JPS6327602Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 イ 考案の目的 産業上の利用分野 本考案は、ハンドバツク等に収納して携帯され
る化粧用コンパクトに関する。

従来の技術 従来の化粧用コンパクトの殆んどは、止め金で
蓋を施錠している。この止め金は構造が簡単な利
点があるが、コンパクト自体が小形なので解錠操
作部が広くとれず、このため指先にて解錠するの
で解錠操作に不便する難点があり、施錠が固い場
合は指先や爪を傷めるおそれがある。

考案が解決しようとする問題点 本考案は、コンパクト前部の広い上下面を摘ん
で圧迫することにより止め金が解錠できる、解錠
操作が簡便かつ安全な化粧用コンパクトを提供す
るにある。

ロ 考案の構成 問題点を解決するための手段 本考案化粧用コンパクトは、化粧品皿１、蓋２
及び押上げ操作部材３とで構成される。

化粧品皿１は、前部壁４の中央部を内方に角形
に凹形して格納部５を形成し、この格納部５の左
右の横向き壁６，６の上端部にそれぞれ止め金の
係合突起７，７を突設している。

蓋２は、後端部をヒンジ８で前記化粧品皿１後
端部に枢着され、また垂下周壁９の前部中央部を
更に下方に垂下して閉蓋時に前記格納部５上半部
に入り込む背面開放の横断面コ字形の取付枠１０
を垂設し、この取付枠１０の左右の横向き壁上部
にそれぞれ窓１１，１１を明けている。

押上げ操作部材３は、左右方向に長い矩形状の
底板１２の左右両側から変形可能な横向きの弾性
立板１３，１３を立設し、この立板１３，１３上
部外面から前記窓１１，１１を通して前記係合突
起７，７に係合する止め金の他方の係合突起１
４，１４を突設し、また立板１３，１３間に、上
面中央に取付ボス１５を設けた箱状体１６を立設
形成し、取付ボス１５に羽根を広げたように左右
斜め上方に延びて先端が蓋２裏面に当接する板ば
ね１７を取付けており、係合突起１４，１４を窓
１１，１１に内側から係合させて蓋２の取付枠１
０内に押上げ可能に取付けられている。前記箱状
体１６は、前面板と後面板間に背の低い中間板を
配し、これら各板の左右長手方向両端部を背の低
い端板で一体に結合し、中間板中央部から取付ボ
ス１５を立設した形状である。

作用 閉蓋状態では、係合突起１４，１４が係合突起
７，７に係合して止め金が施錠し、この施錠状態
を弾性立板１３，１３の弾性と板ばね１７が保持
している。ここで開蓋する場合は、コンパクト前
部の蓋２頂面と押上げ操作部材３底面とを摘み圧
迫操作する。蓋２は下方に下がらないので、押上
げ操作部材３が板ばね１７に抗して上方に押上げ
られて止め金が解錠する。尚、この場合、弾性立
板１３，１３が内方に変形する。

実施例 上記例では、止め金の直接的な係合は弾性立板
１３，１３の弾性で保持しているが、この弾性立
板１３，１３をばね等の他の弾性体で施錠方向に
付勢させれば止め金の施錠は確実である。第５
図、第６図はこの場合の例である。

即ち、取付枠１０の左右の横向き壁の窓１１，
１１上方を斜め内上方向の係合斜面イ，イとし、
一方弾性立板１３，１３の頂面を対応した斜面と
し、そしてこの弾性立板１３，１３を内側に装着
したコイルばね１８，１８により施錠方向に付勢
し、止め金の解錠時には鎖線で示したように弾性
立板１３，１３を係合斜面イ，イに沿つて内方に
変形スライドさせ、解錠が終了するとばね１８，
１８の強い弾力で係合突起１４，１４を原位置に
復帰させている。この実施例においても、図では
示していないが板ばね１７は使用する。尚、上記
窓１１，１１は、背後に抜ける切欠き溝であつて
もよい。また上記各実施例の各部は合成樹脂材で
成形製作する。

ハ 考案の効果 本考案によれば、コンパクト前部の蓋２頂面と
押上げ部材３底面とを摘んで圧迫することによ
り、即ち、例えば片方の手の親指を操作部材３底
面に、他の指を蓋２頂面に当て、親指で押上げ操
作部材３底面を押上げることにより止め金が解錠
でき、従つて平坦な広い面が操作面となるので、
解錠操作は極く簡易、容易であり、しかも指の腹
で操作できることから指先や爪を傷めるおそれは
全くなく、安全である。また止め金は２組設けて
あるので、仮りに一方が破損しても蓋２の施錠に
支障がなく、しかも止め金は弾着的に係合させて
いるので、施錠が確実なばかりでなく、係合突起
７，７と１４，１４の位置合わせがラフでよい組
立上の利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第４図は本考案化粧用コンパクトの
一実施例を示し、第１図は止め金部を示す前部一
部の縦断面図、第２図は外形斜視図、第３図は開
蓋時の前部一部の斜視図、第４図ａは押上げ操作
部材の分解斜視図、同図ｂは同操作部材を角度を
変えてみた一部斜視図、第５図及び第６図は他の
実施例を示し、それぞれ第１図、第３図に対応す
る図である。 １…化粧品皿、２…蓋、３…押上げ操作部材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 前部壁４中央部を内方に角形に凹形して格納部
   ５を形成し、この格納部５の左右の横向き壁６，
   ６から止め金の一方の係合突起７，７を突設した
   化粧品皿１と、前部裏面から、閉蓋時に前記格納
   部５内に入り込む取付枠１０を垂設し、この取付
   枠１０左右の横向き壁に窓１１，１１またはこれ
   に相当する切欠き溝を設けた蓋２と、底板１２の
   左右両側から、必要によりばね１８により左右施
   錠方向に付設される横向きの弾性立板１３，１３
   を立設し、その外面から前記窓１１，１１を通し
   て前記係合突起７，７に係合する止め金の他方の
   係合突起１４，１４を突設し、また底板１２中央
   部から箱状体１６を立設し、この箱状体１６上面
   中央部から左右斜め上方に延びて先端が蓋２裏面
   に当接する板ばね１７を設け、前記取付枠１０内
   に押上げ可能に取付けられた押上げ操作部材３と
   からなる化粧用コンパクト。