JP2000243347A - イオントラップ型質量分析装置およびイオントラップ質量分析方法 - Google Patents

イオントラップ型質量分析装置およびイオントラップ質量分析方法

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JP2000243347A
JP2000243347A JP11039747A JP3974799A JP2000243347A JP 2000243347 A JP2000243347 A JP 2000243347A JP 11039747 A JP11039747 A JP 11039747A JP 3974799 A JP3974799 A JP 3974799A JP 2000243347 A JP2000243347 A JP 2000243347A
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mass
deflection
ion trap
ion
ions
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JP11039747A
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English (en)
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清美 ▲吉▼成
Kiyomi Yoshinari
Yoichi Ose
洋一 小瀬
Fumihiko Nakajima
文彦 中島
Yoshiaki Kato
義昭 加藤
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Hitachi Ltd
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】質量分析すべき試料イオンの濃度を高めて、高
分解能に、かつ、より高いS/N比で、質量分析を行う
ことができるイオントラップ型質量分析装置およびイオ
ントラップ質量分析法を提供する。 【解決手段】イオントラップ型質量分析部5で質量分析
を行う前に、偏向・質量選択部10の偏向四重極電極系
11で、不要なイオンや中性分子を除去する。偏向四重
極電極系11は4本の棒電極15を有し、各棒電極15
は各電極間距離が一定であるように同じ方向に同程度湾
曲している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、イオン化された溶
媒分子と試料をイオントラップ電極間に供給して、高感
度にイオンの質量を分析するイオントラップ型質量分析
装置およびイオントラップ分析方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】混合物試料を質量分析する場合、混合物
試料を成分分離する前処理系と、質量分析器とを結合さ
せることにより、より高精度な分析が可能となる。通
常、前処理系としてガスクロマトグラフや液体クロマト
グラフなどが用いられる。前処理系のガスクロマトグラ
フや液体クロマトグラフでは、固定相をつめたカラム中
に、ガスクロマトグラフの場合は中性ガス,液体クロマ
トグラフの場合は溶媒とともに混合物試料を流し、固定
相に対する吸着力の違いにより混合物試料を分離してい
る。ガスクロマトグラフや液体クロマトグラフ等の前処
理系で成分分離された試料は、イオントラップ型質量分
析器に流入する前にイオン化される。このとき、溶媒分
子も同時にイオン化されるが、中にはイオン化されず中
性状態のまま存在するものも生じる。中性状態の溶媒分
子は検出時のノイズの原因となるため、除去する必要が
ある。
【0003】特開平5−325882 号公報や特開平7−85834
号公報は、偏向電極を用いて、溶媒分子と試料が含まれ
るイオンビームを偏向して質量分析部に供給し、偏向さ
れない中性分子は取り除くことを記載する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術の偏向電
極を用いて中性分子とイオンとを分離することはできる
が、イオンの質量選択性はなく、イオン化された溶媒分
子は取り除くことはできない。
【0005】従来のイオントラップ型質量分析器の場
合、イオン化された溶媒分子と試料が一緒にイオントラ
ップ電極間に捕捉されるので、イオントラップ電極間の
空間のイオンの密度が大きくなりすぎて、分解能が低下
したり、マスシフトが発生したりして分析性能が低下す
ることがある。分析性能を維持して質量分析するために
は、イオントラップ電極間に捕捉できるイオンの数に限
界があり、1度に多量の試料を質量分析することはでき
ない。特に、前処理系として液体クロマトグラフを用い
る場合、イオン化される溶媒分子の数は、試料イオン数
の約3〜5桁多くなるため、溶媒イオンがイオントラッ
プ電極間に捕捉されたイオンの多数を占めて、質量分析
に必要な量の試料イオントラップ電極間に供給できなく
なる問題が生じる。
【0006】イオン化された溶媒分子と試料をイオント
ラップ電極間に供給した後すぐに、不要な溶媒イオンを
質量分離してイオントラップ電極間から除去してもよい
が、この場合、不安定化した大量の溶媒イオンが電極の
支柱などに付着し、イオントラップ電極間の電界を歪め
て分析性能を低下させることも考えられる。
【0007】本発明の目的は、質量分析すべき試料イオ
ンの濃度を高めて、高分解能に、かつ、より高いS/N
比で、質量分析を行うことができるイオントラップ型質
量分析装置およびイオントラップ質量分析法を提供する
ことにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の特徴は、イオン化された試料を含むイオンビームを
偏向し、かつ、イオンの質量を選択する偏向・質量分離
選択部が、イオントラップ型質量分析部の前段に備えら
れ、偏向・質量分離選択部で選択されたイオンを含むイ
オンビームが、イオントラップ型質量分析部に供給され
ることにある。この特徴によれば、イオン化された試料
とともに中性分子が偏向・質量分離選択部に供給されて
も、イオンビームは偏向・質量分離選択部で偏向され、
かつ、質量選択されるが、中性分子は入射した方向へ直
進するから、選択されたイオンと中性分子とが分離され
る。選択されたイオンを含むイオンビームのみが、イオ
ントラップ型質量分析部に供給される。イオントラップ
型質量分析部で質量分析されるべき試料イオンの濃度を
高めることができるので、多量の不要なイオンによる低
分解能化及び中性分子によるノイズの発生などの悪影響
を受けずに、より高分解能に、かつ、より高いS/N比
で、質量分析を行うことができる。
【0009】また、偏向・質量分離選択部が、同じ方向
に湾曲している4つの棒電極を有することにより、棒電
極間には、棒電極の湾曲に沿って、湾曲した四重極電界
が形成される。偏向・質量分離選択部に供給されたイオ
ンビームは、棒電極の湾曲に沿って四重極電界を移動
し、かつ、質量選択されるが、中性分子は入射した方向
へ直進するから、選択されたイオンと中性分子とを分離
することができる。
【0010】また、棒電極には高周波電源から高周波電
圧を印加して、棒電極間に四重極電界を形成する。高周
波電圧が直流成分を持たないものである場合は、交流電
圧の振幅および周波数に基づいて求められる質量数対電
荷比以下のイオンが棒電極間から除去される。高周波電
圧が直流成分と交流成分を有する場合は、直流電圧の大
きさと交流電圧の振幅および周波数とに基づいて求めら
れる質量数対電荷比の範囲のイオンが棒電極間から除去
される。高周波電圧が2つの交流成分を有する場合は、
質量分析すべきイオンの質量範囲に点在する不要イオン
を排除することができる。
【0011】また、偏向電極でイオンビームを偏向して
中性粒子を除去でき、4つの平行な棒電極でイオンを選
択してもよい。例えば、偏向電極として湾曲した八重極
電極を用いると、八重極電極はイオン輸送の安定性に優
れているため、イオンビームの偏向によるイオン損失を
少なくでき、より高感度の質量分析ができる。
【0012】また、4つの平行な棒電極の組を複数用い
て、各電極間の中心軸が交差するように直列に配置すれ
ば、各組の間でイオンビームが偏向されて中性粒子を除
去でき、各組でイオンを選択したり、不要なイオンを除
去したりして、選択すべき質量範囲が不連続である場合
も、不要なイオンと中性粒子を除去することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】(実施例1)本発明の第1の実施
例であるイオントラップ型質量分析装置を説明する。図
1は、本実施例のイオントラップ型質量分析装置の概略
図である。本実施例のイオントラップ型質量分析装置
は、イオントラップ型質量分析部5で質量分析を行う前
に、偏向・質量選択部10で、不要なイオンや中性分子
を除去して、質量分析すべき試料イオンの濃度を高める
ことによって、高分解能,高S/N比の分析結果を得よ
うとするものである。
【0014】本実施例のイオントラップ型質量分析装置
は、質量分析の対象である混合物試料を成分分離するガ
スクロマトグラフ(GC)や液体クロマトグラフ(L
C)等の前処理系2,成分分離された試料と溶媒とをイ
オン化するイオン化部3,溶媒分子と試料が含まれるイ
オンビームから不要なイオンや中性分子を除去する偏向
・質量選択部10,偏向・質量選択部10から供給され
たイオンビームを収束する集束レンズ系4,集束レンズ
系4を通過したイオンビームに含まれる試料イオンの質
量分離を行うイオントラップ型質量分析部5,イオント
ラップ型質量分析部5で質量分離されたイオンを検出す
る検出器6,検出されたイオンの種類と数を処理するデ
ータ処理部7,偏向・質量選択部10用の高周波電源2
0,イオントラップ型質量分析部5用の高周波電圧電源
8、およびこれらの動作を制御する制御部9を有する。
【0015】はじめに、イオントラップ型質量分析部5
について説明する。図2に、イオントラップ型質量分析
部5を示す。イオントラップ型質量分析部5は、リング
電極51とそれを挟むように向かい合わせて2つのエン
ドキャップ電極52及び53から成る。各電極間に高周
波電圧電源8から直流電圧Uと高周波電圧VcosΩtが
印加されて、電極間の空間に四重極電界がつくられる。
【0016】偏向・質量選択部10において偏向,質量
分離され、集束レンズ系4を通過したイオンビームは、
エンドキャップ電極52の中心口13を通り、リング電
極51とエンドキャップ電極52,53の間に供給され
て、四重極電界によって捕捉される。
【0017】この四重極電界に捕捉されたイオンの軌道
の安定性は、(1)式のa値およびq値によって定ま
る。a値およびq値は、リング電極内径r0 と、電極に
印加される直流電圧U,高周波電圧の振幅V,高周波電
圧の角周波数Ω、および、イオンの質量対電荷比m/Z
で与えられる。ここで、Zはイオンの価数、mは質量、
eは素電荷を表す。
【0018】
【数1】
【0019】イオントラップ電極間に供給された各イオ
ンは、それぞれ質量対電荷比m/Zに応じて(a,q)
の値を持つ。
【0020】図3に、イオントラップ電極間の空間でイ
オンが安定軌道をもつa,qの範囲(安定領域)を示
す。
【0021】高周波電圧VcosΩt のみがリング電極5
1に印加されると、直流電圧U=0で各イオンのa値は
0になるから、各イオンは安定領域のうちa=0である
q軸上に位置することになる。各イオンは、質量対電荷
比m/Zの値が大きいものから小さいものの順にq軸上
のq=0からq=0.908 までの範囲に位置する。安
定領域のq軸上に位置する全てのイオンが、電極間の空
間で安定に振動し電極間に捕捉される。その後、質量分
離されたイオンは、エンドキャップ電極53の中心口5
5を通って検出器6で検出され、最終的な分析結果とし
てマススペクトルが得られる。
【0022】次に、偏向・質量選択部10について説明
する。
【0023】図4に、偏向・質量選択部10の偏向四重
極電極系11を示す。偏向四重極電極系11は、4本の
棒電極12a,12b,12cおよび12dを有し、各
棒電極12は各電極間距離が一定であるように同じ方向
に同程度湾曲している。4本の棒電極12は、偏向四重
極電極系11へのイオンが入射する方向と偏向四重極電
極系11からイオンが出射する方向がほぼ平行となるよ
うに、ゆるいS字形に湾曲している。4本の棒電極12
には、隣り合う棒電極で符号の異なる直流電圧Uqと高
周波電圧VqcosΩqtとの重畳電圧(±(Uq+VqcosΩ
qt))が印加される。
【0024】棒電極12に印加する電圧は制御部9で制
御される。このとき、4本の棒電極12に印加する高周
波電圧±VqcosΩqt の周波数は、イオントラップ型質
量分析部5のリング電極51に印加する高周波電圧Vco
sΩt の周波数と理論的には異なっても良い。しかし、
イオントラップ型質量分析部5のリング電極51に印加
する高周波電圧の周波数と4本の棒電極12に印加する
高周波電圧の周波数が、同じ、あるいは整数倍,整数分
の1倍等に設定すれば、リング電極51に印加する電圧
を分岐して、偏向四重極電極系11にも印加できるた
め、高周波電圧電源の増設を回避できる。
【0025】偏向四重極電極系11の4本の棒電極15
によって、不要なイオンや中性分子を除去することがで
きる原理を以下で説明する。
【0026】まず、図5に示すような、四重極電極系1
3の平行な4本の棒電極14間にできる基本的な四重極
電界で、イオンの質量選択ができることを説明する。4
本の棒電極14a,14b,14cおよび14dは、湾
曲していない点のみが偏向四重極電極系11の4本の棒
電極12と異なるだけで、電極間の距離および印加され
る電圧は同じである。4本の棒電極14に電圧を印加す
ると、棒電極14間には四重極電界がつくられる。
【0027】イオンがこの四重極電界中を安定に透過す
るか否かは、(2)式で与えられるa値およびq値によ
って定まる。a値およびq値は、4本の棒電極14が作
る四角形で対角線上にある2本の電極間の距離の半値r
q と、棒電極14に印加される直流電圧Uq,高周波電
圧の振幅Vqとその角周波数Ωq 、更に、イオンの質量
対電荷比m/Zによって与えられる。ここで、Zはイオ
ンの価数、mは質量、eは素電荷を表す。
【0028】
【数2】
【0029】棒電極15間に供給された各イオンは、そ
れぞれ質量対電荷比m/Zに応じて(aq,qq)の値を
持つ。
【0030】図6に、棒電極14間をイオンが安定に透
過するときのaq,qqの範囲(安定透過領域)を示す。
各イオンは(aq,qq)の値によって図6のaq−qq
面に位置し、安定透過領域のイオンは棒電極14間を安
定に透過するが、安定領域外のイオンは軌道が不安定化
し、棒電極14間を透過できない。
【0031】高周波電圧±VqcosΩqtのみを四重極電
極に印加すると、Uq=0で各イオンのaq 値は0にな
るから、各イオンは安定領域のうちaq=0であるqq
上に位置することになる。各イオンは、質量対電荷比m
/Zの値が大きいものから小さいものの順に、q=0か
らqが大きくなる方向へ、q軸上に位置する。q軸上の
安定領域はq=0からqq=0.908までの範囲である
から、qq=0.908以上のqq 値をもつイオン、すな
わち、qq=0.908に相当する質量数対電荷比以下の
質量数対電荷比m/Zを持つイオンは、全て棒電極14
間を透過できない。
【0032】したがって、不要なイオンのqq の値が安
定透過領域外になるように棒電極14に印加する電圧±
qcosΩqt を調整することにより、不要イオンを除去
できる。このように、四重極電極系13の棒電極14に
印加する電圧±VqcosΩqtを調整することにより、イオ
ンの質量対電荷比m/Zに応じて選択的に棒電極間を透
過させることができる。
【0033】本実施例でも、図4に示す棒電極12に印
加する電圧±VqcosΩqt を調整して、上述したのと同
様なイオンの質量選択を行うことができる。また、偏向
四重極電極系11の棒電極12間にできる四重極電界
は、湾曲した棒電極12に沿って湾曲している。選択さ
れたイオンは湾曲した四重極電界で偏向され、棒電極1
2間を沿って移動し、偏向四重極電極系11から出射さ
れるが、中性分子は入射した方向へ直進するから、選択
されたイオンと分離される。したがって、中性分子が除
去されて、選択されたイオンのみが、イオントラップ型
質量分析部5に輸送される。
【0034】図7に、溶媒分子が90amu 以下で、90
amu 以下の質量数のイオンを不要イオンとした場合の偏
向四重極電極系11でのイオンの軌道解析の例を示す。
不要な90amuのイオンの(aq,qq)を、図8の
(0,0.908)に相当するように、高周波電圧±Vq
cosΩqtを設定した。
【0035】図7の解析結果によると、90amu 以下の
不要イオンは不安定となり偏向四重極電極系11から除
去されるが、それより高質量数イオンに対しては安定に
通過している。また、安定に通過したイオン軌道の中心
軸は、湾曲した棒電極12の形状に沿って曲っており、
安定に通過したイオンはイオントラップ型質量分析部5
へ進入できる。しかし、中性分子は四重極電界で偏向さ
れずに直進するから、イオントラップ質量分析部5へ進
入できない。
【0036】従って、本実施例のイオントラップ型質量
分析装置によれば、偏向四重極電極系11で不要なイオ
ンや中性分子を除去して、質量分析すべき試料イオンの
濃度を高めることができるので、多量の不要なイオンに
よる低分解能化及び中性分子によるノイズの発生などの
悪影響を受けずに、より高分解能に、かつ、より高いS
/N比で、質量分析を行うことができる。
【0037】また、本実施例で説明した偏向四重極電極
系11では、イオンビームが偏向四重極電極系11を通
過する前後で、ビーム進行方向がほぼ平行であるので、
図9に示すように、イオン源からイオンが入射してくる
方向とイオントラップ型質量分析部5のエンドギャップ
電極52,53の軸とが一致している既存の装置に対し
ても、軸をずらして本実施例の偏向・質量選択部10を
設置するだけで容易に対応可能である。
【0038】(実施例2)次に、本発明の第2の実施例
について説明する。本実施例では、偏向・質量選択部1
0の偏向四重極電極系11において、図10に示すよう
に、イオンビームの入射方向と出射方向が異なるように
湾曲させた棒電極15を用いた。ただし、棒電極15は
電極間距離が変わらないように、かつ、イオンビームの
入射方向と出射方向が約90°をなすように棒電極12
を湾曲させてある。このように棒電極12を湾曲させて
あると、さまざまな角度をもって偏向四重極電極系11
に入射して来る中性分子に対しても、選択されたイオン
と分離することができる。
【0039】本実施例によれば、中性分子をより除去す
ることができ、より高分解能に、かつ、より高いS/N
比で、質量分析を行うことができる。
【0040】(実施例3)本発明の第3の実施例につい
て説明する。本実施例では、図11に示すように、偏向
四重極電極系11の棒電極12に印加する電圧を、高周
波電圧VqcosΩqtばかりでなく直流電圧Uq(Uq≠0)
も印加する。(2)式により、イオンの(aq,qq)点
は、図12のaq=2Uqq/Vqの直線上に並ぶ。この
q=2Uqq/Vq の直線と安定透過領域が重なる領
域内に相当するイオンのみが安定に四重極電極内を通過
し、それ以外のイオン種は軌道が不安定化して除去され
る。安定に四重極電極内を通過したイオンの質量範囲を
1[amu]〜Mn[amu]とすると、イオントラップ型質
量分析部5で最終的に得られるマススペクトルは、図1
3に示されるように、M1[amu]〜Mn[amu]の範囲内
に限られる。
【0041】したがって、質量分析すべきイオンの質量
範囲が分かっている場合は、上限値および下限値に対応
する(aq,qq)が安定領域にあるように、棒電極12
に印加する電圧±(Uq+VqcosΩqt)を調整すればよ
い。
【0042】また、図14に示すように、aq=2Uq
q/Vqの直線が安定透過領域の頂点付近を横切るよう
に、Uq+VqcosΩqtを調整する。このように棒電極1
2に電圧を印加すると、図14で安定透過領域の頂点付
近に相当する質量対電荷比値M0 を持つイオンが四重極
電極間を安定透過し、それ以外の全てのイオンは除去さ
れる。また、第1の実施例と同様に、偏向四重極電極系
11から中性分子が除去される。したがって質量対電荷
比値M0 を持つイオンのみが、イオントラップ型質量分
析部4内に入射され、イオントラップ電極間にトラップ
されて安定振動することになる。
【0043】本実施例によれば、第1の実施例による効
果に加え、イオンの選択範囲をより限定できるため、よ
り高分解能に、かつ、より高いS/N比で、質量分析を
行うことができる。
【0044】(実施例4)次に、本発明の第4の実施例
であるイオントラップ型質量分析装置について説明す
る。図15に、本実施例のイオントラップ型質量分析装
置の概略図を示す。本実施例のイオントラップ型質量分
析装置は、偏向四重極電極系11用の補助交流電圧電源
21を設け、偏向四重極電極系11の棒電極15にVqc
osΩqt+vq′cosωqtを印加するところで、第1の実
施例のイオントラップ型質量分析装置(図1)と異な
る。補助交流電圧電源21は、制御部9によって制御さ
れる。
【0045】四重極電極内でもイオントラップ電極内と
同様、イオンの質量対電荷比の値によって固有振動周波
数が異なる。よって、図16に示すように、棒電極12
に補助交流電圧±vq′cosωqt を印加し、棒電極12
間に補助交流電界を生成することによって、特定のイオ
ンを共鳴状態にし、棒電極12間から除去することがで
きる。例えば、図17に示すように、質量分析すべきイ
オンの質量範囲内に、不要イオン(M=Ms)が点在する
場合には、この不要イオン(M=Ms)のみが共鳴するよ
うに補助交流電圧±vq′cosωqt を調整すれば、この
不要イオンを排除することができる。
【0046】(実施例5)次に、本発明の第5の実施例
について説明する。本実施例では、偏向・質量選択部1
0に図18に示す四重極電極系13と、四重極電極系1
3の入射口に設置された減速電極31および収束レンズ
系32を用いる。四重極電極系13は、第1の実施例の
図5で説明した平行な4本の棒電極14を有する。
【0047】棒電極15の中心軸に交差するようにイオ
ンを入射させると、減速電極31と収束レンズ系32に
よってイオンビームが減速・収束される。減速・収束さ
れたイオンビームは、棒電極14間に入り、選択された
イオンが四重極電極系13を通過する。中性粒子は、減
速電極31と収束レンズ系32の影響を受けずに直進す
るので、四重極電極系13から除去される。
【0048】本実施例によれば、4本の棒電極14と減
速電極31,収束レンズ系32を設置し、四重極電極系
13の軸と交差するようにイオンビームを入射するだけ
でイオンの質量を選択できるため、偏向・質量選択部1
0を容易に製作できる。
【0049】(実施例6)次に、本発明の第6の実施例
について説明する。本実施例では、偏向・質量選択部1
0に、図19に示すように、四重極電極系13と四重極
電極系13の入射口に設置された偏向電極33および収
束レンズ系32を用いる。四重極電極系13は、平行な
4本の棒電極14を有する。
【0050】偏向電極33にイオンを入射させると、偏
向電極33がつくる偏向電界によってイオンビームが偏
向され、収束レンズ系32で集束される。偏向されたイ
オンビームは、棒電極15間に入り、選択されたイオン
が四重極電極系13を通過する。中性粒子は、偏向電極
33がつくる偏向電界の影響を受けずに直進するので、
四重極電極系13から除去される。また、図20に示す
ように、偏向電極33および収束レンズ系32を四重極
電極系13の出射口に設置してもよい。四重極電極系1
3の棒電極14間に入射したイオンは、棒電極14間で
質量選択され、その後、偏向電極33で中性分子が除去
される。
【0051】本実施例によれば、平行な4本の棒電極1
4と、偏向電極33および収束レンズ系32を用いるこ
とができるため、偏向・質量選択部10を容易に製作で
きる。
【0052】(実施例7)次に、本発明の第7の実施例
について説明する。本実施例では、偏向・質量選択部1
0に四重極電極系13と、偏向八重極電極系34などの
多重極電極を用いる。本実施例では、質量選択性が優れ
る四重極電極系13でイオンビームの質量を選択し、偏
向八重極電極系34を図21に示すように湾曲させ、イ
オンビームを偏向させる。偏向八重極電極系34はイオ
ン輸送の安定性に優れているため、電極の湾曲などにも
イオンは追従して安定に偏向する。また、図22に示す
ように、四重極電極系13での質量選択と偏向八重極電
極系34でのビーム偏向の順序が逆でもよい。
【0053】本実施例によれば、四重極電極系13でイ
オンビームを質量選択し、偏向八重極電極系34でイオ
ンビームを安定に偏向させることにより、イオンビーム
の偏向によるイオン損失を少なくして、より高感度の質
量分析ができる。
【0054】(実施例8)次に、本発明の第8の実施例
について説明する。本実施例では、図23に示すよう
に、偏向・質量選択部10に、平行な4本の棒電極14
から成る四重極電極系13を複数用いる。各四重極電極
系13は、それぞれの中心軸が交差するように設置され
ている。イオンビームは、各四重極電極系13で質量選
択され、隣り合う四重極電極系13との間で偏向され
る。隣り合う四重極電極系13との間で中性分子が除去
される。
【0055】また、各四重極電極系13で異なる不要イ
オンを除去することもでき、より限定した質量対電荷比
の範囲のイオンを選択できる。例えば、試料中に、不要
なイオンとして、質量対電荷比MがM1以下であるイオ
ン、M2(M1<M2)であるイオン、および、M3(M1
3)であるイオンが含まれている場合、四重極電極系
25−aで、M1 以下の質量対電荷比のイオンを除去
し、四重極電極系25−bに補助交流電圧を印加して、
M=M2 の質量対電荷比のイオンを除去し、そして、四
重極電極系25−cに補助交流電圧を印加して、M=M
3 の質量対電荷比のイオンを除去すればよい(図24参
照)。各四重極電極系13で異なる不要イオンを除去す
るためには、各四重極電極系13で棒電極14に印加す
る補助交流電圧をそれぞれ調整する。
【0056】本実施例によれば、選択すべき質量範囲が
不連続である場合も、不要なイオンと中性粒子を除去す
ることができるので、より高分解能に、かつ、より高い
S/N比で、質量分析を行うことができる。
【0057】
【発明の効果】本発明によれば、イオン化された試料と
ともに中性分子が偏向・質量分離選択部に供給されて
も、イオンビームは偏向・質量分離選択部で偏向され、
かつ、質量選択されるが、中性分子は入射した方向へ直
進するから、選択されたイオンと中性分子とが分離さ
れ、イオントラップ型質量分析部で質量分析されるべき
試料イオンの濃度を高めることができるので、多量の不
要なイオンによる低分解能化及び中性分子によるノイズ
の発生などの悪影響を受けずに、より高分解能に、か
つ、より高いS/N比で、質量分析を行うことができ
る。
【0058】また、偏向・質量分離選択部が、同じ方向
に湾曲している4つの棒電極を有することにより、選択
されたイオンと中性分子とを分離することができる。
【0059】また、棒電極には高周波電源から高周波電
圧を印加して、棒電極間に四重極電界を形成する。高周
波電圧が直流成分を持たないものである場合は、交流電
圧の振および周波数に基づいて求められる質量数対電荷
比以下のイオンが棒電極間から除去される。高周波電圧
が直流成分と交流成分を有する場合は、直流電圧の大き
さと交流電圧の振および周波数とに基づいて求められる
質量数対電荷比の範囲のイオンが棒電極間から除去され
る。高周波電圧が2つの交流成分を有する場合は、質量
分析すべきイオンの質量範囲に点在する不要イオンを排
除することができる。
【0060】また、偏向電極でイオンビームを偏向して
中性粒子を除去でき、4つの平行な棒電極でイオンを選
択してもよい。偏向電極に湾曲した八重極電極を用いる
と、イオンビームの偏向によるイオン損失を少なくで
き、より高感度の質量分析ができる。
【0061】また、4つの平行な棒電極の組を複数用い
て、各電極間の中心軸が交差するように直列に配置すれ
ば、選択すべき質量範囲が不連続である場合も、不要な
イオンと中性粒子を除去することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施例のイオントラップ型質量分析装置
の概略図。
【図2】イオントラップ型質量分析部5を示す図。
【図3】イオントラップ電極間の安定領域を示す図。
【図4】偏向・質量選択部10の偏向四重極電極系11
を示す図。
【図5】平行な4本の棒電極14を有する四重極電極系
13を示す図。
【図6】四重極電極系13の棒電極14間の安定領域を
示す図。
【図7】偏向四重極電極系11におけるイオンの軌道解
析の例を示す図。
【図8】偏向四重極電極系11の棒電極12間の安定領
域を示す図。
【図9】既存の装置と本実施例との比較図。
【図10】第2の実施例にける偏向四重極電極系11の
棒電極15を示す図。
【図11】第3の実施例における偏向四重極電極系11
の棒電極12を示す図。
【図12】第3の実施例における偏向四重極電極系11
の安定領域を示す図。
【図13】第3の実施例において得られるマススペクト
ルを示す図。
【図14】第3の実施例における偏向四重極電極系11
の安定領域を示す図。
【図15】第4の実施例のイオントラップ型質量分析装
置の概略図。
【図16】第4の実施例における偏向四重極電極系11
の棒電極12を示す図。
【図17】第4の実施例における偏向四重極電極系11
の安定領域を示す図。
【図18】第5の実施例における偏向・質量選択部10
を示す図。
【図19】第6の実施例における偏向・質量選択部10
を示す図。
【図20】第6の実施例における偏向・質量選択部10
の他の例を示す図。
【図21】第7の実施例における偏向・質量選択部10
を示す図。
【図22】第7の実施例における偏向・質量選択部10
の他の例を示す図。
【図23】第8の実施例における偏向・質量選択部10
を示す図。
【図24】第8の実施例における四重極電極系11の安
定領域を示す図。
【符号の説明】
1…イオン源、2…前処理系、3…イオン化部、4…収
束レンズ系、10…偏向・質量選択部、5…イオントラ
ップ型質量分析部、6…検出器、7…データ処理部、
8,20…高周波電圧電源、9…制御部、51…リング
電極、52,53…エンドキャップ電極、54,55…
中心口、11…偏向四重極電極系、13…四重極電極
系、12,14,15,16…棒電極、21…補助交流
電圧電源、31…減速電極、32…収束レンズ系、33
…偏向電極、34…偏向八重極電極系。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G01N 30/72 G01N 30/72 C H01J 49/06 H01J 49/06 (72)発明者 中島 文彦 茨城県ひたちなか市大字市毛882番地 株 式会社日立製作所計測器事業部内 (72)発明者 加藤 義昭 茨城県ひたちなか市大字市毛882番地 株 式会社日立製作所計測器事業部内 Fターム(参考) 5C038 FF07 FF10 JJ02 JJ06 JJ09 JJ11

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】イオンビームを四重極電界によって捕捉
    し、捕捉されたイオンを質量分離するイオントラップ型
    質量分析部とを有するイオントラップ型質量分析装置に
    おいて、 イオン化された試料を含むイオンビームを偏向し、か
    つ、イオンの質量を選択する偏向・質量分離選択部を、
    前記イオントラップ型質量分析部の前段に備え、 前記偏向・質量分離選択部で選択されたイオンを含むイ
    オンビームが前記イオントラップ型質量分析部に供給さ
    れることを特徴とするイオントラップ型質量分析装置。
  2. 【請求項2】前記偏向・質量分離選択部は、4つの棒電
    極を有し、4つの前記棒電極は同じ方向に湾曲している
    ことを特徴とする請求項1のイオントラップ型質量分析
    装置。
  3. 【請求項3】前記棒電極に高周波電圧を印加する高周波
    電源を有することを特徴とする請求項2のイオントラッ
    プ型質量分析装置。
  4. 【請求項4】前記高周波電圧は、高周波電圧と直流電圧
    との重畳電圧であることを特徴とする請求項3のイオン
    トラップ型質量分析装置。
  5. 【請求項5】前記高周波電圧は、周波数の異なる2つの
    高周波電圧の重畳電圧であることを特徴とする請求項3
    のイオントラップ型質量分析装置。
  6. 【請求項6】前記偏向・質量分離選択部は、前記イオン
    ビームを偏向する偏向電極と、 4つの平行な棒電極とを有することを特徴とする請求項
    1のイオントラップ型質量分析装置。
  7. 【請求項7】前記偏向電極は、湾曲した八重極電極であ
    ることを特徴とする請求項6のイオントラップ型質量分
    析装置。
  8. 【請求項8】前記偏向・質量分離選択部は、4つの平行
    な棒電極を複数組有し、 各組の電極間の中心軸が交差するように、各組が直列に
    配置されたことを特徴とする請求項1のイオントラップ
    型質量分析装置。
  9. 【請求項9】四重極電界によってイオンビームを捕捉す
    る捕獲ステップと、 捕捉されたイオンを質量分離するステップを有するイオ
    ントラップ質量分析方法において、 イオン化された試料を含むイオンビームを偏向し、か
    つ、イオンの質量を選択する偏向選択ステップを有し、 前記偏向選択ステップの後に、前記偏向選択ステップで
    選択された前記イオンを含むイオンビームが、前記捕獲
    ステップで捕獲されることを特徴とするイオントラップ
    質量分析方法。
  10. 【請求項10】前記偏向選択ステップは、同じ方向に湾
    曲している4つの棒電極に、選択すべきイオンの質量数
    対電荷比に基づいて高周波電圧を印加するステップを有
    し、 前記イオンビームは4つの前記棒電極間を通過すること
    を特徴とする請求項9のイオントラップ質量分析方法。
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