JPS6322628Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はバスダクトのプラグイン受口に挿入
し、クリツプによつてバスダクト導体に接続し
（ボルトによる重ね合せ締付接続も含む）、回路の
分岐取出し・電源引込みなどを行うプラグイン器
具に関するものである。

バスダクトの導体を活線のままプラグイン器具
の取付け取外しを行うことがあるが、その場合は
導体とプラグイン器具のクリツプとの間のスパー
クによる危険を防止するため、プラグイン器具の
開閉器は必ず開いておかなければならない。

プラグイン器具に、開閉器が閉じているときに
はふたを開けることができない、またふたを開け
たままでは開閉器を閉じることができない、即ち
ふたをしないと開閉器の閉操作ができない所謂ふ
たのインターロツク機構を具えた外部操作形のも
のがある。

本考案は、上記ふたのインターロツク機構付外
部操作形プラグイン器具において、開閉器を開く
とふたの開放が可能となる機能を利用して、ふた
を開いておかないと、即ち開閉器を開かないと、
バスダクトに対するプラグイン器具の取付け取外
しができない安全なプラグイン器具を提供するこ
とを目的とするもので、プラグイン器具箱１のバ
スダクトＢに対する係止部材２に連動して、係止
部材２が解除状態にあるときはプラグイン器具箱
１の開口面から突出し、係止状態では引つ込む閉
鎖阻止部材３を設けたことを要旨とする。

以下図面に示す実施例について構造を説明す
る。第１図・第２図に示すプラグイン器具箱１の
中には開閉器（図に省略）が収容されていて、そ
のふた１Ｂの外に開閉器操作ハンドル４があり、
開閉器が閉じているときにはふたを開けることが
できない、またふたを開けたままでは開閉器を閉
じることができない所謂ふたのインターロツク機
構を具えた外部操作形のプラグイン器具を例示し
ている。

そのプラグイン器具を取付けるバスダクトＢの
ハウジング組立用折曲縁Ｒは、バスダクトＢの長
手両側縁に沿つて形成されている。

上記長手両側縁の各折曲縁Ｒに係脱する前後各
一対の係止部材２が、プラグイン器具箱１のバス
ダクトＢに対する取付面１Ａに設けられている。

第３図・第４図示の実施例は、箱１の取付面１
Ａに垂設した支持枠５に、略凸字形の板片から成
る係止部材２の中央を軸６でバスダクトＢの長手
方向と直角の面内で揺動可能に取付けられてい
て、係止部材２と支持枠５の間にその係止部材２
を外側に、即ち折曲縁Ｒから遠ざかる方向に揺動
維持させておくための引つ張りコイルばね７を具
えている。

閉鎖阻止部材３は係止部材操作用ねじ棒を兼ね
ていて、該部材３は、箱１の内部において各係止
部材２毎に箱１の側壁に沿つて支持され、箱１の
取付面１Ａに形成したタツプ穴１Ｃを貫いてい
る。そして閉鎖阻止部材３の先端は係止部材２の
係止端２Ａと反対側の端２Ｂに当接し、閉鎖阻止
部材３は、係止部材２の係止状態において頭が箱
１の開口面から引つ込む長さに設定されている。
また閉鎖阻止部材３に抜け止め輪８がはまつてい
る。

バスダクトに対するプラグイン器具の取付け要
領について説明する。プラグイン器具箱１のふた
１Ｂが閉つているときは、第３図実線示のように
閉鎖阻止部材３の頭が箱１の開口面より下に引つ
込み、先端部で係止部材の外端２Ｂを押して係止
端２Ａを内側に突出させている。

従つてふた１Ｂが閉つている状態でバスダクト
Ｂ１（鎖線示）に取付けようとしても、係止部材
２がバスダクトの側縁につかえてプラグイン器具
箱１をバスダクトに重ねることができない。係止
部材２の係止端２Ａを引つ込めようとしても、閉
鎖阻止部材３の頭がふた１Ｂの裏面につかえて動
かない。

そこでふた１Ｂを開けなければならないが、開
閉器が閉じていると、それに連動するインターロ
ツク機構が働いてふた１Ｂは開けることができな
いから、ハンドル４を操作して開閉器を開く。こ
れによりふた１Ｂを開くことが可能となる。

ふた１Ｂを開き、頭が開口面から引つ込んでい
る閉鎖阻止部材３をねじ戻すと、それに伴つて係
止部材２が鎖線示のように軸６を支点にしてばね
７の力で外側に回動し、係止端２Ａが引つ込む。
この状態では、閉鎖阻止部材３の頭が箱１の開口
面から突き出ているため、ふた１Ｂは鎖線示のよ
うに閉鎖阻止部材３の頭に当つて完全に閉めるこ
とができない。従つて開閉器が誤つて閉じること
もない。

上記ふた１Ｂが開いている状態でプラグイン器
具箱１をバスダクトＢに重ねると共に、クリツプ
を導体にはめる。

次に頭が箱１の開口面から引つ込むまで閉鎖阻
止部材３をねじ込むと、閉鎖阻止部材３に押され
て係止部材２が鎖線示の位置から実線示の位置に
回り、係止端２ＡはバスダクトＢの折曲縁Ｒに引
つ掛る。そしてふた１Ｂを閉め、ハンドル４を操
作して開閉器を閉じるものである。

プラグイン器具をバスダクトから外す要領につ
いて説明すると、開閉器が閉じたままだとふた１
Ｂは開けられないから、先ず開閉器の開閉状態を
確認し、閉じていればハンドル４を操作して開
く。

次にふた１Ｂを開けて閉鎖阻止部材３をねじ戻
すと、係止部材２は鎖線示の位置に回動して、係
止端２ＡのバスダクトＢの折曲縁Ｒに対する係止
状態は解除される。この状態でプラグイン器具箱
１を抱え上げてバスダクトＢから外すものであ
る。

係止部材２の形状・構造及び係止部材２に対す
る閉鎖阻止部材３の連動構造に限定はない。第５
図・第６図の実施例の係止部材２は板片を略Ｚ形
に折曲げ形成したもので、その縦辺部を箱１の取
付面１Ａのスリツト穴６Ａに通し、その下辺２Ａ
を係止端とすると共に、上辺２Ｂの長穴２Ｃに閉
鎖阻止部材３の先端を挿通結合している。閉鎖阻
止部材３のねじ部は箱１の側壁の内面に設けたブ
ラケツト９のタツプ穴９Ａにねじ込み支持されて
いる。この実施例の係止部材２はスリツト穴６Ａ
の位置を支点にして揺動する。

第７図・第８図の実施例の係止部材２は、略方
形板片の一辺２Ａをあご状係止端とし、その板面
の中央部を箱１の取付面１Ａの外に設けた支持枠
５を横に貫く軸ピン６で支持し、係止端２Ａと反
対側の板面２Ｂの中央に閉鎖阻止部材３の先端を
押当てている。上記係止部材２は係止端２Ａ側が
重くなるように軸位置が設定されていて、閉鎖阻
止部材３をねじ戻して引上げると鎖線示のように
自重によつて係止端２Ａが下がつて折曲縁Ｒから
外れる。

以上の実施例の係止部材２は、バスダクトＢの
折曲縁Ｒに側方から係脱する構成であるが、第９
図例の係止部材２は、第１０図に示すように、折
曲縁Ｒの上面部分に開けたスリツト穴１０に上方
から係脱するようにしたもので、係止部材２は、
バスダクトＢの長手方向に沿う垂直面内で揺動す
る鎌形に形成され、その腕部の中央を軸６で側壁
に止められている。

上記鎌形係止部材２は、その腕部の基端２Ｂと
箱１の取付面１Ａとの間に張つた引つ張りコイル
ばね７によつて係止端２Ａを箱１内に引つ込める
ように付勢されている。

閉鎖阻止部材３はブラケツト９のタツプ穴９Ａ
にねじ込み支持され、その閉鎖阻止部材３の先端
部に形成した穴３Ａに、上記係止部材２の支点６
より係止端側に連結した補助棒１１の上端が挿入
されている。閉鎖阻止部材３をねじ込むと、補助
棒１１を介して係止部材２は鎖線示の位置からば
ね７に抗して下方に回動し、実線示のように箱１
の取付面１Ａから突出してバスダクトＢの上面の
スリツト穴１０に挿入係止される。

以上の実施例は何れも閉鎖阻止部材３をプラグ
イン器具箱１の中に設けたが、箱１の外に設けて
側壁に支持させることもある。この場合はふた１
Ｂの一部を外方に延出して閉鎖阻止部材３に当接
する部分を設ける必要がある。閉鎖阻止部材３の
支持構造は適宜である。

実施例は閉鎖阻止部材３を箱１の開口面の周囲
４ケ所に配置したが、１ケ所でも有効である。ま
た実施例は係止部材２を操作するねじ棒３をふた
１Ｂの閉鎖阻止部材として兼用したものである
が、ねじ棒と閉鎖阻止部材を別に設けてもよい。

本考案プラグイン器具は上述の構成であるか
ら、開閉器を開いてプラグイン器具箱１のふた１
Ｂを開け、閉鎖阻止部材３を箱１の開口面から突
出させて係止部材２を解除状態にしたときのみ、
プラグイン器具をバスダクトに着脱することがで
きる。

プラグイン器具箱１のふた１Ｂが閉つていると
きは、閉鎖阻止部材３が箱１の開口面から引つ込
んで、これに連動して係止部材２が係止位置にロ
ツクされた状態にあるため、開閉器が閉成状態の
ままプラグイン器具をバスダクトに着脱すること
はできない。

従つて、誤つてプラグイン器具内の開閉器が閉
成状態のままプラグイン器具をバスダクトに取付
けたり、また取外したりすることを防止できて、
バスダクトの導体とプラグイン器具のクリツプと
の接離時のスパークがなくて安全である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案プラグイン器具をバスダクトに
取付けた状態の側面図、第２図はそのプラグイン
器具の平面図、第３図はバスダクトに対する係脱
機構部の拡大縦断正面図、第４図は同上側面図、
第５図・第７図・第９図はバスダクトに対する係
脱機構部の他の実施例を示す縦断正面図、第６図
は第５図例の係止部材の斜視図、第８図は第７図
例の係止部材とそれを支持する枠の斜視図、第１
０図は第９図例におけるバスダクトの上面を示す
斜視図。 Ｂはバスダクト、１はプラグイン器具箱、２は
係止部材、３は閉鎖阻止部材、４は開閉器操作ハ
ンドル、５は係止部材支持枠、６は軸、７は係止
解除ばね。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ふたをしないと開閉器の閉操作ができない外部
   操作形プラグイン器具において、そのプラグイン
   器具箱のバスダクトに対する係止部材に連動し
   て、係止部材が解除状態にあるときはプラグイン
   器具箱の開口面から突出し、係止状態では引込む
   閉鎖阻止部材を設けたバスダクトのプラグイン器
   具。