JPS6321406Y2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPS6321406Y2
JPS6321406Y2 JP1982050644U JP5064482U JPS6321406Y2 JP S6321406 Y2 JPS6321406 Y2 JP S6321406Y2 JP 1982050644 U JP1982050644 U JP 1982050644U JP 5064482 U JP5064482 U JP 5064482U JP S6321406 Y2 JPS6321406 Y2 JP S6321406Y2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fabric
molding
laminated composite
perforations
elongation
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP1982050644U
Other languages
English (en)
Other versions
JPS58153031U (ja
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed filed Critical
Priority to JP5064482U priority Critical patent/JPS58153031U/ja
Publication of JPS58153031U publication Critical patent/JPS58153031U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JPS6321406Y2 publication Critical patent/JPS6321406Y2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は成形用積層複合体に関するものであ
る。さらに詳しくは、プラスチツクスシートと複
合させた状態で曲面を有する構造体に成形するた
めのものであり、特に絞り比の大きな深絞り成形
体用として好適な成形用積層複合体に関するもの
である。
車輌や家庭用の内装材として、プラスチツクス
シートを曲面を有する構造体に成形することはよ
く知られている。しかしプラスチツクスシート単
独の成形物は外観が平面的で、かつ冷たく硬い感
触を与えるため、その表面に布帛を貼りつけるこ
とも行なわれている。この場合、曲面に対して貼
りつけるためには布帛を型に合わせて裁断縫製す
る必要があるが、このような方法は工程的に非能
率であるために、上記布帛をプラスチツクスシー
トに貼り合わせた複合シートにし、この複合シー
トを熱成形あるいは真空成形により一挙に所望の
形状に成形してしまうことが提案されている。し
かし、この能率的な成形法を採用する場合の問題
は、布帛自身の伸長性が十分でないことから、特
に絞り比(展開倍率)の大きい成形品になると適
用しにくくなるとか、タテ・ヨコ方向の伸びのバ
ランスが悪くて成形が難しくなるということであ
る。また、たとえ伸長性を大きいものにしたとし
ても、絞り比の大きい成形品の場合は、成形後に
布帛が元の形に戻ろうとする力のためにコーナ部
において布帛が浮き上つて剥離したり、また成形
時の伸びの大きい部位と小さい部位とで厚さ・密
度の変化が生じ、これが外観を悪くしてその商品
価値を低下せしめることになるのである。
本考案の目的は上述のような従来技術の欠点を
解消し、深絞り成形をする場合であつても布帛の
コーナ部での浮き上りや厚さ・密度の変化発生が
なく、成形の原形に忠実な美しい成形品を得るこ
とができる成形用積層複合体を提供せんとするこ
とにある。
かかる本考案の目的は少なくとも一方の最外層
に配置された布帛状物とプラスチツクスシートと
からなる2層以上の積層複合体であつて、該布帛
状物が0.05mm径以上の穿孔を有し、かつ該布帛状
物の面積空隙率が3〜60%であることを特徴とす
る成形用積層複合体によつて達成される。
本考案においては布帛状物に穿孔を設けること
で布帛状物に空隙を付与することができるため、
深絞り成形を施しても繊維間のからみが外れた
り、繊維が切断されたりすることがないうえ低応
力で、二次元的にタテ・ヨコがバランスのとれた
大きな伸長性を有するため、深絞りであつても全
面に均一に伸長を行ない得る。しかも穿孔により
成形後に布帛状物が元の形に戻そうとする力が吸
収・緩和されるので、成形後にコーナー部での浮
き上りが抑制され、外観の均一なかつ風合の優れ
た成形品を得ることが可能となる。
第1図は本考案を例示する概略斜視図で、1は
小孔2を有する布帛状物、3はこれに積層された
貼着層である。
本考案で使用する布帛状物としては、編織物、
不織布、パイル織物などが例示されるが、布帛状
物の表面に立毛を有するものが、小さな穿孔をカ
バーする上で特に有効である。なお、布帛状物の
表面を立毛、毛羽立てるためには、起毛すること
のほか、毛羽糸あるいはスパン糸を使用するこ
と、短繊維を植毛することなどを行えばよい。特
に単糸繊度1デニール以下の極細繊維を主体とす
る不織布、編織物、パイ瑠織物などにポリウレタ
ン、アクリル系ゴム状物、天然ゴムなどの高分子
弾性重合体を含浸したものを立毛した立毛布帛が
好ましい。
また、布帛状物の組織は成形時にバランスした
伸長を与えるため経編地とすることも好ましい。
経編地におけるフロントの非伸縮性繊維として
は、ポリエステル、ポリアミド、ポリアクリル、
ポリプロピレンなどの合成繊維が好適であり、か
つその経編地の編成性の点から長繊維であること
が望ましい。特に、成形品が自動車用途、とりわ
けインストルーメントパネルなどのように苛酷な
耐光堅牢度を必要とする用途に対してはポリエス
テル繊維の、しかも長繊維が最も好適である。ま
た、経編地におけるバツクの伸縮性繊維として
は、高伸縮性でかつ耐熱性の低いポリウレタン弾
性糸が好適である。
経編地は、特にその地組織はバツク糸が成形時
に容易に伸長できるように粗ゲージで編成するこ
とが望ましい。また、同様に表面のフロント糸も
表面外観の均一性付与のために行なう起毛処理の
ためにルーズな編成にし、起毛時に掻取されるこ
とにより編地のループを締め、編地の伸宿性を減
殺することがないようにすることが望ましい。ま
た、上記の起毛処理ではバツク糸の伸縮性繊維が
掻き出されることもあるので、このような掻き出
し防止のために、バツク糸は他糸を巻きつけたコ
アヤーン又は合撚糸よりも、むしろ裸糸のままの
方が好適である。
次に、上記布帛状物に穿孔を設ける方法として
は、布帛状物に該布帛状物の軟化点以上に加熱さ
れた針をニードリングしてあけてもよく、あるい
は布帛状物を適当な方法で打抜きし穿孔するとか
布帛状物に網目状の模様を加熱エンボス・穿孔加
工を施してもよい。穿孔の大きさは、最小径が
0.05mm径以上でなければならない。最小径が0.05
mm径以下の穿孔では、成形後に布帛状物が元の形
に戻ろうとする力を十分に吸収・緩和することが
できない。
なお、穿孔の孔形状は円形、角形、三角形など
の単独あるいはそれらが任意に混ぜ合わされたも
ののいずれでもよく、また多孔の配列模様は線
状、格子状、網目状または幾何学的模様であつて
もよい。
したがつて穿孔の模様形状、模様の間隔、有孔
の大きさによつて種々成形加工性が異なる布帛状
物を積層した積層複合体が得られる。外観品位と
いう点を考慮する面積空隙率(布帛状物の存在し
ない穴部の面積比率)は3〜60%としなければな
らない。
面積空隙率が3%以下では十分な成形性が得ら
れない。一方、面積空隙率が60%以上になると引
張強力など物理特性を著しく低下させるのみでな
く、外観品位をも大大きく低下させる。したがつ
て面積空隙率が3〜60%の範囲にある布帛状物で
あれば、十分な物理特性、伸長性を具備し、かつ
表面品位をも十分に保持し得る。
上述した布帛状物はその特性の第1条件として
大きな伸長性を有し、かつタテ・ヨコ方向にバラ
ンスのとれた伸びが行なえるようにすることが好
ましい。次に布帛状物の第2の条件は、100%伸
長時の応力保持率が60%以下であることが好まし
い。100%伸長時の応力保持率が60%を越えると
きは、成形後の伸長の弾性回復により、成形品の
コーナ部での布帛状物の浮き上りが生じやすく、
剥離しやすくなるため好ましくない。所要の穿孔
を設けることにより上述した布帛状物の伸長特性
並びに100%伸長時の応力保持特性を付与するこ
とができる。なお、布帛状物に穿孔を設けること
で弾性回復力は減殺され、これによつて成形後の
布帛状物とプラスチツクスシートとの剥離強度が
高度に保持されることにもなる。
本考案の有孔布帛状物は、プラスチツクスシー
トに貼りつけ積層複合体にした状態で熱成形又は
真空成形される。相手となるプラスチツクスシー
トとしてはポリプロピレン発泡体シート、ポリエ
チレン発泡体シート、塩化ビニールシートなど成
形可能なものであればいずれも適用可能である。
布帛状物に適当な穿孔を設けることにより、絞
り度が0.25以上、さらには0.40以上に及ぶ深絞り
成形をする場合にフアブリツクの均一なバランス
のとれた伸長を与えることができる。ここで絞り
度とは直径D、深さHの円筒状形穴において、
H/Dにつて与えられる値のことである。
本考案は絞り度の大きい深絞り成形用積層体と
して特に好適であるが、絞り度の小さい成形用に
も適用できることは勿論である。したがつて、展
開率(絞り比)の大きい自動車用インストルーメ
ントパネルの表皮材として特に好適であるが、こ
れに限らずカーシート、ドアトリム、コンソール
ボツクス、天井などの自動車内装材は勿論、電車
などの他の車輌用、航空機、船舶等の内装材、家
具、家電品用外装材、玩具など広く適用すること
ができる。
上述したように本考案の成形用積層複合体は、
それを構成する少なくとも一層の布帛状物は穿孔
処理されているため布帛状物には小孔が多数含有
されており、深絞り成形を施しても適当な伸長特
性を有していることにより、成形時には低応力で
二次元的にタテ・ヨコがバランスのとれた大きな
伸長性を有するため、深絞りであつても全面に均
一に伸長を行なうことができ、繊維間の絡みが外
れたり、繊維が切断されたすることがないうえ穿
孔により伸長時の応力保持率が低下していること
により、成形後にコーナー部での浮き上りが抑制
され、外観の均一なかつ風合の優れた成形品を得
ることが可能となる。
また、穿孔を設けているため接着剤が容易に保
持され積層体との貼着が容易になる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案を例示する概略斜視図である。 1:有孔布帛状物、2:穿孔、3:貼着層。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 少なくとも一方の最外層に配置された布帛状
    物とプラスチツクスシートとからなる2層以上
    の積層複合体であつて、該布帛状物が0.05mm径
    以上の穿孔を有し、かつ該布帛状物の面積空隙
    率が3〜60%であることを特徴とする成形用積
    層複合体。 (2) 有孔布帛状物が立毛布帛からなる実用新案登
    録請求の範囲第1項記載の成形用積層複合体。 (3) 有孔布帛状物が極細繊維よりなる実用新案登
    録請求の範囲第1項記載の成形用積層複合体。 (4) 有孔布帛状物が高分子弾性重合体を含浸せし
    めたシート状物よりなる実用新案登録請求の範
    囲第1項記載の成形用積層複合体。
JP5064482U 1982-04-09 1982-04-09 成形用積層複合体 Granted JPS58153031U (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5064482U JPS58153031U (ja) 1982-04-09 1982-04-09 成形用積層複合体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5064482U JPS58153031U (ja) 1982-04-09 1982-04-09 成形用積層複合体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS58153031U JPS58153031U (ja) 1983-10-13
JPS6321406Y2 true JPS6321406Y2 (ja) 1988-06-13

Family

ID=30061428

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5064482U Granted JPS58153031U (ja) 1982-04-09 1982-04-09 成形用積層複合体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS58153031U (ja)

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS55128054A (en) * 1979-03-24 1980-10-03 Toyo Boseki Warp knitted fabric for molding

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4930679U (ja) * 1972-06-21 1974-03-16
JPS5087209U (ja) * 1973-12-06 1975-07-24
JPS5930100Y2 (ja) * 1977-05-31 1984-08-28 クラレフレックス株式会社 ル−フイング用芯材

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS55128054A (en) * 1979-03-24 1980-10-03 Toyo Boseki Warp knitted fabric for molding

Also Published As

Publication number Publication date
JPS58153031U (ja) 1983-10-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5508080A (en) Flexible laminated surface material and method of producing the same
US6821601B2 (en) Stitchbonded fabric and process for making same
JPS6321406Y2 (ja)
CN100581806C (zh) 用不可延伸性纱类缝编弹性复合织物
US4921752A (en) Laminated seat fabric
JP6281410B2 (ja) 車両用天井材
JPS646284Y2 (ja)
JPH028064B2 (ja)
US3207654A (en) Reinforced plastic covering materials
JPH0247203B2 (ja)
JP3705420B2 (ja) 吸音材
JP5874539B2 (ja) 発泡成形品補強用不織布
JPS6350116Y2 (ja)
JP2009195386A (ja) ニードルパンチカーペットの製造方法
KR100356197B1 (ko) 성형이 가능한 카펫트 및 그 제조방법
JP4316077B2 (ja) 多孔性繊維複合積層体およびその製造方法
JPH0517027B2 (ja)
JP3124672U (ja) 重量物展示会用カーペット
JPS59181111A (ja) 保型性良好なパイル編物
JPH066919Y2 (ja) 自動車用フロアーカ−ペツト
JP2988724B2 (ja) 複合体成形品
JPH0376662B2 (ja)
JPH0337944Y2 (ja)
JPH07268761A (ja) 起毛調外観を有する複合内装材
JPS6312993Y2 (ja)