実施例に係る四重極質量分析計のお
けるさらに他の一例のスペクトルダイヤグラム、図6
は、図1の実施例に係る四重極質量分析計におけるさら
に他の一例のスペクトルダイヤグラムである。
【0023】図1は、液体クロマトグラフ質量分析装置
に組み込まれた本実施例に係る四重極質量分析計が質量
設定の走査信号によってマススペクトルを得るまでを示
している。上記液体クロマトグラフ質量分析装置は、混
合物を成分毎に溶離するための移動相液16と、送液ポ
ンプ17と、試料注入口18と、測定試料19と、イオ
ンを生成するイオン源1と、直流電圧U,高周波電圧V
を重畳した電圧±(U+Vcosωt)が印加され質量
分離を行なう四重極電極3と、質量分離されたイオンを
検出するイオン検出器4と、マススペクトルを表示する
表示器8と、分離する質量を設定する質量設定信号出力
器9と、基準入力質量数に対し一定値を加減算し出力す
るウインドウコンパレ−タ12と、信号加算器14とを
具備している。また、sは質量設定走査信号、13は、
ウインドウコンパレ−タ12の出力、すなわち除去した
いイオンの質量域を示す信号、ms2は測定マススペク
トルである。
【0024】液体クロマトグラフと四重極電極3との動
作については従来例と同じであるので、再度の説明は省
略する。質量設定信号出力器9から質量設定走査信号
は、直流電圧Uと高周波電圧Vとの相互の関係値、すな
わち相対値を制御している。前掲の図7において説明し
たごとく、分解能は原点近傍をよぎる質量走査線の勾配
によってきまる。一搬に、Mを質量数,ΔMを質量ピ−
クの半値幅とすれば分解能は、 M/ΔM=0.126/0.16784−(U/V)・・・(1) であらわされる。
【0025】上式において、直流電圧U,高周波電圧V
の両電圧をU=0.1678Vとなるように該U,Vを
設定すれば、(1)式の分解能M/ΔMは無限大とな
り、いわゆる発散状態となり、四重極電極3に導入され
るイオンは全て四重極電極3に吸収される状態となる。
この直流電圧Uの値は、必ずしも厳密さが必要ではな
く、U>0.1678Vとなり、分解能M/ΔMがある
程度大となり、ある程度発散状態を満たせば差し支えな
い。
【0026】まず、イオン検出器4の感度を下げてお
き、表示器8のマススペクトルms2を観察することに
より除去したいピ−クの質量数を決定するか、あるいは
この質量数が既知である場合には、その除去質量数±
0.5にウインドウコンパレ−タ12を設定する。前記
ウインドウコンパレ−タ12の設定数;除去質量数±
0.5における±0.5は、例示であり、目的に応じ変
更して設定して差し支えない。
【0027】前記ウインドウコンパレ−タ12は、設定
範囲、すなわち除去質量数±0.5の信号出力13を出
力し、信号加算器14において加算され、直流電圧Uを
高く設定するように出力される。この出力が発散領域の
近似値U>0.1678Vとなるよう直流電圧Uを発生
させることにより、図6に示される巨大なピ−クを有す
るマススペクトルから、図2に示すごとく巨大なピ−ク
を除去されたマススペクトルが得られた。
【0028】しかし、図2に示されるごとく除去質量数
の前後のマススペクトルにおいて、段差を生じマススペ
クトルとしては異様であり、コンピュ−タ処理する場合
の特異点になる可能性もあり不都合である。この改良技
術として、前記出力信号13の波形変化を滑らかに変化
するように調整することもできる。具体的には、発散領
域の近似値U>0.1678Vなる直流電圧Uを十分大
とし、分解能を所定の値とし、そののち発散条件U=
0.1678Vに近付けると、図3に示されるマススペ
クトルが得られる。
【0029】上記の得られたマススペクトルは、不自然
に表示されなくなると同時にコンピュ−タによる処理時
に特異点として処理されることがなくなり使用がスム−
ズになる。上記マススペクトルの縦軸を5倍に延長した
ものが図4に示されるマススペクトルである。図4に示
されるごとく、矢印のマススペクトルピ−クが明確に判
別可能となった。
【0030】また、質量設定信号出力器9からの質量設
定走査信号Sの立ち下がり時に、直流電圧Uが高周波電
圧Vより少し早めに低下し、分解能が低下し、発散領域
でなくなることにより、被測定イオン以外のイオンが、
大量に四重極電極3を通過しイオン検出器4に到達する
ことが生じる。走査信号Sの立ち下がり時信号15を図
1の点線が示すごとく、直接加算器14に加えることに
より、直流電圧Uと高周波電圧Vとを発散領域の関係に
維持することができる。これにより、次の走査が行なわ
れるまでの間は、不必要なイオン通過が阻止されること
により、検出器4の寿命が長くなる。
【0031】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、高感度検出時において、発散領域を形成すること
により、測定試料以外の特定の質量数あるいは質量域に
存在する強度の高いイオンが、四重極電極を通過するこ
とを阻止しイオン検出器への到達を防ぎ、微小ピ−クの
測定を容易にし、イオン検出器の劣化を防止した四重極
質量分析計を提供することができる。より具体的に効果
を説明する。 (1)検出器の寿命が大幅に延びる。 (2)強度の高い質量の前後の小さなピ−クが判別でき
る。 (3)検出器の感度を高く設定出来るので従来観測てき
なかったピ−クが観測できる。
【0032】また、質量設定をステップ的に変化させた
過渡状態における直流電圧Uと高周波電圧Vのアンバラ
ンスなときには発散領域を形成させ、大量のイオンが四
重極電極を通過することを阻止することにより(1)と
同様に検出器の寿命が大幅に延びる。また、マススペク
トルを測定していないときには発散領域を形成させ、大
量のイオンが四重極電極を通過することを阻止すること
により(1)と同様に検出器の寿命が大幅に延びる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の一実施例に係る液体クロマト
グラフ質量分析計の略示説明図である。
【図2】図1の実施例に係る四重極質量分析計における
一例のスペクトルダイヤグラムである。
【図3】図1の実施例に係る四重極質量分析計おける他
の一例のスペクトルダイヤグラムである。
【図4】図3のスペクトルダイヤグラムの拡大図であ
る。
【図5】従来の四重極質量分析計の構成を示す略示説明
図である。
【図6】従来の四重極質量分析計のスペクトルダイヤグ
ラムである。
【図7】図5における従来の四重極質量分析計の加圧電
圧(U,V)平面における安定線図である。
【図8】従来の液体クロマトグラフ質量分析計の略示説
明図である。
【符号の説明】
1 イオン源 2 静電レンズ系 U 直流電圧 V 高周波電圧 3 四重極電極 4 イオン検出器 8 マススペクトル表示器 ms1,ms2 マススペクトル 9 質量設定信号出力器 S 質量設定走査信号 12 ウインドウコンパレ−タ 14 加算器 15 走査信号Sの立ち下がり時信号 16 混合物を成分毎に溶離するための移動相液 17 送液ポンプ 18 試料注入口 19 測定試料

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直流電圧と高周波電圧とを重畳して印加
    されている四重極電極を具備し、前記両電圧の相対値を
    各質量数のイオンについて安定軌道が得られる安定領域
    の関係に維持しつつ、前記両電圧を所定幅,所定時間幅
    毎に微小ステップ状に変化させ、前記安定領域を通過す
    る各質量数のイオンを走査してマススペクトルを測定す
    る四重極質量分析計において、 前記両電圧の相対値の関係を、前記安定領域のうち特定
    の質量数あるいは質量域に対応する範囲を前記各質量
    数,質量域のイオンが発散し前記四重極電極を通過出来
    ない発散領域に変化させる制御手段を備えていることを
    特徴とする四重極質量分析計。
  2. 【請求項2】 制御手段は、発散領域を滑らかに形成さ
    せることを特徴とする請求項1記載の四重極質量分析
    計。
  3. 【請求項3】 直流電圧と高周波電圧とを重畳して印加
    されている四重極電極を具備し、前記両電圧の相対値を
    各質量数のイオンについて安定軌道が得られる安定領域
    の関係に維持しつつ、前記安定領域を通過する各イオン
    の質量数をステップ変化して特定の質量数のイオンのみ
    を指定し、前記指定した各質量数のイオンを走査してマ
    ススペクトルを測定する四重極質量分析計において、 前記両電圧の相対値の関係を、前記ステップ変化のあい
    だ、前記安定領域を前記特定の質量数のイオンが発散し
    前記四重極電極を通過出来ない発散領域に変化させる制
    御手段を備えていることを特徴とする四重極質量分析
    計。
  4. 【請求項4】 直流電圧と高周波電圧とを重畳して印加
    されている四重極電極を具備し、前記両電圧の相対値を
    各質量数のイオンについて安定軌道が得られる安定領域
    の関係を維持しつつ、前記安定領域を通過する各質量数
    のイオンを走査してマススペクトルを測定する四重極質
    量分析計において、 前記マススペクトルの測定をしないときは、前記両電圧
    の相対値の関係を、前記安定領域を前記各質量数のイオ
    ンが発散し前記四重極電極を通過出来ない発散領域に変
    化させる制御手段を備えていることを特徴とする四重極
    質量分析計。
JP5075449A 1993-04-01 1993-04-01 四重極質量分析計 Pending JPH06290733A (ja)

Priority Applications (2)

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