JPS6321376Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は押出成形品の異型部変形防止装置に
関し、無機質押出成形に於て有用な異型部変形防
止装置に関する。

従来、押出成形により無機質壁板などを連続成
形することが広く行なわれているが、この種押出
成形品として、第１図のようにＩ字状断面をなす
成形品Ａの場合、押出直後においては、未だ押出
材料が軟わらかいため、延出片A′が、自重ある
いは成形品搬送ベルトの振動などに原因して、垂
下変形することがあつた。

従つて、このような問題を解消するため、従来
にあたつては、押出成形品をパレツトに移す際、
パレツトにガイドを設けておき、このガイドで形
状を矯正するか、あるいは養生硬化後に研麿切削
により修正することが行なわれていた。

しかしながら、前者のガイドによる矯正は、精
度上限界があり、高精度を維持出来ず、また、後
者の研摩切削は、精度は充分に良くなし得る反
面、硬化後に整形工程を要し、製造に手間が掛る
ほか、予め、切削研摩による材料ロスを見込んで
成形しなければならないので材料の無駄も多いと
いつた欠点があつた。

この考案は、上記欠点に鑑み、無機質押出成形
においては、口金より吐出成形された成形体をそ
のままの形状で精度の良い状態に維持し得、しか
も後工程での整形等を全く要しない押出成形品の
異型部変形防止装置を提供することを目的として
なされたものであつて、無機質押出成形装置の押
出口金から押出延長方向へ、押出成形品の両側端
面に沿つて、該押出成形品の両側端の端面形状と
逆形状の断面をなすエンドレスベルトが装架さ
れ、該エンドレスベルトは前記押出成形品の押出
速度と同期した速度で駆動可能とされて構成され
たことを特徴とするものである。

次に、この考案を実施例により説明する。

第２図は、この考案の実施例の平面図、第３図
は、第２図の−線断面図である。

この考案の押出成形品の異型部変形防止装置１
は、無機質押出成形装置１Ａの押出口金２から押
出延長方向（矢印Ｐ）へ、押出成形品Ｇの両側端
面G₁，G₂に沿つて、押出成形品Ｇの両側端の端
面形状と逆形状の断面３Ａをなすエンドレスベル
ト３，３が装架され、該エンドレスベルト３，３
は、押出成形品Ｇの押出速度ｖと同期した速度で
駆動可能とされて構成されている。

図中、４Ａ，４Ｂは、エンドレスベルト２が巻
掛けられた駆動及び支持ロール、５は、成形品搬
送コンベヤベルトである。

また、図示はしないが、エンドレスベルト２に
は、適所にアイドラが設けられる。

なお、エンドレスベルト３と、口金２との組合
せ構造は、第２図に示したように、押出方向に沿
わせ、口金２内へエンドレスベルト３を繰り込む
ように構成しても良いが、第４図に示すように、
押出直後に、押出成形品の両側面から、面接触す
るように構成しても良い。

なお、上記実施例として、押出成形品Ｇの両側
面に対称形状の延出片が形成された場合を示した
が、押出成形品Ｇの両端面G₁，G₂の形状とエン
ドレスベルト３の断面形状３Ａとにつき、第５図
に示すように異型をなすものであつても同様に実
施できる。

この考案は以上のように構成したので、口金よ
り押出された直後の、変形しやすい成形体であつ
ても、当該部分が、成形体の両側面に沿つて配置
されたエンドレスベルトで支持され、しかも、こ
のエンドレスベルトは、押出成形品と同期した速
度で駆動されるので、口金の成形精度そのままに
成形品を保持することが可能であり、しかも連続
成形可能であるから、製造の能率も良いなど種々
の効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は、押出成形品の説明図、第２図はこの
考案の実施例の平面図、第３図は第２図の−
線断面図、第４図は他の実施例の平面図、第５図
はさらに他の実施例の断面図である。 １……押出成形品の異型部変形防止装置、１Ａ
……無機質押出成形装置、２……押出口金、３…
…エンドレスベルト、３Ａ……断面形状、Ｇ……
押出成形品、G₁，G₂……押出成形品両側端面、
Ｐ……押出延長方向、ｖ……押出速度。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 無機質押出成形装置の押出口金から押出延長方
   向へ、押出成形品の両側端面に沿つて、該押出成
   形品の両側端の端面形状と逆形状の断面をなすエ
   ンドレスベルトが装架され、該エンドレスベルト
   は前記押出成形品の押出速度と同期した速度で駆
   動可能とされたことを特徴とする押出成形品の異
   型部変形防止装置。