JPS63243330A - 高モジユラス繊維の製造法 - Google Patents

高モジユラス繊維の製造法

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JPS63243330A
JPS63243330A JP7628787A JP7628787A JPS63243330A JP S63243330 A JPS63243330 A JP S63243330A JP 7628787 A JP7628787 A JP 7628787A JP 7628787 A JP7628787 A JP 7628787A JP S63243330 A JPS63243330 A JP S63243330A
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water
fiber
yarn
fibers
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JP7628787A
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Eiji Sato
栄二 佐藤
Tamio Ishitobi
石飛 民夫
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、高モジュラスのポリ(p−フエニレンテレフ
タルアミド)(以下PPTAと略称することがある)繊
維の製造法に関する。更に詳しくは、熱劣化を伴うこと
なく、単糸切れ、毛羽の発生の極めて少ないPPTA繊
維を、安定して効率よく製造する改良された方法に関す
るものである。
〔従来の技術〕
PPTAから高強度高モジェラスの繊維が製造できるこ
とは公知である(例えば、特開昭47−39458号公
報、特開昭47−43419号公報)、特に、特開昭4
7−43419号公報は、PPTAの高濃度ドープから
空中吐出湿式紡糸したのち緊張熱処理することによって
高モジュラスクイブのPPTA繊維が得られることを開
示している。そして、この方法によって製造された繊維
としてケブラー49が上市されている。
しかし、これらの繊維の欠点として、フィブリル化しや
すい〔例えば、S、L、フェニックスら;Text、R
es、 J、 12月号第934ページ(1974) 
)ことが指摘されている。高モジュラスクイブのPPT
A繊維をつくる方法は、その後多数開示されているが、
いずれも延伸を伴なう緊張熱処理によるものであり、本
発明者らの得た知見では、上記した欠点即ちフィブリル
化しやすく従って毛羽の発生が多くなることは免れえな
い。又、熱処理時に熱劣化を生じることもしばしば見受
けられる。
これに対して、特定の条件で紡糸された、特定の含水状
態の繊維に特定の範囲の張力を付与して、はりそのまま
の長さで、即ち長さの変化をさせないように乾燥する方
法が提案された(特開昭60−81310号公報)、か
かる方法は、前述の方法に対して熱劣化の点、毛羽発生
の点で優れた方法であることが認められたが、乾燥過程
において繊維の収縮応力の発生が加わり、この時点での
単糸切れによる毛羽の発生が多いことが新たに判明した
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明は、上述の欠点、即ち、特定の張力範囲内で含水
状態の繊維を乾燥する高モジュラス繊維の製造法におけ
る単糸切れによる毛羽発生を解決するためになされたも
のであり、その目的は、毛羽発生がなく工程的に安定し
て効率的に、高品位のl’PTA高モジェラス繊維を製
造する方法を提供するにある。
〔問題点を解決する為の手段〕
本発明者は、上記目的達成の為、含水状態の繊維の乾燥
挙動について鋭意検討を重ねた結果、張力を付与される
含水状態の繊維間の摩擦を小さくし、かつ乾燥終了まで
の糸条としての抱合力を高めることによって単糸切れの
発生を起こすことなく高モジュラス繊維を製造し得るこ
とを見い出し、更に検討を加えて本発明法を完成したも
のである。
〔発明の構成〕
即ち、本発明は、ポリ (p−フェニレンテレフタルア
ミド)を濃度95〜101重量%の濃硫酸に、少くとも
17重量%のポリマー濃度となるように溶解した光学異
方性ドープを紡糸口金より気体中に、次いで凝固浴中に
押し出し、凝固浴から凝固糸条を取り出し、水洗しつつ
又は水洗したのち、50重量%以上の含水状態で該糸条
に1〜Log/dの張力(但し、デニールは乾燥後の繊
維を基準とする)を付与したのち、該張力付与時の繊維
長が0.5%以上変化しないようにして、室温〜200
℃で乾燥する高モジュラス繊維の製造法において、張力
の付与に先立って50重量%以上の含水状態の糸条に、
実質的な有効成分中下記A)及びB)を含有する油剤組
成物を繊維重量(但し乾燥後の重量を基準とする)に対
して0.1〜5重量%付与することを特徴とする高モジ
ュラス繊維の製造法である。
A)一般式(I)で表わされるオルガノポリシロキサン
:5〜30重量% B)一般式(n)で示される重量平均分子量が1000
0以上ノアルキルEOZPo共重合体;30重量%以上 Hs R−0−f−CH*CH!0−y−7+CHtCHO−
)T+CHtCHtO廿H(II)本発明に用いるポリ
マーは、本質的にPPTAから成っている。ここで、「
本質的に」なる意味は、本発明の構成要件および作用効
果を阻害しない範囲の少量で、PPTA以外のポリマー
〔例えば、ポリ−(m−フェニレンテレフタルアミド)
、ポリ−(p−フェニレンイソフタルアミド)、ポリ−
(m−フェニレンイソフタルアミド)、ポリ−(ポリメ
チレンテレフタルアミド)、脂肪族ポリアミド、脂環族
ポリアミド、ポリエステル、ポリイミド、ポリウレタン
、ポリ尿素等〕がブレンドされたり、PPTAに他のく
り返し単位(例えば、核置換されたp−フェニレン単位
、核置換されたまたは未置換のビフェニレン単位、p−
フェニレン単位、m−フェニレン単位、(ポリ)メチレ
ン単位、ビリジレン単位やエステル、ウレタン、尿素、
エーテル、チオエーテルなどの結合単位等)が共重合さ
れたり、種々の添加剤、配合剤(例えば、染料、抗蹟化
剤、紫外線吸収剤、光沢剤、顔料等)が添加されていて
もよいことをいう、      ゛本発明方法に用いら
れるポリ(−pフェニレンテレフタルアミド)は、少な
くとも2.0以上、より好適には3.0以上、更に好適
には3.5以上の固有粘度(25℃の濃硫酸中で測定)
を有することが望ましい。
紡糸に用いるドープ調製用の溶媒としては、95〜10
1重量%、好ましくは、97.5〜100.5重量%の
濃度の濃硫酸が用いられる。その濃度は、具体的には、
ポリマーの種類や、固有粘度、紡糸に用いるドープに溶
解されているポリマーの濃度により適宜選定されるべき
である。濃硫#I濃度が95重量%未満になると、ポリ
マーの溶解性が悪く、従って適当な紡糸中ドープが得ら
れず、且つドープの粘度が上昇する為に、移送、濾過が
困難であるばかりでなく、得られた繊維の機械的性質が
不満足なものとなる0反対に、濃硫酸濃度が101重量
%を越えるもの、即ち大過剰のSOlを含有する発煙硫
酸では、その取扱いが困難であり、しかもポリマーが殆
ど溶解しない、小過剰SOsを含む濃度101%以下発
煙硫酸では、ポリマーの溶解性は良好であり、好ましい
紡糸用ドープが与えられることが知られている。しかし
、濃硫酸中に大過剰のSO3が存在すると得られる繊維
の内部構造に大なる空隙を生じ、また艷のない外観をも
たらし、機械的性質が劣り、且つ凝固浴よりの引出し速
度も低下する等の欠点を生ずる。
紡糸に用いるドープは、高モジェラス化の為に17重量
%以上のポリ (−、pフェニレンテレフタルアミド)
を含有するように調製される必要がある。この濃度は具
体的には、使用されるポリマーの固有粘度、種類、濃硫
酸濃度により決定されるべきである。
紡糸ドープの温度は、該ドープが光学異方性を示しかつ
取り扱い可能なように充分な流動性を示す最低温度から
、約100℃迄の間の任意の温度が好ましい、紡糸ドー
プの温度は、具体的には、ポリマー濃度、種類、溶剤の
硫酸濃度、紡糸口金オリフィス口径、吐出線速度等を勘
案して、適宜に決定される。
このようにして調製されたドープは、紡糸口金より気体
中に、次いで凝固浴中に押出す必要がある。紡糸口金を
通過する前に、ドープの脱気、濾過、計量を行うのが、
特に工業的生産の場合好ましいであろう、紡糸口金の形
状、孔数、孔の大きさ等は特に制限をうけるものではな
い、孔の大きさとして、通常0.01〜0.5 mの直
径のものが用いられる。紡糸口金から押出されるドープ
の線速度も特に制限されず、専ら生産性や後述するドラ
フト等の要請で決めてよい、紡糸口金から押出されたド
ープ流は、まず気体中を通過することが肝要である。何
故なら、気体を通さず、紡糸口金からいきなり凝固浴中
に押出したときは、ドラフトを1.5より大きくするこ
とが困難で、それによって得られる繊維は、密度が小さ
く、強度や伸度も小さいからである。気体としては、空
気、窒素、アルゴン、酸素等をあげることができる。経
済的利点、操作性などから空気が最も好ましい。気体の
厚さ即ち紡糸口金と凝固面との距離は、約0.2〜50
C11<らいが適当である。気体中に押出されたドープ
流は、次に凝固浴に押出す必要があり、ここで凝固をう
ける。
1M同液としては水が好適に使用されるが、メチルアル
コール、エチレングリコール、グリセリン、イソプロパ
ツール等の1価ないしは多価アルコール、あるいは水と
上記アルコールの混合物、あるいは硫酸等の酸水溶液や
水酸化アンモニウム等のアルカリ水溶液や塩化カルシウ
ム等の各種塩の水溶液が使用される。この湿式紡糸に際
してドープあるいは凝固液の温度は、特に制限はないが
、一般には一10〜40℃の範囲にあることが望ましい
凝固浴の形状は特に制限されない。ただし、工業的生産
において、紡糸速度を高いレベルにするという観点から
みると、特開昭55−122012号公報の第3図の如
き、いわゆる濾斗状の凝固浴を用いるのが好ましい。
凝固浴中に押出されたドープ流は、凝固浴中で凝固をう
け、次に、この凝固糸条物を凝固浴から少なくとも3.
0のドラフトがかかる速度で引出すのが高強度、高モジ
ュラスの繊維を得る上で望ましく、より好ましくは4.
0以上のドラフトである。
ここで、ドラフトとは、凝固浴から引出すときの凝固糸
条物の線速度を紡糸口金を通過するドープの線速度で除
した値である。
凝固浴から引出された凝固糸条物は、水洗をうける。水
洗は1段または2段以上で行われ、また、これを効率的
に行うためにカセイソーダ等のアルカリ水溶液と組合せ
てもよい。水洗によって、溶媒をできるだけ抽出除去す
るのが好ましく、例えば硫酸を溶媒に使った場合、約1
重量%以下の残留量にするのが好ましい。水洗の方法も
特に限定されず、公知の技術、例えば、水浴中を走行さ
せる方法、回転するローラー上に水をかける方法、ボビ
ンや認にまきつけたまま水洗する方法、ネットの上に堆
積させて水をかける方法、あるいはこれらを組合せる方
法等から選ばれてよい。
本発明においては、上述の如き水洗された50重量%以
上の含水状態にある糸条に、張力の付与に先立って後述
される油剤組成物を付与することが肝要である。即ち、
張力の付与に先立って特定の油剤組成物を付与すること
によって、糸条を構成する各単糸間の摩擦を低減し、全
単糸に亘って均一な張力を付与することが可能となるか
らである。張力の付与後あるいは乾燥時の付与であって
は、充分な効果を発揮することは難かしい。
本発明において用いられる油剤組成物は、上記の式〔I
〕で表わされるオルガノポリシロキサン5〜30重量%
、及び式(II)で表わされる重量平均分子量が100
00以上のアルキルEO/PO共重合体30重量%以上
を含有することが肝要である0式(I)で表わされるオ
ルガノポリシロキサンが5重量%以下では、繊維間の摩
擦を充分に低下させることはできず、又30重量%以上
では充分に低い摩擦性は得られるが、乾燥時の抱合性の
低下を招く、かかるオルガノポリシロキサンは、式(1
)を満足しているものであれば特に限定されないが、P
PTA繊維及び後述されるアルキルEO/PO共重合体
との親和性の点から、Rの一部が水素であり、他がメチ
ル基であるオルガノポリシロキサンであることが好まし
い。又、取扱い性、揮散性の点から、重量平均分子量で
2万〜10万程度のものが好ましく用いられる。かかる
オルガノポリシロキサンとしては、例えば水性分散液、
あるいは油状のものとして市販されているものをそのま
ま用いることが出来る。具体的な例としては、松本シリ
コンソフナー(松本油脂製薬(株))、東芝シリコーン
オイルTSM632、同633、同TSW831(以上
東芝シリコーン(株)製)等があげられる。
一方、油剤組成物中式(II)で表わされるアルキルE
O/PO共重合体は、30重量%以下であっては、充分
な抱合性が得られず、乾燥過程での単糸バラケを生じ易
(なる。又繊維の耐摩耗性も低下する。
かかる式(n)で表わされるアルキルEO/PO共重合
体は、重量平均分子量が10000以上であることが必
要である0重量平均分子量が10000未満では、充分
な耐摩耗性を発揮することができず、又、抱合性にも劣
るものとなる。重量平均分子量が1oooo以上であれ
ば共重合体は、ランダム共重合体であっても本発明の目
的に対して特に支障をきたすものではないが、耐摩耗性
及び油膜強度の点からはブロック共重合体の方が特に好
ましい。かかる共重合体において、酸化エチレン(E 
O)と、酸化プロピレン(PO)の重合比はEO/PO
=90〜40/10〜60である。
本発明法において用いられる油剤組成物において、前記
A)B)以外の成分は特に限定されるものではなく、必
要に応じて、通常繊維用処理剤として用いられる平滑剤
、集束剤、制電剤又は分散乳化させるための界面活性剤
等を含むものであってよい。
油剤組成物の調製は、通常用いられる油剤組成物の調製
法によって容易にできる。例えば、A)成分であるオル
ガノポリシロキサンを予め界面活性剤を加えて水に分散
させたエマルジョンとし、これにB)成分であるアルキ
ルEO/PO共重合体を少量づつ加えて攪拌分散する方
法、逆に予めB)成分を分散させておき、ついでA)成
分を添加し分散させる方法、又1.場合によってはA)
B)成分を予め混合する方法等いずれの方法であっても
よい。
本発明法において、上述の油剤組成物の付与方法は、エ
マルジョンをスプレー、シャワー等によって給油するエ
マルジョン給油、あるいは給油ノズル又はロール表面で
の接触等により高濃度のまま直接付与するストレート給
油等のいずれであってもよい。
糸条に対する付与率は、乾燥後の繊維重量に対して0.
1〜5重量%が必要である。0.1重量%未満では単糸
切れ等に対して有効な゛効果を発揮することは出来ない
、又5重量%以上であっても単糸切れに対する効果は充
分に発揮するが、糸道あるいはロール等の表面に経時的
にスカムの堆積を起こすことから好ましくない、特に0
.2〜3重量%の付与率とすることが好ましい。
本発明法においては、上述のように油剤組成物が付与さ
れたのち、50重量%以上の含水状態で該糸条に1〜1
0g/dの張力(但しデニールは乾燥後の繊維を基準と
する)を付与し、該張力付与時の繊維長が0.5%以上
変化しないようにして、室温〜200℃で乾燥される。
張力を付与する方法は、例えば複数のネルソンローラー
を使用したり、テーパー付ローラーを使用することによ
って達成できる。又、実験的な方法として捲取機のいわ
ゆるダンサ−ローラーの荷重を大きくする方法によって
も可能であるが、いづれの場合も含水状態の糸条に付与
する張力は、1−10g/dでなければならない、この
ような張力を付与した時、該糸条は少し延伸されるもの
と推定される。Ig/d以下の張力では、乾燥時の温度
又は滞留時間を調節することによりある程度のモジュラ
スの増加は可能であるが、その効果は充分ではなく好ま
しくない、逆に10 g/dを越える張力では、過度の
延伸が起こることによる繊維構造の破壊があり、モジュ
ラスの増加はあるものの強度の低下が著しく又単糸切れ
による毛羽の発生が大きい、含水糸条に付与する張力は
、好ましくは2〜8g/dである。
このようにして含水状態で張力を付与された糸条は次に
その長さが0.5%以上変化しない条件下に乾燥される
。このような定長での乾燥を工業的に有利に行うには、
含水状態での張力付与から直接する工程で乾燥を行うの
が好ましいであろう。
定長で乾燥する方法としては、熱ローラー上で糸条をス
リップさせずに行ったり、ボビンや総わくにまきつけて
行う等の方法が便利である。
本発明において乾燥とは50重量%以上の含水率から平
衡水分率(約数%)以下の水分率にする行為をいう。
乾燥温度は室温〜200℃に選ばれるべきであり、これ
が200℃を超えると、モジュラスは増加するものの、
繊維の熱劣化、強度の低下、更には毛羽の発生もみられ
好ましくない、即ち繊維の熱劣化を押え、強度を保持し
つつモジュラスを大巾に増加させ、しかも毛羽のない繊
維を得る為には室温〜200℃であるべきで、50〜1
50℃がより好ましく 、80−120℃が最も効果が
大きい。
本発明の方法において、乾燥時の繊維長の変化が0.5
%を超えないようにすることは極めて大切である。何故
なら、乾燥時において0.5%以上伸長させると毛羽の
発生が多くなる。これに対し、従来公知の高モジュラス
PPTA繊維の製造法は、いずれも乾燥又は/及び熱処
理工程で延伸を行う方法であり、毛羽の発生、繊維の断
面積の斑の拡大が避けられなかった。乾燥時の繊維長の
変化は好ましくは0.3%以下に抑えるべきであり、更
に好ましくは0.2%以下の、実質的に定長乾燥である
本発明の方法は含水状態の糸条を含水状態で張力付与し
たのち比較的低温で乾燥するのが特徴の1つである。こ
の時、含水率が50重量%未満では強度の低下があり毛
羽も発生し易くなる。含水率は好ましくは80重量%以
上である。
〔実施例〕
以下、実施例により本発明を更に詳しく説明する。尚、
実施例中特にことわりのない限り%は重量%を示すもの
である。
参考例 低温溶液重合法により、次の如< PPTAを得た。
特公昭53−43986号公報に示された重合装置中で
N−メチルピロリドン1000部に無水塩化カルシウム
70部を溶解し、次いでパラフェニレンジアミン48.
6部を溶解した。8℃に冷却した後、テレフタル酸ジク
ロライド91.4部を粉末状で一度に加えた。数分後に
重合反応物はチーズ状に固化したので、特公昭53−4
3986号公報記載の方法に従って重合装置より重合反
応物を排出し、直ちに2軸の密閉型ニーグーに移し、同
ニーグー中で重合反応物を微粉砕した。次に微粉砕物を
ヘンシェルミキサー中に移し、はぼ等量の水を加えて更
に粉砕した後、濾過し、数回温水中で洗浄して、110
℃の熱風中で乾燥した。
実施例1 参考例で得たPPTAを99.6%硫酸にポリマー濃度
が19重量%になるように75℃で溶解し、約2時間減
圧下に脱泡した。75〜80℃に保持した光学異方性を
示すドープを濾過しつつ、0.065mm直径の細孔1
00ケを持つ紡糸口金より押出し、約5鰭の空気中を走
行させた後、−5℃に保持した30重量%の硫酸水溶液
中に押出した。ドラフト8をかけて、凝固糸条を凝固浴
から取出したのち、回転するローラー上で水洗した。水
洗された糸条は、対ポリマー約250%の水を含むもの
であった。この水洗糸条に下記の組成の油剤(30%の
エマルジョン)をオイリングロールを用いて付着量を変
えて付与したのち、ネルソンロールで引きとり、ワイン
グー上のステンレス製のボビンに捲取った。
この際、張力は捲取機のダンサ−ローラーの負荷を調整
することによりデニール当り6gがかけられた。
捲取った繊維は、ボビンのまま(即ち定長下に)150
℃のオーブンに入れて一昼夜乾燥した。
得られた繊維の物性及び単糸切れによる毛羽数を第1表
に示したが、極めて優れたものであることが認められる
油剤組成 鉱物油(粘度500秒、30℃)        5部
ジオクチルセバケー)            10部
グリセリンオレイン酸エステル      5部比較例
1 水洗糸条に油剤を付与しなかった以外は、実施例1と全
く同じ処理を行い繊維を得た。得られた繊維の物性及び
毛羽数を第1表に併記したが、この繊維は毛羽が多く、
解舒時に単糸毛羽が引っかかり安定して解舒することが
困難であった。又、強度物性も本発明の繊維に対して劣
るものであった。
第1表 実施例2 参考例で得たPPTAを99.8%硫酸にポリマー濃度
が19.5重量%になるように80℃で溶解し、約2時
間減圧下に脱泡した後紡糸した。2のドープは光学異方
性であった。ドープを、0.065mφの細孔1000
個を持つ紡糸口金より押出し、一旦10mの空気層を走
行させた後、5℃の25%希硫酸中に導き、300 m
 /分の速度で引き出した。ついで糸条を第1図に示さ
れる装置により洗浄後、図中12で示されるシャワ一方
式の給油装置により、第2表に示される種々の油剤組成
物(いずれも5%エマルジョン)を付与しついで、第1
mに14で示される張力付与及び乾燥装置を通して捲取
り機15にて捲き取り1500デニールの繊維を得た。
尚、第1図に14で示される張力付与及び乾燥装置は第
2図に詳細が示される通りであり、油剤組成物を付与さ
れた含水糸条は第1ネルソンロール16と乾燥室19内
に設置された第2ネルソンロール17の間で速度差によ
って張力が付与され、ついで第2ネルソンロール17上
を移動する間に乾燥され、第2ネルソンロールと実質的
に同速度で運転される第3ネルソンロール18を通して
ワイングー上のボビンに捲取られる。
本実施例において張力は7 g/d、乾燥室19は18
0℃に保たれた。又第2表中の油剤組成物は、鉱物油(
粘度500秒、30℃)、ジオクチルセバケ7−ト、グ
リセリンオレイン酸エステル、及びオルガノポリシロキ
サン(東芝シリコーンTSM633)、重量平均分子量
20000であるポリオキシエチレンボリプロビレング
リコール(花王製)から調製された。
得られた繊維の毛羽は本発明法によっては極めて少ない
ものであり、安定して繊維を製造することが出来た。一
方実験Nag−kに示す本発明外の油剤組成物では毛羽
減少の効果が殆んど認められず、本発明法が如何に優れ
ているものであるかを実証するものであった。
以下余白 〔発明の効果〕 本発明の方法で得られる繊維は、従来方法によって得ら
れる繊維に対して、高モジュラス、高強度でありなから
毛羽が少く、抱合性、集束性に優れ、又製糸時の熱劣化
も少ないものである。
本発明の方法で得られる繊維はこれらの特色を利用して
、各種ベルト等のゴムの補強材、プラスチックスの補強
材として有用である。本発明の繊維は、これらゴムやプ
ラスチックスの補強に用いられるときは、通常マルチフ
ィラメントの形態で用いられることが多いが、本発明の
繊維はそれに限定されるものではなく、モノフィラメン
ト、ロービングヤーン、スフ、チョツプドストランドな
どの形で、ローブ、織布やプラスチックス、金属、セメ
ント、セラミックス等の補強材、わたなどとして利用す
ることも可能である。
【図面の簡単な説明】
第1図及び第2図は本発明の方法を適用するに好適な紡
糸形態の一例を示すものであり、各部は以下の通りであ
る。 l・・・紡糸口金、   2・・・紡浴装置、3・・・
紡液、      4・・・凝固糸条、5・・・変向ロ
ール、   7・・・引キ取りロール、8・・・振り落
しロール、9・・・反転用ネット装置、10・・・コン
ベアネット装置、 11・・・水洗用シャワートレイ、 12・・・油剤組成物付与装置、 13・・・糸条おさえ用力ヴアーネット装置、14・・
・張力付与及び乾燥装置、 15・・・捲取り機、 16・・・第1ネルソンロール、 17・・・第2ネルソンロール、 18・・・第3ネルソンロール、 19・・・乾燥用熱風ボックス、 20・・・熱風導入口。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 ポリ(p−フェニレンテレフタルアミド)を濃度95〜
    101重量%の濃硫酸に、少くとも17重量%のポリマ
    ー濃度となるように溶解した光学異方性ドープを紡糸口
    金より気体中に、次いで凝固浴中に押し出し、凝固浴か
    ら凝固糸条を取り出し、水洗しつつ又は水洗したのち、
    50重量%以上の含水状態で該糸条に1〜10g/dの
    張力(但し、デニールdは乾燥後の繊維を基準とする)
    を付与したのち、該張力付与時の繊維長が0.5%以上
    変化しないようにして、室温〜200℃で乾燥する高モ
    ジュラス繊維の製造法において、張力の付与に先立って
    、50重量%以上の含水状態の糸条に、実質的な有効成
    分中下記A)及びB)を含有する油剤組成物を繊維重量
    (但し乾燥後の重量を基準とする)に対して0.1〜5
    重量%付与することを特徴とする高モジュラス繊維の製
    造法 A)一般式〔 I 〕で表わされるオルガノポリシロキサ
    ン;5〜30重量% ▲数式、化学式、表等があります▼〔 I 〕 〔式〔 I 〕中、Rは水素又は、同一又は異なっていて
    もよい炭素数5以下のアルキル基、又はフェニル基を、
    nは1以上の整数を表わす。〕 B)一般式〔II〕で示される重量平均分子量が0000
    以上のアルキルEO/PO共重合体;30重量%以上 ▲数式、化学式、表等があります▼〔II〕 〔式〔II〕中、Rは炭素数4〜22の同一又は異なった
    アルキル基又はアルケニル基、 l、m、nは1以上の整数を表わす。〕
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