JPS63270430A - ガリウム含有物の真空熱分解方法 - Google Patents

ガリウム含有物の真空熱分解方法

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JPS63270430A
JPS63270430A JP62102751A JP10275187A JPS63270430A JP S63270430 A JPS63270430 A JP S63270430A JP 62102751 A JP62102751 A JP 62102751A JP 10275187 A JP10275187 A JP 10275187A JP S63270430 A JPS63270430 A JP S63270430A
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JP
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gallium
vacuum
liquid
arsenic
decomposition
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JP62102751A
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English (en)
Inventor
Masayoshi Ioka
井岡 政禎
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Chiyoda Chemical Engineering and Construction Co Ltd
Original Assignee
Chiyoda Chemical Engineering and Construction Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔技術分野〕 本発明は、半導体工場等において、廃棄物やスクラップ
等として副生されるガリウム含有物から金属ガリウムを
液体として回収するガリウム含有物の真空熱分解方法に
関するものである。
〔従来技術〕
半導体製造工場においては、砒化ガリウムやリン化ガリ
ウムの如きガリウム化合物の種々のスクラップが副生さ
れる。このようなスクラップには、ガリウム化合物の不
良単結晶の他、単結晶切削屑、研磨層等が含まれる。ま
たこれらのスクラップとしてリン砒化ガリウム(GaA
sP)、ガリウムアンチモン、砒化ガリウムアルミニウ
ム(GaA j! A11)、リン砒化ガリウムインジ
ウム(GaInAgP)、砒化インジウム、リン化イン
ジウム、リン砒化ガリウムインジウム(GaInAsP
)、等が含まれる場合もある。
このようなガリウム含有スクラップの量は多く、ガリウ
ムの供給不足を補うためには、これらのスクラップをガ
リウム資源として有効利用することが重要である。
従来、砒化ガリウム含有物からガリウム及び砒素を回収
するために種々の方法が提案されているが、それらのう
ちで、工業的に見て比較的有効な方法として、特開昭5
7−101625号公報に記載されているものを挙げる
ことができる。この方法は、ガリウム−砒素含有層を真
空熱分解して、それに含まれる砒素分はこれを昇華させ
た後凝縮して回収し、一方、ガリウム分は溶融金属ガリ
ウムとし、これを冷却して炉内から回収した後、得られ
た溶融ガリウムを濾過した後、水相化学処理を施し、多
段分画再結晶化する方法である。しかし、この方法では
、炉内において高温の溶融ガリウムを冷却する工程を含
むため、工業的に操業しようとすると、バッチ操業によ
らざるを得なくなり、装置利用効率が低下するという欠
点がある他、分解炉の昇温と降温を繰返し行うために、
多量のエネルギーを必要とし、かつ炉壁材料の劣化が促
進されるという欠点もあり、その上、バッチ操業である
ことから、原料供給をその操業毎に炉内を常圧に戻して
行う必要があり、そのため真空系が汚染されやすく、ま
た操業に際し、高真空度までの到達時間が長くなり、生
産性が悪い等の欠点がある。
本発明者らは、このような従来技術の欠点の克服された
砒化ガリウム含有物の真空熱分解方法として、先に、真
空分解容器を用いて砒化ガリウム含有物を高温熱分解し
て気体状砒素と液体ガリウムを生成させると共に、該容
器内で該砒化ガリウムの高温熱分解を行いながら、該生
成した液体ガリウムを該容器外へ抜出し、かつ該生成し
た気体状砒素を別の真空砒素回収容器内に導入し、ここ
で冷却固化させた後、該容器外へ抜出し、さらに、該砒
化ガリウム含有物を該真空分解容器に供給する方法を提
案した。
この方法によれば、熱分解で生成した砒素は気体状で真
空容器から抜出されることから、砒化ガリウムの連続的
熱分解は可能であるものの、原料砒化ガリウムの熱分解
が進み、熱分解反応率が高くなると、砒化ガリウムの熱
分解速度が抑制され、効率的な熱分解の実施が困難にな
るという問題を含むことが判明した。また、このような
問題は。
リン化ガリウムの熱分解にも同様に生じることが見出さ
れた。
〔目   的〕
そこで、本発明の目的は、砒化ガリウム及び/又はリン
化ガリウム含有物の真空熱分解に見られる前記ガリウム
化合物の熱分解速度の低下の問題を解決することにある
〔構  成〕
本発明者らは、前記問題を解決すべく鋭意研究を重ねた
結果、ガリウム化合物の熱分解により生成した液体ガリ
ウムは、原料ガリウム化合物を溶解するために、熱分解
で生じる気体状の砒素やリンは、ガリウム液体相を拡散
して気相に放散されるようになり、その結果、ガリウム
化合物の熱分解反応率が高くなって液体ガリウム中に溶
解している未反応ガリウム化合物に対する液体ガリウム
の割合が高くなると、熱分解で生成した気体状の砒素や
リンの液体ガリウム中拡散速度が遅くなり、このために
、ガリウム化合物の熱分解が抑制されることを見出すと
共に、この熱分解抑制の問題を解決するには、液体ガリ
ウムを撹拌することが有効であることを見出した0本発
明はこのような知見に基づいてなされたものである。
即ち、本発明によれば、砒化ガリウム及び/又はリン化
ガリウムを含むガリウム含有物を真空熱分解して、液体
ガリウムと気体状の砒素及び/又はリンを生成させるに
際し、該液体ガリウムを撹拌し、該液体ガリウム中に含
まれる砒素及び/又はリンの気相へ放散を促進させるこ
とを特徴とするガリウム含有物の真空熱分解方法が提供
される。
本発明におけるガリウム含有物とは、砒化ガリウムやリ
ン化ガリウムを含む種々のスクラップ、廃棄物、不良品
等を意味するもので、このようなものには、例えば、砒
化ガリウムやリン化ガリウムの不良単結晶、単結晶切削
屑、研磨層及びそれらを含む混合物等がある。
次に本発明を図面により詳述する。第1図は、砒化ガリ
ウム含有物からガリウム及び砒素を回収するための装置
系統図の1例を示すもので、aは真空分解容器、bは真
空砒素回収容器、Cは砒素輸送管を示す。
真空分解容器aは、その下部に高温加熱炉13を有し、
高温加熱し得るようになっている。また。
この真空分解容器aの気相部には、真空バルブ2,3で
区画された予備真空保持室4を介して原料投入口1が連
結され、真空分解容器a内を高真空及び高温に保持した
まま、即ち、砒化ガリウム含有物の熱分解を行いながら
、原料としての砒化ガリウム含有物(以下、単に原料と
も言う)を真空分解容器a内に装入し得るようになって
いる。即ち、真空分解容器aを操業しながら原料をその
容器a内に供給するには、真空バルブ3を閉及び真空バ
ルブ2を開にした状態で原料を投入口1から予備真空保
持室4内に装入した後、真空バルブ2を閉にし、真空バ
ルブ5を開にして真空装置6により予備真空保持室4を
真空にする。その後、真空バルブ5を閉じ、真空バルブ
3を開にして、原料を予備真空保持室4から真空分解容
器a内に移す。このようにして、原料を操業状態にある
真空分解容器a内に供給することができる。真空分解容
器aは、石英ガラス製のものでも使用可能であるが、石
英ガラスの場合、耐蝕性が悪く、反応に際し、その石英
ガラスが原料中の不純物(アルカリ分)と反応して失透
現象を生じ、強度が低下する。本発明者らの研究によれ
ば1本発明で用いる真空分解容器aの材質としては、ボ
ロンナイトライドを表面材質とするもの、例えば、ボロ
ンナイトライド自体や、ボロンナイトライドを表面にコ
ーティングしたセラミックス等の使用が好適であること
が見出された。
真空分解容器aの気相部には、砒素輸送管Cを介して真
空砒素回収容器すが連結され、さらに真空分解容器aの
液相部には、液体ガリウム抜出管10が連結されている
。第1図においては、液体ガリウム抜出管10はガリウ
ム貯溜容器11内に導入され、真空分解容器aとガリウ
ム貯溜容器11との間には。
大気圧以上の圧力を与える長さく約170cm以上)の
ガリウム液体柱が形成されている。このようなガリウム
液体柱を用いることにより、真空分解容器aを操業状態
にしたまま真空分解容器a内で生成した液体ガリウムを
容器外へ抜出すことができる。
液体ガリウムの抜出は、第1図に示す液体ガリウム柱を
用いる方式の他、第2図に示すように、予備真空保持室
40を介して行うことができる。即ち、真空分解容器a
に連結する液体ガリウム抜出管1゜を、真空バルブ41
及び42で区画された予備真空保持室40を介して液体
ガリウム受は容器12内に導入する。このような抜出装
置を用いて液体ガリウムの抜出しを行うには、真空バル
ブ41.42及び大気バルブ46を閉にし、真空バルブ
44を開にして、排気管43を介して予備真空保持室4
0内を排気し、真空にした後、真空バルブ44を閉にし
、真空バルブ41を開にすることにより液体ガリウムを
容器aから予備真空保持室40に移す。次に、大気バル
ブ46を開にし、さらに真空バルブ42を開にすること
により、予備真空保持室40内の液体ガリウムをガリウ
ム受は容器12に回収することができる。47は目皿板
又はフィルターであり、未分解の固体砒化ガリウム相と
液体ガリウム相とを分離するものである。
配管50は、ガリウム化合物の熱分解により生成した液
体ガリウム相9を撹拌するための不活性ガス配管であり
、バルブ51を介して、液体ガリウム抜出管10の管壁
に接続開口している。
真空砒素回収容器すは砒素析出室16を有し、砒素輸送
管Cを介して真空分解容器aから抜出された気体状の砒
素を冷却固形化する機能を有するものである。第1図に
示したものにおいては、その外周に水冷ジャケット20
を有して、ioo’c以下の温度に冷却された砒素析出
室16が形成され、この部分の容器内壁が冷却面となり
、この冷却面上で気体状砒素が冷却され、その冷却面に
固形物として析出される。この容器内壁に析出した固体
状砒素はモータI9によって回転されるスクレーパー1
8によって内壁から剥離させることができる。また、こ
の真空砒素回収容器すは、フィルター30を有する排気
管31を介して真空装!i!21に連結する。この真空
装置21は、真空分解容器a及び真空砒素回収容器す内
を真空にするためのものである。この真空砒素回収容器
すの下部には、真空バルブ22及び23で区画された予
備真空保持室24を介して砒素抜出管28が連結する。
また、予備真空保持室24は、真空バルブ25を介して
真空装置27に連絡すると共に、大気バルブ26を介し
て大気に連絡する。真空砒素回収容器す内に回収された
固体状砒素を系外へ抜出すためには、真空バルブ22.
23及び大気バルブ26を閉にし、真空バルブ25を開
にして真空装M27により予備真空保持室24を真空に
した後、真空バルブ25を閉にし、次に真空バルブ22
を開いて固体状砒素を予備真空保持室24内に移した後
、真空バルブ22を閉にし1次いで大気バルブ26を開
にして予備真空保持室24内を大気圧にした後真空バル
ブ23を開にして、予備真空保持室24内の固体状砒素
を砒素抜出管28を介して砒素受は容器29に移す。こ
のようにして、真空砒素回収容器す内を真空にしたまま
その内部に回収された固体状砒素を受は容器29に抜出
すことができる。
なお、第1図に示した装置において、真空分解容器aの
放熱部以外の部分、砒素輸送管C及び真空砒素回収容器
すの冷却部以外の部分には保温又は加熱部材を用いて、
気体状砒素の器壁への析出を防止する。
原料の予備真空保持室4から容器a内への供給は、第1
図に示すように、自然落下方式でもよいが、マニュプレ
ータを用いて行うこともできる。また、容器aから真空
バルブ3への高温輻射熱を遮断するために、真空バルブ
3と蓉器aとの間に、輻射熱遮断スクリーンを配設し、
原料供給時のみこのスクリーンを開くようにすることが
できる。さらに、真空分解容器aは、第1図に示す如き
縦型の他、傾斜型のものとすることも可能である。
次に、前記した装置系を用いて砒化ガリウム含有物から
ガリウムと砒素の回収方法について説明する。
装置の操業開始に先立ち、先ず、液体ガリウムを原料投
入口1から、真空バルブ2、予備真空保持室4及び真空
バルブ3を介して真空分解容器a内に装入し、第1図に
示す如きガリウム液体柱を形成する6次いで、原料砒化
ガリウム含有物を同様にして真空分解容器a内に装入す
る。この場合、液体ガリウム貯溜容器11に付設された
バルブ15を閉じておく。
次に、真空分解容器aに連結する真空バルブ2゜3及び
真空砒素回収容器すに連結する真空バルブ22゜23を
閉じ、真空装置21を駆動させて、それら真空容器a、
 b内′□を真空に保持した後、加熱炉13により真空
分解容器aの加熱を開始し、容器a内の原料を高温に加
熱する。この原料の加熱は、温度1000〜1300℃
、砒素析出窒出ロ圧力100+mmHg以下で行われる
。また、配管50から不活性ガスを導入し、不活性ガス
をガリウム液体中を上昇させ、ガリウム液相に導き、こ
こでガリウム液相を撹拌させた後、気相部へ放出させる
このようにして砒化ガリウム含有物の真空熱分解を行う
と、それに含まれる砒素受は昇華し、気体となって輸送
管Cを通って真空砒素回収容器す内に拡散する。また、
砒化ガリウム含有物に含まれるガリウム分は液体ガリウ
ムとなる。この液体ガリウムは、高温においては砒化ガ
リウム含有物からなる固相8はガリウム液相9の上に形
成され、両者は明確に相分離される。この真空熱分解で
生成した液体ガリウムは、配管50から圧入された不活
性ガスにより撹拌され、液体ガリウム中に含まれる気体
状の砒素の気相への放散が、この撹拌により促進される
。その結果、液体ガリウム中に溶解していた砒化ガリウ
ムの円滑な熱分解が達成される。ガリウム抜出管10を
通ってガリウム貯蔵容器11に抜出され、ここから開放
したバルブ15を介してガリウム受は容器12にオーバ
ーフローされ1回収される。
真空砒素回収容器す内に拡散した気体状砒素、水冷ジャ
ケット20を周囲に有する砒素析出室16の冷却周壁面
に固形物として析出する。この周壁に析出した固体状砒
素はスクレーバー18で周壁からかき落され、真空容器
すの底部に溜まる。そして、必要に応じ、前記で詳述し
たようにして、予備真空保持室24内にいったん移され
た後、砒素抜出管28を通して抜出され、砒素受は容器
29に回収される。
前記のようにして、一定時間砒化ガリウム含有物の真空
熱分解を行い、真空容器a内の砒化ガリウム含有物の量
が少なくなると、前記で詳述したようにして、新しい砒
化ガリウム含有物を原料投入口1から、予備真空保持室
4を介して真空容器a内に供給し、真空熱分解を継続す
る。
以上1M料として砒化ガリウム含有物を用いた例につい
て示したが、第1図に示した装置系は、原料としてリン
化ガリウム含有物を用いる場合にもそのまま適用される
もので、この場合には、bは真空リン回収容器、Cは気
体状リン輸送管、16はリン析出室、28は固体状リン
抜出管、29はリン受は容器を構成する。
本発明で用いる被処理原料は、砒化ガリウム及び/又は
リン化ガリウムを含むガリウム含有物であり、例えば、
(1)ウェーハースクラップ、(2)テールやその他の
塊状物、(3)切削又は切断くずを切削油と共に含む泥
状物又はその乾燥物、(4)LPE工程からの廃ガリウ
ム、(5)砒化ガリウムやリン化ガリウムを熱分解して
得られた分解残液物から液体金属ガリウムを分離した後
の残液物等がある。
これらの被処理原料のうち、(1)、(2)、(4)及
び(5)の被処理原料は、特別な予備処理を施さずに直
接真空分解容器に供給することができるが、前記(3)
の被処理原料は真空熱分解を行うに先立って適当な予備
処理を施すことが望ましい。
前記(3)の被処理原料は、半導体単結晶を真円柱化す
るための切削工程や、その半導体真円柱をウェハーへ切
断するための切断工程において発生した微粉と切削液と
の混合物からなる泥状物であり、通常、ドロスと呼称さ
れる。このようなドロスは、切削工程や切断工程におい
て混入した多量かつ多種類の不純物を含む他に、鉱油タ
イプ又は水溶性タイプの切削液や切削助剤を含むために
非常に取扱いの困麺なものである。このような被処理原
料は、真空熱分解に先立ち、これを予備処理し、微粉末
が相互に結合した焼結物とする。このような焼結物を得
るには、被処理原料を、そのまま又は無機系もしくは有
機系バインダーと混合して乾燥し1次いで焼成すること
によって得ることができる。この場合、被処理原料は、
その乾燥工程に先立ち、成形処理を施すことができる。
乾燥温度は50〜300℃であり、焼成温度は300〜
1000℃であり、乾燥工程及び焼成工程は、真空条件
及び/又は不活性ガス雰囲気中で実施される。このよう
な焼結物は、切削屑や切断屑の微粉が相互に結合した塊
状物や成形物であることから、微粉やドロスの場合とは
異なり、非常に取扱いやすいものであり、真空分解処理
に付すことができる。また、前記の予備処理は、ドロス
に限らず、ドロスの乾燥微粉末物、その他の微粒子状の
ガリウム含有物に対しても適用し得るものである。
前記の無機系や有機系バインダーとしては、従来微粉末
粒子相互の結合化のために用いられている従来公知の各
種の物質を用いることができる。
このようなものとしては、無機系バインダーとして、例
えば、アルミナとドロゾル、アルミナシリカヒドロシル
、シリカヒドロシル、マグネシアヒドロシル、チタニア
ヒドロル等の無機酸化物ヒドロシル及びその先駆体、ア
タパルジャイト等の粘土鉱物、硅酸アルカリ、アルミン
酸化アルカリ、アルミニウム塩、セメント、石灰等があ
る。本発明では、ガリウムや砒素、リン等も用いること
ができ、さらに、ウェーハーの研摩工程において発生す
る泥状スクラップやこの泥状スクラップから得られたヒ
ドロシル等を用いることができる。また、有機系バイン
ダーとして、例えば、殿粉、ポリビニルアルコール、カ
ルボキシメチルセルロース、アルギン酸等の有機高分子
の他、ポリエチレングリコール、グリセリン、ピッチ、
グラファイト等も用いることができる。バインダーとし
ては。
ガリウム含有物の高温真空分解に際し、液体となるもの
の使用が好ましく、金属ガリウムの使用が有利である。
本発明で用いる被処理原料としては、ガリウム含有物の
真空熱分解工程で生成した分解生成物から液体ガリウム
を分離した後の分解残渣物の使用が有利である。このよ
うな残液物は被処理原料であるガリウム含有物よりもガ
リウム含有率が高く、融点が低いので、本発明で用いる
被処理原料として好適なものであり、そのまま被処理原
料として用いられる他、他の被処理原料と混合して用い
ることもできる。
本発明において、液体ガリウム9の撹拌は種々の方法で
行うことができ、第1図に示すように、不活性ガスをガ
リウム液体の下部から導入する方法の他、撹拌翼等を用
いる方法、原料保持容器を振動させたり、ゆさぶる方法
等を単独又は組合せて用いて実施することができる。不
活性ガスを液体ガリウムへ導入する場合、各種の方法が
あり、第1図に示すように、ガリウム液体柱へ導入する
方法の他、真空分解容器aの底部から導入する方法及び
真空分解容器aの底部にガス分配器を配設し、このガス
分配器を介して導入する方法等がある。不活性ガスとし
ては、液体ガリウムと反応しないものであればどのよう
なものでも使用できるが、通常は、窒素ガス、水素ガス
、ヘリウムガス、ネオンガス、アルゴンガス等が用いら
れる。不活性ガスの液体ガリウムに対する送入速度は、
不活性ガス分圧が100mmHg以下、好ましくは20
mmHg以下になるように調節する。この調節は1分解
炉内における不活性ガス導入バルブの開度や、真空排気
速度を変えることにより行われる。
真分解容器aにおける真空熱分解温度は、ガリウム化合
物の熱分解温度以上であり、砒化ガリウムの場合は、1
000〜1300℃程度であり、リン化ガリウムの場合
は、 1000〜1200℃程度である。真空条件は、
砒素やリンの蒸気圧を除く圧力が100+a+++Hg
以下、好ましくは20ma+Hg以下になるような条件
が採用される。
真空熱分解残渣物は、液体ガリウムと共に、被処理原料
中の不純物や未反応のガリウム化合物を含み、液体ガリ
ウムを回収するために、濾過処理される。この濾過処理
は、50メツシユより小さな網目を持つフィルター、例
えば、濾布、濾紙、メタルフィルター、セラミックフィ
ルターを用いて行うことができる。この濾過処理は、第
1図に示すような連続分解装置では、真空分解容器底部
にあらかじめ配置したフィルター47で行われ、バッチ
方式の熱分解装置では、真空熱分解後、別の濾過装置を
用いて行われる。このようにして得られる金属ガリウム
は、被処理原料中に由来するインジウムを除くと、純度
が極めて高く、通常、99.99%以上の純度を有する
。また、濾過残渣物は、主としてガリウム比率の高いガ
リウム化合物からなるので、再び被処理原料として真空
熱分解工程へ循環使用されるが、この場合、その一部は
、頁物熱分解工程へ供給する被処理原料の不純物濃度が
一定値以下となるように、系外へ分離される。
〔効  果〕
本発明によれば、砒化ガリウムやリン化ガリウムからな
る被処理原料を真空熱分解する際に液体ガリウム中から
の砒素やリンの分相への放散が促進され、被処理原料の
熱分解率を向上させることができる。
本発明の方法は、第1図に示した連続式に限らず、バッ
チ式、あるいは竪型、横型の装置を問わず、任意の装置
系に対する被処理原料の熱分解率向上方法として適用し
得るものである。
〔実施例〕
次に本発明を実施例によりさらに詳細に説明する。
実施例1 沸点50〜200℃の軽質油分を約18%含む砒化ガリ
ウム切削微粉からなるドロス(泥状スクラップ)を被処
理原料として用い、以下の処理を行った。
まず、原料300gを外径50mmで底部と中央部にガ
ス導入管を備えた石英製反応管に入れて中央部のガス導
入管から常圧下にて窒素を100cc/lll1nの割
合で通じながら反応管を150”Cに加熱して油分を除
去した。反応管は内径30m+++を有し、氷で冷却さ
れたトラップ(油蒸気凝縮回収管)に接続され、さらに
3方コツクを通じて大気又は真空排気装置に接続されて
いる1反応管出口からトラップ入口までは100〜50
0℃に加熱保温した。この油分の除去過程において、窒
素と油蒸気は100〜150”Cに保温した配管を通っ
た後、トラップに導入され、ここで油蒸気を凝縮分離さ
れ、残りの窒素は大気に接続する3方コツクを通って大
気放散された。
このようにして反応管を約2時間、150”Cに保って
油分を除去した後、窒素を通じながら約850℃に昇温
しで2時間保ち、乾燥物コーキングと焼結を行った。こ
のコーキング焼結過程においては、反応管の上部及びト
ラップ入口に分解蒸気が付着するのが見られ、反応管出
口の付着物(液状)はやがて黒色物に変化することが認
められた。なお、別の実験によると、同一原料を上記と
同様の条件で乾燥・コーキング・焼結処理したものには
、炭素2.6%、ガリウム46%、砒素45%、その他
の不純物としてIn%P、Si、 Fe、All 、 
Na、Ca、 Mg、 Cu、 CQ等が金属換算で約
5z含まれていた。
次に、前記焼結処理を終了したのち、中央部の窒素導入
管入口を閉じ、トラップを3方コツクを介して真空排気
装置に接続して真空排気しつつ反応管加熱温度を110
0℃に昇温しで焼結処理物を熱分解した。この場合、反
応管からトラップまでの配管は450〜500℃に昇温
しで配管途中への砒素の析出を防止した。また、この工
程では真空度を上げるためにトラップを液体窒素で冷却
した。真空排気とともに真空度が0.lmmHg以下に
到達するのが認められ、砒素の析出は1050℃付近か
ら著しくなることが認められた。
前記実験において、反応管温度が1100℃に達してか
ら1時間後に反応管底部への窒素吹込み管入口バルブを
開けたところ、窒素ガスが容易に流れることから導入原
料が反応管内で液状物となっていることを確認したので
、ガス導入バルブの開度を調節して反応管内の窒素ガス
分圧が5〜20auaHgとなるように窒素ガスを流し
て液状物を撹拌しつつ。
さらに2時間反応させた。反応終了後、反応管内の分解
残渣物を200メツシユのナイロン濾布を用いて2回濾
過して金属ガリウムを109.0g回収した。
この金属ガリウムを発光分光分析法により半定量分析し
たところ1、Feのみ1〜10ppm+認められた。他
に原子吸光分析によりInが2.4%、比色分析により
Asが0.4ppm認められた。
比較例 実施例で示した実験において1100℃において原料を
ガス撹拌することなく 1100℃にて3時間反応させ
たところ、回収ガリウム量は92.8gであった。
またこれを分析したところ、Fe、 Ca、 Mgが1
〜10pprs、 Asが0.6ppa+、Inが2.
8%含まれていることが認められた。これより原料の液
状物をガス撹拌しない場合においてはガリウム回収率が
明らかに小さいことが認められる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による砒化ガリウム及び/又はリン化ガ
リウム含有物からのガリウム及び砒素及び/又はリン回
収装置系の説明図である。第2図は真空分解容器aから
の液体ガリウムの抜出しにおいて、第1図に示したもの
とは別の実施例を示す装置説明図である。 2.3,22,23,41,42・・・真空バルブ、4
,24.40・・・予備真空保持室、10・・・液体ガ
リウム抜出管、28・・・固体状砒素(又はリン)抜出
管、13・・・加熱炉、18・・スクレーパー、a・・
・真空分解容器、b・・・真空砒素(又はリン)回収容
器、C・・・気体状砒素(又はリン)輸送管。 特許出願人 千代田化工建設株式会社 手続補正書 昭和63年 7月 12日 特許庁長官  吉 1) 文 毅  殿1、事件の表示 昭和62年特許願第102751号 2、発−明の名称 ガリウム含有物の真空熱分解方法 3、補正をする者 事件との関係  特許出願人 住 所  神奈川県横浜市鶴見区鶴見中央二丁目12番
1号 氏 名  (328)  千代田化工建設株式会社代表
者 玉置正和 4、代理人〒151 住 所  東京都渋谷区代々木1丁目58番10号第−
西脇ビル113号 氏名 (7450)弁理士 池浦敏明 電話(370) 2533番 5、補正命令の日付        自発6、補正によ
り増加する発明の数   07、補正の対象 明細書の「発明の詳細な説明」の欄 ≧ 7,1つ 4 8、補正の内容 本願明細書中において、以下の通り補正を行います。 (1)第13頁第10行乃至第1f行の「この液体ガリ
ウムは、」を削除します。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)砒化ガリウム及び/又はリン化ガリウムを含むガ
    リウム含有物を真空熱分解して、液体ガリウムと気体状
    の砒素及び/又はリンを生成させるに際し、該液体ガリ
    ウムを撹拌し、該液体ガリウム中に含まれる砒素及び/
    又はリンの気相へ放散を促進させることを特徴とするガ
    リウム含有物の真空熱分解方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1999037824A1 (en) * 1998-01-21 1999-07-29 The University Of Dayton Recovery of group iii element component from group iii-v waste materials
CN102618735A (zh) * 2012-04-23 2012-08-01 南京金美镓业有限公司 一种去除金属镓中杂质铋的方法
KR101242704B1 (ko) 2010-12-28 2013-03-12 재단법인 포항산업과학연구원 마그네슘 제조장치

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WO1999037824A1 (en) * 1998-01-21 1999-07-29 The University Of Dayton Recovery of group iii element component from group iii-v waste materials
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