JPS6322765B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はペーパーポツト又はこれに類似する１
本１本に分離した良い苗のみを選別した苗を確実
に１本１本植付機構に供給し、欠株をなくして植
付ける移植機に関するものである。

ビート又は野菜類、森木類は健苗の栽培と活着
の確実性を目的としペーパーポツト、ビニポツト
の如き育苗容器で育苗し、これを１本１本の苗に
分け、病気の苗や発育不足の苗を除去し、健全な
苗のみ移植機により圃場に植付けることは広く行
われている。

上記苗の移植機はコンベアー上に苗を併列さ
せ、１本１本に分離して苗植付機構に供給するも
のであるが、苗を供給するコンベアーは通常平ベ
ルト上に苗をおき、該ベルトの端部に１本１本の
苗に分離する苗分離装置を設けるものであるが、
この種の装置は構造が複雑となり、苗がぬれると
スリツプして供給精度が低下する欠点がある。こ
のためコンベアの上面に１本の苗を収納できる苗
保持容器を固定し、コンベア端部より苗植付機構
に１本１本受渡しする移植機も本発明者により開
発された。然し上記苗供給装置はコンベアの一側
に設けた苗箱より苗保持容器が１本１本の苗を掬
い出して供給する関係上、100％苗が充填される
とは限らないので、人手により空の苗保持容器に
苗を補充する必要がある。然し、植付速度が早く
なると人手により補充は間に合わず、このため植
付率は95％程度にとゞまるのが普通である。

本発明は上記事情によりなされたもので三角形
状に回動するチエンの上面に多数の苗受けを併列
させ、その上昇搬送路側には１本１本に分離した
良苗を収納する苗供給箱を対接させ、下降搬送路
側には苗検知部と苗落下装置を設け、苗検知部は
苗搬送路の苗受けの苗の有無を検出し、落下装置
は補正苗ガイド体で苗を収納し、補正苗ガイド体
の下方には内外を通して対向面を上向きに回転す
る１対の苗調整ローラと、補正苗ガイド体の下部
開口部を常時閉鎖する苗送り停止板を設け、前記
苗検出部が苗のないことを検出すると前記苗送り
停止板を開いて１本づつ苗を放出するようにして
解決することができた。

本発明を添付の図面により説明すると、機枠１
の上部には牽引車への取付部２を前方に設け矢印
イ方向に牽引する。後方には、鎮圧兼駆動輪３
と、駆動輪３に連動する植付機構４を設け、矢印
ロ方向に回転さす。植付機構４は、回転円板５の
周囲に植付杆６を放射状に多数固定し、植付杆６
には苗挾持板７を蝶番８を介して開閉可能に取付
け、苗挾持板７の表面には開閉腕９を固定し、そ
の他端を円心方向に伸長させてある。そして、開
閉腕９は先行する植付杆６との間にそれぞれスプ
リング１０を張設し、常時閉鎖する方向に引張
る。又開閉腕９の端部回転軌道上に、ガイド板１
１を機枠１に固定し、開閉腕９がこれに当接した
とき、スプリング１０の力に抗して押し開くよう
にしてある。又、前記苗挾持板７の回転軌跡に対
向する側部には苗供給機構１２を設け、機枠１に
固定した副枠１３により支持させ、１本１本の苗
を前記植付機構４に供給する。このため植付機構
４と苗供給機構は互に正確に連動するものであ
る。機枠１の下部にはオープナー１４を固定し、
植付機構４に先行させ、前記の如く苗供給機構１
２で受取つた苗を下方位置迄回転させ、ガイド板
１１′と開閉腕９を当接させて苗を放出し、オー
プナー１４により作られた溝内に植付け鎮圧駆動
輪３により鎮圧する如くしてある。尚１５は管理
のための座席である。

本発明の苗供給機構１２は、第２図第３図に示
すようになつている。図中１６はチエンを示し、
チエン１６の上面には苗保持容器としての苗受け
１７を多数一定間隔に固定してある。苗受け１７
の形状は半筒状で１個の苗を収納するに足る直径
を有し、好ましくは回転方向前方を突出させる。
又苗受け１７の長さは、苗Ａの全長とする必要は
なくそれよりやや短い長さとし苗の一部を外方に
突出さす。前記チエン１６は、駆動用チエンスプ
ロケツト１８と従動チエンスプロケツト１９，２
０の間に三角形状に張設するもので、チエン１６
をチエンスプロケツト１８―１９―２０方向に回
転さす。又前記チエンスプロケツト１８，１９，
２０はそれぞれの軸２１，２２，２３を副枠１
３，１３間に遊嵌させ、前記植付機構４と適宜の
方法で連動させた駆動軸２４に歯車２５を固定
し、該歯車２５と噛み合う中間歯車２６を介し
て、駆動用チエンスプロケツト１８の軸２１に固
定した歯車２７と噛み合わす。このため、植付杆
６が１ピツチ移動する毎に苗受け１７も１ピツチ
移動することになる。チエンスプロケツト１９と
２０の間にはチエンガイド２８を、又チエンスプ
ロケツト２０と１８の間にはチエンガイド２９を
設け、それぞれ幅枠１３，１３に固定する。この
ためチエンガイド２８，２９に接するチエン１６
の進行はそれぞれ直線となる。

チエンガイド２８の反対側のチエン１６の表面
側には、苗供給箱３０を設け、チエン１６に対向
する部分は間隔をあけて開放し、前記副枠１３，
１３で支持する。このため、苗受け１７が回動し
苗供給箱３０に突入すると、その底を開放した効
果により１本１本に分離した苗Ａが苗受け１７内
に入り、上方に移動して掬い出される。このとき
苗受け１７内には通常１本の苗が入るものである
が、時には全く入らないもの、或は２本入つたも
のもあるので、２本入つたものは掬出口に設けた
苗制御ローラ３１により取除く。このため、苗制
御ローラ３１はチエンスプロケツト２０の軸より
回転をとりベルト３２により駆動させ、チエン１
６の回転に逆うように回転させて余分の苗を除去
する。

次に前記三角形状に配したチエン１６の下降搬
送路側には苗落下装置３３を設け副枠１３で支持
するが、苗落下装置３３には補正苗ガイド体３４
と苗規制体３５及びそれに固定した苗送り停止板
３６と苗送り調整ローラ３７を設ける。前記補正
苗ガイド体３４は上部及び１側を解放し、両側は
多数の線状又は細幅の板体で囲んでその中に苗Ａ
を収納し、補正苗ガイド体３４の下側は絞つて１
本の苗Ａを通過さすに足る間隔に開口しており、
前記苗規制体３５は苗落下装置３３の前記１側解
放部に往復動可能に設け下端に苗送り停止板３６
が前記補正苗ガイド体３４の下部開口部を閉鎖可
能に取付けられている。又前記苗送り調整ローラ
３７は左右対をなし、前記補正苗ガイド体３４の
絞つた位置に両側よりそれぞれの側の苗ガイド体
３４と３４の間を通して回転できるようにし、相
対する苗送り調整ローラ３７，３７はたすきがけ
にしたベルト３８により互に外方向即ち内側を上
向きに回転さすが、この回転はベルト３９により
チエンスプロケツト１８と連動さす。又前記規制
体３５は、中間部を軸４０で回転可能に軸支し、
上部はソレノイド４１と連結させ、ソレノイド４
１と平衡をとるため苗規制体スプリング４２を補
正苗ガイド体３４との間に設ける。又、苗規正体
３５の下方には連結腕４３をピン止めし該連結腕
４３の他端は長孔４４を介して、副枠１３に支持
される揺動腕４５と連結する。この揺動腕４５
は、一端をスプリング４６により引張り、他端に
は前記苗送り停止板３６を固定し、苗送り停止板
３６の他端は補正苗ガイド体３４の底部より苗Ａ
の1.5個分の間隔をおいて補正苗ガイド体３４内
に出没可能としている。このため、前記ソレノイ
ド４１により苗規制体３５が引かれると、その下
方は回転し、補正苗ガイド体３４の下方を離れ
る。そのため最先端の苗は落下するが、同時に苗
送り停止板３６が前進し、第２番目の苗を押える
ので最先端の苗Ａのみが落下する。ソレノイド４
１が解放されるとスプリング４２に引かれ旧に複
し、苗送り停止板３６も苗の係止を解放するので
第２番目の苗Ａは苗送り停止板３６上に落下し待
期する。

一方チエン１６の側部にして、苗Ａがチエン１
６より突出する所には検出針４７を設けてある。
検出針４７の形状は図の如く湾曲し、苗Ａが連続
して送られる時は検出しないが、若し空の苗受け
１７が送られると感知する如くしたもので、この
ため検出針４７の他端はマイクロスイツチ４８に
接続してある。このマイクロスイツチ４８は図示
しない牽引車のバツテリー４９と連結させ、更に
前記ソレノイド４１と連結するもので、検出針４
７の検出により直にソレノイド４１が作動し、前
記した様に１個の苗Ａを落下させ空の苗受け１７
に充填する。

上記の如くして苗供給箱３０で苗Ａを受取るこ
とができなかつた苗受け１７は、前記要領で苗落
下装置３３から苗を受取ることができるので、総
ての苗受け１７に苗Ａが充填されることになる。
この状態でチエン１６が回転し、端部に達すると
ガイド板５０に案内され駆動軸２４に固定した羽
根車５１を介し、前記した苗植付杆６に渡され植
付けられる。

以上の如く本発明のチエン１６は三角形状に設
けその下降搬送路側に苗落下装置３３を設けるの
で、苗落下装置３３より落下した苗Ａは斜め下方
に向けて移動する苗受け１７上に落下する。この
ため苗Ａは苗受け１７を追つてその中に入り、苗
Ａのシヨツクは少なく、且つ苗受け１７に収納さ
れ易くなる。又苗送りローラ３７，３７は対向面
を上向きに回転するので補正苗ガイド体３４，３
４間の苗Ａは常に揺動しブリツヂをおこすことな
く、多少からんでいてもほぐされて下方開口部に
向けて供給し、苗受け１７に完全に充填した状態
で移植部に供給するので欠株を全くなくする。又
ソレノイドは瞬間的に作動するので、どのように
苗送り速度を早くしても対応することができ、従
来移植機の移植速度を早くしようとすればする程
欠株が多くなつたという欠点を全く解消するもの
である。

本発明の装置は上記移植機の苗供給装置として
有用な許りでなく、ばらばらにした苗を箱に整理
するような場合に使用して極めて便利である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の苗供給装置を装着した移植機
の側面図。第２図は苗供給装置要部の側面図。第
３図は苗供給装置の平面図である。 １……機枠、６……移植杆、１３……副枠、１
６……チエン、１７……苗受け、１８，１９，２
０……スプロケツト、３０……苗供給箱、３３…
…苗落下装置、３４……補正苗ガイド体、３５…
…苗規制体、４１……ソレノイド、４７……検出
針、４８……マイクロスイツチ。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 苗搬送路を三角形状に形成し、その上昇搬送
   路側には１本１本に分離した良苗を収納する苗供
   給箱を対接させ、下降搬送路側には苗検知部と苗
   落下装置を設け、前記苗検知部は前記苗搬送路の
   苗受けの苗の有無を検出し、前記落下装置は補正
   苗ガイド体により苗を収納し、補正苗ガイド体の
   下方には内外を通して上向き回転する１対の苗調
   整ローラと、補正苗ガイド体の下部開口部を常時
   閉鎖する苗送り停止板を具備し、前記苗検出部が
   苗のないことを検知すると前記苗送り停止板を開
   いて１本づつ苗を放出する如くした移植機の苗供
   給装置。