JPS6322847Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は例えば未刈り穀稈掻込み用リール並び
に刈刃などを有する穀物ヘツダーと、刈取り穀稈
供給ベルトを内設していて前記ヘツダーに連設さ
せる供給室と、扱胴及び穀物選別機構を有してい
て前記供給室に連設させる脱穀部とを備え、前記
脱穀部の扱室に刈取り穀稈を連続的に投入して脱
粒するコンバインに関し、前記脱穀部に内設する
扱胴下部のコンケーブ前半部の刈取り穀稈投入側
のスパイクツース植設密度を疎に、またコンケー
ブ後半部の脱穀藁排出側に至るスパイクツース植
設密度を密に形成し、前記スパイクツース脱粒抵
抗をコンケーブ前半で小さくしてコンケーブ後半
に至るほど大きくなるように構成するもので、刈
取り穀稈を扱室に供給するときにスパイクツース
による衝撃を少くし得、穀粒の損傷並びに脱穀藁
の詰り等を防止し得ると共に、前記コンケーブ後
半部による適正な脱粒によつて扱残し等の不都合
を生じることなく能率良く脱粒し得るようにした
コンバインの脱粒装置を提供しようとするもので
ある。

以下本考案の一実施例を図面に基づいて詳述す
る。

第１図はコンバインの全体側面図、第２図は同
平面図であり、図中１は走行クローラ２及び後部
操向輪３を装備する機台、４は扱胴５及び穀物選
別機構６を備えていて前記機台１に搭載する脱穀
部、７は揚穀筒８を介して取出す脱穀部４の穀粒
を貯留させるグレインタンク、９は前記脱穀部４
の下部前方に油圧シリンダ１０を介して昇降可能
に装設する刈取部、１１は運転席１２及び操向ハ
ンドル１３を備え且つ前記脱穀部４の上部前方に
固設する運転台である。

そして前記刈取部９は、未刈り穀稈を取入れる
穀物ヘツダー１４と、該ヘツダー１４の後部中央
に連結させて刈取り穀稈を脱穀部４に送給する供
給室１５とから構成し、未刈り穀稈掻込み用リー
ル１６及び往復駆動型刈刃１７並びに穀稈掻込み
オーガ１８とを前記穀物ヘツダー１４に備え、前
記刈刃１７で刈取られオーガ１８により穀物ヘツ
ダー１４中央部に集収される穀稈を、前記供給室
１５に内設させる穀稈供給ベルト１９の搬送でも
つて脱穀部４に送り込むように構成している。

第３図に示す如く、前記扱胴５を内設する扱室
２０上方にグレインタンク７を配設させると共
に、前記扱胴５の下部周側にコンケーブ２１を取
付け、扱胴５の後部に排塵胴２２を装設する。

また一番及び二番コンベア２３，２４の上方に
横架させて前後に揺動駆動させる揺動選別盤２５
と、該選別盤２５に選別風を起風させる風選フア
ン２６と、前記選別盤２５上方に横架させて前後
に揺動駆動させるストローウオーカ２７とによ
り、前記穀物選別機構６を構成すると共に、フイ
ードバン２８及びチヤフシーブ２９並びにグレイ
ンシーブ３０を前記揺動選別盤２５に設け、前記
コンケーブ２１及びストローウオーカ２７の下方
に落下する穀粒を揺動選別盤２５によつて分離選
別させる一方、前記排塵胴２２を介して取出す藁
屑をストローウオーカ２７によつて機外に排出さ
せるように構成している。

さらに前記一番コンベア２３並びにこれに連通
させる揚穀筒８を介して穀粒を前記グレインタン
ク７に取出すと共に、前記二番コンベア２４に連
通させる還元揚穀筒３１を介して藁屑及び穀粒を
含む二番還元物を前記扱胴５の上側に還元させる
ように構成している。

前記グレインタンク７内には前記揚穀筒８の穀
粒投出口３２を臨ませると共に、該タンク７の底
部に穀粒排出コンベア３３を内設していて、タン
ク７上部の投出口３２よりタンク７内に投入され
る穀粒を前記排出コンベア３３でもつて外側に取
出すように構成している。

第４図乃至第５図に示す如く、前記扱胴５外周
並びにコンケーブ２１上側に各スパイクツースバ
ー３４…及び３５…を介してスパイクツース３６
…及び３７…をそれぞれ植設させ、各スパイクツ
ース３６，３７によつて扱胴５とコンケーブ２１
の間で刈取り穀稈を脱粒すると共に、前記排塵胴
２２の外周にスパイクツースバー３８…を介して
スパイクツース３９を植設させ、且つ排塵胴２２
の下方に格子状篩体のビータグレート４０を張設
させ、前記コンケーブ２１とビータブレート４０
との連結部下方に仕切板４１を垂設させて、前記
扱室２０の藁屑を排塵胴２２によつて後方のスト
ローウオーカ２７送り始端に放出させるように構
成している。

更に前記コンケーブ２１前半部のスパイクツー
スバー３５におけるスパイクツース３７…の植設
間隔Ｌを、コンケーブ２１後半部のスパイクツー
スバー３５におけるスパイクツース３７…の植設
間隔ｌを大きく形成し、コンケーブ２１前半部の
刈取り穀稈投入側のスパイクツース３７植設密度
を疎に、またコンケーブ２１後半部の脱穀藁排出
側に至るスパイクツース３７植設密度を密に形成
し、前記スパイクツース３７脱粒抵抗をコンケー
ブ２１前半で小さくしてコンケーブ２１後半に至
る程大きくなるように構成するものである。

本実施例は上記の如く構成するものにして、前
記穀物ヘツダー１４にリール１６を介して未刈り
穀稈を取入れ、その未刈り穀稈の稈元を刈刃１７
によつて切断すると共に、この切断された刈取り
穀稈を掻込みオーガ１８でもつて掻込み且つ穀物
ヘツダー１４の中央部に収集させ、その刈取り穀
稈を前記供給ベルト１９によつて脱穀部４の扱室
２０に送り込み扱胴５の脱穀作用によつて順次脱
粒させるもので、前記コンケーブ２１前半の刈取
り穀稈投入側のスパイクツース３７…をコンケー
ブ２１後半に比べて疎に植設したことにより、扱
胴５とコンケーブ２１間に少ない衝撃で刈取り穀
稈を送給できると共に、コンケーブ２１後半で密
としたスパイクツース３７…によつて従来と同様
に適正な脱粒を行えるものである。

以上実施例から明らかなように本考案は、穀物
ヘツダー１４及び供給室１５を介して刈取り穀稈
を脱穀部４に投入して脱粒するコンバインにおい
て、前記脱穀部４に内設する扱胴５下部のコンケ
ーブ２１前半部の刈取り穀稈投入側のスパイクツ
ース３７植設密度を疎に、またコンケーブ２１後
半部の脱穀藁排出側に至るスパイクツース３７植
設密度を密に形成し、前記スパイクツース３７脱
粒抵抗をコンケーブ２１前半で小さくしてコンケ
ーブ２１後半に至るほど大きくなるように構成す
るもので、刈取り穀稈を扱室２０に供給するとき
にスパイクツース３７による衝撃を少くすること
ができ、穀粒の損傷並びに脱穀藁の詰り等を防止
できると共に、前記コンケーブ２１後半部による
適正な脱粒によつて扱残し等の不都合を生じるこ
となく能率良く脱粒できて頗る実用的である等の
顕著な効果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すものであり、第
１図は全体側面図、第２図は同平面図、第３図は
脱穀部の断面説明図、第４図は要部の断面説明
図、第５図は要部の部分拡大説明図である。 ４……脱穀部、５……扱胴、１４……穀物ヘツ
ダー、１５……供給室、２１……コンケーブ、３
７……スパイクツース。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 穀物ヘツダー及び供給室を介して刈取り穀稈を
   脱穀部に投入して脱粒するコンバインにおいて、
   前記脱穀部に内設する扱胴下部のコンケーブ前半
   部の刈取り穀稈投入側のスパイクツース植設密度
   を疎に、またコンケーブ後半部の脱穀藁排出側に
   至るスパイクツース植設密度を密に形成し、前記
   スパイクツース脱粒抵抗をコンケーブ前半で小さ
   くしてコンケーブ後半に至る程大きくなるように
   構成したことを特徴とするコンバインの脱粒装
   置。