JPS63264947A

JPS63264947A - 流体噴射式織機用のサブノズル

Info

Publication number: JPS63264947A
Application number: JP62062152A
Authority: JP
Inventors: 中川　透
Original assignee: Nippon Tungsten Co Ltd; Okesaku Masahiro; Tsudakoma Industrial Co Ltd
Current assignee: Tsudakoma Corp; Nippon Tungsten Co Ltd; Okesaku Masahiro
Priority date: 1987-03-17
Filing date: 1987-03-17
Publication date: 1988-11-01

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】発明の技術分野本発明は、流体噴射式織機、特に空気噴射式織機用のサ
ブノズルの改良に関する。

発明の背景流体噴射式織機では、よこ入れがノズルの噴射力によっ
て行われる。特に、空気噴射式織機は、よこ糸をたて未
開口中に飛走させるために、織り端側のメインノズルの
ほか、飛走中のよこ糸を飛走路に沿って付勢するために
、飛走路に沿って複数のサブノズルを備えている。それ
らのサブノズルは、通常、金属を材料として、中空でか
つ棒状に成形されるが、その機能上、あるいは位置的制
約上から、下記のような条件を満たさなければならない
。

まず、サブノズルの先端部分は、よこ入れに際し、たて
未開口中に進入し、またその後のおさ打ち前にたて未開
口より後退しなければならない。

このとき、サブノズルの先端部分がシート状のたて糸を
かき分けながらたて糸間口内に進入するために、サブノ
ズルの外周面は、たて糸に対し摩擦的に摺れ合う関係に
ある。この理由から、サブノズルのよこ糸方向の断面幅
は、たて糸に対する摩擦力を回避するために、またたて
糸の屈曲や張力の増加を最小限度にし、さらによこ入れ
方向上流側で隣接するサブノズルからのよこ糸搬送用の
空気の噴射を妨げないようにするために、可能な限り小
さくなければならない。

次に、サブノズルは、内部に空気をためた状態で、小さ
な噴射孔からよこ糸搬送用の空気を所定の流速で噴射す
る。このため、噴射孔近くの内部体積が大きいほど、噴
射流の速さが大きくなるため、その体積は、可能な限り
大きくすべきである。

一方で、噴射孔の長さく深さ）は、噴射流の方向を安定
化させ、かつ整流化するために、噴射孔の孔径との関連
で、所定以上の寸法値であることも必要である。このよ
うな理論的な解明は、例えば特公昭６０−３２７３３号
の発明に開示されている。この種のサブノズルでは、サ
ブノズルの肉厚が噴射孔の長さく深さ）を決定すること
になるから、噴射孔の長さを大きくするために、サブノ
ズルの肉厚を大きくすると、サブノズルの内部体積は、
減少する結果となる。このため、内部体積の大容量化と
、噴射孔の長大化との要求は、共に相反することになり
、同時に充足できないことになる。また、噴射流の内壁
面についても、噴射流の収束性や整流化のために、でき
るだけ表面粗さが小さくなければならない。

さらに、サブノズルの表面は、たて糸に対し１回のよこ
入れの度に慴接するため、たて糸を傷つけないように、
できるだけ滑らかで、しかも摩耗に充分に耐え得るもの
でなければならない。

以上の要求から、外径寸法ができるだけ小さく、噴射孔
の長さく深さ）および内部空間の容積が大きく、またサ
ブノズルの噴射孔の内壁面の表面粗さが小さく、さらに
表面が滑らかで耐摩耗性の大きいという、これらの機能
がすべて同時に満たされたとき、そのサブノズルは、は
じめて性能のよいサブノズルと言える。

ところが、既に明らかなように、外径寸法が小さいこと
と、内容積が大きなこととは、物理的に相反する性質で
ある。このため、従来のほとんどのサブノズルは、これ
らの全ての条件を充足せず、したがって、満足な性能を
持つに至っていない。

そこで、少なくとも噴射孔の長さを決定する部分につい
て、肉厚を所定の大きさとし、その他の部分を薄肉にす
れば、サブノズルの内容積を太きくし、かつ外径寸法を
小さくできるから、これは、１つの有効な解決手段にな
り得るという結論に達した。

従来技術ところで、従来のこの種のサブノズルの製造方法は、特
開昭５８−５４０４２号や特開昭５９−１０６５４１号
の公報にみられるように、プレス深絞り加工であるか、
あるいは１枚の金属板のシームレス溶接である。このた
め、部分的に肉厚の異なった管体の成形は、事実上、不
可能である。

一方、実開昭６２−２８８８７号の考案は、ノズル本体
を金属とセラミックスとの複合材料で構成することを開
示している。しかし、その発明の複合材料は、通常のサ
ーメット材料であるため、靭性は大きいが、粒子が大き
いため、表面が粗くなり、仕上げ加工を必要とする。ま
た耐摩耗性は、セラミックスに比べて劣る。さらに、一
端が閉じたパイプ状の成形を行うことが困難であり、ま
して偏肉に成形することは、非常に困難であった。

以上の理由から、薄肉のサブノズルが得られないのであ
る。

発明の目的したがって、本発明の目的は、サブノズル本体のセラミ
ックス材料として、特に超微粒子粉体からつくられた高
靭性、高強度の特性を有するセラミックス材料を使用す
ることにより、サブノズルに前記必要な条件を全て充足
させることである。

発明の解決手段そこで、本発明は、サブノズル本体のセラミックス材料
として、弾性率および靭性に優れ、しかも化学的に安定
なジルコニア（酸化ジルコニウム）に着目し、これに安
定化剤として酸化イツトリウム、酸化カルシウムまたは
酸化マグネシウムなどを添加して、それを部分安定化ジ
ルコニアの状態とし、サブノズルに必要な形状のもとに
成形するようにしている。

発明の構成まず、第１図は、流体噴射式織機用のサブノズルｌを示
している。このサブノズル１は、中空棒状のノズル本体
２によって構成されている。このノズル本体２の材料は
、高純度のジルコニア漱ワ〕末であり、これに安定化剤
として酸化イツトリウムを３（ｍｏ／％〕程度添加し、
例えばホットプレスによって、安定化と焼結成形を同時
に行い、一体化される。

この部分安定化ジルコニアセラミックスは、例えばイツ
トリア部分安定化ジルコニア微粉末（ｙｚ０３−ＰＳＺ
）であり、酸化イツトリウムは、安定化剤としてジルコ
ニア微粉末に２〜５（ｍｏｊ！％〕程度、微粉末として
均一に添加される。ちなみに、この原料微粉末が高強度
、高靭性の部分安定化ジルコニア焼結体を形成するため
に、必要な特性は、易焼結性、超微粉末性、焼結時の小
さな粒成長速度などである。これらの条件を満たす原料
粉末は、化学的に、中和共沈法（特公昭５９−３９３６
７号）や加水分解法（特公昭５９−３９３６６号）など
によって製造できる。現在、原料微粉末は、水溶性ジル
コニウム塩に酸化イツトリウムを３（、ｍｏ６％〕程度
添加して得られる酸化ジルコニウムを出発原料としてお
り、その焼結体としての部分安定化ジルコニアセラミッ
クスは、高強度、高靭性で、機械構造材料として最適で
ある。なお、その靭性は、従来の汎用セラミックスの３
ないし５倍である。

このノズル本体２の基端部３は、ホルダー４などを介し
て、圧力空気源に接続するために、真円筒で開放状態と
なっており、かつノズル本体２の先端部５は、同じ材料
の先細り形状で閉じており、先端から基端部３にかけて
偏平な状態に成形されている。このため先端部５の断面
は、第２図に見られる通り、小判形ないし楕円形となっ
°ζいる。

そして、先端部５の偏平な一方の面は、厚肉となってお
り、また他方の偏平な面は、その厚肉部分よりも薄く形
成されている。この結果、偏平な部分の内部容積は、薄
肉化によって、可能な限り大容量化されている。なお、
第２図のものは、もともと小判形ないし楕円形状の部分
のうち内側部分を削りとるような形態で薄肉化した例で
ある。

そして、厚肉部分は、その先端側はぼ中央位置で、偏平
面に対し例えば直角の方向の噴射孔６を形成している。

この噴射孔６は、内部空間から厚肉部分を貫通し、外部
に通じているため、その長さすなわち孔の深さは、内部
の噴射流体を外部に安定な状態で方向づけし、かつ可能
な限り乱れない状態で噴射するために、孔径との関連で
、必要充分な寸法となっている。なお、この孔加工は、
超音波振動加工、ダイヤモンド装着ドリルによる加工、
または原料微粉末に導電性物質として炭化物を混入すれ
ば、放電加工によって形成できる。

実施例発明者は、比較のために、従来の金属製サブノズルと同
じ外形のサブノズルおよび同じ内容積のサブノズルを本
発明によってそれぞれ試作した。

第２図に示すように、各部寸法をそれぞれＴ１、Ｔ２、
ｔｌ、ｔ２で表示すれば、従来のもののそれらは、以下
に示すようである。

ＴＩ＝４．５［朋〕Ｔ２＝２．５（讃霧〕ｔｌ−０，５（顛〕ｔ２＝０．５（龍〕そして、本発明の第２図に示されるような試作品は、下
記の通りの寸法で成形できた。

Ｔ１＝４．５（龍〕Ｔ２＝２．５（龍〕ｔｌ＝０．５（１墓）ｔ２＝０．２（１嘗　〕以上の寸法から、計算によると、本発明のものでは、外
形寸法をほとんど変化させずに、噴射孔付近の内容積を
５２Ｃ％フも増大している。

一方、本発明の第３図に示されるような別の試作品は、
下記の寸法で成形できた。

ＴＩ＋３．９〔龍〕Ｔ２’＝２．２（龍〕ｔｌ＝０．５（龍）ｔ２＝０．２（鶴〕以上の寸法から、本発明のものでは内容積をほとんど変
えずに、寸法Ｔ１が従来品よりも１３．４〔％〕はど減
少し、また寸法ｔ２が従来品よりも１２〔％〕程度減少
している。

発明の変形例上記実施例は、サブノズルの先端部の内部空間について
薄肉部分を形成しているが、この薄肉部分は、先端部分
に限らずサブノズルの軸方向全体にわたって形成するこ
ともできる。

また、本発明は、このような棒状のノズル本体２に限ら
ず、案内板状のサブノズル例えば５ｖａｔｙの発明（特
公昭３５−１０２２４号）を実施する場合にも当然適用
できる。

発明の効果本発明では、下記のような特有の効果が得られる。

まず、サブノズル本体の材料として、部分安定化ジルコ
ニアセラミックスを採用しているため、機械的強度を損
なわずに、サブノズルを偏平な形態にすることができる
。もちろん、部分安定化ジルコニアそのものが高靭性で
あり、耐熱衝撃性や熱膨張係数も安定であるため、耐久
性に冨み、経年変化のない状態で、長期間にわたって安
定な性能が得られる。

また、少なくとも、噴射孔の長さを決定する部分を残し
てそれ以外について薄肉に形成できるため、外径寸法を
大きくせずに、容積を増大させることによって噴射流の
速さを向上させるか、または容積を小さくせずに、外径
寸法を小さくすることによってたて糸に及ぼす影響を抑
えることができる。この場合においても、単に普通のセ
ラミックス材料と違って、部分安定化ジルコニアセラミ
ックスは、靭性が大きいため強度的にも、問題はない。

また、耐摩耗性に優れており、微粒子によって構成され
ているため、その表面も滑らかであり、表面がたて糸に
摩擦的に接しても、部分的な摩耗がなく、たて糸間の進
入や財貨に際しても摩擦抵抗が少なく、部分的な摩耗な
ども少なくなる。同様に、噴射孔も滑らかであるため、
噴射流の収束性、整流性が向上する。

先端部分が可能な限り偏平にできるため、ノズルの先端
部分がたて糸間に入りやすく、またたて糸間に入った状
態で、たて糸に大きな屈曲がなく、さらにたて糸のテン
ションが一時的に高まるごともないので、たて糸の損傷
やたて糸切れなどが未然に回避できる。

また、その表面が材料自体の滑らかさであるため、基本
材料に対し、硬度の高い金属などを表面処理によって形
成したものと比較して、表面剥離などがなく、表面の滑
らかさが長時間にわたって維持できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明のサブノズルの長手方向の断面図、第２
図は長手方向に垂直な断面図、第３図は他の実施例での
長手方向に垂直な断面図である。１・・流体噴射式織機用のサブノズル、２・・ノズル本
体、３・・基端部、４・・ホルダー、５・・先端部、６
・・噴射孔。

Claims

【特許請求の範囲】

（１）中空状のノズル本体を部分安定化ジルコニアセラ
ミックスにより一体的に成形することを特徴とする流体
噴射式織機用のサブノズル。
（２）上記ノズル本体の先端を先細り形状として閉じ、
先端から基端部にかけて偏平に形成し、さらに一方の偏
平な面を厚肉とし、この厚肉部分に内部空間から外部に
通じる噴射孔を穿設し、かつそれ以外の所定部分を薄肉
に形成することを特徴とする特許請求の範囲第１項記載
の流体噴射式織機用のサブノズル。