JPS6323638B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は電子レンジにおいて、加熱熱量及び加
熱時間の設定を容易にする方法に関するものであ
る。電子レンジを用い食品を加熱する場合、その
加熱時間はその食品の初期温度、重量、最終温
度、比熱、及び吸収熱量等の諸量によつて定ま
る。従来より、加熱熱量と加熱時間の決定方式は
食品の種類と量であり、各品目に対する加熱時間
の関係は調理実験結果に基づいて画一的に決めら
れたものである。しかし、食品の種類は多種にわ
たつており、類似した食品をグループ化した画一
的な調理パターンでは、調理不十分となる食品、
良好な仕上がり状態が得られない食品がでてく
る。このような場合、再び加熱を繰りかえす等の
処理を行なうのであるが、類似した食品をグルー
プ化した画一的な調理パターンを用いるかぎり、
食品に適した加熱には限界がある。ゆえに食品ま
たは調理に適した調理パターンによつて、食品に
適した時間だけ加熱することが要望される。しか
しこの様な調理パターンの設定、及び加熱時間の
入力を使用者が行なうことは、設定に手間どると
ともに、熟練が要求され困難である。又設定ミス
をまねきやすい。このためあらかじめ食品に対応
して設定された調理パターンを、制御装置内に内
蔵する又はカード・テープより調理情報を入力す
る等の方法が考案されているが、調理情報の入力
による食品の量は一定であり、加熱する食品の量
が異なる場合には使用できなかつた。本発明はこ
のような加熱食品量に対する問題を、量入力用の
スイツチを設け、解決したものである。以下本発
明の一実施例について説明する。

第１図に本発明の電子レンジの操作部を示す。
第１図において、１は操作パネル、２は表示管、
３〜６は数値キーであり、それぞれ10分台、１分
台、10秒台、１秒台の表示管２と対応しており、
各桁毎の置数を押した回数で行なう。例えば１秒
台の数値キー６を１回押すと、１が制御部（図示
せず）に入力され、１秒台の桁に対応する表示管
に１が表示される。この様に１回押すと１，２回
押すと“２”が置数される。数置キー３〜５も同
様である。７〜１０は加熱熱量設定キー、７は高
熱量出力、８は中熱量出力、１０は解凍用、１６
〜１９は各加熱熱量設定キーに対応したランプで
あり、７〜１０のキー入力と同時に点灯される。
１２はリセツトキーであり、入力情報の取り消し
及び加熱動作中ならば加熱の一時停止を行なう。
１３はスタートキーであり、加熱を開始する。１
５はカート・リーダ装置のカードの入口を示す。
１４はカード駆動用キーであり、調理情報を記録
したカードをカードリーダ装置１５の所定位置に
セツト後入力すると、モータを駆動させ、カード
情報の読み取りを行なう。１１は前述したカード
から調理情報を入力した後、量を変更する時に用
いる、量変更キーである。量変更キー１１を入力
後、数値キー３〜６を用いて量の入力を行なう。

第２図に本発明のブロツク図を示す。２０は制
御回路で、以下に示す中央制御回路、記憶回路、
一時記憶回路、表示部、電力制御回路よりなる。

２１は中央制御回路で、入出力回路の制御、記
憶回路の制御を総合的に行なう。２２は記憶回路
であり、中央制御回路２１の入出信号の処理手順
が記憶されている。２３は入力信号の一時記憶回
路、２４は入力操作部で、第１図で示した数値キ
ー３〜５、加熱熱量設定キー７〜１０、リセツト
キー１２、スタートキー１３、カード駆動用キー
１４および量変更キー１１のプツシユスイツチ群
で構成される。各種キーの入力部、２５はカード
リーダ装置であり、カード２８の情報の読み取り
を行なう。２６は表示部であり、調理熱量および
調理時間の表示，量入力の一時表示を行なう。２
７は電力制御回路であり、加熱部（図示せず）へ
の供給電力の制御及び停止を行なわせる。

なお、中央制御回路２１には一般的にマイクロ
コンピユータを用いる。マイクロコンピユータに
は直接入出力が行なえる入出力回路内蔵のものが
利用されているのでこれを利用する。マイクロコ
ンピユータは、記憶回路に記憶された制御手順を
示すプログラムで動作する。

入力操作部２４より加熱熱量が中央制御回路２
１へ入力されると、中央制御回路２１は記憶回路
２２の処理手順にしたがい、表示部２６で加熱熱
量の表示を行なう。次に数値情報が入力される
と、同様に表示部２６に加熱時間として表示す
る。この様な操作を数回くり返し、数ステツプに
わたる調理を行なわせることも可能である。次に
入力操作部より、加熱開始信号を入力することに
より、電力制御回路を作動させ、被加熱物を加熱
する。又入力した加熱熱量によつて電力制御回路
の供給電力を制御する。例えば１サイクルの時間
を定め、１サイクル中のオン時間、オフ時間の比
率によつて加熱熱量を制御する。カードから調理
情報を入力する場合は、カードリーダ装置２５で
は調理情報の記録されたカードを読み取る。この
調理情報を一時記憶回路２３に記憶し、入力操作
部から加熱開始信号が入力されると、調理情報に
したがい、加熱熱量、加熱時間の表示及び電力制
御回路２７によつて加熱熱量の制御を行なう。カ
ード情報入力時、カードに記録された食品の量と
加熱を行わせる食品量が異なつている場合、入力
操作部より量変更信号を入力し、次に食品の量を
入力することによつて、中央制御回路で、基本量
と入力された食品量の比率を取り、この比率と加
熱時間の積を取り、この結果を一時記憶回路２３
に記憶されている加熱時間と入れ替える。ゆえに
加熱食品量に適した加熱を可能にする。

次に第３図に代表的な調理パターンを示す。

第３図に示すグラフの縦軸は加熱熱量を、横軸
は加熱時間を示している。

ａ図は、高加熱熱量でT₁時間加熱、ひき続き
低加熱熱量でT₂時間加熱する。一般にａ図の調
理パターンは肉の固まりを加熱するのに適してい
る。

初めに高加熱熱量で急激に熱凝固させ肉汁の流
出を少なくし、次に低加熱熱量で内部の生つぽい
部分の加熱を行ない均一に仕上げる。

ｂ図は解凍から調理を行なう場合に用いる調理
パターンであり、低出力でT₃時間加熱し、次に
T₄時間休止、次に高出力でT₅時間加熱する。T₄
時間の休止を設けることによつて解凍食品の加熱
温度分布を均一にする効果がある。

ｃ図は野菜等に用いられる調理パターンであ
り、中出力でT₆時間、低出力でT₇時間加熱する
ものである。

この様に本発明を用いることによつて、食品の
種類、調理方法に適した加熱熱量での加熱を、又
加熱熱量の多段制御に伴なう操作の複雑化を解消
し、数ステツプにわたる加熱熱量、加熱時間等の
加熱情報の入力をワン操作にし、ワンタツチ調理
を可能にする。又量の変更を可能にすることによ
つて、基本量以外では使用できなかつたが、量変
更により、食品の量による制限をなくした。さら
に調理情報を記憶したカード・テープ等を増やす
ことにより、食品の種類を限定しない等の効果を
有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示す自動電子レン
ジの操作部の外観図、第２図は同ブロツク図、第
３図は代表的な調理パターンを示す図である。 １…操作パネル、３〜６…数値キー、１１…量
変更キー、２０…制御回路、２１…中央制御回路
（演算部）、２４…入力操作部、２５…読取器（カ
ードリーダー）、２８…記憶部材（カード）。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 加熱熱量と加熱時間の組合せからなる調理パ
   ターン及び食品量を含む調理情報を記憶した記憶
   部材と、この調理情報を前記記憶部材から読み取
   る読取器と、入力操作部と、前記読取器と、前記
   入力操作部の出力信号を入力して食品の加熱制御
   を行なう制御回路とを有するとともに前記制御回
   路には前記読取器の出力信号を記憶する一時記憶
   回路と、一時記憶回路の出力に基づいて被加熱物
   を加熱する電力制御回路と、入力操作部の食品量
   キーの操作が行なわれたことにより、前記一時記
   憶回路に記憶した食品量と食品量キーの入力量と
   の比率を求め、前記一時記憶回路の加熱時間と前
   記比率との積を求め一時記憶回路の加熱時間を前
   記積の結果と置き換える中央制御回路を有する自
   動電子レンジ。