JPS632668B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は泡の生成と噴射装置に関するものであ
り、更に特に泡生成可能な液体を泡として噴射す
る能力を有する手動式噴射泡生成装置に関するも
のである。 泡の生成及び噴射装置は、技術的には良く知ら
れている。以前は、これらの装置に対する需要は
それらの簡便さおよび製品の多様化と泡生成条件
への適応性により、殆んど独占的に、自由に手に
入り得る独立機構式の高圧式エアゾール調整器に
より満されていた。しかしながら、そのような独
立機構式のエアゾール調整器の連続使用は、最近
提起されたエアゾールの中に含まれている化学噴
射剤のある種のもの例えばフレオンが環境的な懸
念からおよび経済的条件の変化に依り再検討され
つつある。それに依つて、当業者はエアゾール式
泡調整器に代り得る代替品を探すことに乗り出し
ている。 一般的に提供されているそれらの従来の装置は
圧縮可能なビンと泡生成キヤツプとを合せて具備
した形式のものである。泡生成キヤツプはコンテ
ナーからの泡になることのできる液体の流れと、
空気が、泡を作る為に混合される為の細い曲折し
た通路をもつスポンヂ状材質の均質なエレメント
を具備している。この形式の代表的装置はUS特
許No.3985271、US特許No.3973701、US特許No.
3937364、およびUS特許No.3572590に記述されて
いる。 それらの装置において空気と液体の混合物は、
均質なエレメントを通過する時にかなりの流速を
失う、結果的にその様な装置は望ましくない限ら
れた到達距離しか持ち得ない。すなわち、それら
の器具は泡を吹きつける面の極く近くで泡を噴射
するために用途は限られる。更に、使用者は液体
と空気との両方を同時に噴射する為に努力を注が
ねばならぬ為、かなりの労力が泡を成形すること
に費やされることになる。その上更に、その様な
装置は、泡形成の為に必要な内部空気の供給が得
易くする為にビンは泡になることのできる液体で
一部しか満されないので不経済である。 特開昭53−40404号公報には手動式あわ発生装
置を開示している。しかし特開昭53−40404号記
載のあわ発生装置はノズルから出た液霧は、スク
リーンに到達前に壁面に衝突しながら泡が形成さ
れる、スクリーンは泡の形状を変えるだけの役目
を果すだけである。その53−40404号記載のあわ
発生装置からは良好な泡は形成されない。 又実願昭52−99141号（実公昭61−34063号公
報）の考案は、泡沫状噴霧器のノズルに関する。
しかしこの考案の噴霧器ノズルは噴射ノズルとス
クリーン（メツシユ）とが密着している。しかし
このような機構を有するノズルは、液霧が十分な
量の空気と混合されず良好な泡は形成されない。 本発明者は泡生成装置について幅広い研究を行
なつた。その結果、従来のポンプの先端に存在す
るノズルの外側で、かつ液霧の通路にスクリーン
を設置し、さらにその液霧に空気を導入する手段
を設けたことを特徴としており、ポンプから泡に
なり易い液体を噴霧すると意外にもスクリーンを
通過する際液霧が泡に変化することを発見した。
本発明はこの発見に基づいてなされた。 従つて本発明は泡生成可能な液体を収容する容
器に取付けられるべき泡生成装置において、その
装置は、 (a) 手動式ポンプ、該ポンプは前方にノズルを有
し、さらに該ポンプはその容器からその泡生成
可能な液体を吸上げそしてその液体をそのノズ
ルから高速でかつ円錐流形に液霧状にスプレー
する機構を有し、 (b) 液霧の通路上に設けられ、そしてそのノズル
から距離をおいて設けられたスクリーン、その
スクリーンは60〜200メツシユ（U.S.ふるい規
格）の範囲の大きさを有し、および (c) そのスクリーン前にそのノズルを囲むハウジ
ング、そのハウジングはスクリーン開口以外に
大気と連通している開口を有せず、前記ハウジ
ングはその円錐流形の液霧がスクリーンに到達
するまでは、その液霧と接触しない程度にその
室は大きいことを特徴とする手動式泡生成装置
に関する。 本発明装置は、容器外に存在する空気を利用し
てスクリーン面上に泡を生成する。その結果、液
霧を噴射するためだけに使用者の労力が使用さ
れ、従来の装置のように内部の液体および空気を
噴出させるための労力は不要となる。 更に、本質的に全ての液霧は、スクリーン面以
外には接触せずに、泡生成器中を通過するので、
装置中で泡に変わる時に噴射に依る流速の減少は
少くてすむ。 更に、本発明の泡生成装置は商業的にも受入れ
られる品質の泡を提供する。すなわち、泡は比較
的水分が少く、且つ安定であり、更に垂直面に吹
付けた場合、垂れの傾向が殆んどない。結論的に
云えば、当装置は、家庭用クリーナーやそれに類
するものの噴射泡生成用に非常に適している。 第１図及び第２図に関しては、手動式ポンプ１
０が既存のねじ式の継手１１に依つて、中に泡に
なり易い液を入れる容器１２に分離できぬ様に連
結されている。容器にポンプが連結されているこ
とは本発明の必要事項ではないがしかし乍らその
様にすることは、機動性を高めることで望ましい
ことである。一般的に既存の手動式ポンプと容器
の連結は家庭用用途に対しては流行となつている
様であり望ましいことである。ポンプにより泡に
なることのできる液体をくみ上げる手段は、例え
ばくみ上げ管１３（点線で示されている）を通じ
て行われることが理解され、ポンプは、容器から
液体を吸い込むことができる。 本発明の泡生成装置に使用されているポンプの
様式は特別なものではない。例えば手動式として
よく知られている垂直機構のもの、或は、第１図
及び第３図に示されている様な水平機構のもので
あつても良い。ポンプはノズル１４を具備してい
れば、どのようなものであつても良い。例えば操
作器（ハンドル）１６を動かすことによつて容器
内部の液がくみ上げ管から上昇して、ノズルを通
して噴射される。 ここで用いられている“泡になり易い液体”と
いう語は、本発明の泡生成装置に依つて噴射され
た時に、泡を形成する能力を有す、全ての液体を
含んでいる。一般的にその様な液体は次の性質を
持つている、表面張力は20〜45dyne／cmの範囲
にあり、25〜35dyne／cmのものが更に望ましい。
密度は0.8〜1.2gr／c.c.の範囲であり、望ましく
は、0.98〜1.05ｇ／c.c.のものである。又粘度の範
囲は0.9〜1.7センチストークであり、1.1〜1.4セ
ンチストークのものが更に望ましい。ここで用い
られている“ノズル”と云う語は単管口又は複数
の管口を通つて液体をうまく噴霧する機構を具備
していることを意味している。斯様なポンプは一
般的に圧縮機構を具備している。例えば、噴霧を
形成するに充分な速度でノズルを通過させる為
に、コンテナーからの液体に力を与える為のピス
トン１５と操作器１６である。適当なポンプは直
径0.3から0.65mmの範囲で且ランド長が0.25から
0.6mmの範囲の口管を、15〜20ｍ／秒で通過する
速度を噴霧に与えることが望ましい。本発明で使
用されている代表的なポンプはAFA社製の
AFA7510散霧器であり又キヤニオン（Canyon）
社製のキヤニオン（Canyon）CS散霧器である。 本発明の泡生成装置には、スクリーン２１を具
備したベル形状のハウジング２０を有している。
ハウジングは、スナツプ止め機構の如き適当な方
法でポンプに取付けられており、そのスナツプ止
めはノズルからおよびハウジング２０の内面に刻
まれた環状の溝２３から続いており、外に突出た
突起から成立つている。ハウジング２０の役割
は、ノズルから、あらかじめ決められているｄの
距離の位置の液霧通路にスクリーン２１を有する
ことである。すなわち液霧がポンプから大気中に
噴出される位置からの距離である（これはノズル
面２４の位置と全く一致する）。 高品質の泡を生成する為には、距離ｄは一般的
に0.8〜４mmの範囲が好ましく、２〜３mmの範囲
が特に好ましい。更に、スクリーンのサイズは60
〜200メツシユ（U.S.ふるい規格）範囲のもので
あり、望ましくは100〜180メツシユである。スク
リーンは、泡になり易い液体に不活性であれば、
如何なる材質で作られていても良い。ポリエチレ
ン、ポリプロピレレンの如きプラスチツクのスク
リーンが低コストと平坦面を構成しやすい性質に
より好まれている。更に斯様なプラスチツクスク
リーンは、超音波或は電子溶接に非常に適してい
るのでハウジングを同質材で作成すれば、ハウジ
ング２０へのスクリーンの固定は便利となる。適
当な接着剤或はプレスで固定する様な他の連結方
法も又用いることができる。付記すれば、スクリ
ーンの形状は、先に示した機能的に必要な事項を
有していれば種々変えることができる。例えばス
クリーンの断面は弓形でもよく、例えばふくらん
だ形状であつてもよい。又スクリーンの口はどの
様な形態でもとり得るすなわち四角形状は必ずし
も必要しない。当該泡生成装置は、同時に、液霧
がスクリーンと接触して泡となる様に、液霧中に
空気を導入する手段をも具備している。 スクリーンの前にそのノズルを含む室に空気を
導入する手段は次の通りである。 たとえば、大きなスクリーンを設け、内部の液
体がスクリーンを通る部分の周縁から空気を内部
に導入する。このことは第２図を参照することに
より更に良く理解できる。第２図ではスクリーン
２１は直径ｔを有し、そのスクリーンのＳの範囲
内では液体がスクリーンを通り、Ｓの部分の外側
では周縁から空気が内部に入り、スクリーンを通
る前の液霧と接触する。又、スクリーンに到達す
る液霧のパターンが円周状となる場合、円周状の
液霧のパターンの中心から空気が導入される場合
があり得る。内部に空気が入りこむ原理は液霧が
高速で移動するため、その部分の圧力が降下する
ためである。良好な泡を生成する為には適量の空
気を導く様に、泡生成装置は構成されねばならな
い。特にあまりにも少い空気しか得られない場合
には、液霧のある程度のものは、スクリーンを通
過しても泡とならず、その場合、泡生成装置から
好ましくない、ぬれた泡が噴射される結果とな
る。 本発明の泡生成装置においては、本質的に全て
の液霧がスクリーンの面以外のどの様な面にも接
触せずに通過することが必要とされている。ハウ
ジング２０の壁面に突当る様な場合には、液霧の
機械的崩壊が少くなり、又液霧の速度を減少さ
せ、泡噴射器からの好ましくないしたたりを起す
結果となる。 本発明の泡生成装置の、例えば別の具体例は第
３図および第４図に示される。第３図において、
泡生成装置はハウジング３０から成つており、そ
れはポンプ１０′から外面に突起しており、ノズ
ルに隣接している。ハウジング３０はフラツプ３
１、スクリーン２１を有する。フラツプ３１は、
泡生成位置から270゜回転できる様に蝶番３２でハ
ウジングに連結されていてもよい。適当な固定ピ
ン３３と３４はハウジング３０とポンプ１０′の
上面に依つて位置ずけられており、夫々別々に使
用者が望む位置にフランプ３１を固定できる様に
している。 例 本発明の泡生成装置の効果を例示する目的で一
般的に手に入り易い２種のポンプを使用して実験
が行われた。即ち、AFA7510噴霧ポンプと
Canyon CS噴霧ポンプに第１図〜第２図で示し
た泡生成機構を装着したものとしないもので行つ
た。スクリーンにはナイロン製スクリーンの１０
０メツシユ（U.S.ふるい規格）を用い、距離ｄ
は、ノズルから３〜４mmとし、又口径ｔは約10mm
とした。 比較の目的でAFA5910噴霧ポンプ１台に
AFA5912BA泡生成器を装着したものとしないも
のとの試験も行つた。 泡になり易い洗剤として表面張力３１，２
dyne／cm、密度1.02、粘度1.37センチストークの
ものが全ての試験に使用された。これらの実験結
果は表１に示されている。5912BA泡生成器を装
着したものは、きめられた噴霧形状を厳密に守つ
て行う様制限があり又操作上比較的困難さがある
ことが見られる。 これに対して、本発明の泡生成装置は本質的に
予めきめられた噴霧形の制限がなく又ポンプの操
作に殆んど労力を必要としなかつた。更に付記す
ると、本発明の泡生成装置は、非常に優れた品位
の泡を生成することができ、それは殆んど代表的
なエアゾール式で施したものと同じであつた。 【表】

【図面の簡単な説明】

第１図は既存の手動式泡散霧器を取付けた泡生
成装置の横断面を示す側面図である。第２図は、
第１図の泡生成装置の正面図である。第３図は、
既存の手動式ポンプを取付けた別の具体例に関す
る部分的に横断面を示す側面図である。第４図
は、第３図の泡生成装置の正面図である。 １０……ポンプ、１１……ねじ式の継手、１２
……コンテナー、１３……くみ上げ管、１４……
ノズル、１５……ピストン、１６……操作器、２
０，２０′……ハウジング、２１……スクリーン、
２２……突起、２３……環状の溝、２４……ノズ
ル。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 泡生成可能な液体を収容する容器に取付けら
   れるべき泡生成装置において、その装置は、 (a) 手動式ポンプ、該ポンプは前方にノズルを有
   し、さらに該ポンプはその容器からその泡生成
   可能な液体を吸上げそしてその液体をそのノズ
   ルから高速でかつ円錐流形に液霧状にスプレー
   する機構を有し、 (b) 液霧の通路上に設けられ、そしてそのノズル
   から距離をおいて設けられたスクリーン、その
   スクリーンは60〜200メツシユ（U.S.ふるい規
   格）の範囲の大きさを有し、および (c) そのスクリーン手前にそのノズルを囲むハウ
   ジング、そのハウジングは、スクリーン開口以
   外に大気と連通している開口を有せず、前記ハ
   ウジングはその円錐流形の液霧がスクリーンに
   到達するまでは、実質上すべての液霧と接触し
   ない程度に、そのハウジングは大きいことを特
   徴とする手動式泡生成装置。 ２ スクリーンは100から180メツシユ（U.S.ふる
   い規格）の範囲の大きさをもつ特許請求の範囲第
   １項に記載された装置。 ３ 前記ノズルと前記スクリーンとの距離は0.8
   から４mmである特許請求の範囲第１項記載の装
   置。 ４ 前記距離が1.5から４mmである特許請求の範
   囲第３項記載の装置。