JPS6323681Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (a) 考案の技術分野 本考案は光フアイバの固定構造に関するもので
ある。

(b) 従来技術と問題点 光フアイバたとえばドラムに巻回された測定用
ダミーフアイバの端末を固定するような場合の構
造は、該ダミーフアイバの端末が逆戻りしないよ
うに固定用として付設したスリーブをプラスチツ
クバンドからなるクリツプ等で挟持し、該クリツ
プを前記ドラム等の側板の一面に固定している。

このような従来の光フアイバ固定構造を第１図
に示し、ａは固定用スリーブの正面図、ｂは側面
図、ｃは固定構造の側面図で、１は光フアイバ、
２は固定用スリーブ、３は光フアイバ１を補強し
た光フアイバコード、４は固定用スリーブ２と光
フアイバコード３の間に挿入したパイプ、５は帯
状のクリツプ、６は締付ねじ、７はナツトであ
る。

光フアイバ１たとえば長尺の測定用ダミーフア
イバを図示しないドラムに巻回して、その端末を
補強した光フアイバコード３とするとともにパイ
プ４に嵌め込み光フアイバコード３をパイプ４に
接着剤等で接着し、該パイプ４をさらに固定用ス
リーブ２に挿通し、該パイプ４と該固定用スリー
ブ２とを接着して前記光フアイバコード３及びパ
イプ４並びに前記固定用スリーブ２とを一体的に
なるようにし、該固定用スリーブ２にクリツプ５
を巻回せしめ、該クリツプ５の両端重畳部を固定
部材８、例えば光フアイバ１を巻回した図示しな
いドラム側板に締付ねじ６およびナツト７で螺着
している。ところがこのパイプ４の一方が引き出
され、引き廻し等に耐えられるような構成の光フ
アイバコード３に測定装置と接続するための図示
しない光コネクタの回動によるねじり力が加わる
と、円筒状の固定用スリーブ２にもねじり力が加
わり、該固定用スリーブ２と一体的な光フアイバ
１にもねじり力が加わる。

従つて光フアイバ１がねじられて光伝送特性が
劣化するという問題点がある。

このようなねじれは、前記ねじり等の外力が除
去された後でも前記固定用スリーブ２ならびに該
固定用スリーブ２と一体的な光フアイバコード３
及び内挿の光フアイバ１にもねじれが残る。

さらに螺着作業を固定部材８の表裏で行わねば
ならず、作業が困難であるという問題点があつ
た。

(c) 考案の目的 本考案は、上記従来の問題点に鑑み、光フアイ
バを引留めるとともに、ねじり力によつて円筒状
の固定用スリーブが回転することなく、従つて光
フアイバにねじれが生じることがない。しかも固
定のねじ締め作業が一方の面で行うことのできる
光フアイバ固定構造を提供することも目的とする
ものである。

(d) 考案の構成 前述の目的を達成するために本考案は、円筒状
の固定用スリーブの外周の一部を長手方向の全長
にわたつて切除した平面を設け、該平面を固定部
材に当接した状態で所定の幅を有するバンドによ
り前記固定用スリーブを該固定部材に係着させ、
かつ前記固定部材の裏面で前記バンドの端部を締
着するよう構成する。

(e) 考案の実施例 以下図面を参照しながら本考案に係る光フアイ
バ固定構造の実施例について詳細に説明する。

第２図および第３図は本考案の一実施例を説明
するためのもので、第２図ａは固定用スリーブの
要部断面を示す正面図、第２図ｂは該固定用スリ
ーブの側面図であり、第３図ａは固定構造の要部
断面を示す正面図、第３図ｂは該固定構造の要部
断面を示す側面図である。

第２図及び第３図においてこの考案の光フアイ
バ固定構造は、光フアイバ、固定用スリーブ、パ
イプ、光フアイバコードならびにバンド等を備え
ているが、該固定用スリーブ並びにバンドを改良
した点に特徴を有する。従つて固定用スリーブ９
以外の部分には第１図と同じ符号を付しており、
ここではこれらの部分の説明は省略するものとす
る。

なお光フアイバ１は光フアイバコード３の中で
は接着などにより固定されておらず、図示しない
先端部の光コネクタに接続固定されている。

本考案を特徴づける固定用スリーブ９は外周の
一部を長手方向の全長にわたつて切除した平面９
１を設け、該平面９１を固定部材８に当接した状
態で所定の幅を有するバンド１０により前記固定
用スリーブ９を該固定部材８に係着させ、かつ前
記バンド１０の両端部を前記固定部材８の挿通孔
８１に挿通して前記固定部材８の裏面で締付ねじ
６とナツト７により締付け固定する。

このようにしたことにより、前記光フアイバコ
ード３に測定装置と接続するためのねじり力が加
わつた時、前記固定用スリーブ９が平面９１で固
定部材８に当接した状態で所定の幅を有するバン
ド１０により該固定用スリーブ９を前記固定部材
８に係着しているため該固定用スリーブ９は回動
せず、また前記バンド１０により強く締付けても
該固定用スリーブ９は、たわむこともなく、従つ
て内挿の光フアイバ１が損傷することもない。

図示しない光コネクタの接続のための回動力は
光フアイバコード３を僅かにねじるが、固定用ス
リーブ９で規制されてそれ以上に回動しない。

従つて光フアイバ１は光フアイバコード３の中
と外部とを含んでねじられる量は均等となり、単
位長さ当りのねじれは極めて少ないものとなり光
伝送特性に影響を与えることが少ない。

また前記ねじり等の外力が除去された後は直ち
に光フアイバコード３ならびに光フアイバ１が元
の位置に復旧し、ねじれが光フアイバ１に蓄積さ
れないため、光フアイバ１の光伝送特性が劣化す
ることはない。

(f) 考案の効果 以上の説明から明らかなように本考案に係る光
フアイバ固定構造によれば、取付け作業が容易で
従来の固定構造に比べて確実に固定でき、ねじり
等による光フアイバの損傷ならびに光伝送特性の
劣化を防止できる利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の光フアイバ固定構造を説明する
ためのもので、第１図ａは固定用スリーブの正面
図、第１図ｂは固定用スリーブの側面図、第１図
ｃは固定構造の側面図、第２図および第３図は本
考案に係る光フアイバ固定構造の一実施例を説明
するためのもので第２図ａは固定用スリーブの要
部断面を示す正面図、第２図ｂは固定用スリーブ
の側面図、第３図ａは固定構造の要部断面を示す
正面図、第３図ｂは固定構造の要部断面を示す側
面図である。 図において、１は光フアイバ、２および９は固
定用スリーブ、３は光フアイバコード、４はパイ
プ、５はクリツプ、６は締付ねじ、７はナツト、
８は固定部材、８１は挿通孔、９１は固定スリー
ブの平面、１０はバンドを示す。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 光フアイバ１を補強した光フアイバコード３の
   端末を取付け金具で固定部材８に固定するものに
   おいて、 該光フアイバコード３の端末を嵌め込み接着し
   たパイプ４と、 該パイプ４を通し接着した円筒状の固定用スリ
   ーブ９を備え、 該固定用スリーブ９にはその外周の一部を長手
   方向の全長にわたつて切除した平面９１を設け、
   該平面９１を固定部材８に当接した状態で所定の
   幅を有するバンド１０により前記固定用スリーブ
   ９を該固定部材８に係着させ、かつ前記固定部材
   ８の裏面で前記バンド１０の端部を締着したこと
   を特徴とする光フアイバ固定構造。