JPS6327100B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は直列に配置した２台のプレス間におい
て、プレス成形のワークを反転しながら一方のプ
レスから他方のプレスに搬送する装置に関するも
のである。

従来、自動車のボデイ等の板金部品のプレス加
工においては、通常、直列に配置された複数台の
プレス間をワークが順次移動しながらプレス加工
されるが、この場合において、加工内容如何によ
つてはプレスライン上の特定プレスにおいてワー
クを反転セツトする必要がある。この場合、一般
的にワークの反転装置が複雑、大形になる上、特
にワークが自動車のボデイ部品のように大きい場
合にはワーク反転のために相当のスペースを必要
とし、プレスを含む機械の設置に支障を来すおそ
れがあるばかりか、ワークの反転経路が長くなつ
てワークの反転に相当の時間を要し、これが原因
でプレスラインの作業能率が低下すると言う欠点
があつた。

本発明の目的は比較的少ないスペースでしかも
構造簡単にして容易、かつ短時間にワークを反転
させることができる反転機構を含むプレス間搬送
装置を提供することによつて、前記従来の欠点を
除去することにある。

次に本発明の一実施例の構成を図面によつて説
明する。直列に配列されたプレスＰ１とＰ２間
に、レール１と車輪２を介してプレスＰ１，Ｐ２
配列の直角方向に往復動可能に設けられた基台３
上の本体フレーム４上面には、２本の支柱５に形
成されたガイドレール６にローラ７を介して支持
されたアンローデイング用第１搬送機構８の搬送
フレーム９と、ローデイング用第２搬送機構１０
の搬送フレーム１１が油圧シリンダ１２を介して
上下駆動可能に取付けられている。そして各搬送
フレーム９，１１にはグリツプ支持体１３を備え
たロツド１４，１５が油圧シリンダ１６と図示省
略ストローク拡大装置を介して油圧シリンダ１６
のピストン１７の２倍ストロークでそれぞれプレ
スＰ１，Ｐ２に向つて往復駆動可能に取付けら
れ、更に各グリツプ支持体１３にはワークＷをベ
ンチユリによる負圧で吸着するための吸着カツプ
１８を取付けたエア配管兼用のグリツプ１９が取
付けられている。

又、基台３上におけるアンローデイング及びロ
ーデイング用各グリツプ支持体１３間位置には、
ガイドレール２０とガイド片２１とで支持された
反転機構２２用反転フレーム２３が、油圧シリン
ダ２４を介してプレスライン方向（第１図で左右
方向）に往復動可能に取付けられ、反転フレーム
２３上に受軸PBを介して平行に配列支持された
２本の反転軸２５は扇形ギヤー２６と油圧シリン
ダ２７を介して連結された状態で互いに反対方向
に揺動回転駆動されるとともに、各反転軸２５に
は吸着カツプ１８とエア配管APとで形成された
第１アーム２８と第２アーム２９とが取付けら
れ、かつ、基台３上には各油圧シリンダ１２，１
６，２４，２７用油圧ユニツト３０と、各種モー
タ及びバルブ制御用制御装置３１と、アンローデ
イング及びローデイング時にワークＷの一部が載
せられる支持レール３２，３３が取付けられてい
る。

次に本実施例の作用について説明する。

このように構成されたプレス間搬送装置３４
は、ワークＷをセツトしての各プレスＰ１，Ｐ２
の加工開始時において油圧シリンダ１２，１６，
２７は後退作動し、各搬送機構８，１０のグリツ
プ１９は各プレスＰ１，Ｐ２から後退退避（第１
図で搬送機構８は右方に、搬送機構１０は左方に
それぞれ移動）しかつ上動端に位置した第１図の
状態にある他、反転機構２２の反転フレーム２３
は第１図右側のローデイング側に位置した状態で
両アーム２８，２９を水平に位置させている。

次に、プレス加工が完了して第１図左側のラム
Ｒがほぼ上昇した状態においてアンローデイング
用第１搬送機構８のグリツプ１９が、前進（第１
図で左進）・下降してプレスＰ１のワークＷを吸
着カツプ１８で吸着するとともに、上昇・後退
（右進）し、この後退時点において、反転フレー
ム２３が第１図左側のアンローデイング側に移動
して待機しているため、この状態でグリツプ１９
が下降すると、プレスＰ１からアンローデイング
されたワークＷはその一部を支持レール３２に載
せた状態で反転機構２２の第１アーム２８の吸着
カツプ１８に吸着される。

次に、この状態で第１搬送機構８の吸着カツプ
１８へのエアを遮断してグリツプ１９を上昇させ
るとともに反転フレーム２３をローデイング側に
移動させるとワークＷは反転フレーム２３ととも
に移動して第１搬送機構８のグリツプ支持体１３
と干渉しない位置に達し、この位置で油圧シリン
ダ２７を介して反転機構２２の両アーム２８，２
９を互いに内側に90゜回転させると、ワークＷは
水平姿勢から垂直姿勢に変化するとともに、第２
アーム２９の吸着カツプ１８がワークＷをはさみ
第１アーム２８の吸着カツプ１８が吸着する面と
反対側の面において吸着する。この第２アーム２
９による吸着状態において第１アーム２８の吸着
カツプ１８へのエアを遮断して、油圧シリンダ２
７を介して各アーム２８，２９を水平位置に回転
させると、ワークＷは垂直姿勢から水平姿勢に変
化するとともに、この状態でワークＷは完全に反
転する。

このワークＷ反転作動時において反転フレーム
２３を更にローデイング側に移動させておくと、
ワークＷの反転完了時点においてワークＷの一部
はローデイング側支持レール３３に載せられる。
この状態で第２搬送機構１０のグリツプ１９を下
降させてその吸着カツプ１８にワークＷを吸着さ
せるとともに、第２アーム２９の吸着カツプ１８
のエアを遮断した状態で第２搬送機構１０のグリ
ツプ１９を再び上昇させると、ワークＷは第２ア
ーム２９の吸着カツプ１８から離れて第２搬送機
構１０のグリツプ１９とともに上昇する。そして
グリツプ１９を前進（右進）・下降させた状態で
第２搬送機構１０の吸着カツプ１８のエアを遮断
すると、ワークＷは反転した状態でプレスＰ２に
セツトされるとともに、更に第２搬送機構１０の
グリツプ１９を上昇・後退（左進）してプレスＰ
２から退避させた状態で、再びプレス加工を行
い、プレス加工完了時は再び前記反転搬送動作が
繰り返される。

なお、本実施例においてワークＷ反転時におけ
るグリツプ１９との干渉を避けるため反転フレー
ム２３を移動可能としたが、ワークＷの大きさ、
形状如何によつては、反転フレーム２３を移動さ
せることなくワークＷを反転させることができ
る。

次に、本発明の効果について説明する。

本発明はワーク反転経路において、ワークが
180゜回転するのに対して反転用の２つのアームを
それぞれ半分の90゜回転させるだけでワーク反転
動作が完了するため、ワークの反転動作時間を著
しく短縮して、ワークのプレス間反転搬送能率と
ともにプレスラインの作業能率を著しく向上させ
ることができる効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例の正面図、第２図は
その平面図である。 Ｐ１，Ｐ２…プレス、３…基台、４…本体フレ
ーム、５…支柱、６…ガイドレール、７…ロー
ラ、８…第１搬送機構、１０…第２搬送機構、１
２，１６，２４，２７…油圧シリンダ、２２…反
転機構、２３…反転フレーム、２５…反転軸、２
６…扇形ギヤー、２８…第１アーム、２９…第２
アーム、３４…プレス間搬送装置。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 一方のプレスからワークを搬出するアンロー
   デイング用の第１搬送機構と、第１搬送機構から
   ワークを受け取つてほぼ180度反転させる反転機
   構と、この反転機構によりほぼ180度反転された
   ワークを他方のプレス上に搬送する第２搬送機構
   とからなるプレス間搬送装置において、前記反転
   機構は所定の位置に所定の間隔を隔てて平行する
   ２個の反転軸と、各反転軸に取り付けた、吸着カ
   ツプを有するアームと、２個の反転軸を互いに反
   対方向に往復回動可能に連動させ、反転軸の往回
   動の際両反転軸のアームを互いに接近させて前記
   吸着カツプをほぼ対抗させる機構とから構成され
   ていることを特徴とするプレス間搬送装置。 ２ 反転機構がプレス配列方向に移動可能である
   ことを特徴とする特許請求の範囲１項に記載のプ
   レス間搬送装置。