JPS63237916A - 多孔質弾性部材を結合させた合成樹脂製品の製造方法 - Google Patents

多孔質弾性部材を結合させた合成樹脂製品の製造方法

Info

Publication number
JPS63237916A
JPS63237916A JP7258887A JP7258887A JPS63237916A JP S63237916 A JPS63237916 A JP S63237916A JP 7258887 A JP7258887 A JP 7258887A JP 7258887 A JP7258887 A JP 7258887A JP S63237916 A JPS63237916 A JP S63237916A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
synthetic resin
porous elastic
elastic member
mold
molding
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP7258887A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0745132B2 (ja
Inventor
Susumu Kondo
進 近藤
Tadashi Shimizu
志水 正
Yasuyoshi Oshima
大島 康義
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shimizu Industry Co Ltd
Denso Corp
Original Assignee
Shimizu Industry Co Ltd
NipponDenso Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shimizu Industry Co Ltd, NipponDenso Co Ltd filed Critical Shimizu Industry Co Ltd
Priority to JP62072588A priority Critical patent/JPH0745132B2/ja
Publication of JPS63237916A publication Critical patent/JPS63237916A/ja
Publication of JPH0745132B2 publication Critical patent/JPH0745132B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Air-Flow Control Members (AREA)
  • Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、例えば自動重用空調装置に組込まれる風路開
閉用ダンパの如く、合成樹脂製の本体部分に多孔質弾性
部材を接合させた構造を有する物品の製造方法に関する
[従来の技術] 硬質合成樹ta製で板状をなす上記ダンパの片面または
両面に、軟質ポリウレタンフォーム板などの多孔質弾性
部材を能率的に接合させる方法として、「特開昭61−
249391には、可塑化合成樹脂の滲み込み防止用シ
ートを貼着させた軟質発泡体シートの表面に押出機を用
いて所定量の可塑化合成樹脂を流展させたうえ、スタン
ピング成形を行うことによって、合成樹脂の成形と、こ
の成形体への発泡体シートの接合を同時に行う技術が示
されている。
[発明が解決しようとする問題点] 上記の先行技術は、可塑化状にある合成樹脂が呈する一
種の接着作用力を利用して、ダンパ本体の成形と、この
本体への発泡体シートの貼り合わせを同時に行えるので
、製造工程を著しく簡略化できる。
しかし発泡体シートが貼着されている面に、例えば21
ffl板のような突起部を、ダンパ本体と一体をなして
成形しようとしても実行困難だった。
このような要望を実現するためには、発泡体シートに、
突起部形成用キャビティに通じる切抜穴を設ける必要が
ある。そしてこの切抜穴の大きさと位置は、キャビティ
への可塑化樹脂流入口に正しく合致させないと、正常な
発泡体シート貼り合わせ製品は得られない。しかし発泡
体シートは柔軟で変形しやすいので、この種の作業は量
産ラインにはおよそ実行困難である。
従って、例えば上記1風板付きダンパのように、発泡体
シートの如き多孔質弾性部材が貼着されている合成樹脂
成形製品に就いて、この貼着面において成形品に突起部
を設けたい場合には、突起部を−・体内に作り付けた合
成樹脂成形品に、この突起部を避けるためのくり抜き穴
を穿った多孔質弾性部材を貼り付ける、従来方法による
他はない。
あるいは別個に作成した突起部をビスや接着剤を使・〕
で、多孔質弾性部材を避けるようにして合成樹脂成形品
本体に接合させるといった、甚だわずられしい作業工程
を要することになる。
本発明は上述の如き技術課題を解決するための、多孔質
弾性部材を結合させた合成樹脂製品の製造方法を提供す
ることを目的とする。
[問題点を解決するための手段] 上記の目的を達成するために本発明による多孔質弾性部
材を結合させた合成樹脂製品の製造方法は、突起部を有
する合成樹脂製品を成形するための、2以上に分割可能
な型の内壁面のうち、少なくともこの型壁に設けた突起
部形成用キャビティの開口部およびその周辺に、多孔質
弾性部材を当接させる:r程と、前記型内に、所定量の
可塑化させた前記合成樹脂を供給する工程と、前記型を
閉じて、型締圧により前記多孔質弾性部材を圧縮すると
共に、前記可塑化合成樹脂に第1の設定レベルの成形圧
を及ぼして前記キャビティ内を除く成形空間にこの樹脂
を充満させる工程と、前記第1の設定レベルを上回る、
第2の設定レベルの成形圧を前記可塑化合成樹脂に及ぼ
して、この圧力により前記キャビティの開口部を塞いで
いる前記多孔質弾性部材を破断させ、このVヤビテイ内
にも前記可塑化合成樹脂を充満させる工程と、少なくと
も前記第1の設定レベル以上の、第3の設定レベルの成
形圧を設定時間保持させる:[程とを含む構成を採用し
た。
ここに、可塑化合成樹脂の供給工程とは、押出機を用い
る押出工程、または射出成形機を用いる射出成形工程で
ある。
押出機を用いる場合には、第2の設定レベルの成形圧は
、200〜800kg[/cd、好ましくは300〜5
00k(If/ ciが適当である。
また射出成形機を用いる場合には、第1の設定レベルの
成形圧は、少なくとも2段階に分けて段階的に高めて行
くようにし、この成形圧は30〜250kgf/ ci
とかなり低いレベルに押さえるのが適当である。
第3の設定レベルの成形圧は、成形製品の形状を安定化
させると共に所要の物性を確保するためのいわゆる保持
圧に相当する。
合成樹脂としては、様々な種類の熱可塑性合成樹脂、例
えばポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレン、A
BS、アクリル樹脂、ナイロンを始めとする各種のエン
ジニアリングプラスチックなどを使用できるが、必要に
応じてポリウレタン樹脂のように反応・硬化性を有する
合成樹脂を用いることも可能である。
そしてこれらの合成樹脂には、様々な充填材、例えばマ
イカ、タルク、ガラス繊維などを配合することによ・〕
で、物性向上の効果も得られる。
多孔質弾性部材としては、各種の軟質合成樹脂発泡体、
例えばポリウレタン、ポリエチレン、塩化ビニール、酢
酸ビニールなどの発泡体の他に、各種の合成ゴム発泡体
を用いることができる。あるいは繊維質多孔性材料であ
ってもよい。
樹脂難透過性シートが紙などのように引き裂き強度に方
向性をもっている場合には、必要に応じて引き裂き強度
の大きい方向に、あらかじめ適宜の切れ目を設けて置く
とよい。
[作用] 上記の製造方法においては、型を構成する割型の少なく
とも1つには、型内壁面に開口する突起部に形成用キャ
ビティが設けである。
先ず開かれている型の型内壁面のうち、少なくとも上記
の開口部とその周辺に、この開口を塞ぐようにして多孔
質弾性部材を当てかう。
次に型を閉じて型締めを行うが、この型締圧を利用して
多孔質弾性部材を圧縮する。
次いて型内に可塑化合成樹脂を供給し、第1の設定レベ
ルの成形圧を及ぼすことによって、前記の1−ヤビティ
を除く成形空間に樹脂を充満させる。
しかる後、成形圧を第2の設定レベルにまで高めること
によって、型内壁面の開口部を封塞している多孔質弾性
部材を破断させ、ヤヤビテイ内に可塑化合成樹脂を流入
充満させる。最後に第3の設定レベルの成形圧を、保持
圧として設定時間保持させたうえ、冷却することによっ
て、多孔質弾性部材がその表面に接合されており、且つ
この多孔質弾性部材の層を突き破るようにして、突起部
が−・体成形された合成樹脂製品が得られる。
[実施例] 以下に図に示す実施例に基づいて本発明の構成を具体的
に説明する。
第1図は本発明の第1実施例を示した製造]L程図であ
り、製品は自動重用空調装置に組込むための気流制御弁
(以下ダンパという)である。
ダンパAは、その側断面図としての(ホ)図にみられる
ように−・辺部に回転軸1Bを形成された板状のダンパ
本体1の両表面に、多孔質弾性部材としてのフオーム板
3を結合させている。そして上側のフオーム板3を突き
破るようにして、導風板としての2枚のエアガイド2を
ダンパ本体1と一体をなして形成させている。ダンパ本
体1の寸法は長さ170mm 、巾48門、厚さ2.5
mn+であり、回転軸1Bは直径8u、長さ220Il
lR1である。
この実施例では、合成樹脂の供給工程としてスタンピン
グ成形法を採用している。
上下2分割構造を備えた成形用の上型11には、突起部
としてのエアガイド2を形成させるための、巾30ma
+、高さ40mm、厚さ2uの大きさのt−tyビティ
10が図示の如く2箇所に設けである。10Aは可塑化
樹脂が流入する開口部である。
上型11と下型12には、それぞれダンパ本体1の−・
半部を形成させるための長さ170m11 、巾481
111゜深さ1.5uの成形空間100と、回転軸1B
の各−半部の形成用の半円柱形空間を設けている。
上型11に設けた1ヤビテイ10には、成形時のガス扱
は不良による不良品が生じないように、その上部にガス
後満11Aも設けている。
フオーム板3としては、発泡倍率が約35倍、平均セル
サイズが900μmで厚さ5mn+のポリエステル系軟
質ポリウレタンフォーム板を用い、その片面に樹脂難透
過シート4としての和紙を貼着させたうえ、長さ170
n+m 、巾4811mの大きさに裁断したものを用意
した。またダンパ本体1の成形用素材としては、4幡1
%のマイカを補強材として配合したポリプロピレン樹脂
を選んだ。
次に製造の各工程を第1図に従って説明すると、(イ)
図の如く開かれている型の下型12の成形空間100に
、フオーム板3を樹脂難透過性シート4の貼肴面が上側
に位置するようにして納める。
次いで図示を省いた押出成形機の付属チャンバによって
、ダンパ本体1と回転軸1B、並びに2枚のエアガイド
2を成形するに足りる1の、240±10℃に加熱され
た可塑化合成樹脂を正確に計量し、下型12上のフオー
ム板3の表面に舌片状をなして吐出させる。
そしてこの吐出樹脂層の上面に2枚目のフオーム板3を
、第1のフオーム板3に正しく重なり合う位置関係を保
たせて載せる。
しかる後、型締機の作動用ラムを働かせて可動盤21を
固定盤22に向けて接近させスタンピング成形を行うべ
く第1の設定レベルの成形圧を及ぼすと、上型11と下
型12の間に設けた深さ3111の成形空間100内に
納まっていた2枚のフオーム板3は、型締圧と共に樹脂
が呈する成形圧を受けることによって最終的には0.2
5mmにまで圧縮され、フオーム板3の存在空間を除い
て成形空間100内は(ロ)図の如く可塑化樹脂によっ
て充満する。
可動盤21を更に下降させて行くと、可塑化合成樹脂に
及ぼされる成形圧は上昇を続け、第2の設定レベルの成
形圧を越えると、上型11のキャビティ10の開口部1
0Aを封鎖しているフオーム板3が破断して((ハ)図
参照)、(ニ)図にみられるように、キャビティ10内
に溶融樹脂が充満する。
この実施例では、型締めによる最大成形圧である200
〜300kgf/ ciより高い340k(lf/ c
iに設定した。
しかる後、成形製品の形状の安定化と、所要の物性を確
保するための第3の設定レベルの成形圧としての保持圧
を型締め圧として加えつづけた。
型の冷却後の取り出された完成品((ホ)図)は、ダン
パ本体1の両表面にフオーム板3が強固に接合された状
態にあり、またフオーム板3は約1mn+厚さを減じて
約411101となったが、本来の柔軟性は充分に保た
れていた。ダンパ本体1は約2.5mmのほぼ−・様な
肉厚を得ることかできた。
樹脂難透過性シート4の役割は、可塑化合成樹脂を型内
に充満させる工程において、フオーム板3に樹脂が浸透
するのを防止する所にあるが、この実施例のように和紙
として多孔性繊維を備えるシート4は、幾分かは樹脂の
浸透を許容するので、浸透固化した合成樹脂によるアン
カー効果が生じて上述の如くダンパ本体1との強固な接
合が行われることになる。なおエアガイド部分の明徴は
合成樹脂の成形部分総重量の約14%を占めた。またこ
の実施例では2個取りの成形用型を用いて完全な製品を
能率的に作ることができた。
第2図は第1実施例と同種の成形製品を作るための本発
明による第2実施例に関する図であって、成形用型と成
形製品Bの側断面をそれぞれ示している。
第1実施例と異なる点は、エアガイド2の成形用キャビ
ティ10を上型11ではなくて下型12に設けた点と、
ダンパ本体1の片面だけにフオーム板3を貼着させた所
にある。
第1および第2いずれの実施例製法によっても、エアガ
イド2がフオーム板3を付ぎ扱けている個所において、
可塑化合成樹脂の流動に伴ってフオーム板3が見苫しく
千切れたり、巻き込まれたり、片寄ったりする不都合は
生じなかった。
第3図は本発明の第3実施例を説明した製造工程図で゛
あって、成形製品は第1実施例同様のダンパである。
この実施例では、可塑化合成樹脂の供給工程において、
射出成形磯を用いているので、成形挟術の細部において
独特の工夫がなされている。
この実施例の成形製品Cは、第3図中の(チ)図にその
側断面を示したように、板状のダンパ本体1の両表面に
フオーム板3を貼着させると共に、これらのフオーム板
を付き破るようにして、ダンパ本体1の一方の面(図で
は上面)に2枚のエアガイド2をまた他方の面には1枚
のエアガイド2をダンパ本体1と一体をなして突設させ
ている。
ダンパ本体1とエアガイド2、およびフオーム板3の材
質は、フオーム板3のセルサイズが平均500μmで板
圧が8mmである点を除けば、第1実施例のそれと同じ
である。2枚のフオーム板3のうち上面側のフオーム板
には射出成形用ゲート20の挿通用くり扱き穴3Aを設
けている。これらのフオーム板30表面には(イ)図の
如く樹脂難透過性シートは必ずしも貼着させなくても、
型締圧によって′フオーム板3が圧縮されることによっ
て可塑化合成樹脂の浸透を実質的に防ぐことができるが
、(イ)′図に描かれているように、樹脂不透過性シー
トとして、ダンパ本体1と同じ材質のポリプロピレンフ
ィルム5を貼着させることによって、フオーム板3への
樹脂の浸透をより確実に防止できると共に、フオーム板
3の変形やずれ動きが起こり難くなり、製品の外観が向
上する。
製品の成形用型としては、(ロ)図に描かれているよう
に、ダンパ本体1の一半部成形用空間11Aまたは12
Aと、エアガイド2の形成用ヤヤビティ10とがそれぞ
れ設けられている上型11と下型12とを用意する。上
型11には射出成形用ゲート20が、図示のようにその
先端面を、型の分割面から幾分館方に突出させるように
して組付けられている。
成形用空間11Aと12Aの深さは各1.55IIII
11である。
この実施例の製造工程を順次説明すると、(ハ)図の如
く開かれた状態にある型の下型12の成形空間12Aに
一枚のフオーム板3を納めたうえ、その上に他の一枚の
フ4−ム板3を正しく重ね合わせて載せる。
次に型締めを行うと、(ニ)図に描かれているように合
計3.1mtnの深さの成形空間11Aおよび12A内
に押し込まれた2枚のフオーム板3はそれぞれ元の厚さ
の約19%にまで圧縮される。この状態のもとにおいて
ゲート20の先端面は(す)図に示した如く、上側のフ
オーム板3には、下側のフオーム板3が押し下げられた
ことに基因して、ゲート20の周りに圧11度が他の部
分よりは低い圧縮度低減域3Bが形成される。
このような状態のもとで、約220±10℃に加熱され
て可塑化したマイカ配合ポリプロピレン樹脂を、図示を
省いたホットランナ−およびゲート20を経て、2枚の
フオーム板3の重ね合わせ面に向けて射出するとゲート
20の先端部を繞って存在する圧縮度低減域3Bが、こ
の重ね合わせ面への樹脂の侵入を助ける誘導路の如く働
いてくれる。この射出開始時の射出圧は通常の射出圧よ
りはかなり低い約100kg4/−とし、型内樹脂流動
速度も約15mn+/secと低く押さえることによっ
て、フオーム板3のずれ動きやまくれ、あるいは巻き込
み現象が起らないように配慮する。
以後2枚のフオーム板3の間隙に可塑化合成樹脂が順調
に流展し始めたら射出圧を段階的に200kQr/cI
iに高めて流展を加速すると共に、成形空間内の隅々に
まで樹脂を行き渡らせる。この段階においてエアガイド
2の形成用1ヤビテイ10内は(ホ)図の如く空洞のま
ま残されている。
しかる後射出圧を更に400kof/ cdにまで高め
てやると、キャビティ10の開口部10Aを封鎖してお
り、樹脂圧によって圧縮率約96%と高度に圧縮され緻
密化しているフオーム板3は、この高い射出圧を受けて
比較的容易に破断されるので、ヤヤビティ10内にも可
塑化合成樹脂が(へ)図に描かれているように流入して
、はとんど瞬間的に型内のすべての成形空間が樹脂によ
って充満される(ト)図。射出開始からこの時までの所
要時間は約6秒だった。
射出成形工程の完了後、引き続いて約4秒間、400k
gf/e:iの上記の射出圧を保持させることによって
、成形品の寸法安定性と所要物性の確保を図り、冷却後
製品Cを型から取り出した。完成品に接合されているフ
オーム板3の外観を調べた所、破断個所の周辺部におい
てフオーム板の形状の乱れは全くといってよいくらい認
められず、従ってキャビティ10の開口部10Aを封鎖
していたフオーム板3はこの開口部のほぼ中心線に沿っ
て整然と切り裂かれたものと推測された。一方フオーム
板3とダンパ本体1との接触面においては、第1実施例
同様に両名は強固に接合されていた。可塑化合成樹脂が
フオーム板の表面にわずかに浸透し、この浸透樹脂がフ
オーム板3の圧縮状態のまま固化したことによって、フ
オーム板3は元の8uから6111mまで厚さが減少し
たが、圧縮力を解かれて原形復帰したフオーム板の物性
および外観は全く損われなかった。
樹脂不透過性シートとしてのポリプロピレンフィルム5
を片面に貼着させた、(イ)−図に示したフオーム板3
を用いた場合には、ポリプロピレンフィルム5は溶融状
態にある高温の射出ポリプロピレン樹脂の保有熱を伝え
られることによって、その表面が射出樹脂と溶は合う状
態になりフオーム板3はダンパ本体に強固に結合される
フオーム板3へのポリプロピレンフィルム5の貼着方法
としては、フオーム板3の表面にポリプロピレンフィル
ム5を直接押出すか、あるいは接着法や熱溶融法などに
よればよい。
本発明製法によって製作可能な製品は勿論上述のダンパ
に限られることなく、様々な産業分野で使用するための
多岐の製品に亘るが、ここでは自17IIiI用空調装
置のためのダンパだけに限って、いくつかの製品の形状
例を以下に説明する。
第4図は本発明製法によって作られた、第4実施例〜第
11実施例の各ダンパD−にの部分側断面図と部分平面
図である。
図中の符号は1がダンパ本体、2がエアガイド、2Aは
エフガイドの補強用リブ、5は回転軸用軸受などとして
の役目を果たす中空筒、6は回転軸や部品取付軸などと
して役立つ棒状突起部である。
第5図と第6図は、第12実施例としてのダンパを示し
た側断面図と平面図である。
ダンパ本体1の片面には扇形をした2枚のエアガイド2
を対向させて突設している。2Aはエアガイド2の補強
用リブである。本例では成形法としてスタンピング成形
法を採用している。
第7図と第8図は第13実施例としてのダンパを示した
側断面図と平面図である。本例の成形法もスタンピング
成形法である。
エアガイド2は」の字型の平面形状を備えている。
この実施例では樹脂難透過シートとして、引裂ぎ強度に
方向性のある和紙4をフオーム板3に貼着させている。
和紙の引裂強度は繊維の配向方向に強く、配向方向と直
行方向に弱いのでこの弱い方向とエアガイド2を平行に
させることが望ましいが、コの字を構成する各辺のうち
1辺は織雑の配向方向に対して直行方向とならざるを得
ない。そこで、和紙4にはエアガイド2のこの一辺部に
接する個所に、−辺のほぼ全長に相当する長さの切れ目
をあらかじめ設けである。この処置によって、和紙4お
よびフオーム板3の破断はスムーズに支障なく行われる
第9図と第10図は第14実施例としてのダンパを示し
た側断面図と平面図である。
ダンパ本体1の一方の面には1枚のエアガイド2が、そ
して他方の而には3枚のエアガイド2を突設している。
またダンパ本体1には2個所に角形の通気口6を設けて
いる。
この実施例は射出成形法によっており、成形製品の形状
が複9fflなので3個のゲートを用いている。
1Bは−・方のフオーム板3に設けたゲート挿通用穴で
ある。ダンパ本体1の大きさは、長さ148mm。
巾95mm、厚さ2.5mm14枚のエアガイド2の寸
法はAさが44〜18mm、巾30〜80mm、厚さ2
.0〜2.51である。
第11図と第12図は第15実施例としてのダンパを示
した側面図と底面図である。
射出成形法によれば、この実施例のように極めて複雑な
形状を備えるダンパ本体1を自由に成形できる。またフ
オーム板3はダンパ本体1の平坦面あるいは屈曲面のう
ちの必要個所だけに局部的に接合させることも勿論でき
る。1Cと1Dはダンパ本体1の補強用リブ、7はアー
ム部である。
第13図と第14図は第16実施例としてのダンパを示
した側面図と底面図である。
タンパ本体1は長さ140mn+ 、厚さ2.5guI
lで、巾は1161!+と94mmの2つの部分を連接
させた図示の形状を備えている。その両側端部には巾1
511O1のアーム部8が図示の如く一体形成されてい
る。またF面には5枚の補強用リブ9が同じく−・体成
形されている。
合計3枚用意された厚さ81關1mのフオーム板3には
それぞれ樹脂不透過性シートとしてのポリプロピレンフ
ィルム5を貼着させてあり、そのうちの1枚目は巾30
mmの」の字形状を備えており、ダンパ本体1の上面側
においてアーム部8の上面に沿わせるようにして接合さ
れている。長さ116mm 。
巾60mmの第2のフオーム板3と、長さ94關、巾4
01の第3のフオーム板3は、それぞれダンパ本体1の
下面の右側端と左側端にその巾方向縁端を一致させるよ
うにして接合されている。
そして第14図にみられるように補強用リブ9の−・部
は第2のフオーム板3を突き破った状態のもとに、ダン
パ本体1と一体成形されている。
ダンパ本体1、アーム部8、および補強用リブ9の成形
条件は、第1の設定レベルの成形圧は、射出開始時は1
00kof/〜、樹脂の流展が順調に進むようになった
時、段階的に250kfJf/ ciに高めた。
第2および第3の設定レベルの成形圧は、それぞれ40
0ki;if/ cdおよ500kgr/ cdとした
。ポリプロピレンフィルム5には、破断を助けるための
切れ目を設ける必要はなかった。
本発明で用いる多孔質弾性部材としてのフオーム板3は
、その発泡倍率を10〜60倍、好ましくは15〜40
倍とし、またセルサイズは250〜1500μm1好ま
しくは300〜1000μmの範囲に納めることが、良
好な製品を作るうえで、必要なことが経験的に確められ
た。
発泡倍率およびセルサイズがこの下限値を下回ると、フ
オーム表面への可塑化合成樹脂の浸透憬が不足して両者
の接合力が不十分となり、上限値を上回ると逆に可塑化
合成樹脂がフオームに多層に浸透し過ぎて、フオームの
多くの部分が樹脂によって圧縮状態のまま固定されてし
まう不都合を招く。
また樹脂難透過性シートとして特に好適した和紙を用い
る場合には、ある程度の量の樹脂が多孔質弾性部材側に
浸み出るように、その厚さは紙の材質に応じて0.05
〜0.30 mm、好ましくは0607〜0.15n+
mの範囲で選ぶのがよい。
合成樹脂を成形する際の、第2の設定レベルの成形圧は
、スタンピング成形による場合には、多孔質弾性部材や
樹脂難透過性シートの材質や厚さの如何、そして1ヤビ
テイの形状などに応じて200〜Book(Jr/ c
mの範囲で経験的に最適値を選択するが、一般的には3
00〜500k(If/ aAが適当である。
この範囲以下では多孔質弾性部材を破断し難くなり、以
上ではパリを多く生じるようになる。
そして必要に応じて樹脂難透過性シートに、破断を助け
るための切れ目を設けることも本発明製法の重要な技術
的ポイントの一つとなる。
更に射出成形法によって合成樹脂を成形する場合には、
第1の設定レベルの成形圧は通常の射出成形圧よりはか
なり低い30〜250kaf/ crAの範囲にとどめ
ると共に、少なくとも2段階に分けて段階的に成形圧を
高めて行くことが必要になる。このような低圧射出を行
うことによって、既述の如く多孔質弾性部材のずれ動き
や変形を防ぐことができる。
成形製品の全重量に対するキャビティ部分の重量化が5
0%を越えると、試作した形状の製品に関する限りでは
成形が困難になるので、この1m比は一般的には35%
以下にとどめるのがよいと思われる。
またエアガイド付きダンパの場合には、ダンパ本体の厚
さが2.5mmであれば、エアガイドの肉厚は2.0〜
3.Ouが適当で、それ以下では構造強度が不足し、以
上ではそり変形を起こしやすくなる。
そしてエアガイドには1%以上の抜き勾配を設けること
が望ましい。
可塑化合成樹脂の好ましい加熱温度は、樹脂の種類によ
って当然に異なるが、キャビティが深い場合や厚さが薄
い場合には、樹脂の流動を考慮して幾分高目にするとよ
い。
上記実施例ではダンパの製法説明に終始したが、勿論合
成樹脂製品の本体部分は板状体に限られないし、突起部
の形状も成形用型の分割構造を工夫することによって単
なる平板状にとどまらず曲面形状を与えることもでき、
更には、任意の不定形状を形成させることも可能であり
、ダンパ以外で多孔質弾性部材を・一体内に結合させる
ことを要する製品を能率的に生産することができる。
[発明の効果] 以上の如く、本発明の多孔質りp性部材を結合させた合
成樹脂製品の製造方法によれば、多孔質弾性部材の層を
突き扱けた部分を有する多孔質弾性材付合成樹脂製品が
極めて効率良く製造でき、製造][程の合理化および製
品のコストダウンが可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による第1実施例を示した、自動車用空
調装置に組込むためのダンパの製造工程図である。 第2図は本発明による第2実施例を示した、第1図と同
様なダンパ製造工程の略解図である。 第3図は本発明による第3実施例を示した、第1図と同
様なダンパの製造工程図である。 第4図は本発明方法によって作られるダンパの他の形状
例を、それぞれ部分側断面と部分平面によって示した、
第4実施例〜第11実施例図である。 第5図と第6図は、第12実施例としてのダンパの側断
面図と平面図である。 第7図と第8図は、第13実施例としてのダンパの側断
面図と平面図である。 第9図と第10図は、第14実施例としてのダンパの側
断面図と平面図である。 第11図と第12図は、第15実施例としてのダンパの
側面図と底面図である。 第13図と第14図は、第16実施例としてのダンパの
側面図と底面図である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1)突起部を有する合成樹脂製品を成形するための、2
    以上に分割可能な型の内壁面のうち、少なくともこの型
    壁に設けた突起部形成用キャビティの開口部およびその
    周辺に、多孔質弾性部材を当接させる工程と、 前記型内に、所定量の可塑化させた前記合成樹脂を供給
    する工程と、 前記型を閉じて、型締圧により前記多孔質弾性部材を圧
    縮すると共に、前記可塑化合成樹脂に第1の設定レベル
    の成形圧を及ぼして前記キャビティ内を除く成形空間に
    この樹脂を充満させる工程と、 前記第1の設定レベルを上回る、第2の設定レベルの成
    形圧を前記可塑化合成樹脂に及ぼして、この圧力により
    前記キャビティの開口部を塞いでいる前記多孔質弾性部
    材を破断させ、このキャビティ内にも前記可塑化合成樹
    脂を充満させる工程と、 少なくとも前記第1の設定レベル以上の、第3の設定レ
    ベルの成形圧を設定時間保持させる工程とを含むことを
    特徴とする多孔質弾性部材を結合させた合成樹脂製品の
    製造方法。 2)前記可塑化合成樹脂の供給工程は、押出成形工程で
    あることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の多孔
    質弾性部材を結合させた合成樹脂製品の製造方法。 3)前記多孔質弾性部材の表面には、樹脂難透過性シー
    トが貼着されており、このシートの貼着されていない側
    を前記型内壁面に当接させることを特徴とする特許請求
    の範囲第1項または第2項記載の多孔質弾性部材を結合
    させた合成樹脂製品の製造方法。 4)前記第2の設定レベルの成形圧は、200〜800
    kgf/cm^2、好ましくは300〜500kgf/
    cm^2であることを特徴とする特許請求の範囲第1項
    ないし第3項のいずれかに記載の多孔質弾性部材を結合
    させた合成樹脂製品の製造方法。 5)前記樹脂難透過性シートは紙、不織布、織布、フェ
    ルト状材などであることを特徴とする特許請求の範囲第
    1項ないし第4項のいずれかに記載の多孔質弾性部材を
    結合させた合成樹脂製品の製造方法。 6)前記可塑化合成樹脂の供給工程は、射出成形工程で
    あることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の多孔
    質弾性部材を結合させた合成樹脂製品の製造方法。 7)前記射出成形用のゲートの先端面を、前記型内に重
    ね合わせて納められている2枚の前記多孔質弾性部材の
    うちの、一方の部材を貫通させて他方の部材の表面に幾
    分埋没させるように位置させることを特徴とする特許請
    求の範囲第1項または第6項記載の多孔質弾性部材を結
    合させた合成樹脂製品の製造方法。 8)前記多孔質弾性部材の表面に合成樹脂製フィルムを
    貼着させると共に、このフィルムの貼着されていない側
    を前記型内壁面に当接させることを特徴とする特許請求
    の範囲第1項、第6項または第7項のいずれかに記載の
    多孔質弾性部材を結合させた合成樹脂製品の製造方法。 9)前記第2の設定レベルの成形圧を、少なくとも2段
    階に分けて段階的に高めることを特徴とする特許請求の
    範囲第1項および第6項ないし第8項のいずれかに記載
    の多孔質弾性部材を結合させた合成樹脂製品の製造方法
JP62072588A 1987-03-26 1987-03-26 多孔質弾性部材を結合させた合成樹脂製品の製造方法 Expired - Lifetime JPH0745132B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP62072588A JPH0745132B2 (ja) 1987-03-26 1987-03-26 多孔質弾性部材を結合させた合成樹脂製品の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP62072588A JPH0745132B2 (ja) 1987-03-26 1987-03-26 多孔質弾性部材を結合させた合成樹脂製品の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS63237916A true JPS63237916A (ja) 1988-10-04
JPH0745132B2 JPH0745132B2 (ja) 1995-05-17

Family

ID=13493697

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP62072588A Expired - Lifetime JPH0745132B2 (ja) 1987-03-26 1987-03-26 多孔質弾性部材を結合させた合成樹脂製品の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0745132B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014172241A (ja) * 2013-03-07 2014-09-22 Toray Ind Inc 繊維強化熱可塑性樹脂成形体およびその製造方法
JP2016221885A (ja) * 2015-06-01 2016-12-28 富士重工業株式会社 繊維強化樹脂構造体及び繊維強化樹脂構造体の製造方法

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62297124A (ja) * 1986-06-17 1987-12-24 Sumitomo Chem Co Ltd 熱可塑性樹脂のプレス成形方法

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62297124A (ja) * 1986-06-17 1987-12-24 Sumitomo Chem Co Ltd 熱可塑性樹脂のプレス成形方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014172241A (ja) * 2013-03-07 2014-09-22 Toray Ind Inc 繊維強化熱可塑性樹脂成形体およびその製造方法
JP2016221885A (ja) * 2015-06-01 2016-12-28 富士重工業株式会社 繊維強化樹脂構造体及び繊維強化樹脂構造体の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0745132B2 (ja) 1995-05-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5308570A (en) Process for producing multilayer molded article
US5034076A (en) Method for press molding thermoplastic resins
JP3570580B2 (ja) 繊維強化熱可塑性樹脂成形体の製造方法
JPH08309898A (ja) 吸音部品およびその製造方法
JPH0939011A (ja) 表皮貼合多孔性繊維強化熱可塑性樹脂成形体成形用金型およびこれを用いる表皮貼合多孔性繊維強化熱可塑性樹脂成形体の製造方法
JPH02175110A (ja) 表皮材を有する合成樹脂積層体の製造方法及びこの方法で使用する合成樹脂成形用金型
JPS63205212A (ja) 多孔質弾性部材を有する合成樹脂製物品の製造方法
EP0692358A1 (en) Method for manufacturing a plastic board and a board obtained with this method
JP3695202B2 (ja) 繊維強化熱可塑性樹脂膨張成形体の製造方法
JPS63237916A (ja) 多孔質弾性部材を結合させた合成樹脂製品の製造方法
JP4461518B2 (ja) 熱可塑性樹脂成形体製造用金型および熱可塑性樹脂成形体の製造方法
JP3572823B2 (ja) 繊維強化熱可塑性樹脂成形体の製造方法
JP2001054690A (ja) 繊維集合体から成るクッション材
JPH0225806B2 (ja)
JPH08238705A (ja) 衝撃吸収部品
JPH09254248A (ja) 繊維強化熱可塑性樹脂中空成形体およびその製造方法
JP3858408B2 (ja) 多層成形品成形用金型
JPH06126853A (ja) ハニカム成形体を製造する方法
JP4321003B2 (ja) 多層成形品の製造方法
JPH09254249A (ja) 多孔性繊維強化熱可塑性樹脂成形体の製造方法
JP4453126B2 (ja) 熱可塑性樹脂成形体製造用金型および熱可塑性樹脂成形体の製造方法
JPH0314335Y2 (ja)
EP1922199B1 (en) Moulding process
JP3337752B2 (ja) スタンピング形成方法
JPH08238638A (ja) 繊維強化熱可塑性樹脂成形体の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
EXPY Cancellation because of completion of term