JPS6323488Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は洗面台排出口のカバーに関する。

一般に、洗面化粧台は中央に流し口があり、金
属製の上下弁と弁座により、水を溜めたり放水し
たりする形式となつているため、毛髪その他の固
型物が弁座部分に引掛るか或いは流失して、下部
のＵ字パイプにつまり、パイプを閉塞する危険性
があつた。また洗顔時などに於ては顔が排出口に
近づくので、排出口よりの悪臭を感じ易く、不快
感、不衛生感を受けることがあつた。

本考案は上記従来の問題を一掃することを目的
としてなされたもので、すなわち本考案は洗面台
の排出口の上方を覆うように定置される無孔帽状
カバーであつて、カバー本体の下部に排出中より
毛髪を分離除去できる程度の大きさの多数の流出
口が分散形成されていると共に、カバー本体には
香料等の揮散性物質が保持されていることを特徴
とする洗面台排出口のカバーに係る。

本考案は上記のごとき構造を有しているので、
カバー本体により、確実に毛髪等の固型物のパイ
プ内への流入を防止し得ること、パイプ内からの
ニオイを物理的にシヤツトアウトし得ること、本
体に香料等の揮散性物質が保持されているので、
パイプ内からのにおいをマスキングし得ることに
より、衛生的なこと、更に洗顔の際、洗面台に顔
を近ずけた時にさわやかな感じが得られること、
毛髪等の固型物は、カバーを取り上げるか、その
ままの状態で、簡単にゴミ箱等への廃棄が出来る
こと等多くの特徴を有する。

本考案において、本体の形態、材質はカバーと
しての役割をはたす限り任意である。例えば形態
としては、排出口の弁の上下動をさまたげないよ
うな、ドーム状、逆皿状、逆おけ状等を上げう
る。又材質としては木、樹脂（発泡されたものを
含む）、防水紙、不織布、金属の単独若しくは組
合せ等香料等の揮散性物質を塗布、含浸、練込
み、貼合、収容等の手段により保持できるももの
であればよい。なお本体下部周縁にスポンジを組
合せることにより、被接触面との接触性を向上さ
せることもできるので、スポンジ等の弾性体を併
用してもよい。

本考案において本体には、適宜に浮上防止手段
を設けることが出来る。このような手段としては
重錘（形状はリング状、球状、板状、キユープ
状、金網状等任意）、磁石を用いたり、本体に無
機物を練込んで比重を変化させたり、比重が１以
上の材質のものを本体の材質とする等を上げう
る。

本考案において香料等揮散性物質としては、天
然香料、合成香料、これらの調合香料、消臭剤の
少なくとも１種に、殺菌剤、各種化粧品、各種医
薬品等を単独若しくは組合わせたものを上げう
る。

以下に本考案を実施例にもとずき詳細に説明す
る。

第１図は本考案実施の１例を示す縦断面図であ
り、香料等の物質を保持したドーム型のカバー本
体１の下端及び下部に水だけが通過するようなサ
イズの小さ目の流出口２が設けられ、かつ本体１
の天面部１ａが弁等の付属部材ｃの中で、上下弁
の上下動をさまたげない程度の高さを有する場合
が示されている。なお２−１はツバである。使用
に際し、本体１を把持して、洗面台Ａの内底面排
出口Ｂ上をおおうように載置するだけでよい。載
置後、水道水は、本体１の流出口２より流れ出る
が、毛髪等の固型物は、効率よく捕えられるの
で、排出口Ｂと弁等の付属部材ｃとの間に毛髪等
固型物がつまることがなく、ひいてはパイプのつ
まりを未然に防止できる。又、排出口Ｂ周辺に捕
えられた固形物は本体１を持ち上げ、そのままご
み箱上方で本体１上部を他方の手でたたくように
して固型物を振り落すだけで簡単に廃棄ができ
る。さらに排出口Ｂの上方はカバー本体１により
覆われているので、排出口Ｂよりの悪臭が物理的
にシヤツトアウトされることに加え、該本体１に
は、香料等の物質が保持されているので、洗面台
Ａに洗面の際、顔を近ずけると、さわやかな香り
等がして、パイプ中よりのいやな臭をマスキング
し洗面台周囲に清涼感をかもし出し、きわめて衛
生的な役割をはたす利点がある。

第２図は、本考案実施の他の１例を示す縦断面
図であり扁平なキヤツプ状の本体１のツバ部２−
１にリング状の重錘３をのせた点以外は、第１図
のものと実質的に同一である。この場合、比重が
１未満の材料を本体１に用いる場合に、本体１が
浮き上がることがあるので、これを防止して洗面
台Ａの内底面に密接させておき、毛髪等の固形物
を確実に捕えるための手段として重錘３が使用さ
れている。なお上記重錘３は本体１内天面部１ａ
に設けてもよい。

第３図は、本考案実施の更に他の１例を示す縦
断面図であり、カバー本体１の天面部１ａよりそ
の下方に磁石４が支持部４ａを介して支持されて
いる点以外は、第１図のものと実質的に同一であ
る。この場合、本体１が磁石により、洗面台Ａの
内底面排出口Ｂの弁等の金属性付属部材ｃ（第１
図参照）に吸着固定されるので、本体１が使用中
に浮き上がることがなく固形物の捕かくを確実に
しうる。支持部４ａとしては、例えば板バネを用
いることができる。

第４図は本考案実施の更に他の１例を示す縦断
面図であり、本体１内の天面部１ａ及び側面部１
ｂより適宜な空間１ｃをもたせて固形物補そく用
のドーム状の金網５が嵌合され、５ａはその周縁
に形成された支持部である。この場合、ドーム状
の金網５が嵌合されているので、流出口２をくぐ
り抜けた毛髪等固形物はこの金網５により捕えら
れると共に、流出口２の開口度合を多少大き目に
して固形物のすべてを通過させるようにすれば、
外部からは、固形物が目に付かないので、衛生的
であり、水の流れ具合が少し落ちてきたところ
で、本体１を取り上げ、上記金網５をはずすこと
により、金網５上にたまつた固形物をごみ箱へす
てることができる。この金網５は、使い捨てする
ようにしてもよい。

第５図は本考案実施の更に他の１例を示す縦断
面図であり、ドーム状のカバー本体１の底面開口
部を閉じるように底蓋状金網５をその周縁の支持
部５ａにて嵌着すると共にこの金網５の中央に円
筒状の突出部５ｃを設けた場合が示されている。
この場合排出口Ｂに設けられた弁等の付属部材ｃ
（第１図参照）の中には、上下弁を有するものが
有り、このような形式の排出口Ｂにも対応しうる
ように金網５の中央に円筒状の突出部５ｃを設け
上下弁の上下動を許容するようにしている。金網
５は底蓋状であるので毛髪等の固形物が、中央部
に集まりやすく、固型物を捨てる手数が少なくて
済み又、本体１のおもりとしても兼ねさせること
もでき有利である。

第６図は、本考案実施の更に他の１例を示す縦
断面図であり、カバー本体１の天面部１ａより垂
下された支柱６の下端にリング状磁石体７が備え
られ該磁石体７底面に流出口２が形成されてい
る。磁石体７は必ずしも全体が磁石である必要は
なく、例えば磁石の小片が合成樹脂本体の中に部
分的に埋設されているような構造のものでもよ
い。この磁石体７は排出口の補強金具（図示せ
ず）に吸着される。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案実施の１例を示す縦断面図、第
２図は本考案実施の他の１例を示す縦断面図、第
３〜６図は本考案実施の更に他の１例を示す縦断
面図である。 図に於いて１は本体、２は流出口、３は重錘、
４は磁石、５は金網である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 洗面台の排出口の上方を覆うように定置される
   無孔帽状カバーであつて、カバー本体の下部に、
   毛髪の流出を防止できる程度の大きさの多数の水
   流出口が分散形成されていると共に、カバー本体
   に香料などの揮散性物質が保持されていることを
   特徴とする洗面台排出口のカバー。