JPS63264510A - 白蟻駆除剤 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この発明は、木造家屋等の白蟻駆除剤に係り、特に、天
然フィトンチッド成分を有効成分とする新規な白蟻駆除
剤に関する。

（従来技術とその問題点） 従来の白蟻駆除剤としては、ＤＤＴ乳剤等の油性乳剤、
あるいは、その他の有機溶剤からなるものが周知である
。

これら従来の白蟻駆除剤は、木造家屋の築造の際に、木
造家屋の土台や床束等に使用される木材に予め含浸され
たり、あるいは、既存の木造家屋の床下部分にある土台
や床束等に直接噴霧したり、塗布等して使用されている
。

しかしながら、上記前者の事前の含浸方法による場合に
は、長時間に亘って所要の木材を溶剤中に含浸させなけ
ればならないので、工期の長期化が招来される不都合か
あるばかりでなく１時間の経過と共に含浸成分中の有効
成分が大気中等に揮散し、白蟻駆除効果を長期に保持す
ることがてきない、という問題を有していた。

また、後者の方法にあっては、必要な時期に噴霧等でき
るので、随時に白蟻駆除をすることがでさて効果的では
あるが、家屋内に人が生活している状態て噴霧等しなけ
ればならないので、薬臭さや刺激臭等が蔓延して極めて
不快であると共に、有機溶剤等の飛散粒子を人が吸い込
むことにより、肺ガン等の疾患を招来する危惧が極めて
大きいという問題を有していた。

特に、近年では国の内外において、ＤＤＴ乳剤は勿論、
有機溶剤からなる白蟻駆除剤は、人体に有害であるとの
所見からその使用が全面的に禁止されつつあるのが現状
である。

しかし、これまでに上記組成からなる従来の白蟻駆除剤
の他には、人体に無害であってしかも白蟻駆除か効果的
にできる白蟻駆除剤は未だ開発されておらず、この種の
白蟻駆除剤の出現か強く要望されていた。

この発明は、かかる現状に鑑み創案されたものであって
、白蟻を確実に駆除でき、常用しても人体に無害で、不
快感も伴わない白蟻駆除剤を新たに提供することを目的
とする。

（問題点を解決するための手段） 上記問題点を解決するために１本発明に係る白蟻駆除剤
は、天然フィトンチッド成分を有効成分として構成した
ことを特徴とするものである。

本発明に用いられる天然フィトンチッド成分としては、
新鮮な樹木、草木の葉、幹、根、花等から得ることがで
きる多種の化合物の混合物であって、主に草木、シソ類
の精油からなり、植物の種類によりその成分や配合割合
か異なる。

本発明に使用できる樹木は、芳香を持ち、有効なフィト
ンチッド成分を有する針葉樹あるいは広葉樹であワて、
例えばヒノキ科のヒノキ、ヒバ、ネズコ、サクラ、スギ
科のスギ、コウヤマキ、マツ科のアカマツ、クロマツ、
トドマツ、カラマツ、トウヒ、モミ、カバツキ科のクマ
シデ、ブナ科のクリ、ブナ、コナラ、ユーカリ科、ミカ
ン科のハーブ、薬草類等である。

これらの植物の葉、枝、幹、根、花から天然フィトンチ
ッド成分を水蒸気蒸留法、溶媒浸漬法、圧搾法等によっ
て抽出することがてきる。

このようにして得られた天然フィトンチッド成分抽出液
は、充分高い白蟻駆除作用を示すか、所望により、転溶
、タラマドグラフィー、結晶化、再結晶化等の操作によ
フて、さらに、高純度、高力価の物質とすることができ
る。

例えば、上記の天然フィトンチッド成分抽出液に蒸留水
と親油性有機溶媒を加え、混合した後、親油性有機溶媒
を分取し、クロマトグラフィーに付して抗蟻画分を集め
、この両分溶液を濃縮することにより、高純度の白蟻駆
除剤が製造されることになる。

この場合のクロマトグラフィーの充填剤としては、例え
ば、シリカゲル、展開液としてｎ−ヘキサン、クロロホ
ルム、酢酸エチル等が使用されるが、所望により、この
ようにして得られる高純度白蟻駆除剤をさらに再結晶化
して、結晶状のトリブタンスワンを得てもよい。

本発明に係る白蟻駆除剤は、従来の有機溶剤等に代わる
ものとして使用することを子定する場合には、上記した
ように液剤として製造されることが好ましいか、他に微
粉末剤や固体剤として製造し、使用時に、容器内の水等
に溶解させて使用することで、運搬性・保管性を向上さ
せることができる。

また、所要の場合には、希釈剤、増量剤と混合するか１
分散剤、展着剤、浸透剤、湿潤剤、粘漿剤、安定剤など
を添加するか、さらには、形態として、溶液剤、顆粒剤
、散剤、噴霧剤。

などとされてもよい。

この発明の天然フィトンチッド成分量は、限定されるべ
きではないが、通常は剤全体に対してトリブタンス約０
．１〜２０重量％である。

次に本発明に使用する天然フィトンチッド成分の急性毒
性は、次の通りである。

（毒性試験〉 主な天然フィトンチッドのＬＤｓｏのデータ（１９７９
Ｒｅｇｉｓｔｒｙ　ｏｒ　Ｔｏｘｉｃ　Ｅｆｆｅｃｔｓ
　ｏｆＣｈｅｍｉｃａｌ　５ｕｂｓｔａｎｃｅｓ　）１
、　ａ−ピネン　　　経口−ｒａｔ３７０ＯＨ／ｋｇ２
．β−ピネン　　　経口−ｒａｔ　　４７００　ｍｇ／
　ｋｇ３、リモネン　　　　経口−ｒａｔ　　５ＱＱＱ
　ｍｇ／　ｋｇ４、リナロール　　　経口−ｒａｔ　　
２７９０−ｇ／　ｋｇ５、ネロール　　　　経口−ｒａ
ｔ　　４５００　ｍｇ／　ｋｇ６、シンナモン　　　経
口−ｒａｔ　　２６５０ｍｇ／　ｋｇ７、　ヒトＵキン
シト■ネラール　　　　皮膚−−ｒａｔ　　　５００ｍ
ｇ／　　２４ｔ１８、　ヨノン　イヨノン　　　　　　
　　経ｏ　−−ｒａＬ　　　４５９０　　ｍｇ／　ｋｇ
９．１ンヨン（ＬＤＬＯ）　　　１ｐｒ−ｒａｔ　　１
２０　ｍｇ／ｋｇ１０、１ルキオール（Ｌ［ＩＬＯ）　
　　　　経口−−ｒａｔ　　　ＺＧＱＱ　　ｍｇ／　ｋ
ｇｌｌ、　　１．８　　ンネオール　　　　　　　経口
−−ｒａｔ　　　２４８０　　ｍｇ７　ｋｇ１２、クエ
ン酸　　　　経ａ　＝ｒａｔ　１１７００　ｍｇ７　ｋ
ｇ１３、シトラーＪし　　　経口−ｒａｔ　　４９６０
　ｍｇ／　ｋｇ１４、　シン少ミル　アルコール　　　
　　経口−−ｒａｔ　　　２０００　　ｓｇ／　ｋｇ１
５、　　桂皮アルデヒド シンナミックアルデヒド　　　経口−−ｒａｔ　　　４
９６０　　■ｇ／ｋｇ１６、　シトＱネラーオイル　　
　　　　　経口−−ｒａｔ　　　７２００　　ｍｇ／　
ｋｇｌｌ、桂皮酸　　　　　経口−ｒａｔ　　２１４０
　ｍｇ／　ｋｇ１８、シンナモン　　　経口−ｒａｔ　
　３４００　ｓｇ／　ｋｇ１９、トドマツ　　　　皮膚
−ｒａｔ　　５００６／　２４１１２０、アンス　　　
　　経口−ｒａｔ　　２２５０１１ｙ／　ｋｇ２１、ペ
イ　　　　　　　経口−ｒａＬ　　１８００　Ｂ／　ｋ
ｇ２２、シダー　　　　　経口−ｒａｔ　　８３０　ｒ
ａｇ／　ｋｇ２３、チェリー（ＴＤＬＯ）　　皮下−ｒ
ａｔ　　、７２０　Ｂ／ｋｇ２４、ヒノキ　　　　　皮
膚−ｒａｔ　　５００＋ｉｇ／　２４Ｈ２５、ユーカリ
　　　　経口−ｒａｔ　　２４８０　Ｂ／　ｋｇ２６、
マツ　パイン　　経口−ｒａｔ　　５８８０　ｔａｇ７
　ｋｇｌｌ、カメリア　椿油　経口−ｒａｔ　　８５６
０　＋＊ｇ／　ｋｇ２８、カンファ　樟脳　１ｐｒ−ｒ
ａｔ　　：１０００　Ｂ／　ｋｇ２９、　　カンフ７−
オイル　　　　　　　　経口−−ｒａｔ　　　３７３０
　　＋＊ｇ／ｋｇ３０、オリガナム　　　経口−ｒａｔ
　　１８５０　ｒａｇ／　ｋｇ３１、　クレープフルー
ツ（ＴＤＬＯ）　　　経口−−ｒａｔ　　　　２８０　
　ｍｇ／ｋｇ３２、ライム（ＴＤＬＯ）　　　経口−ｒ
ａｔ　　　６７　ｇｍ／　ｋｇ３３、ナツメッグ　　　
経口−ｒａｔ　　３６４０　ｒｓｇ／　ｋｇ３４、オレ
ンジ（ＴＤＬＯ）　　経口−ｒａｔ　　　６７　ｇｍ／
　ｋｇ３５、ペパーミント　　経口−ｒａｔ　　４４４
１　Ｂ／　ｋｇ３６、ローズ　　　　　経口−ｒａｔ　
１２５６０　ｍｇ／　ｋｇ３７、チモール　　　　経口
−ｒａｔ　　９８０　ｍｇ／ｋｇ３８、クローブ　　　
　経１＝ｌ　−ｒａｔ　　３７２０　Ｂ／　ｋｇ３９、
ジンジャ−皮膚−ｒａｔ　　５０ｈｇ／　２４Ｈ４０、
ローレル　　　　経口−ｒａｔ　　３９５Ｇ　ｓｇ／　
ｋｇ４１、ローズマリー　　経口−ｒａｔ　　５０００
　ｖ＊ｇ／　ｋｇ４２、セージ　　　　　経口−ｒａｔ
　　２６００　ｍｇ／ｋｇ４３、タイム　　　　　経口
−ｒａｔ　　２８４０　ｍｇ／ｋｇ以上のデータからも
明らかなように、天然フィトンチッド成分は、人体に付
着し、あるいは吸収されても極めて安全であることが解
る。

［実施例１］ 本出願人は、天然フィトンチッド成分の白蟻に対する抗
蟻力について、以下のような実験をした。

イエシロアリ、ヤマトシロアリ、その他の白蟻をシャー
レ内に入れ、かつ、各種の天然フィトンチッド成分が約
８　ｍ　ｇ含浸された濾紙を、同シャーレ内に配置して
上記各白蟻に対する誘引性、忌避性及びその生活を２４
時間観察した。

その結果、次表に示すようなデータが得られた。

（尚、データ中＋＋＋は強い誘引性を示し、−ｍ−は強
い忌避性を示し、かつ、別設の記載がない限り白蟻はそ
の殆どのものが死滅したことを示す、また、番号４６の
蟻酸、４７のリンゴ酸、４８のホウ酸、４９のホウ砂は
、夫々添加剤を示す、） ［２ｇ濃度の場合］ ［１ｇａ度の場合】 以上のデータか示すように、各種天然フィトンチッド成
分は、イエシロアリ、ヤマトシロアリ、その他の白蟻に
極めて強い抗蟻力、即ち、駆除力を有することが確認さ
れた。

特に、本発明に係る白蟻駆除剤の有効成分である天然フ
ィトンチッド成分は、白蟻の後腸に生息する原生動物や
バクテリヤ等に対しての感受性か優れており、少量でも
充分に駆除効果か得られることが確認された。

また、天然フィトンチッド成分中の揮発性成分は、浸透
力があるので、木材の含浸剤（ＰＥＧ）、ブレンマー、
ＰＶＡ等に混合シテ木材に含浸することで、木材中の細
胞壁に吸着して、長期に効果を発揮させることができ、
防蟻処理木材を容易に製造することができる。

さらに、バクテリヤや微生物の繁殖をおさえることもで
きるため、上記の原生動物等を瞬時に殺すことかでき、
高い速効性を有する。

さらに、天然フィトンチッド成分中の誘引作用成分は、
白蟻かこれをなめることによって体内に吸収され、がっ
、体外へ排出された後に。

他の白蟻がその排泄物をなめるという習性によって１次
々に他の白蟻に伝播されることになり、有効成分の効果
的な連鎖利用を図ることができる。

従って、本発【月に係る白蟻駆除剤は、例えば、天然フ
ィトンチッド成分中の忌避成分で中核部を構成すると共
に、この中核部を天然フィトンチッド成分中の誘引成分
で被膜部を構成し、白蟻を誘引しつつこれを駆除し、し
かも、すべての白蟻を駆除した後は、新たに白蟻が住み
付くことを忌避し得て、極めて効果的な白蟻駆除をなし
得ることになる。

また、本発明に係る白蟻駆除剤は、これを細霧状等にし
て床下等に定期的に散在させるようにすることで、白蟻
が木材に住み付く前に、これを駆除するようにもするこ
とができる。

尚、忌避成分を、ＰＥＧと吸着剤（セビオライト、炭、
ゼオライト、マイクロカプセル特殊ケイ酸、カルシウム
多孔質粉体等）に吸若させ、土壌や土台用コンクリート
と混合させて使用すると、防蟻・殺蟻効果を長期化させ
ることができる。また、北記組成物に対し、食塩、酢酸
、エタノール、ホウ酸、ホウ砂等を併用した場合には、
相乗効果がより増大する。

さらに、本発明に係る白蟻駆除剤は、天然フィトンチッ
ド成分を有効成分とするので、不快な刺激臭はなく、む
しろ森林浴の際に得られる心地良い自然の香りや、所謂
新築の際の木の香りが得られる。

また、本発明者は、白蟻が、家屋等の木材中に発生する
青カビ、クモノスカビ、バクテリア等の生息部位に集ま
ることから、天然フィトンチッド成分により、これらを
死滅させることで、白蟻の駆除を行えないかと考え、次
のような実験を行った。３日後に得られた実験結果を次
表に示す。尚、同表中、＋は抑制、−は繁殖の程度を示
し、その数が多いほど、抑制・繁殖効果か強いことを示
している。

以上のデータからも明らかなように、多くの天然フィト
ンチッド成分は、バクテリアの繁殖を抑制することが確
認され、また、８カと、クモノスカビの繁殖を抑ル１す
る天然フィトンチッド成分を使用することで、白蟻を家
屋に寄せ付けないようにすることもてきる。

製剤例１ 水　　　　　　　　　　　　　　　　８７．９５　〜５
７　％ホウ酸、ホウ砂　　　　　　１〜３％ 塩、酢酸　　　　　　　　０．５〜５％ＰＥＧ　　井２
００〜１０００　　５〜１０％界面活性剤　　　　　　
　　１〜５％ フィトンチッド成分　　　　５〜２０％水を８０℃にし
、ＰＥＧ、ホウ酸、ホウ砂を解して、フィトンチッド成
分、保留剤、緑色を添加し、塩、酢酸８０　’Ｃ〜６５
°Ｃの間で操作する。

製剤例２ フィトンチッド成分　　　　５〜　ｌＯ％界面活性剤　
　　　　　　　７〜１５％エタノール　　　　　　　　
２５〜３０％フィトンチッド水溶液　　　６３〜４５％
フィトンチッド成分、界面活性剤、エチルアルコール、
ポリエチレングリコールを添加し、セッケン液に溶かし
て使用する。

製剤例３（杭軸性　中程度） ヒノキＩＪｌ　ｃ　ｃ ユーカリ　　　　　　　　　　ｌｃｃ マツ　　　　　　　　　　　ｌｅｅ トドマツ　　　　　　　　　ｌｃｃ ホー　　　　　　　　　　　１ｃｃ サクラ　　　　　　　　　　Ｉｃｅ 熊ザサ　　　　　　　　　　ｌｃｃ キハダ　　　　　　　　　　ｌｃｃ イソツツジ　　　　　　　　ｌｃｃ ワサビ　　　　　　　　　　ｌｃｃ リモネン　　　　　　　　　ｌｃｃ シネオール　　　　　　　　ｌｃｃ α−ピネン　　　　　　　　ｌｃｃ β−ピネン　　　　　　　　ｌｃｃ 製剤例４（杭軸性　強） シソ　　　　　　　　　　　　ｌｃｃ ニンニク　　　　　　　　　　ｌｃｃ タイム　　　　　　　　　　ｌｃｃ ローレル　　　　　　　　　ｌｃｃ クローブ　　　　　　　　　ｌｃｃ ローズマリー　　　　　　　　ｉｃｅ カンファ　　　　　　　　　ｌｃｃ メントン　　　　　　　　　ｌｃｃ ペパーミント　　　　　　　ｌｃｃ メントール　　　　　　　　ｌｃｃ セージ　　　　　　　　　　ｌｃｃ これら各天然フィトンチッド成分は、製剤例３及び製剤
例４のように複数種類を混合し、或は１種類のみでも強
い杭軸性が得られる。

製剤例５（忌避剤） エタノール　　　　　　　　　２．００ｇタンニン　　
　　　　　　　１．２５ｇβ−ピネン　　　　　　　　
３．２ｇ クマリン　　　　　　　　　ｉ−ｚ　ｇＤ−リモネン　
　　　　　　９．２ｇ カルボン　　　　　　　　　１．９ｇ タービニルアセテート　　　４．０ｇ オイゲノール　　　　　　　４．０ｇ 製剤例６（忌避剤） エタノール　　　　　　　　　　１ｇ エーテル　　　　　　　　　　１ｇ クローブ　　　　　　　　　　ｔｇ 製剤例７（忌避剤） イソオイゲノール、　　　　　　　１ｇクローブ　　　
　　　　　　　１ｇ メチルオイゲノール　　　　　１ｇ ローズマリー　　　　　　　　１ｇ タイム　　　　　　　　　　　　１ｇ ローレル　　　　　　　　　　　１ｇ セージ　　　　　　　　　　　１ｇ 製剤例８（？Ａ誘引剤 Ｐ−リモネン　　　　　　　　Ｉｇ α−ピネン　　　　　　　　　Ｉｇ β−ピネン　　　　　　　　　Ｉｇ　　　　　−ヒノキ
精油　　　　　　　　　１ｇ 製剤例９（誘引剤）

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. （１）天然フィトンチッド成分を有効成分とする白蟻駆
   除剤。
2. （２）天然フィトンチッド成分中の誘引作用成分を有効
   成分とする特許請求の範囲第１項記載の白蟻駆除剤。
3. （３）天然フィトンチッド成分中の忌避作用成分を有効
   成分とする特許請求の範囲第１項記載の白蟻駆除剤。
4. （４）天然フィトンチッド成分中の忌避作用成分を、天
   然フィトンチッド成分中の誘引作用成分でコーティング
   したことを特徴とする特許請求の範囲第１項記載の白蟻
   駆除剤。